米ドル高がますます加速!米株価暴落のリスクと今後の動きは?

読了目安[ 3 分 ]

トランプさんの米大統領選勝利以降、米ドル高円安が進んでいますね。FRBの利上げも近い今、米ドル高はどこまで進むのでしょうか。あまりにも米ドル高の進みが早いので、今の米ドル/円レートを見てびっくりしている方も多いのではないかと思います。

行き過ぎたドル高

米ドル/円そしてユーロ/ドルで、ここまでドル高が進むと米国にとって不都合な事も出てきます。日本の製造業が円高で苦しんだように、米国の製造業も米ドル高が進むと輸出の業績が悪化してしまい、米国の景気が落ち込みます。「米国の製造業を復活させる」と主張するトランプさんは、米ドル高を許せるのでしょうか。

おそらく、日中欧に圧力をかけて、米ドル高是正を求めてくるでしょう。もしくは、高すぎるドル高の悪影響で、自然に米ドル安に誘導される方向に向かうか。いずれにせよ、米ドル高が行き過ぎると修正圧力がかかります。

米ドル高一人旅による米株価暴落リスク、マネーゴーランド
引用:GMOクリック証券 

参考:トランプが劇的勝利!政策から紐解く「世界情勢&日本への影響」どうなる?

米ドル高と金利高が世界経済危機を呼ぶ

お金に国境が無い今、世界中に存在するお金は、有利で安全な運用先を求めて動いています。しかも、できるだけ大きな金額を動かせる市場でないと、80兆9000億ドルにも達する世界のお金を吸収できません。

先進国の債券金利はとても低く、満足できる利息を得られる投資先は少ない状態。日本・欧州は、金利を上げるどころか不景気・デフレにあえいでおり、まだまだ金利は低いまま。

10年債金利(10年物国債の金利)

米ドル高一人旅による米株価暴落リスク、マネーゴーランド
2016年11月30日時

このグラフを見てください。スイスは、マイナス0.24%と持っている方が損をする状況。日本やドイツ・フランスの金利も1%以下ですし、ドイツや日本も先日までマイナス金利状態でした。これでは銀行や証券会社といったプロの金融機関もまともに運用できません。かといって、ギリシャ・メキシコ・ブラジルに大事なお金を預けるのはリスクが大きい。

そうなると、魅力的な国は・・・・米国になります!

先進国の金利が低い中、唯一、利上げに向かっている米ドルは、お金が集まりやすい状況。お金が集まるということは、通貨が高くなりますから(ドル高が生じて)、その分、他の通貨は安くなりがち。

その次に起きるのは、米ドル高によって、米ドルとリンクしている国の経済が減速。つまり、米国・中国・新興国などの経済悪化・株安が起きてしまいます。すると米国の雇用維持と景気を良くしなければいけないFRBはハト派(利下げ方向)となり、またまた、米金利安及び米ドル安になるというシナリオ。

米ドル高一人旅による米株価暴落リスク、マネーゴーランド

米国の金利上昇や米ドル高は、新興国から米国への資金流出に繋がるリスクを持っています。米ドルや米国債を持っているだけで、ある程度の利息を貰えるようになれば、リスクの大きい新興国の資産を持っている必要がなくなりますからね。

もう一点、怖いのは、格差問題にも影響している株価。リーマン・ショック以降、先進国の中央銀行は、量的緩和という施策で、お金を供給して経済を支援してきました。それによって、実際の経済が最悪の事態になることを避けられたのですが、低金利・カネ余りの中、株価がどんどん上昇しており、政府・企業・消費者の負債は増える一方。

本来、国債や社債などの債券投資を好んだ層まで株を買っている中で、米国の金利が上がれば、リスクを好まない投資家は株を売って債券を買う行動に変化します。そうなると、米国の株価が暴落してしまうかもしれません。今の金融市場は、AIやシステムトレードが多いため、一旦、下げ方向に向かうと大きく暴落する場合があります。

米ドル高・金利高・株高の今だからこそ、万一の暴落リスクに備えておきましょう。(※本記事は2016年12月12日時点での情報をもとに執筆しています。)

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