19兆円4300トンを毎年産出⁉︎ 「金の世界採掘量と価格」徹底調査

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世界各地で日々、掘り出される金。その生産量や金額がどれ位になるかを調べてみました。

世界で掘り出される金の量と値段は?

2015年の1年間に、「金鉱山から新たに掘り出された金」は3,158トン。そして、過去に掘り出された金をリサイクルした「中古金スクラップ※」が1,173トン。「生産者のヘッジ分※」がマイナス24トン。

中古金スクラップ:金の長所は、燃えない・錆びない・壊れない。そのため、一旦、掘り出された金は、金貨・宝飾品・工業製品に加工された後も存在し続けます。そして、使わなくなった金製品を溶かして再利用することができ、そのことを「金スクラップ・リサイクル」と呼びます。金の値段は高いため、回収⇒再利用しても採算が合いやすく、積極的にリサイクルされています。都市にあることから都市鉱山と呼ぶことも。

生産者のヘッジ:金を採掘する鉱山会社が保険として行う取引。金の価格は変化するため、生産量を計画した時と掘り出した時の価格が違います。すると、価格が下落するなどで採算が合わなくなるため、あらかじめ、市場で売却(売りヘッジ)を行います。

ちなみに需要の方はこんな感じです。
日本金地金流通協会、マネーゴーランド
※引用:日本金地金流通協会 GFMS

2015年の金生産合計額は4,306トン。多いような少ないような額でこれだけでは何とも言えませんね。では、日本円でどの位の金額になるのか計算してみましょう。

年間の供給額を日本円に換算

まず、4,306トンを貴金属の単位「トロイオンス(31.1035g)」に換算します。
●138,441,011トロイオンス(約1億3,844トロイオンス)。

次に、米ドルでの金額を計算します。
●1トロイオンスあたり1,200ドルで計算すると、米ドルで約1,661億ドル。

さらに、1米ドル115円で日本円に換算します。
すると・・・・結果は、約19兆1048億円!

世界で、新たに供給される金の額は、約19兆円という巨額。とはいえ、比較するものがないとわかりにくい。そこで、国債等と比較してみます。

日本の国債発行額

・新規国債の発行額:34兆3,698億円
・国債発行総額:153兆9,633億円(以前に発行した国債の借り換え分が大)

2017年度(平成29年度)に予定されている日本の国債発行額は、新規分で約34兆円。金の1.5倍程の金額になります。次に有名企業の売上高をご覧ください。

・トヨタ自動車の連結売上高:約28.4兆円(2016年3月期)
・ソフトバンクグループの連結売上高:約9.1兆円(2016年3月期)

日本の新規国債発行額が約34兆円、そして、トヨタ自動車の売上高が約28.4兆円。こうして並べるとトヨタ自動車の大きさを強調するデータにもなりますね。日本という世界第3位のGDPを持つ国の新規発行国債額に売上高が近づいています。いずれ、逆転することもあるのでしょうか。国債発行額が減り、トヨタ自動車の売上が増えていけば、その未来もあるかもしれません。

金本位制の元では、紙幣と金の交換を保証・保有している金の範囲内でしか通貨を増やすことができません。世界の金供給量(約19.1兆円)をトヨタ1社の年間売上高(約28.4兆円で超えてしまっていますから、金本位制の復活が難しいことが分かりますね。

そして、少し話がそれますが、近年の話題の一つは、国家を超える企業の存在。巨大化する企業は、国家以上の存在になり、税金・通貨などで国の制御できる範囲を超えつつあります。そのせめぎ合いが、トランプ政権や反グローバルの動きで、企業を国家の支配下に戻そうという主張です。

最後に、これまで掘り出された金の総量は約15万トン。これに約4,300トンが毎年加わっていきます。すでに、掘りやすいところにある金は、ほとんど掘り出されており、地下深くから掘り出しているため、いずれ、掘り出せなくなる可能性もあります。

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