退職金に税金はかからない? 知ってて損しない「退職時の嬉しいコト」

42

読了目安[ 4 分 ]

お勤め先に退職金制度がある場合、退職時に一定の要件のもと支払われる退職金は、受け取る人が長年働いてきたことに対するご褒美と考えられています。また、老後の生活のために支給されるという意味合いもあり、他の収入に対する税金より優遇されているってご存知でしたか?

退職金にかかる税金について

実は、退職金には所得税と住民税がかかります。 したがって退職金の総額からこの2つの税金が差し引かれた金額を受け取ることになりますが、かなり税制面で優遇されています。

退職金は勤続年数に応じて、「退職所得控除」という大きな控除があります。控除額は、以下の計算式が当てはまります。

勤続20年未満の場合:40万円×勤続年数
勤続20年以上の場合:800万+70万×(勤続年数 − 20年)

つまり長くお勤めした人の方が、大きな控除となるため有利になります。さらに、勤続年数は1日でも勤務した実績があれば1年として計算されます。控除額が80万円未満の場合の控除額は、80万円とされます。

退職所得控除額の計算例

(パターン1)勤続年数が8年2カ月の人の退職所得控除額
40万円×9年(端数の2カ月は1年に切上げされます)=360万円

(パターン2)勤続年数が25年の人の退職所得控除額
800万円+70万円×(25 − 20年)=800万円+70万円×5年=1150万円

退職所得金額の計算方法

退職所得は、原則として他の所得と分離して所得税額を計算します。これを分離課税といいます。退職所得金額は、次のように計算します。

退職所得の金額={収入金額(源泉徴収される前の金額)- 退職所得控除額} × 1/2

このように、退職所得控除額という必要経費を差し引いた上に、残り半分にしか税金がかからないので、優遇されているといえるわけです。なお、収入金額から退職所得控除額を引ききれない場合は、税金は一切かかりません。

退職金にかかる税金は申告しなくてもいいの?

退職金の確定申告については、退職金の受け取りの際に「退職所得の受給に関する申告書」を会社に提出している人に関しては必要ありません。会社が所得税額を計算し、退職金から所得税の額が源泉徴収されるためです。

ただし、確定申告をした方が有利な場合があります。どのような場合に退職所得の確定申告をしたほうがいいのかは、次回にお伝えをします。

一方、「退職所得の受給に関する申告書」の提出をしなかった人は、退職金の支払金額の20.42%が源泉徴収されます。退職金を受け取った本人が確定申告を行なうことにより所得税額が精算され、過不足が調整されることになります。

<税金に関するおすすめ記事>
祖父母がくれたお小遣いに税金発生⁉︎ 贈与税の請求を避ける方法とは
未納でも逃げ切れる?税理士が解説「税金に時効はあるか」嘘と真実
えっ600万円もの差!相続した空き家の売却時「税金を抑える秘策」

同じカテゴリの記事 この著者の記事を表示

コメントを残す

  • コメント欄には個人情報を入力しないようにしてください。

  • 入力いただいたメールアドレスは公開されませんがサーバーに保存されます。
  • 入力いただいた情報の他に、IPアドレスを取得させていただきます。取得した IPアドレス はスパム・荒らしコメント対処ために利用され、公開することはありません。