とことん「理想の黒」を求めて。妥協なしの究極のこだわりリノベーション事例

読了目安[ 8 分 ]

今回は、お住まいのLDKを大好きな黒でリノベーションしたTさん邸をご紹介します。「理想の黒」を追及したオフィスのようなお住まいをじっくりご覧ください。妥協なしにリノベーションをしてみたいという人、必見です。

取材にご協力いただいたのは、創業40年、関東に10店舗を展開し、数々の受賞歴がある山商リフォームサービス。

社長の山崎昌弘さんは、1983(昭和58)年、当時はリノベーションはおろか、リフォームといえば「洋服の直し」を意味するのが一般的だった時代に名刺代1,500円だけでリフォーム会社を創業。以来常に創意工夫を続けて顧客に喜ばれるリフォーム、リノベーションを追及してきた業界の歴史を知る人物です。

一般家庭とは思えない黒タイルのフローリング

大理石調でも素材は木材

小学生と幼稚園に通うお子さん3人とご夫婦の5人暮らしのTさん邸。築11年のマンションはリビングダイニングが狭かったため、隣接する6畳の和室を無くし、広々としたLDKを作るリノベーション工事をすることに。その際のテーマが「理想の黒」を実現するリノベーションでした。

事前情報なくTさん邸の写真を見せていただいたときに、一般家庭と思わずオフィスか何かのリノベーション事例かと思ってしまったのですが、その一番の要因が特徴的なフローリングにあります。

リノベーションで大理石調の黒を追及したフローリング
シャープでクールな黒を追及した大理石調フローリング

大理石調のツヤのあるフローリングは、木材のフローリングに石目柄のフィルムを張った素材で、同じ黒でもフィルムでコーティングされていない木目のものよりも特段にシャープさが増します。見た目の高級感からさぞや金額も張るのかと思いきや、無垢を除くフローリング全体の価格帯のなかでは中程度よりやや高めのグレードだそうです。床暖房設置も可能。

コンクリート打ちっぱなし風の壁はあえてベージュに

壁についてのTさんご夫妻の希望は「コンクリートの打ちっぱなしのような感じがいい」ということで、壁の雰囲気もまたオフィスのような外観に一役買っています。壁は実際にはコンクリ—トの打ちっぱなしではなく、コンクリート風の壁紙で対応しています。本物のコンクリ打ちっぱなしより低コストに仕上げられるそうです。

担当者に取材して意外だったのは、ご夫妻は大好きな黒、クールな黒を基調にリノベーションしたいという強い要望はあったものの、その他部分については、担当者にお任せする部分も多かったそうで、壁紙をベージュにする提案は担当者がしたそうです。素人的にはコンクリの打ちっぱなしの壁というとグレーが主流だと思うのですが、ここでベージュをチョイスしたのがかなりポイント。ベージュにしたことで、黒のクールさとベージュのエレガントさがバランス良くマッチしています。

このご自宅でヨガなどのフィットネス教室を開催されている奥様のレッスンスペースの壁もこの色です。

奥様のレッスンスペース。ミラー回りのみあえてブラウン
奥様のレッスンスペース。ミラー回りのみあえてブラウン

キッチンはフルオープンスタイルの黒

キッチンはピアノブラックと言われる光沢感満載の黒。キッチンの段差の有無にこだわる私はフルフラットのカウンターに「すごいな〜、手元丸見えの調理場に自信ありですね!」と思ったわけですが、担当者のYさんによると、段差も何も、光沢感のある黒のキッチンは希少で、選択の余地はなかったそうです。黒のキッチンへの需要の少なさとも相まって高額商品。それでも黒にこだわりました。

光沢が美しい黒のオープンキッチン
光沢が美しい黒のオープンキッチン

ご夫婦が熱望された黒のトイレについてもそうですが、最近のナチュラル志向の高まりもあって黒の内装商品は需要が少なく希少。したがって同じ型の製品でもブラック選択だと価格が高く設定されているのだそうです。黒をご検討されている方はご参考あれ。

唯一製造されていた黒のトイレ
唯一製造されていた黒のトイレ
黒とベージュのコラボで高級感のある玄関フロア
黒とベージュのコラボで高級感のある玄関フロア

Yさん曰く、キッチンやトイレ本体を筆頭に、黒を基調にしたことで、総額70万〜80万はエクストラの費用がかかったのではないか、ということです。それでもまず「スタイリッシュな黒があるかどうか」ということを基準に製品選びをされたとのこと。結果、イメージ通りの理想のお住まいとなりました。

リノベーションを計画される場合、重要なのは、そこを住まいとする施主のビジョンなのかもしれません。そのビジョンが基準になれば、予算だけに捉われてしまいがちな、リノベーションにまつわる膨大な選択の基準もはっきりするはずです。

リノベーション費用

今回、紹介したTさん邸、間取りも変わるうえに徹底的にこだわりのあるリノベーションだったにもかかわらず、工事費の総額は、これまでの事例よりは割安です。自分が欲しいものがわかっていれば、余分な費用がかからないという事例といえるかもしれません。

キッチン工事(解体含む) 146万円
和室・LD一体化工事 44万円
LD改装工事 69万円
トイレ工事 54万円
廊下・玄関工事 21万円
その他工事 31万円
総額 365万円

「施主側支給」の広まりとDIY

前回ご紹介した、施主自身がネットなどで製品を購入し、施工会社に取り付けを依頼する「施主側支給」という方法。Tさんも照明のスイッチについて、日本メーカーでは製造されていない黒のスイッチが米国のものならあるということで、ネットで購入したい旨ご提案があったそうですが、残念ながら規格が合わず断念されたとのこと。

施主側支給という方法には、コストダウンや海外の製品に目を向けられるというメリットがある反面、不具合が生じた場合の責任の所在や工事の遅延というデメリットがあります。しかし、施主みずからが積極的に関わっていくという意味では、昨今のDIY(Do It Yourself)志向の高まりとも相まって、今後より浸透していくのではないでしょうか。

最近ではタレントのヒロミさんがテレビのバラエティー番組の企画に端を発してリフォーム会社を設立した、ということが話題になりました。これもDIYがトレンド傾向にあることの現れでしょう。番組を見ていると確かに「自分にもできそう!」とやってみたくなります。もっとも、ヒロミさんのお父様は大工さんということで、小さい頃から釘袋を持たされて手伝っていたとか。彼の玄人はだしの腕前には素地があるわけですが、施主側支給という手法を含め、今後は全くの素人でも大なり小なり施工の内部に関わって自ら作っていくというスタイルが定着していくように思います。

連載:リフォーム、リノベーションで得する人、損する人

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