長期運用で放ったらかしにしたら…「投資信託の残念すぎる失敗例」

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「投資信託は長期運用。一喜一憂せず放ったらかしで良い」というKさん。老後の生活費として、償還期限のない投資信託を選びました。

Kさんは時々気になるものの、「自分の力で値上りするわけでもないし、どうせ放ったらかしだし、気にしても仕方ないや」と、基準価額すら見ていませんでした。

数年後。Kさんの元に1通の手紙が!

想定外で届いた手紙とは…

手紙は「繰上償還(予定)のお知らせ」。内容は難しく、一度読んでも意味が分かりません。何度も読み返し、どうやら「運用会社はこの投資信託を償還し、運用を終了したいようだ」という程度の理解ができました。

手紙は「その投資信託の残高は運用が困難な水準に減少し、これ以上運用を続けられません。投資家にお金を返そうと考えています」という趣旨。さらに償還に同意するかと問われています。同意しないなら文書で返事をしろ、と。

さて困ったKさん。一体どうしたら良いのか、さっぱりわかりません。

繰上償還とは?珍しいことではない

「繰上償還」とは、決められていた償還日以前に運用を終了し、投資家に時価でお金を返すこと。償還日がない無期限の投資信託の運用終了も同様です。

Kさんのように長く運用したくても、繰上償還なら運用は終わりです。ほとんどが解約による投資信託の残高減少が理由で、運用会社は「この残高では運用が難しい」と、お手上げ状態です。

繰上償還は珍しくありません。2016年12月に償還した追加型の株式投資信託は、44本。そのうち繰上償還は12本でした。

Kさんが同意しない文書を送っても、同意する投資家の過半数(平成19年9月29日以前に設定した投資信託は3分の2以上)で繰上償還は決定します。この場合、同意しなかったKさんは償還前の買取請求を勧められ、結局は換金せざるを得ないのが通常です。

なお、同意する場合は返事も手続きも不要。指定日に時価で償還されます。

予期せぬ償還に見舞われないために

投資信託は、運用会社が週1回の簡単な運用レポートや月1回の丁寧なレポート、決算期ごとの詳細な運用報告書を作成します。できれば月次レポートを毎月、せめて半年に1回でも目を通しましょう。

その際、運用状況や今後の運用、基準価額などの他に「純資産総額」にも目を通し、純資産総額もチェック。極端に減少すると繰上償還の可能性が高くなります。

また、購入時に「目論見書」で繰上償還の条項を見ておくこと。「残高(口数)が●億円(口)を下回った場合」と書かれています。その水準になってもすぐに繰上償還にはならず、しばらく運用を続ける場合もありますが、いつ繰上償還してもおかしくありません。

いくら「投資信託は放ったらかしOK」でも、運用状況は定期的にチェックしたいもの。場合によっては早めに見切ることも大切です。

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