事故物件や騒音の被害…本当にあった住宅トラブル事例5選

読了目安[ 5 分 ]

国土交通省が公表している『不動産トラブル事例データベース』に掲載されている判例をもとに、実際にあった住宅にまつわるトラブルをご紹介します。

1.購入した中古住宅が”自殺物件”だった!

トラブル概要

Aさんは、C社を媒介してB社が所有する物件を購入。ところが、入居してから物件について調べてみると、なんとその物件で2年前に自殺があったことが判明。AさんはB社がこの事実を隠していたとして900万円の賠償請求をし、C社に対しても説明がなかったと損害賠償金を請求しました。一方C社は、説明不足があったと仲介手数料の実費65万円を返還すると申し出ました。

結果

B社は自殺があったとは知らなかった、900万円の請求も高額すぎると反論、訴訟で争うことに。またC社に対しては、告知義務違反があったとして和解金80万円で合意しました。

注意ポイント

その地域の同条件の価格相場からあまりにも価格が低い物件や、やたらと早く売りたがっている業者の物件には、裏に何か隠れているのではないかと一度は疑い、何故安いのかをきちんと説明してもらいましょう。事故物件共有サイトなどを一度見てみるのもいいかもしれません。

2.新たに入居してきた上階家族の騒音に耐えられない!

トラブル概要

Aさんが8年前から住んでいるマンションの上階に、子どものいるB家族が越してきた。B家族が越してきた途端、B家族の3歳の息子が走り回ったり飛び跳ねたりする物音がAさんの部屋にかなりひどく響くように。Aさんは、B家と話し合いをしたり管理会社や警察にも相談したが、騒音は全く改善されない。Aさんの妻はその騒音により不眠症など体調を崩してしまいました。Aさんはやむを終えず、慰謝料200万円等の支払いを求め提訴しました。

結果

裁判では、B家族がAさんの再三の申し入れに耳を傾けず、改善する意思も見せなかったとして、慰謝料30万円をAさんに支払うよう命じられました。

注意ポイント

後からどのような方が隣戸や上階に引越してくるかわかりませんが、何かしらの被害を受けた場合はきちんと本人、管理会社、警察等に相談しましょう。また、逆の立場になることもあります。単なるクレームではないものに関しては、真摯に受け止め改善に向けて住民同士で話し合っていくことが必要です。

3.念願の新築マンションのはずが・・・水道設備の騒音

トラブル概要

Aさんは建築中のマンション販売センターで、B社から気に入った部屋の図面、パンフレット等を見せてもらい説明を受けました。そこで、部屋の下に受水槽があることに気付き、B社担当者に音の有無を確認、音がしないとのことで購入しました。ところが実際に入居してみると、受水槽のほかにポンプ室を備えており、昼夜問わず滝の流れるような騒音が。数度に渡り防音・消音工事を施したが不十分とし、契約解除と売買代金相当額の返還を求め、提訴しました。

結果

建築学会の基準からみても騒音は発生しており、これ以上の対策が難しいという点と、事前に通常の静けさのある住居を購入するという意思表示がされていたため、契約無効として認められました。

注意ポイント

音の感じ方には個人差があり、契約解除が認められるか微妙な場合が多いようですが、今回のケースでは交渉過程で購入者が「通常の静けさを求めていた(確認していた)」という点がポイントになっているようです。

購入前に販売担当者に確認したことは、メモやメールなどで履歴を残しておくも大事かもしれません。

4.航空機の騒音に耐えられず防音工事まで実施

トラブル概要

Aさん達は、B社から土地付き分譲住宅を購入。実はこの場所、米軍基地の北側7.5kmの航空機航路の真下にあり、同基地を離発着する航空機の騒音が著しい場所でした。B社より住宅環境良好な場所との説明を受けていたものの、航空機騒音等については告知を受けていません。Aさん達は入居後高額の費用をかけ、防音工事を行い、B社に損害賠償を求めました。

結果

今回のような航空機騒音については、Aさん達が事前調査、現地確認等で契約締結までに当然気付くべき事で、基地周辺の騒音は公知の事実、かつ騒音の程度も限られた時間内で、受け止め方に個人差があるとの判断からB社に責任は無いとしました。

注意ポイント

不動産の契約は高額であることから売り手側に各種の説明義務が課せられますが、このように「公知の事実」「感じ方(個人差)による」と判断されるようなことまでは、説明義務に含まれないこともあります。全てを不動産業者にまかせるのではなく、自分で足を運び、自分の目・耳で確認しなければならないこともあるということを覚えておきましょう。

5.花火が見えるからマンション購入したはずのに..

トラブル概要

AさんはB社の分譲マンションを購入する際に、隅田川花火大会の花火を観望できる向きの部屋を経営する会社の接待に使えると考えて選択しました。引渡しを受けた後、接待のためにリビングダイニングキッチンと隣の洋室の間の壁を取り払い、一部屋にしました。ところが向かい側、花火の眺望を妨げる位置にB社がマンションを建設し、2年後には花火を見ることが不可能になったため、Aさんが接待用に購入したことを知りながらあえて花火の見えない位置にマンションを建設したとして、損害金を請求する訴えを提起しました。

結果

いつかB社以外の誰かが同様のマンションを建築することも考えられることを十分に考慮したうえで、293万円の請求に対し、慰謝料60万円・弁護士費用6万円の合計66万円支払いを認めました。

注意ポイント

こちらのケースでは、たまたま同じ会社(B社)が建築・販売主だったため慰謝料が発生したようです。不動産の広告に掲載されている環境情報は、未来永劫約束されたものではありません。スカイツリーが見える、大型ショッピングセンターすぐそば、静かな住宅街、etc…。これらのことを理解した上で購入しましょう。

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