いよいよ終焉か?不動産高騰と共産党介入で中国バブル崩壊の予測

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「バブル崩壊間近か?」と言われながら、数年来高騰が続く中国不動産市場ですが、2016年の秋から冬にかけてバブル・リスクとの警告が度々出ていたことをご存知でしょうか?

中国では2010年からすでにバブル気配が高まり、いつ不動産価格が暴落するのかと言われながら不動産価格は高止まりしています。

高騰した不動産価格いずれは下落するものですが、現実に価格上昇している状態を見ると、「すぐに転売すれば大丈夫かな……。」という考えで購入する人が後を断ちません。

一応、不動産の購入から転売までのサイクルが短くなっていけば、そろそろ終わりを迎える頃合いと考えます。株式の場合は、上昇を続けた株価が乱高下しはじめると危険です(高値圏で株価の上下動が激しくなる状態)。

ところが、中国のバブルはいつごろ崩壊するのか……それを正確に予測することは不可能です。

なぜ、中国の不動産バブルは弾けずに継続を続けているのでしょうか。

現在の中国政府のカギとなるのが不動産

今の中国は、経営者の労働力への考え方と政府の不動産の取り扱いが経済のキーを握っています。

1.製造業の人件費高騰

世界の工場として大きく発展してきた中国は、安価な労働力で安い製品を作り、世界中に輸出する形が成り立っていました。これは、日本がいつか歩いた道ですね。

経済成長の勢いで安い製品・コピー製品を作っていた日本の製造業は、徐々に機能と品質を追求しジャパンブランドを築くことができました。シャープ・ソニー・東芝・日立・パナソニック・トヨタなどの日本のブランドも、世界中から安くて性能が低いと見なされていたのです。

いつまで続く中国不動産の高騰、マネーゴーランド
単位:米ドル ※引用:JETRO

では、中国でも同じような流れは起きているのでしょうか。中国の人件費は、すでにインド・ベトナム・ミャンマーの2倍以上です。そのため、国内労働者の人件費を見ても中国の優位性は失われつつあります。

また、中国では、日本のように機能や品質を高めて、ブランドを確立しようという経営者はそれほど多くいません。将来を考えて設備投資や技術開発をするよりも、今都市部のマンションを買った方が儲かるため、経営者達は不動産を購入する……それが今の中国です。

2.不動産価格への政府のテコ入れ

中国主要70都市新築住宅価格動向、マネーゴーランド

中国主要70都市新築住宅価格動向のグラフを見ると、2014年の秋から不動産価格の伸びが下がり始め、2015年はマイナスになるなど下落傾向です。

不動産バブルが崩壊することを恐れた中国政府は、政策金利を引き下げることで不動産価格の維持に努めたため、2016年の不動産価格は急激に上昇しました。この政府の政策によって、中国の企業は余計に不動産に対して安心感を持ってしまっています。

ただ、前年比で10%超えは過熱感があり、不動産市場は引き続き懸念視されています。この行ったり来たりを何年繰り返すのか、今後も中国の不動産市場が注目されるタイミングは何度も来るのでしょう。

中国政府の介入でバブル崩壊の予測が困難

このように中国のバブル崩壊の予測を難しくしている理由の1つが、中国政府の介入です。

不動産バブルの崩壊は、下手をすれば経済に加えて政府や共産党全ての崩壊に繋がります。借金をして不動産を購入していた人達・融資をしていた金融機関など全てに影響があり、大不況に陥る事態も想定されます。

そのため、それを食い止めようと中国政府のてこ入れが入るために、危なくなっても不動産価格の維持政策が行われます。

しかし、バブル経済はいつまでも人為的な政策で守る(延命措置をする)ことは難しく、失敗した時ほどハードランディングのダメージは大きくなります。一方、手をこまねいていれば、共産党の支配力すら揺るぎかねません。

始皇帝の秦を倒すきっかけとなった陳勝・呉広の乱から始まり、後漢の紅巾の乱・明朝を創り上げた朱元璋と中国王朝の歴史を見ると王朝崩壊の悲劇を現政府は良く知っているはずですから。

中国経済減速による日本への影響

対中国の直接的な日本経済への影響としては、以下のものが考えられます。

1.日本の中国に向けた輸出が減少
2.中国進出企業の業績の悪化
3.中国からのインバウンド消費の減少

また、「中国がくしゃみをると世界が風邪をひく」の言葉通り、中国は世界中の国々と取引をし、各国の経済に与える影響は少なくないものになっています。

中国の影響力が最も高いのはアジアだ。アジア貿易全体の32%を中国が占め、日本を除くアジア全域のGDP(国内総生産)の半分近くを中国経済が占めている。中国は地域の多くの国にとって最大の貿易パートナーであり、直接投資源としても影響力を拡大している。

引用|中国がくしゃみをすると世界が風邪をひく―香港紙 – Record China

そのため、日本と中国の直接的な影響だけでなく、巡り巡って日本の経済に与える影響は全く予想ができないと考えて良いでしょう。

中国版サブプライムローンのリスクは、住宅だけでなく自動車でもくすぶっています。中国のバブル崩壊が、アメリカの第二のサブプライムローン破綻を誘爆する可能性もあります。

どちらにしても、日本の金融政策や経済政策に大きな影響を与える経済事変が迫っていることは間違いないでしょう。

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