相続税とは?誰が対象?相続人と基礎控除額、税率の関係

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平成27年(2015年)から、相続税が増税になったのをご存じですか。

当事者でなければ、当時ニュースで取り上げられていても、感心をもって見ていないからあまり覚えていないですよね。というより、「相続税なんて、お金持ちだけにかかる税金でしょ、関係ない」と、思ったかもしれません。

しかし、相続税に無関心でいると、大切なお金を減らしてしまうかもしれません。少し関心をもってみませんか。

相続税の増税が行われた年、相続税対象者が約1.8倍(4.4% → 8%)にも増えました。

平成27年分の相続税の申告状況について 被相続人数の推移
平成27年分の相続税の申告状況について 被相続人数の推移
平成27年分の相続税の申告状況について 課税割合の推移
平成27年分の相続税の申告状況について 課税割合の推移

もしかすると、あなたも対象になっているかもしれません。

相続税とは

相続税とは、親などが残した遺産・財産の合計が一定額(基礎控除額)を超えるときに、その超えた部分に対してかかる税金です。

相続税の基礎控除額

それでは、その一定額とはいくらなのでしょうか。

一定額 = 基礎控除額となりますが、これが平成26年までは、

基礎控除額 = 5,000万円 + 1,000万円 × 法定相続人

でした。しかし、平成27年1月1日からは40%も減り、

基礎控除額 = 3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数

へと変わりました。(これがいわゆる相続税の増税です。)

法定相続人の数が多いほど基礎控除額が増え、相続税の負担を軽くできるということがわかります。ところで、法定相続人とは、誰を指すのでしょうか。民法のルールを確認しましょう。

法定相続人とは

まず、被相続人(亡くなった人)の配偶者は、常に相続人になります。但し、婚姻関係にある配偶者だけです。

配偶者以外の人は、次の順序で配偶者と一緒に相続人になります。

第一順位は、「被相続人の子」です。「被相続人の子」が、相続の開始よりも前に亡くなっているときなどは、「被相続人の子」の直系卑属である子や孫(被相続人からみると孫やひ孫)が相続人になります。被相続人により近い世代が相続人になるルールです。

第一順位の人がいなければ(相続放棄も含む)、第二順位である「被相続人の直系尊属」が相続人になります。父母も祖父母も健在であれば、被相続人により近い世代である父母が相続人になります。

兄弟

第一順位、第二順位のいずれもないときは、第三順位として「被相続人の兄弟姉妹」が相続人になります。兄弟姉妹が、相続の開始よりも前に亡くなっているときなどは、兄弟姉妹の子(被相続人からみると甥や姪)が相続人になります。

補足:養子

相続税を計算するにあたって、「法定相続人の数に含めることのできる被相続人の養子の数」は制限されています。具体的には、被相続人に実子がいるなら、その数は1人まで。実子がいない場合は2人まで。

他に、「被相続人の配偶者の実の子で被相続人の養子となっている人」などは、実の子として扱われるため全て法定相続人の数に含まれるなど、細かいルールが多くあります。具体的な相談は、税理士などの専門家にすることをお勧めします。

法定相続分の割合

故人の遺産というのは、相続人全員が同意した形で分割・分配する必要があり、民法では、故人と相続人の関係によって、遺産の分配する割合を定めています。

法定相続人 法定相続分
配偶者のみ 配偶者すべて
配偶者と子 配偶者1/2 , 子1/2
配偶者と直系尊属 配偶者2/3 , 直系尊属1/3
配偶者と兄弟姉妹 配偶者3/4 , 子1/4
法定相続分の割合一例
複数人いる場合は等分

ただし、こちらの表の割合は、相続人の間で遺産分割の合意ができなかったときの分け方であって、必ずこの相続分で遺産の分割をしなければならないわけではありません。

さて、ここまで興味を持てたら次は実際に相続税の計算をしてみましょう。自分の立場が故人の「配偶者」であれば、大抵の場合相続税は掛かりません。ただし、「子」であるならば、おおよその資産でも一度計算して納付額について知っておいて損はありません。親が元気だからこそ、対策できることがあります。
参考|相続税はいくら?財産総額と税金計算の具体例

相続手続きが簡単に!金融機関ごとの面倒な手続きから解放される!

遺産相続手続きを簡素化するために相続人全員の氏名や本籍地など戸籍関係の情報が記載された証明書が2017年5月から発行されることになりました。
参考|法定相続情報証明制度の具体的な手続について:法務局

これまでの相続

これまでは不動産や、預金の名義を相続により変更する場合、被相続人の膨大な戸籍関連書類や相続人全員の戸籍情報を各機関に提出し、それぞれチェックを受ける必要がありました。審査にも時間がかかる上に、機関によって提出する書類が違ったりなど非常に手間がかかりました。

これからの相続

必要書類を集めて一度法務局に提出をすると、そこで発行される証明書1通があれば名義変更の手続ができるようになります。

相続手続きを経験したことのある人にしかわからないかもしれませんが、これは画期的なことです。各金融機関がそれぞれ同じ作業を行っていることや、地方の不動産では評価額の低いものは相続手続き自体が放置されそのままになっていたりと、手続きの面倒さ、非効率さゆえの問題も起こっていました。

戸籍集めの作業は今後も必要ではありますが、高齢化が進む日本において、一度すべての関連書類を集めることができれば、その後は1通の書類にまとまるだけでも大きく労力は変わるでしょう。

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