予算もプランも主婦主導!「施主様支給」というコストカットの裏ワザも。総額500万越えのリノベーション事例

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今回ご紹介するのは東横線沿線の人気の高いマンションをリノベーションされたSさん邸。

創業46年、関東近県を中心に6店舗を展開するリフォームの設計・施工会社、ダイチさんに取材にご協力いただきました。

お気に入りのマンション、同じ建物内での住み替え

育ち盛りのお子さん2人とご夫婦の4人家族のSさん邸。12年前に新築で購入した3LDKのマンションを手放し、同じマンションの4LDK(うち1室和室)の物件を購入されました。

立地もさることながら1階には共用のプレイルームやパーティールームがある人気のマンションで、一人一部屋というお子さんの将来を考え、一番広いタイプの部屋が売りに出たら住み替えたいと以前から考えていたそうです。

リノベーション
間取り変更はないものの大規模な改修を行った

が、しかし、待望のお引越しではあったものの、購入した物件は築12年とは思えないほど劣化が進んでおり、フローリングや窓の木枠、部屋全体に前所有者のペットの痕跡があり、総額536万のリノベーションとなりました。

「あー、ペットのワンちゃんがやんちゃだと大変ですよね〜」

と涼しげにお話を伺っていた私ですが、じつは我が家には犬も猫もおりまして、Sさん邸の前所有者さんのことをとやかく言える立場ではなく……だからこそリノベーションが有用ですね!と大いに納得した次第です。

床暖房付きフローリングの張り替えはリスクあり

担当者Yさん(女性)は、見積もり段階からSさん奥様と何回も打ち合わせやメールでのやり取りをされてきたそうで、奥様が一番迷ったのがフローリングの張替をどうするかということでした。

というのも、傷だらけのフローリングを張り替えたいという希望はあったものの、もともとLDには床暖房が敷かれており、既存のフローリングを剥がす際に万が一床暖房の管を傷つけてしまうと、床暖房設備全体も総取り替えとなり、その分の費用がかさんでしまうからでした。

でも思い切ってやった結果、職人さんの奮闘もあり、床暖房は温存したまま、美しいフローリングに生まれかわりました。

キッチンカウンター下の収納棚はオーダーメイド

キッチンカウンターの下の収納をとことん有効利用したいというのが、奥様の強い要望でした。しかし、既存のものでは入れたいものがイメージ通りにおさまりきらず、担当者のYさんと検討を重ねた結果、カウンター兼収納棚を一からオーダーメイドすることに。食器、置物を飾るガラス棚、マガジンラック、さらにサイドにはA4サイズの書類が入るスペースを作りました。食器収納部分は既製品にはなかったスライド式の引き違い戸にしたことにもこだわりが光ります。これだと、ダイニングチェアに誰か座っていても、「ちょっと失礼!」と椅子をずらしてもらうことなく食器が取り出せるのです。

キッチン下カウンターの造作
食器収納部分は既製品にはなかったスライド式の引き違い戸に

気になるお値段は、約36万。これを高いとみるか、安いとみるか?! 女性と男性で見解は分かれそうですが、私はこのカウンターのおかげで他の家具を置かずLDがスッキリした空間となり、置物のコレクションや雑誌までディスプレイできるなら、その価値があると感じます、はい。

トイレを浮かせて、コストも浮いた

施主が購入し業者に支給することでコストダウン

最近ではパブリックの場所でも時々見かける、本体がフロアに密着せず宙に浮いている構造のトイレ便座。Sさんのリフォーム計画時は、この便座がちょうど世に出た頃で、「求めていたのは、コレ!」と飛びついた奥様。男の子のいらっしゃるご家庭のトイレ回りの掃除は頻回に必要なため、トイレが浮いていてくれたら床の掃除が手早く、しかも便座からの汚れがシミつく心配もなし。まさに救世主の登場。うちの子供は女子2人ですが、我が家もトイレにはなるべく早く浮いてもらいたいです。

話を戻してSさん邸。トイレが首尾よく浮くかと思いきやここで費用の問題が浮上しました。なにしろ人気物件の最大面積のお部屋を購入しての全面リフォームですから出費は予算内におさめる必要があったわけですが、浮くトイレではどうにも予算オーバー。でもどうしても入れたい。そこで、担当者のYさんが提案したのが「施主様支給」という方法。ネットの格安サイトなどでSさんご自身が浮くトイレを購入し、それを施工してもらうという方法です。これだとなんとか予算内に!

施主みずから購入した床に設置しないタイプの便座
施主みずから購入した床に設置しないタイプの便座

リスクにご注意

この「施主様支給」という方法は昨今のネットショッピング社会の価格破壊とも相まって主に施主側からリクエストされる手法だそうで、なかにはIKEAのシステムキッチンをドーンと購入して「これを入れたい!」という施主さんもいたり。でも、低価格で抑えられる反面、リスクもあるわけで、メーカーの担当者が立ち会って製品を搬入したり、施工業者との連携もないことの方が多いので、部品不足や不具合の際の調整が難航することもあるそうです。

和室はお洒落な和紙畳にして子供たちのための空間に

キッチンに立っていてもお子さんの様子が見えることから和室を温存したSさん。和室と言っても、いわゆるイグサを編んだ畳ではなく、最近主流の和紙畳を選択されました。構造は通常の畳と同じですが、イグサの代わりにこよりのように巻きイグサのように細くした和紙を編みこんでいきます。カラーも非常に豊富で、半畳サイズの正方形のデザインは見た目も現代風。取材のときに見せていただいたカタログのバリエーションの多さに興奮してしまいました。イグサ屋さん、ごめんなさい〜。

キッズスペースは清潔でお洒落な和紙畳に

そして、このスペースは数年後、お子さんが独立されたら、広いLDへと様変わりするのではないかと思います。想像しただけで素敵な空間ができそうです。

リノベーション費用まとめ

工事期間

約25日

工事費内訳

解体・撤去工事 約15万
木工事(フローリング) 約74万
設備機器工事(キッチン、洗面、バス、トイレ) 約241万
内装(全室壁紙) 約59万
家具工事 約36万
その他 約191万
総額 約536万

やはり施工会社は人で選ぶのが成功の秘訣

施工会社ダイチの担当者のYさんと、Sさんの奥様はまだ施工業者が決定されていない相見積もりの段階で意気投合。最終的には、「ここまで具体的にお話しをして。Yさんの会社しかないよね」と施工会社を決めたとのこと。「だからもしかしたら価格面では他社さんに負けていたかもしれませんね」とYさん。

実際にリフォーム・リノベーションを経験した人への各紹介サイトによるアンケートでも、プランなどの納得感を前提に、担当者の人柄や誠実さがその施工会社に依頼をした決め手となったと回答する人が半数以上を占めています。

成約したリフォーム会社のよかったポイント
出典:2016年リフォーム実態調査(株式会社ホームプロ)から抜粋

無免許施工業者の落とし穴。知らないと失敗するリノベーションとその対策法

Yさんにお会いして、一緒に自分の住まいを作り上げていくアドバイザーであり、パートナーである担当者との相性はとても大きなウェイトを占めることを改めて実感しました。

担当者Yさんのお話(おまけ)

ちょっとここで、前回、今回と取材にご協力いただいた担当者のYさんのお話を。Yさんはご結婚前は大手企業のOLをされていましたが、結婚、出産を機に専業主婦に。10年家事育児に専念されましたが、上のお子さんが小学生の時に塾の先生から

「お子さんに手をかけ過ぎていますよ。もっと自主性に任せて」

と指摘されたことがきっかけで、子育てに全エネルギーを注ぎすぎてお子さんとの距離感がうまく保てていないことに気づいたYさん。まずはご主人の知り合いの建築会社でパートから始め、リフォーム会社に転職後は働きながら建築士の資格を取得。もともとインテリアが好きだったこともあり、今ではキャリア25年の敏腕コーディネーターとしてご活躍というわけです。

その間に進学、就職、独立された二人のお子さんには「お母さんは途中から僕たちの反抗期にも気づかないくらい仕事に熱心だったけど、それがかえって良かったね」と言ってもらったそうです。小学生の子を持つ者として、取材のテーマ以外にも学ぶことの多いYさんのお話でした。

連載:リフォーム、リノベーションで得する人、損する人

  1. 年々増加するリノベーショントラブル件数。初めてのリノベで失敗しない会社選びとは
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