日本最北端の宝水ワイナリー。自然が溶け込んだ手工芸ワインとその歴史

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日本のワイナリーを巡り、日本のワインをストーリーとともに愉しむことで、よりラグジュアリーな時間を味わい深く堪能することができることでしょう。

今回は日本の最北端、北海道は岩見沢市の宝水ワイナリーを紹介。

北海道と聞くとそれだけで、そんなに雪深いところでワインなんてできるのだろうか?と思われるかもしれないが、緯度から言えば宝水ワイナリーのある岩見沢市よりももっと北国でもワインはできるという。

とはいえ、積雪2mを超える雪国でのワイン造りはかなり珍しい。

遅い春と、早い冬の短い期間で、その年のワインになる葡萄を育て、厳しい自然に耐え抜いた果実を摘み、寒さの中で丹念に醸造するため、手間と時間をじっくりとかけて生産されているワインを味わってみたくはないですか?

映画の舞台にもなった宝水ワイナリー

宝水ワイナリーの歴史

宝水町の歴史は1962年5月1日から始まった。1980年代から宝水地区の東向き丘陵を使って、もとは麦や菜種の畑だったところに、連作障害対策のために、ポートランドやセイベルなどの生食用の葡萄を栽培していたところ、その景観の美しさから道内ワイナリーへの原料供給のためにブドウ栽培が盛んになった。

宝水ワイナリーは、2002年「岩見沢市特産ぶどう振興組合」の立ち上げに伴い産声をあげ、岩見沢にワイン産業を興したいという思いが実り、2006年に誕生した。

岩見沢市街から三笠方面へ向かう道道30号線の両脇に続くなだらかな斜面の一角に、ブドウの垣根が並ぶ大きな一枚畑が現れる。そここそが、宝水地区にある岩見沢では1番最初となるワイナリーであり、古材を利用して建てられた工場兼店舗、アーティスティックな赤い三角屋根が印象的な宝水ワイナリーだ。

赤い三角屋根が印象的な宝水ワイナリー

ケルナー、レンベルガー、シャルドネ、ピノ・ノワールといった品種が植えられた、広さ9haの一枚畑が広がる風景も相まって、フランスのボルドーと同じ北緯43°にある岩見沢宝水町が、南フランスと錯覚されるほどだ。

三島有紀子監督が手がけた『しあわせのパン』に続いて同北海道を舞台にした『ぶどうのなみだ』の舞台に選ばれたのも、この風景だったからこそだろう。

宝水ワイナリーのこだわり

岩見沢のテロワールを深く理解すべく、品種ごとに生育のステージが有効積算温度に依存しているのかといった課題や岩見沢のテロワールに最適な仕立て、ブドウをどのように植栽、育成させていくのが最適なのかなど、課題を持って生産を行っている。

このことが、岩見沢のテロワールに最適なブドウの開花、結実時期の予測、作業スケジュールの改善につながり、このテロワールだからこそ出てくる味わいを損なうことなくワインへ反映させることに繋がっている。さらに醸造時においても、小規模な醸造機器を使うことで、毎年変化する葡萄の小さな変化にも気づくことができるという。

テロワール=「土地」を意味するフランス語のterreから派生した言葉で、生育地の地理、地勢、気候による特徴を指すフランス語

雪が降ることで可能になるRICCAシリーズの生産

フランスのボルドーと同じ北緯43°に位置しながら、環境の全く異なる宝水ワイナリー。

岩見沢市宝水町よりも気温が4℃高いボルドーでは、4月に発芽し、11月から12月に休眠となるが、ここ岩見沢市宝水町では、雪解けから徐々に温度が上昇するために、発芽は5月になるという。11月には雪が降り始めるため、収穫は10月中旬から下旬に行い、ぶどうの枝を切る剪定は葉が落ちたあとになるため、雪の中で行うのが通例になっている。

氷点下にまで下がる1月でも、雪の中は0℃になることで、葡萄樹の凍害を「雪」が防いでいるという。宝水ワイナリーでのブドウ栽培には雪が切っても切り離せないのである。

宝水ワイナリーのコンセプト

RICCAとはむつのはな(六花)、宝水ワイナリーと切っても切り離せない雪の結晶になぞらえ、雪が与える”個性”と、人だからこそ出せる繊細さを兼ねたワイン造りを目指し、「テロワールの溶け込んだ、手工芸のワインを」をコンセプトとしている。

自社畑葡萄を使用した「RICCA」シリーズに加えて、岩見沢という土地を表現したワインを造ろうと、ハイクラスブランドの「雪の系譜」シリーズの安定供給を目指し、収穫時期を遅らせたり、醸造法を変えるなどの試行錯誤を日々行い、良いワインの提供に取り組んでいる。
宝水ワイナリーのスタッフブログで、日々の様子が伺えるのも魅力だ。

宝水ワイナリーのおすすめワインとマリアージュの紹介

日本ワイン専門の卸を中心とし、国内役80社のワイナリー、約300アイテムを取り扱う日本ワイン専門酒販 株式会社東京葡萄酒の代表であり、J.S.A認定ソムリエールである枦山敬子さんと、日本橋 Allegroの店長兼ソムリエを務める根岸謙伍さんにワインをご紹介いただきました。

RICCA 雪の系譜シャルドネ 2015

枦山さん

岩見沢にある自社畑で育ったシャルドネです。
熟成感よりもスムーズな味わいを出すためにステンレスタンクで短期間熟成しました。
ほのかな甘さと程よい酸が溶け込んでいます。

根岸さん

淡いイエローカラーはこのワインの優しい味わいを表現している。
キリッとした酸味と塩味をなめならか口当たりで包んでくれている。
王道的な味わいだが、どこか日本人らしい謙虚さ感じる1本。

ゴリシェフ

  • 北海道産チェリーモッツァレラチーズカプレーゼ
  • AIIegro自家製パテ・ド・カンパーニュ
  • ベーコンとブラウンマッシュルームのインサラータルッサ 北海道産ジャガイモ使用が

オススメ

紹介したワインの購入に関するご相談

販売店 株式会社東京葡萄酒
Tel 03-6277-8770
Mail tokyowine@willplanning.jp

宝水ワイナリー

URL http://housui-winery.co.jp/
住所 岩見沢市宝水町364番3
営業時間 10:00~17:00
定休日 1月~3月:金曜日|4月~12月:無休
電話番号 (0126)20-1810
その他 年末年始休業|クレジットカード非対応

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