確実に週20時間以上働こう!雇用保険で得られる14の給付金【2017年版】

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雇用保険と聞くと、「失業したときにお金をもらえる保険」というイメージがあるかと思います。

その他にも「働きながら受給できるもの」「休んだ時に受給できるもの」など、実は様々な給付制度があるのを知っていますでしょうか。

ところで、タイトルにあるようになぜ20時間以上働くのか?については、週20時間以上・雇用期間が31日以上で雇用保険に加入する権利が生まれるためです。

雇用保険に加入することで得られる14の給付について、それぞれ見ていきましょう。

雇用保険により給付されるもの一覧

雇用保険の給付は、以下の4つに大別され、必要に応じた14の給付が実施されます。

分類 名称
求職者給付
  1. 基本手当(失業手当)
  2. 技能習得手当
  3. 寄宿手当
  4. 傷病手当
  5. 高年齢求職給付金
  6. 特例一時金
  7. 日雇労働求職者給付金
就業促進給付
  1. 就業促進手当
  2. 移転費
  3. 求職活動支援費
教育訓練給付
  1. 教育訓練給付金
雇用継続給付
  1. 高年齢雇用継続給付
  2. 育児休業給付
  3. 介護休業給付

雇用保険の保険料は?加入条件と被保険者証の手続き

1.求職者給付 > 基本手当(失業手当)

一般的に失業保険・失業手当と呼ばれる「基本手当」は、会社を辞めた後、働く意思と能力があるにもかかわらず、職業に就くことができない状態にある人に給付されます。

基本手当(失業手当)の受給条件

  1. 離職の日以前2年間に、被保険者期間※1が通算して12か月以上あること
  2. ハローワークで求職の申込みを行っていること
  3. 申込から7日間の待機期間が満了していること(自己都合※2、懲戒解雇で離職した場合は更に3ヶ月の給付制限期間が満了していること)
  4. 就職しようとする積極的な意思があり、いつでも就職できる能力があるにもかかわらず、本人やハローワークの努力によっても、職業に就くことができない「失業の状態」にあること。したがって、次のような状態にあるときは、基本手当を受けることができません。
    • 病気やけがのため、すぐには就職できないとき
    • 妊娠・出産・育児のため、すぐには就職できないとき
    • 定年などで退職して、しばらく休養しようと思っているとき
    • 結婚などにより家事に専念し、すぐに就職することができないとき
※1被保険者期間とは、雇用保険の被保険者であった期間のうち、離職日から1か月ごとに区切っていた期間に賃金支払いの基礎となった日数が11日以上ある月を1か月と計算します。
※2特定理由離職者に該当する場合を除く

もう働きたくないと思っている人に、基本手当(失業手当)をもらう資格があってももらうことはできません。

退職の日以前2年間に雇用保険の加入期間が2年間で通算12ヶ月必要というのは、同じ会社で続けて1年以上働いていなくても、それぞれの会社で半年、2ヶ月、4ヶ月と加入期間があれば、12ヶ月になるということです。1年間通して働いていないからと諦める必要が無いことを覚えておきましょう。

被保険者期間が通算して6か月しか無くても受給可能

「特定受給資格者」、または「特定理由離職者」の場合、離職の日以前1年間に被保険者期間が通算して6か月以上あれば受給資格があることになっています。それらに該当すると、自己都合退職でも3ヶ月の給付制限期間がなくなり、また、給付が手厚くなる場合があります。

特定受給資格者とは

特定受給資格者とは「倒産」「解雇」等により再就職の準備をする時間的余裕なく離職を余儀なくされ離職した人のことを指します。具体的には次のような事由が該当します。

  1. 会社が倒産、事業活動を停止し離職した
  2. 事業所が移転し、通勤が困難になり離職した
  3. 会社の都合で解雇され離職した
  4. 労働条件が契約内容と著しく違ったため離職した
  5. 賃金の1/3を越える額が支払期日までに支払われなかったため離職した
  6. 賃金が85%未満に低下したため離職した
  7. 離職の直前6ヶ月で時間外労働が下記の状態になったため離職した
    • 3ヶ月連続で45時間
    • 100時間を越えた月がある
    • 2ヶ月以上の連続した期間の平均が80時間
  8. 会社が長時間勤務等について行政機関から指摘を受けていたにも係わらず対策しなかったため離職した
  9. 妊娠・出産・養育・介護に関する雇用継続制度の利用の制限を会社から受けたため離職した、または利用したことを理由に不利益な扱いを受けたため離職した
  10. 職種変更のための生活維持のための配慮を会社がしなかったために離職した
  11. パワハラ、セクハラにより離職した
  12. 退職を促さされたために離職した(早期退職優遇制度は含まない)
  13. 会社都合で3ヶ月以上休業させられたため離職した
  14. 会社が法令違反したため離職した

特定理由離職者とは

特定理由離職者とは特定受給資格者以外の、期間の定めのある労働契約が更新されなかったことその他やむを得ない理由により離職した人のことを指します。具体的には次のような事由が該当します。

  1. 期間の定めのある労働契約の期間が満了し、更新がされなかったために離職した
  2. 体力の不足、心身の障害、疾病、負傷、視力の減退、聴力の減退、触覚の減退等により離職した
  3. 妊娠、出産、育児等により離職し、雇用保険法第20条第1項の受給期間延長措置を受けた者
  4. 親の死亡、介護(看護)のためなど、家庭の事情が急変したことにより離職した
  5. 配偶者又は扶養すべき親族と別居生活を続けることが困難となったことにより離職した
  6. 下記の理由によって通勤不可能または困難となったため離職した
    • 結婚に伴う住所の変更
    • 育児に伴う保育所その他これに準ずる施設の利用又は親族等への保育の依頼
    • 事業所の通勤困難な地への移転
    • 自己の意思に反しての住所又は居所の移転を余儀なくされたこと
    • 鉄道、軌道、バスその他運輸機関の廃止又は運行時間の変更等
    • 事業主の命による転勤又は出向に伴う別居の回避
    • 配偶者の事業主の命による転勤若しくは出向又は配偶者の再就職に伴う別居の回避
  7. 企業整備による人員整理等で希望退職者の募集に応じて離職した者(特定受給資格者に該当しない人)

参考|特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲と判断基準[PDF]

基本手当(失業手当)はいくらもらえるの?

では、基本手当はいくら給付されるのでしょうか。失業手当の日額は、原則として退職前6ヶ月の賃金(賞与等を除く)を平均した1日分賃金(賃金日額)に、50%~80%を乗じて得られる金額です。この%は、賃金が高い人は低く、賃金が低い人は高くなります。

賃金日額の求め方

[月給の場合]

  • 離職前6ヶ月※1の賃金総額※2 ÷ 180

[日給・時給の場合]

  • 離職前6ヶ月間の賃金総額 ÷ 180
  • (離職前6ヶ月間の賃金合計額 ÷ 働いた日数) x 70%

上記どちらかの高い方

基本手当日額 = 賃金日額 x 50〜80%
※1賃金支払締切の途中月は含みません。また、働いた日数が10日以下の月も含みません。
※2ボーナス、退職金など一時的に支払われるものは含みません

上記計算方法により支給される基本手当を算出することになりますが、年齢ごとに上限額・下限額が設けられているため、退職前の給与がいくら良かったとしても、実際に給付される金額はある一定の範囲内に収まるようになっています。

離職時年齢 賃金日額 上限額 基本手当日額 上限額
29歳以下 ¥13,420 ¥6,710
30〜44歳 ¥14,910 ¥7,455
45〜59歳 ¥16,410 ¥8,205
60〜64歳 ¥15,650 ¥7,042
年齢別の賃金日額・基本手当日額の上限額(平成29年8月1日現在)
年齢区分 賃金日額 下限額 基本手当日額 下限額
全年齢 ¥2,470 ¥1,976
年齢別の基本手当日額の下限額(平成29年8月1日現在)

実際に計算したい場合は以下のPDF内に、年齢・金額別の給付率表がありますので、こちらをご確認ください。
参考|雇用保険の基本手当(失業給付)を受給される皆さまへ[PDF]

失業手当はいつまでもらえるの?

失業手当をもらえる日数ですが、一般の受給資格者であれば最大で150日です。また、倒産や解雇で失業した場合は、特定受給資格者としてもえらえる日数が多くなっています。

被保険者期間 1年未満 1〜4年 5〜9年 10〜19年 20年以上
一般 全年齢 90日 90日 120日 150日
特定受給資格者
特定理由離職者※1
29歳以下 90日 90日 120日 180日
30〜34歳 90日 120日 180日 210日 240日
35〜44歳 90日 150日 180日 240日 270日
45〜59歳 90日 180日 240日 270日 330日
60〜64歳 90日 150日 180日 210日 240日
就職困難者※2 44歳以下 150日 300日 300日 300日 300日
45〜64歳 150日 360日 360日 360日 360日
※1一部の特定理由離職者(理由「1」該当者)は平成34年3月31日まで特定受給資格者と同等の扱い
※2身体・知的・精神障害者など

失業手当は、雇用保険加入期間が1年以上あれば支給されますが、いつもらってもいいわけではなく、原則として退職の日の翌日から起算して1年間です。それを過ぎてしまうといくら日数が残っていても打ち切られてしまいますので、注意が必要です。

ただし、妊娠・出産・育児(3歳未満)や病気等やむを得ない理由で30日以上働けない場合は、ハローワークに受給期間の延長を申請することで最大3年間期間を延ばすことができます。
※ 延長したからといって給付日数の合計が増えるわけではありません。

参考|雇用保険に関する業務取扱要領(平成29年8月1日以降)一般被保険者の求職者給付 第1〜3[PDF] > 50271(1)受給期間の延長が認められる理由

2.求職者給付 > 技能習得手当

技能習得手当とは、公共職業訓練等を受講する場合に基本手当とは別に給付される手当のことを言います。技能習得手当には次の「受講手当」「通所手当」の二種類があります。

2-1.受講手当

受講手当とは、公共職業訓練等を受講した日数に応じて給付される手当です。1日の受講に対して日額500円が支給され、最大40日間20,000円まで給付されます。

2-2.通所手当

通所手当とは、公共職業訓練等を受講する施設までの交通費(手当)です。交通機関等利用者に月額42,500円を上限とする実費相当分が給付されます。施設の場所によって、自動車等利用が認められるケースもあります。

3.求職者給付 > 寄宿手当

技能習得手当とは、公共職業訓練等を受講するために、同居している家族と別居することになった場合に給付される手当です。月額10,700円ですが、一時的に家族のもとに戻るなど支給対象とならない日がある場合は、日割により減額されます。

4.求職者給付 > 傷病手当

傷病手当とは、ハローワークで求職の申込みをした後に、15日以上引き続いて疾病又は負傷のために職業に就くことができない場合に給付される手当です。支給される金額は基本手当の日額と同額です。

傷病手当が支給された日数分基本手当が支給される日数が減算します。

30日以上就職出来ない期間が続く場合、基本手当の項目に記載していますが、受給期間を最大4年間まで延長できます。(通常は退職の日の翌日から起算して1年間以内に受給し終わらなければならない)

5.求職者給付 > 高年齢求職給付金

高年齢被保険者(65歳以上)が失業した場合、一般の被保険者の場合と異なり、被保険者であった期間に応じ基本手当日額の30日分又は50日分に相当する一時金の給付が受けられます。(そのかわり65歳以上は基本手当がありません。)

被保険者であった期間 高年齢求職者給付金の額
1年以上 50日分
1年未満 30日分

6.求職者給付 > 特例一時金

特例一時金とは、雇用保険の「短期雇用特例被保険者」が失業した場合に給付される一時金です。

短期雇用特例被保険者とは、

  • 雇用期間が4か月を越える
  • 1週間の所定労働時間が30時間以上

の人をいい、例えば農林水産業や、サービス業で言えばスキー場で勤務している方などが該当します。

特例一時金の額は、一般被保険者と同様に計算した基本手当の日額の40日分とされています。(雇用保険法の改正により、いずれ30日分となります)。

一時金支給のために必要な被保険者期間は、特定受給資格者同様に6ヶ月以上となっています。

7.求職者給付 > 日雇労働求職者給付金

特例一時金とは、雇用保険の「日雇労働被保険者」が失業した場合に給付されます。

日雇労働者とは、

  • 日々雇い入れられる、または30日以内の期間を定めて雇い入れられる人

のことをいいます。日雇労働被保険者には、雇用保険被保険者証ではなく、日雇労働被保険者手帳がハローワークから交付され、賃金を雇用主から受ける度に印雇用保険紙を貼っていくこと(雇用主に貼付してもらう)で、保険料を納付することになります。

直前2か月の手帳に貼付された雇用保険印紙の枚数に基づき、以下の給付が行われます。

印刷枚数 26~31枚 32~35枚 36~39枚 40~43枚 44枚~
15〜64歳 13日 14日 15日 16日 17日

8.就業促進給付 > 就業促進手当

就業促進手当には、めでたく就職した場合に給付される4つの手当て「再就職手当」「就業促進定着手当」「就業手当」「常用就職支度手当」があります。

[給付対象者の条件]
4手当て全てに関連する条件として次のようなものがあります。

  1. 7日間の待機期間が満了したあとに就職したこと
  2. 離職前の事業所となんら関わり合いのない事業所に就職したこと
  3. 自己都合で離職など給付制限がある場合は、7日間の待機期間が満了後1ヶ月の間はハローワーク、または職業紹介事業者※1の紹介によって就職したこと
  4. 求職申込み以前から採用が内定していたものではないこと
※1転職エージェントなど

それでは、それぞれの手当について見ていきましょう。

8-1.再就職手当

再就職手当は、基本手当の受給資格がある方が安定した職業に就いた場合※1に給付される手当(一時金)です。

※1雇用保険の被保険者となる場合や、事業主となって、雇用保険の被保険者を雇用する場合など

[給付対象者の条件]

  1. 基本手当の支給残日数※2が所定給付日数の3分の1以上あること
  2. 1年を超えて勤務することが確実であること
  3. 雇用保険適用事業所(参考)への就職であること
  4. 過去3年以内の就職について、「再就職手当」「常用就職支度手当」を受給していないこと
※2就職日の前日までの失業の認定を受けた後の残りの日数

就職を促進(早く就職できた人が本来受給できるはずだった手当分を損しないよう)するために設けられています。

[給付額]

[基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の2以上]
支給残日数 × 70% × 基本手当日額※3
[基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上]
支給残日数 × 60% × 基本手当日額※3
※3基本手当日額の上限は、ここでは6,070円(60歳以上65歳未満は4,914円)

8-2.就業促進定着手当

就業促進定着手当とは、“再就職手当の支給を受けた人”が、再就職先の賃金が前職より低い場合に給付される手当(一時金)です。

[給付対象者の条件]

  1. 再就職手当の支給を受けていること
  2. 再就職先に6か月以上雇用保険の被保険者として雇用される必要があります。

[給付額]

就業促進定着手当 = (離職前の賃金日額 - 再就職後6ヶ月間の1日分の額) × 再就職後6ヶ月間の労働した日数

離職前の賃金日額は、基本手当(失業保険)の項目で紹介した通りとなります。再就職後の賃金の計算も同様になります。

ここで算出した金額がまるまる受給されればよいのですが、就業促進定着手当には上限額が設定されています。

就業促進定着手当上限額 = 基本手当日額※1 x 支給残日数 x 40%※2
※1再就職手当同様上限額があり、6,070円(60歳以上65歳未満は4,914円)
※2再就職手当の給付率が70%の場合は30%

詳しくは以下をご覧ください
参考|再就職後の賃金が、離職前の賃金より低い場合には「就業促進定着手当」が受けられます[PDF]

8-3.就業手当

就業手当とは、基本手当の受給資格がある人が再就職手当の支給対象とならない、常用雇用等以外の形態で就業した場合に給付される手当です。

[給付対象者の条件]

  1. 基本手当の支給残日数が3分の1以上かつ45日以上あること
  2. 1年を超えて引き続き雇用される見込みがないなど、安定した職業に該当しない就業をしたこと

[給付額]

就業手当支給額※1 = 就業日 × 30% × 基本手当日額※2
※11日当たりの支給額の上限は、1,821円(60歳以上65歳未満は1,474円)
※2再就職手当同様上限額があり、6,070円(60歳以上65歳未満は4,914円)

注意点として就業手当の支給を受けた日は、基本手当の支給を受けたものとみなされ、支給日数が減少します。支給額自体に低い上限が設定されているので、殆どの場合上限額約1,800円になりますが、本来支給されたはずの金額を考えると、かなりの損をしてしまいます。

給付期限が迫っている場合か、どうしてもその数千円がすぐに必要な場合を除いて利用する機会はないかもしれません。

8-4.常用就職支度手当

常用就職支度手当とは、基本手当の受給資格がある方、高年齢受給資格者、特例受給資格者、日雇受給資格者のうち、障害のある人が安定した職業に就いた場合に給付される手当(一時金)です。

[給付対象者の条件]

  1. 障害等により就職困難者であること
  2. 基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1未満であること
  3. 1年を超えて勤務することが確実であること
  4. 過去3年以内の就職について、「再就職手当」「常用就職支度手当」を受給していないこと

[給付額]

支給残日数 計算式
90日以上 基本手当日額 × 40% × 90日
45日以上90日未満 基本手当日額 × 40% × 支給残日数
45日未満 基本手当日額 × 40% × 45日
※ 基本手当日額は再就職手当同様上限額があり、6,070円(60歳以上65歳未満は4,914円)となります。

9.就業促進給付 > 移転費

移転費とは、受給資格者が公共職業訓練等を受講するため、引越しの必要があるとハローワークから認められた場合に、本人とその家族の引越しに必要な費用が給付されます。

10.就業促進給付 > 求職活動支援費

10-1.広域求職活動支援費

求職活動支援費とは、受給資格者等が公共職業安定所の紹介により遠隔地にある求人事業所を訪問して、面接等をした場合に給付されるもので、交通費及び宿泊料が支給されます。

遠隔地にある求人事業所とは、ハローワークと求人事業所の距離が200キロメートル以上のことを指します。

参考|「広域求職活動費」 と 「移転費」 のご案内[PDF]

10-2.短期訓練受講費

短期訓練受講費とは、ハローワークの職業指導により再就職のために必要な職業に関する教育訓練を受け、修了した場合に、本人が訓練受講のために支払った教育訓練経費の2割(上限10万円、下限なし)が給付される制度です。

公的職業資格(運転免許等)の取得を目標とする1か月未満の教育訓練が対象になりますが、似た給付に「教育訓練給付金」というものがあり(後述)、こちらの講座の対象になっていない必要があります。

参考|「短期訓練受講費」のご案内[PDF]

10-3.求職活動関係役務利用費

求職活動関係役務利用費とは、求職活動をするため、子どもの保育等サービスを利用した場合に、負担した費用の一部が給付される制度です。保育サービス利用のために負担した費用の80%が給付されます。1日あたりの支給上限額があり6,400円となっています。また、給付日数にも次の上限があります。

  • 求人者と面接等をした日:15日
  • 対象訓練を受講した日:60日

11.教育訓練給付 > 教育訓練給付金

教育訓練給付金とは、教育訓練受講に支払った費用の一部が給付される制度で、離職者だけではなく在職者も利用できる制度です。教育訓練給付制度には「一般教育訓練給付」「専門実践教育訓練給付」の2種類があります。

11-1.一般教育訓練給付

TOEIC や色彩検定、各種自動車免許などの講座を受講することで給付されます。

[給付対象者の条件]

  • 雇用保険の被保険者(現在就業中)
    1. 雇用保険の被保険者期間が3年以上あること※1
  • 雇用保険の被保険者だった(現在離職中)
    1. 雇用保険の被保険者期間が3年以上あること※1
    2. 離職した翌日から受講開始までが1年以内であること※2
※1初めて制度を利用する場合は、被保険者期間が1年以上あればよい
※2期間の延長がされている場合は最大4年以内

[給付額]
給付額は、教育訓練経費の20%(上限10万円)になります。尚、4,000円を越えない場合は支給されないので、2万円以上の講座から支給されるということになります。

参考|一般教育訓練の教育訓練給付金の支給申請手続について[PDF]

11-2.専門実践教育訓練給付

看護師、歯科衛生士、理容師、建築士、調理師など、業務独占資格・名称独占資格の講座を受講することで給付されます。

[給付対象者の条件]

  • 雇用保険の被保険者(現在就業中)
    1. 雇用保険の被保険者期間が10年以上あること※3
  • 雇用保険の被保険者だった(現在離職中)
    1. 雇用保険の被保険者期間が10年以上あること※3
    2. 離職した翌日から受講開始までが1年以内であること※2
※3初めて制度を利用する場合は、被保険者期間が2年以上あればよい
※2期間の延長がされている場合は最大4年以内

[給付額]

[専門実践教育訓練の受講中] 40%(上限96万円)
[専門実践教育訓練の修了後] 60%(上限144万円)- 支給済み額

ただし、こちらの上限額は3年制の訓練講座を受講した場合の上限額です。2年制の場合はそれぞれ上限額が3分の2、1年制の場合は3分の1となりますので注意してください。

参考|専門実践教育訓練の教育訓練給付金及び教育訓練支援給付金の支給申請手続について[PDF]

給付付きの講座を探す

厚生労働大臣が指定した給付付きの教育訓練講座は、以下から検索することができます。
参考|教育訓練給付制度[検索システム]

11-3.教育訓練支援給付金

教育訓練支援給付金とは、初めて専門実践教育訓練を受講する人が、その期間中失業状態にある場合に給付される制度です。

[給付対象者の条件]

  • 一般被保険者でなくなってから1年以内に専門実践教育訓練を開始すること
  • 専門実践教育訓練を修了する見込みがあること
  • 専門実践教育訓練の受講開始時に45歳未満であること
  • 受講する専門実践教育訓練が通信制または夜間制ではないこと
  • 受給資格確認時において離職していること。また、その後短期雇用特例被保険者または日雇労働被保険者になっていないこと
  • 教育訓練給付金を受けたことがないこと

[給付額]
これらの条件を満たすことで、教育訓練が修了するまで基本手当(失業給付)の日額に相当する額の50%の給付を受けることができます。

注意点としては、成績不良などで卒業見込みがなくなった場合や、定期的なハローワークでの失業認定を受けなかった場合、は給付が停止されます。また、2か月間の出席率が8割未満になった場合、以後一切、教育訓練支援給付金は支給されなくなります。

尚、教育訓練支援給付金は平成31年3月31日までの制度です。

参考(再掲)|専門実践教育訓練の教育訓練給付金及び教育訓練支援給付金の支給申請手続について[PDF]

12.雇用継続給付 > 高年齢雇用継続給付

高年齢雇用継続給付とは、60歳到達時点に比べて賃金が75%未満に低下した状態で働き続ける60歳〜64歳の一般の被保険者に給付される制度で、在職者を対象としています。老齢厚生年金の支給開始年齢が引き上げられたことによる対応策として制度が開始されました。

高年齢雇用継続給付は「高年齢雇用継続基本給付金」「高年齢再就職給付金」の2種類あります。

12-1.高年齢雇用継続基本給付金

継続して就業している次の条件を満たす場合に、60歳になった月から65歳になった月まで給付されます。

[給付対象者の条件]

  1. 60歳〜64歳の雇用保険の被保険者であること
  2. 雇用保険の被保険者期間が5年以上あること(基本手当を受給したことがある場合は、受給後の期間の通算)
  3. 60歳以降の賃金が、60歳到達時点の75%未満であること
  4. 育児給付金や介護休業給付の支給対象となっていないこと

[給付額]
給付額は、60歳以後の各月に支払われた賃金の15%を上限として、賃金の低下率によって変動します。

尚、就業しながら年金を受け取る在職老齢年金制度を利用している場合は、給付の調整が行われます。

詳しくはこちらをご覧ください。
参考(再掲)|高年齢雇用継続給付の内容及び支給申請手続について[PDF]

12-2.高年齢再就職給付金

離職により基本手当を一部受給した後、再就職する人に支給されます。

[給付対象者の条件]

  1. 再就職の前日における基本手当の支給日数が100日以上残っていること
  2. 雇用保険の被保険者期間が5年以上あること(基本手当を受給したことがある場合は、受給後の期間の通算)
  3. 再就職が60歳到達以後であること
  4. 再就職後の賃金が、基本手当の基準となった賃金日額を30倍した額の75%未満であること
  5. 安定した職業に付き、雇用保険に加入すること

[給付期間]
支給期間は基本手当の残日数によって変わります。ただし、65歳に達した場合は、到達した月までとなります。

[200日以上] 再就職日の翌日から2年を経過する日の属する月まで
[100〜200日未満] 再就職日の翌日から1年を経過する日の属する月まで

[給付額]
給付額は、60歳以後の各月に支払われた賃金の15%を上限として、賃金の低下率によって変動します。再就職手当と併給はできず、どちらかのみの給付となります。

詳しくはこちらをご覧ください。
参考(再掲)|高年齢雇用継続給付の内容及び支給申請手続について[PDF]

13.雇用継続給付 > 育児休業給付

育児休業給付とは、1歳未満の子を養育するために育児休業を取得した場合、育児休業給付金が給付される制度です。男性も取得可能です。

[給付対象者の条件]

  1. 育児休業開始日前の2年間に、被保険者期間が通算12ヶ月以上あること
  2. 期間雇用者の場合は、育児休業開始時、同じ会社で1年以上雇用が継続しており、子どもが1歳6ヶ月までの間に労働契約が満了することが明らかでないこと

[給付期間]

  • 育児休業を開始した月から育児休業終了の月(子が1歳になる)まで
  • 産後休業期間(出産翌日から8週間)は支給対象外
  • 男性の場合は、配偶者の出産日当日より支給対象

[給付額]

賃金月額※1 = 休業開始時賃金日額※2 x 支給日数※3
育児休業給付 = 賃金月額 x 67%※4
※1上限:447,300円、下限:74,100円
※2他の賃金日額の計算式と同様です。(前6ヶ月の賃金 ÷ 180)
※3通常30日。支給が終了する月はその日数
※4育児休業開始から6ヶ月経過後は50%

育児休業期間中に賃金支払が合った場合は、給付額が調整されます。詳しくはこちらをご覧ください。
参考|育児休業給付の内容及び支給申請手続について[PDF]

14.雇用継続給付 > 介護休業給付

介護休業給付とは、家族を介護するために介護休業を取得した場合、介護休業給付金が給付される制度です。

負傷、疾病、障害(精神含む)により、2週間以上にわたり常用介護を必要とする状態にある「要介護状態」の家族が対象です。

[給付対象者の条件]

  1. 介護休業開始日前の2年間に、被保険者期間が通算12ヶ月以上あること
  2. 期間雇用者の場合は、介護休業開始時、同じ会社で1年以上雇用が継続しており、介護休業開始予定日から93日を経過する日から6ヶ月を経過する日までに労働契約が満了することが明らかでないこと

[給付期間]

  • 介護する対象の家族1人につき、最大93日間
  • 複数に分けて休業する場合は3回まで分割可能

[給付額]

賃金月額※1 = 休業開始時賃金日額※2 x 支給日数※3
育児休業給付 = 賃金月額 x 67%
※1上限:492,300円、下限:74,100円
※2他の賃金日額の計算式と同様です。(前6ヶ月の賃金 ÷ 180)
※3通常30日。支給が終了する月はその日数

介護休業期間中に賃金支払が合った場合は、給付額が調整されます。詳しくはこちらをご覧ください。
参考|平成29年1月1日以降に介護休業を取得する方:介護休業給付の内容及び支給申請手続について[PDF]

失業時以外にも使える雇用を守るための保険

以上、雇用保険で給付される14の制度概要をご紹介いたしました。

失業時の給付はもちろんですが、資格取得のための給付や育児休業のための給付など、雇用保険は私たちが仕事をすること、仕事を維持することを保険という面からサポートしてくれています。

離職された方だけでなく、仕事に就いている方も、教育訓練給付や雇用継続給付について覚えて損はありませんね。

また、雇用保険はパート、アルバイトという雇用形態で仕事をしている方も加入出来る場合があります。詳しくは次のリンク先をご覧ください。
参考|雇用保険の保険料は?加入条件と被保険者証の手続き

※ 本ページに記載の金額は、毎年8月1日に「毎月勤労統計」の平均給与額により改定されますので、ご注意ください。

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