無免許施工業者の落とし穴。知らないと失敗するリノベーションとその対策法

画像提供:LOHAS studio

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新聞の折り込みチラシで入ってくる新築マンションや戸建ての内装写真を見るのは楽しいですよね。
リフォームも同じで、Googleで画像検索をかけると、魅力的なリノベーションの事例を沢山が出てきます。
『劇的ビフォーアフター』というリノベーション番組が人気なのも、「我が家もこんな風にしたい!」「できるかも!」と夢を見られるからでしょう。

でも、ちょっと待ってください。実際そんな簡単にリノベーションはうまくいくのでしょうか?

500万円以下なら無免許で工事ができるという衝撃の事実

リフォームに関するトラブルは多い

インターネットでネガティブな検索をかけてみたらどんな感じなのでしょう。すぐにたくさんの失敗例が見つかります。そういえば、悪徳リフォームの被害を特集する番組もときどき目にします。

2012年 2013年 2014年 2015年
リフォームに関するトラブル相談件数 7,318 9,013 9,305 9,852

年々増加するリノベーショントラブル件数。初めてのリノベで失敗しない会社選びとは

理想と現実のギャップはどの世界にもつきものですが、とりわけ住まいのリフォームに失敗してしまった時のストレスは相当なものになりそうです。新築購入ほどではないにしろ、「ちょっと次のボーナスで」と気軽にできるお買い物でもありません。では、なぜ失敗となってしまうことも多いのでしょうか?

トラブルの原因は法律の問題?

原因のひとつとして、施工業者は500万円以下の工事に関しては無免許で営業することができるため、全国には把握しきれない数の施工会社があり、リフォームの需要に伴いその数は毎年増え続けていることが挙げられます。極端なことを言えば、明日から誰でもリフォーム業者を始めることができます。

建設工事の完成を請け負うことを営業するには、その工事が公共工事であるか民間工事であるかを問わず、建設業法第3条に基づき建設業の許可を受けなければなりません。
ただし、「軽微な建設工事」のみを請け負って営業する場合には、必ずしも建設業の許可を受けなくてもよいこととされています。

*ここでいう「軽微な建設工事」とは、次の建設工事をいいます。

①建築一式工事については、工事1件の請負代金の額が1,500万円未満の工事または延べ面積が150㎡未満の木造住宅工事
●「木造」…建築基準法第2条第5号に定める主要構造部が木造であるもの
●「住宅」…住宅、共同住宅及び店舗等との併用住宅で、延べ面積が2分の1以上を居住の用に供するもの

② 建築一式工事以外の建設工事については、工事1件の請負代金の額が500万円未満の工事

建設産業・不動産業:建設業の許可とは – 国土交通省

実際にリフォーム会社の役員をしている方に取材したところ、馴染みのある職人さんに協力をお願いする算段で独立していく人は非常に多いとのこと。上手くいく場合もあれば、昨今の人手不足で想定していた職人さんを頼めず、ほとんど知らないようなところから人集めをしてしまうケースもあるそうです。

結果はおのずと知れたことというわけです。

会社が倒産して手付金が回収不可能に

さらに最悪なのは施工途中に倒産、手付金の回収も不可という事態です。リフォーム・リノベーション業界の消費者センターともいうべき「住宅リフォーム・紛争処理支援センター(住マイルダイヤル)」のホームページを覗くと、様々なケースの問題が起きているのが分かります。

いくつか例をあげてみましょう。

  • 施工業者と工事の遅延や不具合について交渉をしているが、交渉に応じないばかりか工事をやめると言い出した
  • リフォーム工事中に業者が行方不明になり、その下請業者から工事代金の請求を受けた。
  • 訪問販売のリフォーム工事で工事費が膨らみ、支払いを継続できなくなった。
  • 工事を完了して引き渡しを受けたが、不具合の箇所があり、その工事が延々終わらず、ストレスを感じる。

どれも自分の身に降りかかってきたらと考えると目まいがするような相談事例が列挙されています。考えて計画した結果がこれでは泣くに泣けないですよね。「こんなことならやらなきゃよかった」という後悔は先に立たずですが、理想の住まいを実現する人だってたくさんいるのです。

どうやら信頼のおける施工会社を見つけるのはリフォーム、リノベーションの第一関門のようです。ひとまずここでは紹介サイトを通じて信頼できる幾つかの会社を紹介されたと仮定して話をすすめてみましょう。

見積もりから、本当のリノベーションを学ぶ

適正価格を知る

まずは見積もりの精査です。そもそもリフォーム・リノベーション業界には個々の工事費に定価が無く、会社によって価格帯にかなりの幅があります。使う材料費についてもその会社とメーカーとの関係性によって値引き率が違います。(システムキッチンを導入したい場合には、その施工会社がどのメーカーの製品なら安く仕入れられるのかを聞くのもいいでしょう)。そこで、適正価格を把握するためには少なくとも3社以上の会社から見積もりをとって依頼先を決めることが肝心です。

価格以外のポイントも忘れずに

見積もりをみる際のポイントは、単に合計金額が安いということだけで決めてしまうと思わぬ落とし穴に見舞われます。例えば、システムキッチンの取り替えの場合、

  • 解体撤去費や仮設工事費などが工事費に計上されているか?(計上されていない場合追加料金が発生する可能性があります)。
  • 工事費が安いのはいいけれど、キッチン工事の経験が豊富な職人が施工してくれるか?

など多方面から疑問をもつ必要があります。できればいろいろなサイトを検索するなどしてチェックポイントをリストアップしておくと良いかもしれません。

また、見積もりを依頼した3社の見積もり項目や使用するメーカーがバラバラの場合、見積もり項目やメーカーをそろえた書類の再提出をお願いして検討したほうが良いようです。

物件を探す熱心さで、信頼できる担当者を探す

担当者とのさまざまなやり取りの中で、担当者の信頼性も見極めたいところです。工事が開始してからも担当者には頻繁に現場に通ってもらい、職人さんやメーカー担当者へ的確な指示を出してもらわなくてはなりません。ですので、専門知識に加え、担当者の仕事に対する熱心さや誠実さを見極めることは非常に重要です。

実際にリフォーム・リノベーションを経験した人への各紹介サイトによるアンケートでも、プランなどの納得感を前提に、担当者の人柄や誠実さがその施工会社に依頼をした決め手となったと回答する人が半数以上を占めています。

成約したリフォーム会社のよかったポイント

特に費用別で、高価格帯になるほど「担当者の人柄・説明力」の割合が高まる傾向にあるようですね。

また、この調査では、リフォーム会社の総合満足度に「大変満足」と回答した方のうち、どの項目に満足したのか聞いてみると下記のような結果になっています。

会社の項目別満足度(N=3,101)
項目 割合
マナー、態度 94.1%
仕上がり 88.6%
工事内容の分かりやすい説明 87.1%
対応の速さ 87.0%
約束、時間の厳守性 86.2%

例えば、見積もりについて、他社との比較や、予算との関係で見積もりの再依頼、再々依頼、それ以上というのは通常なプロセスですが、その際に快く再提出に応じてくれるか、こちらのリクエストに対して迅速に対応してくれるか、などは仕事に対する誠実さが表れる点かと思います。実際、営業担当者にとっては、どんなに沢山の見積もりを提出しても成約に至らなかった場合には、努力が無になってしまうわけですから、積み上げられた見積もり書類の束が頭をよぎることもあると言います。それでも面倒がらずに何度も見積もりを見直してくれる担当者は信頼に足るように思います。

あとはやはり、その会社の口コミ情報もしっかりチェックしたいところです。ただ、口コミ情報の良い評価については、必ずしも正確な情報だけが載っているわけではないので、低い評価が羅列しているといった場合でない限り、実際に営業担当者に会って、見極めていくのが最適でしょう。

以上のことを踏まえて、最終的に依頼したい会社が決まったとします。
それでは次回は実際に行われた施工事例を見ていきましょう。

連載:リフォーム、リノベーションで得する人、損する人

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