退職後の健康保険に注意!国保と任意継続の保険料はいくら違う?

読了目安[ 5 分 ]

今勤めている会社を退職すると、いつから健康保険は使えなくなるか知っていますか?

「うちの会社は月末締めだから、次の月からかな?」
「さすがに不便だから、退職日の時月末でしょ。」

いいえ……サラリーマンは会社を辞めると、退職をした日の翌日から健康保険が使えなくなってしまいます。

ちょっとした風邪なら病院に行かなくても済みますが、もし事故にあったり、大きな病気になったときに3割負担ではなく、10割負担はつらいですね。つまり、普段の3.3倍の医療費を支払うということです。

特に子どもがいると、病院にかかるのは日常茶飯事です。そのため、転職をする人は、あまり日数を空けずに転職する必要があります。

では、もし「次の転職先が決まっていない」「転職先の入社まで少し間がある」「頑張って働いたから休みの期間が欲しい」等の場合は、どのように対応すれば良いでしょうか。

基本的な対応は、国民健康保険に加入するか、健康保険の任意継続をするか、被保険者の扶養家族になるかなのですが、家族に被保険者がいないこともあるでしょう。

そこで今回は、退職後に期間が空いてしまう場合に、国民健康保険に加入した方が良いのか、健康保険の任意継続をした方が良いのかというお話をしたいと思います。

日本は皆保険制度

まさか、日本に住んでいて何らかの健康保険制度に加入していない人はいないと思います。

もし、自分で加入した覚えは無いけど、手元に健康保険証があるという人は、親や家族など被保険者の扶養家族になっているためでしょう。

また、勤めている会社で必要な書類などを言われるままに揃えて、健康保険制度に加入している感覚が薄い人もいるかもしれません。

そんな人が健康保険制度を意識するのは、自分が被保険者になっている会社の健康保険から脱退する場合です。会社を退職し、一時的に職に就かない時期がある人は、健康保険の切り替えをしなければいけません。

そこで、選択肢になるのが市区町村が保険者として運営する「国民健康保険の加入」か、退職まで勤めていた「健康保険の任意継続※」になります。

では、実際に退職をした場合、どちらを選んだ方が良いのでしょうか。

※ここで言う健康保険とは協会けんぽが保険者として運営する保険制度を指すものとします

国民健康保険の加入と任意継続の違い

国民健康保険の加入と健康保険の任意継続には、加入条件や加入期間において以下の違いがあります。

  国民健康保険 任意継続
加入の条件 何らかの健康保険制度に加入していない人 2か月以上健康保険に加入していた人
退職後20日以内に申請した人
期間の制限 加入期間に制限はないが退職後14日以内に加入しなければいけない 加入から2年間まで
脱退の条件 他の健康保険制度に加入したときに脱退できる 加入から2年経過したとき
保険料を1日でも滞納したとき
就職して健康保険に加入したとき
手続き場所 市区町村役所の窓口 協会けんぽの都道府県支部
必要な書類 社会保険の資格喪失連絡票など 任意継続被保険者資格取得申出書など
扶養の継続 扶養ではなく家族全員加入が必要 健康保険被扶養者(異動)届の提出
脱退時の手続き 市区町村役所の窓口での手続き 任意継続被保険者資格喪失申出書の提出など

支払う保険料の違いは?

何となく、国民健康保険の加入と任意継続の違いがわかってもらえたと思いますが、最も気になることは支払う保険料の違いでしょう。支払う保険料は、その世帯に扶養家族が何人いるのかによって異なります。

国民健康保険料

国民健康保険は、世帯の総所得額によって支払う保険料が違います。また、保険料の算定式は住んでいる各市区町村によって異なります。

任意継続の健康保険料

通常の健康保険料は、在職時の給料による標準報酬月額に都道府県の保険料率を乗じた額ですが、任意継続の場合は、標準報酬月額28万円が上限になります。

ただし、在職時は会社と本人で保険料を半分ずつ負担していましたが、退職後は会社負担分を自分で支払うことになるため、会社員時代の約2倍支払う必要があります。

保険料のシミュレーション事例

では、国民健康保険料と任意継続の健康保険料はいくらになるでしょうか。保険料のシミュレーションをしてみましょう。

参考|国民健康保険計算機|全国の市区町村の国民健康保険料を自動計算できる
参考|保険料について | よくあるご質問 | 全国健康保険協会

扶養家族が1人もいない場合

仮に、東京都品川区に住む年収500万円、40歳のサラリーマンが国保と任意継続をした場合は以下の保険料になります。

国民健康保険料|36万7835円(1か月あたり30653円)
任意継続の保険料|38万8416円(1か月あたり32368円)

扶養家族が3人いる場合

上記のサラリーマンに、38歳の妻と2人の子どもという3人の扶養家族がいる場合は以下の保険料になります。

国民健康保険料|49万2035円(1か月あたり41003円)
任意継続の保険料|38万8416円(1か月あたり32368円)

扶養家族が多いほど任意継続の方が安い!

上記の結果を見てわかる通り、健康保険の任意継続の保険料には標準報酬月額の上限があることと扶養家族として加入できることがあるため、扶養対象となる家族が多いほど、国民健康保険よりも保険料が安くなります。

退職後はすぐ役所や健保へ問い合わせ

独立や転職活動のため退職をする場合は、会社員という立場を離れるので、通常は国民健康保険に加入することを考えるでしょう。

国民健康保険の保険料は市区町村によって保険料率や計算方法が異なりますし、収入や家族構成によっても異なるため、正確な保険料は、市区町村役所の窓口で確認する必要があります。

ただし、場合によっては健康保険の任意継続の方が支払う保険料が安くなるため、自分の条件と照らし合わせて確認するようにしてください。

どちらにしても、保険証さえあれば自己負担3割で医療を受けられる日本の健康保険制度は、世界に誇れる制度です。万が一に備えて、保険の変更を忘れないように、またしっかり保険料を払うようにしましょう。

ちなみに、国民健康保険は自動的に脱退扱いにはならないため、脱退手続きをしなければ二重に保険料を支払うことになるため注意してください。

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