転職・求職だけじゃない!失業保険は起業準備中も受給できる

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キャリアアップやより良い待遇を求めて転職する場合、すぐに転職先が見つかるとは限りません。

転職活動をしている間、雇用保険の失業手当(失業保険)を生活費に充てようと考えている方も多いのではないでしょうか?

失業手当(厳密には求職者給付の基本手当)は、雇用保険の被保険者が定年、倒産、契約期間の満了等によって離職した場合、失業中の生活を心配することなく新しい仕事を探し再就職するために支給されるものです。週に20時間以上・31日以上雇用されて働いていると雇用保険に加入できますので、アルバイトやパートの方でも加入しているケースがあります。

そんな失業手当ですが、実は起業準備中も手当を受給できることを知っていますでしょうか。

失業給付を受けるには

失業手当の給付を受けるには、離職の日以前2年間に雇用保険に加入していた期間が、通算して12か月(会社の倒産や自己の特定の理由で離職した人は離職の日以前1年間に被保険者期間が通算して6か月)以上ないといけません。

また、働くという意思があると同時にいつでも働ける状態でなければなりません。その確認のため、定期的にハローワークで失業の認定を受けることになります。

雇用保険で受給できる1日当たりの金額(基本手当日額)は離職の日直前の6か月間に支払われた賃金の合計を180で割って算出した金額(賃金日額)のおよそ50~80%程度です。賃金の多い少ないによってあまり差が出ないよう、賃金の高い人には上限額が設けられています。

また、給付日数は、退職理由と雇用保険に加入していた期間、年齢などにより、90日~360日の間と幅があります。解雇、倒産など会社理由で退職した人(特定受給資格者)や、やむを得ない自己の特定の理由により退職した人(特定理由離職者)は給付日数が長くなっています。

詳しくは次のリンク先にまとめてありますので、参考にしてください。
参考|確実に週20時間以上働こう!雇用保険で得られる14の給付金【2017年版】 > 1.求職者給付 > 基本手当(失業手当)

失業給付は就職する意思がある場合に給付される

この失業手当の給付は、離職前とは何ら関係のない(資本はもちろん、取り引き関係など)別の会社に「就職」する意志がある場合に支給されるものなので、「独立」の意志がある場合は支給対象ではありませんでした。

起業準備は不正受給ではない

しかし、2014年7月22日、厚生労働省が「求職活動中に創業の準備・検討をする場合」も雇用保険の失業手当の給付対象にするという旨の通達を出しました。

つまり、すでに起業している場合や起業しか考えていない場合は対象外ですが、起業を選択肢に入れながら求職活動をしている場合は、給付を受けられるということです。

今までは、起業する意思がある場合(収入問わず準備も含む)は「不正受給」としてみなされていましたが、通常と同様の就職活動(求職活動)を実施していれば給付は継続されることになりました。

日本は欧米に比べて起業する人の割合が少ないため、国として生活への不安を減らし、少しでも起業を後押しする政策がとられているのです。

起業準備(自営)に専念したら受給終了

厚生労働省から発表されている雇用保険に関する業務取扱要領には以下のように記述されています。

内職、自営及び任意的な就労等の非雇用労働へ就くことのみを希望している者については、労働の意思を有するものとして扱うことはできない。

ただし、求職活動と並行して創業の準備・検討を行う場合にあっては、その者が自営の準備に専念するものではなく、安定所の職業紹介に応じられる場合には、受給資格決定を行うことが可能となるので留意すること。

ここで、自営業の開業に先行する準備行為であって事務所の設営等開業に向けた継続的性質を有するものを開始した場合は、原則として、自営の準備に専念しているものと取り扱うこと。

一方で、事業許可取得のための申請手続、事務所賃借のための契約手続等の諸手続(当該諸手続のための書類の作成等の事実行為を含む。)を行っているに過ぎないような場合は、その行為が求職活動の継続と両立しないようなものでないかどうかについて、個別具体的な事情を勘案して判断すること。

雇用保険に関する業務取扱要領(平成29年8月1日以降) 一般被保険者の求職者給付

要するに、起業のための諸手続きは認められますが、実際に事務所の賃貸が開始した場合などは、自営の準備に専念(求職活動が行えない)したとして、給付が打ち切られる、と読み取れます。当然個人事業主として開業届をだしたり、会社を設立したりすると事業が開始していますので給付は打ち切られますね。

個別具体的な事情を勘案して判断することとあるので、最終的にどう判断されるかはハローワークで直接確認するのが良いでしょう。

起業は計画的に

起業した場合、事業が安定するまでは貯金を切り崩して生活費に充てることになりますから、失業給付が受けられるのはありがたいですね。ただし、最初の失業給付をもらうまでには7日間の待機期間と自己都合で退職していれば通常90日の給付制限期間がありますので、その間の生活費や就職活動にかかるお金はきちんと準備しておきましょう。

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