中国人がゴールドを好む理由は派手好きだから?日本とは違う金資産背景

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中国人は、もともと金(ゴールド)が大好きな民族です。

もちろん、日本人も含めて世界中の人で金(ゴールド)が嫌いな人はいないとは思いますが、中国人は特に金色や金(ゴールド)を大切にしています。

中国では、金色は昔から皇帝の装飾品に使われるなど、高貴な人を象徴するものでした。そして、その文化は庶民にも伝わり、金色(や赤色、黄色も)縁起が良い色として、春節などの行事でふんだんに使われています。

では、金色のものであれば良いのかというと、やはり本物の金(ゴールド)にも並々ならぬ思い入れを持っているのです。

そこで今回は、中国人が金(ゴールド)を好み、こだわりを持っている理由についてお話します。

中国人が金(ゴールド)を好む理由

理由1.中国ではステータスが重要

ビジネスの世界、富裕層の世界では自分がお金持ちであること、それに伴って権力や地位を持っていることをアピールした方が有利です。

いわゆるステータスを見せておかないと、それに見合った十分なサービスを受けられないこともあります。日本でも時計やベンツ・BMWなどの高級車でステータスを強調するケースがありますね(これらは庶民の発想ですが……)。

中国では、日本人の感覚よりもステータスが重要視されます。モノやサービスを売る時も縁起・派手さを大切にします。お店だけでなく、公共自治体や警察などからも十分なサービスを受けられないことがあります。

そのため、比較的手に入りやすく、その価値がわかりやすい金(ゴールド)は大切にされています。

理由2.通貨も土地も資産にならない

中国は、昔から何度も王朝交代を繰り返してきた国家です。

徳を失った君主が次の君主に道を譲る際に、平和的な交代が行われたのはわずかで、ほとんどは武力で王朝が交代しています。

王朝が交代すると前王朝が発行する通貨や不動産など利権の一部はリセットされます。前王朝が保証した負債がチャラになるのは、どこの国も同じですが、懸命に貯めた財産をゼロにされる人はたまったものではありません。

もちろん、今の中国も土地の個人保有は認められておらず、「土地使用権」を売買しています。お金を払って土地を手に入れても、土地の用途に応じて50-70年使用後に延長がなければ、うわもの(建物)などを取り壊し、更地にして国に返還します。

このように資産を持ちづらい中国人は、資産として金(ゴールド)をネックレスや時計などで身につけています。

中国の年間金消費と世界の国の比較

では、実際に中国は他国と比べて、どれくらいの金(ゴールド)を消費しているのでしょうか。ワールド・ゴールド・カウンシルの統計によると中国とインドの金消費需要が飛び抜けています。

出典|世界の金消費需要と中央銀行の金保有量 | 金プラチナ相場情報 Let’s GOLD

2016年の金消費需要
中国|913.6トン(29.8%)
インド|675.5トン(22.0%)
米国|211.5トン(6.9%)
ドイツ|115.6トン(3.8%)
タイ|81.5トン(2.7%)
トルコ|69.3トン(2.3%)
サウジアラビア|59.5トン(2.2%)
インドネシア|59.5トン(1.9%)
ベトナム|58.3トン(1.9%)
UAE|49.0トン(1.6%)

中国とインドは、どちらも文化的に金(ゴールド)を好きなうえに、自国通貨や金融資産に対する信頼感が乏しい国であり、現在急発展して次の大国と言われている国でもあります。

そう思うと、日本人が中国をはじめとしたアジア諸国に比べて、金(ゴールド)に対する執着が薄いのは、政治的・経済的な安定があるからだと言えるでしょう。日本には、金(ゴールド)以外にも銀行預金・株式・債券・投資信託などの選択肢があります。

土地・人民元よりも金(ゴールド)と仮想通貨?

現在の中国は共産党政権です。資本主義を取り入れたとはいえ、不動産や株式を強制的に取り上げられるリスクはゼロではありません。

人民元も、近年は価格が下がり続けているうえに、国外への持ち出しに制限があります(例:人民元の外貨両替は年間5万ドルまで)。

また、生活の一部として賄賂が行われている中国では、現政権が腐敗撲滅運動を展開しており、いざ自分が摘発対象になれば保有(賃借)している土地や株式はあっという間に取り上げられます。

そのため、中国人富裕層は、土地・株式・人民元などに資産を分散しても安心できません。他に安心できて儲かる金融資産を常に探しており、その対象が金(ゴールド)であり、最近話題になっているビットコインなどの仮想通貨です。

ここではビットコインなどの仮想通貨の詳細説明は省きますが、ビットコインと古くから存在する金(ゴールド)には、意外に共通点が多いのです。

金(ゴールド)とビットコインの共通点
1.政府が発行・保証をしている通貨ではない
2.世界中で利用できる(利用個所・方法は制限あり)
3.中国国外に持ち出すことができる(人民元・株式・土地に比べて)
4.匿名性を維持しやすい

今中国が電子マネー(仮想通貨)大国になろうとしていることを知っている人は多いでしょう。その理由は、便利なことに加えて、それ以上に中国政府の干渉が入りにくいためです。

このような背景があれば、わたしたちが思っている以上に中国人が金(ゴールド)に執着するのは、当たり前なのかもしれません。

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