交通費・通勤手当の不正受給でどうなる?事故で労災申請時の注意点

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みなさんの職場では、交通費は支給されているでしょうか。

もし交通費支給がある場合、バスや電車、車などどんな交通手段を使って、どのような経路で通勤するのかを会社に届け出をすることで、会社の規定によって通勤手当が支給されます。

ただ、毎日毎日同じ道を通ったり、同じ交通手段を使うと飽きてしまいます。そこで、今日はたまたま違う交通手段、違う経路で会社に出勤しようとしたところ、出会い頭の自転車とぶつかってしまいケガをしてしまいました。

「たしか、通勤途中でも労災保険の対象になるって聞いたことあるな……。」

さて、この場合、事故にあった人は労災対象になるのでしょうか。また、たまたまではなく、電車での通勤と申請していたにもかかわらず自転車で通い、通勤手当の不正受給をしていた場合は労災対象になるのでしょうか。

今回は、通勤途中に事故にあったときに、労災の保険適用対象になるかどうかについてお話します。

通勤方法を偽って労災保険の対象?

通勤で一番重要なことは、労災が適用されるかどうかです。自宅から会社までの通勤経路で事故にあってケガをした場合、労働者災害補償保険(労災保険)が適用されます。

具体的には、医療費は無料で(健康保険を利用した場合の3割負担はなし)さらにケガがもとで会社を休んだ場合、4日目から休業給付が支給されます。

参考|労災保険の休業補償給付と休業給付とは?いつまで・いくらもらえる?

この労災保険ですが、実は会社に届け出ている通勤経路・方法でなくても、通勤途中でケガをした場合は保険適用対象となります。

冒頭で話したように、会社には「電車を利用」と届け出ていて、当日は自転車で通勤して途中で事故に遭ったケースも労災対象です。

そのため、労災の観点からすると、「会社に申請した通勤方法じゃないから、会社には内緒にしよう……。」と思う必要はないということです。

労災が認められる通勤経路の詳細については、下記に詳しく記載しています。

参考|アルバイトも労災対象?適用される仕事や通勤範囲と事例

通勤手当の不正受給で処分になることも

労災を申請すると「会社に届け出ている通勤方法と違うことがバレるとやばい!」思う人もいるでしょうが、実際に通勤時にケガをしているわけですから、労災と認められて然るべきです。

たまたま、通勤方法を変えたぐらいであれば、仮に「遅刻しそうだから自動車できた」と言い訳をしても問題はないと思います。

ただし、違う通勤方法が恒常的になっている場合は、労災ではなく会社の問題になる可能性がありますね……。なぜなら、そこに「通勤手当」が絡んでいるからです。

通勤手段を電車で申請していたにもかかわらず、実際は自転車やバイクで通っていた場合、不正に電車賃をもらっていることになります。これがいわゆる不正受給です。

不正受給をすると会社の懲罰規定に触れてしまい、処罰対象になってしまうこともあります(会社規定による)。

実は、このように不正受給によって通勤手当をごまかしていたことが、事故によってバレてしまうケースは割と多いそうです。

「不正してもバレないだろう。」とバレていないうちは(本人は)良いのですが、ひとたび事故に遭って大けがをしてしまうと、たとえ労災保険の対象にはなっても、会社の懲罰処分は免れません。

通勤手当の支払いは義務ではない

ちなみに、社員の通勤交通費の取り扱いは、労働基準法では明確な定めがないため、会社側が支払わなければいけない義務はありません。

ただし、交通費は税法上は賃金とみなされるため、交通費がかかる人ほど給料が高くなるということになります。社会保険料も上がる可能性があるため、会社としては交通費は支払いたくはないでしょう。

ところが、社員からすれば交通費は単に通勤にかかっているお金のため、給料とは別という考え方が強いはずです。それが、交通費を軽く考えた不正受給につながってしまうのかもしれません。

通勤手当を仕事に必要な移動にかかる「出張旅費」として実費で精算するという方法もありますが、ここではややこしくなるのでまた別途お話したいと思います。

通勤手当の不正受給は返還対象

さて、通勤手当の不正受給がバレてしまった人が、「はい分かりました。1週間の出勤停止を重く受け止めます。申し訳ございませんでした(てへぺろ」と反省したふりをしたとします。

ところが、これで事は終わりません。不正受給をしていたため、該当している受給分は返還しなければいけません。一般的には、弁護士を立てて5年間遡って返還請求を受けることになります。

もし、本当に5年間不正受給をしていたとしたら……笑えない金額になるでしょう。

そして最も怖いのは、「あの人は不正をする人だ」と上司や同僚からの信用を失くすことです。職場で信用を失くしてしまったら、果たしてまともに仕事ができる環境があるでしょうか。

最近は通勤手当として6か月分の定期券代を支給する会社も多くなりました。この場合には、時々抜き打ちの定期券チェックをする会社もありますので注意が必要です。

会社に届け出ている通勤方法はきちんと守り、経路や手段を変更する場合は必ず届け出をして信用を落とさない、社会人として当たり前のことですが、まさか「ドキッ!」とはしてないですよね?

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