世界の金銀埋蔵量の20%は日本にある!都市鉱山日本は資源大国

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「都市鉱山」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

日本は機械などの製造加工技術で成り立っている国で、石油や鉱物などの自然資源は存在しないと習ってきた人も多いと思います。

ところが、今日本は金(ゴールド)、銀(シルバー)、白金(プラチナ)、アンチモン(レアメタル)などの資源が大量にある世界有数の資源国だという認識に変わってきています。

日本の狭い国土のどこに、そんなに素晴らしい自然資源が埋まっているのか……その答えが都市鉱山にあります。

今回は、日本の都市鉱山にある金(ゴールド)などの自然資源の量と眠っている金(ゴールド)の金額的な価値についてお話します。

都市鉱山に眠る日本の金(ゴールド)

金(ゴールド)は燃えない・錆びない・腐食しない・電気抵抗が低いという特性を備えているため、精密機器・電子回路に利用されます。つまり、全てのパソコンや携帯電話などの電子機器には、金(ゴールド)が含まれています。

1台の携帯電話に使われている金(ゴールド)はわずかですが、日本にあるコンピューター・携帯電話の金製品を溶かしてリサイクルすれば、世界有数の鉱山を超える金(ゴールド)を回収できると試算されています。

一度採掘された金(ゴールド)は、その特性から金貨・宝飾品・工業製品加工後も存在し続けます。さらに、金(ゴールド)は価格が高いため、リサイクルの採算が合います。

実際、世界の金鉱山で採掘されている金(ゴールド)は、金鉱石1トンあたり平均3グラムしか採掘できません。世界一の高品位を誇る日本の菱刈鉱山(ひしかりこうざん)ですら、1トンあたり30グラム程度です。

対して日本の都市鉱山には、1トンあたり平均280gの金(ゴールド)が含まれています。そのため、都市鉱山は、平均的な鉱山の100倍近い金含有量を誇る優良鉱山ということになります。

世界で採掘される金の総量と価格

2015年の1年間に、金鉱山から新たに掘り出された金(ゴールド)は3157トンです。費用対効果の面で、金(ゴールド)の採掘量が年間3000トンを大きく超えることはないでしょう。

これまでに人類が採掘した金(ゴールド)は16-17万トン程度で、残りは6-7万トン程度だと言われています。そのため、後20年ほどで埋蔵している金(ゴールド)は尽きることになります。

対して、2015年に生産された金(ゴールド)のリサイクル総量は1173トンあり、生産者のヘッジ分※1がマイナス24トンほどです。

※1:金を採掘する鉱山会社が保険として行う取引のことで、金(ゴールド)の価格は変化するため、生産量の計画時と採掘時の価格が違います。すると、価格下落などで採算が合わなくなるため、あらかじめ市場で売却(売りヘッジ)を行います。

採掘量3157トン+リサイクル量1173トン-ヘッジ量24トン=4306トン

つまり、2015年の世界の金生産合計額は4306トンになります。

ちなみに、日本金地金流通協会によると、金(ゴールド)の市場需要は以下のようになります。

日本金地金流通協会、マネーゴーランド

出典|日本金地金流通協会 GFMS

都市鉱山に眠る自然資源の量

では、日本の都市鉱山に眠っている自然資源の量はどれくらいなのでしょうか。

国立研究開発法人物質・材料研究機構」が平成20年に都市鉱山のデータを調査した結果、日本の都市鉱山にある金(ゴールド)は約6800トンで、世界の埋蔵量4万2000トンの約16%を占めることがわかりました。

世界埋蔵量 日本の都市鉱山 比率
42,000 6,800 16.36
270,000 60,000 22.42
白金 71,000 2,500 3.59
アンチモン 1,800,000 340,000 19.13

参考|わが国の都市鉱山は世界有数の資源国に匹敵 | NIMS

銀(シルバー)の比率が最も多い22.42%ですが、レアメタルの一種「アンチモン」の埋蔵量もかなりあります。また、プラチナは3.59%程度ですが、それでも世界の埋蔵量に占める割合なのでかなりの量です。

ちなみに、世界の石油埋蔵量の4%がロシアで600億バレル、6%がUAEで1000億バレルということを考えると、自然資源を3.59%持っていることが非常に多いことがわかると思います。

日本の都市鉱山にある金(ゴールド)の価格

では、日本の都市鉱山にある金(ゴールド)1173トンは一体どれくらいの価値を持っているのでしょうか。

2015年の世界の金生産合計額は4306トンを貴金属の単位「トロイオンス(31.1035g)」に換算すると、37,712,798トロイオンス(約3771万トロイオンス)になります。

次に、米ドルで金額を計算すると、約452億5200万ドル(トロイオンスあたり1200ドルで計算)です。つまり、日本円で約5兆2040億円(1米ドル115円で日本円に換算)にもなります。

ちなみに、日本の2017年度新規国債発行額は34兆3698億円……ですが、これではわかりにくいので、企業の売上高と比較します。

トヨタ自動車の連結売上高は約28.4兆円(2016年3月期)、ソフトバンクグループの連結売上高は約9.1兆円(2016年3月期)、東京電力ホールディングスは5.3兆円(2016年3月期)ほどです。

日本が世界に誇る企業グループの売上高と変わらない量の金(ゴールド)が生産可能だということがわかります。

しかも、金(ゴールド)は何度も再利用できます。日本が電子機器などの精密機器に力を入れる限り、この金鉱脈は何度も金(ゴールド)を産出してくれるということになります。

大都市の道端に埋もれる金やダイヤモンド

実は、世界の国には、日本と同様に精密機器に含まれる金(ゴールド)などの自然資源の他にも、少し変わった都市鉱山の可能性を秘めた大都市がいくつもあります。

たとえば、ニューヨークのマンハッタンには、世界を代表する金融街の一つ「ウォール街」があります。そのため、世界中からお金持ちが集まります。

マンハッタンでは、夜な夜なたくさんのパーティーが開かれ、着飾った女性がうっかり落としたイヤリング、ケンカして投げ捨てられた指輪やブローチなど、金銀・ダイヤが道端の片隅や下水に埋もれています。

この宝探しを職業とするラッフィ・ステパニアンさんによると、マンハッタンの47番街通りは、そういった落とした宝の山だそうです。

参考|都会のトレジャーハンター、道路の溝から金やダイヤを採掘する男 | ロケットニュース24

そう考えると、日本でも東京の銀座や六本木・新宿、大阪の新地、京都の祇園といった局地的な繁華街の道端には、お宝が眠っているはずです。

今なら一攫千金で、砂金を採掘するよりも簡単にお金持ちになることができる……のかもしれません。

参考|コツを掴んで一攫千金!砂金採り体験と本格採掘ができる場所

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