早生まれは不公平!扶養控除と児童手当は出産月でいくら差がある?

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かけがえのない子どもの誕生。

その出産タイミングまで損得で考えたくない!という声も聞こえてきそうですが、家計相談を受けていると度々話題に上がるのが、「何月に生むことが経済的にベストなのか?」という出産のタイミングについてです。

家計の上で一番有利なのは、何月生まれなのでしょうか?3つのポイントから考えてみましょう。

扶養控除から考えるお得な出産月

年末調整や確定申告の時期になると耳にする「扶養控除」。納税者に所得税法上の控除対象扶養親族となる人がいる場合には、一定の金額の所得控除が受けられます。

控除対象扶養親族

扶養控除の対象となるのは、下記の要件に当てはまる人です。

  1. 配偶者以外の親族(6親等内の血族及び3親等内の姻族をいいます。)又は都道府県知事から養育を委託された児童(いわゆる里子)や市町村長から養護を委託された老人であること。
  2. 納税者と生計を一にしていること。
  3. 年間の合計所得金額が38万円以下であること。(給与のみの場合は給与収入が103万円以下)
  4. 青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと又は白色申告者の事業専従者でないこと。

現在、下記の表のようにその年12月31日時点(翌1月1日を含む)で満16歳以上の人が対象となっています。

所得税の扶養控除 住民税の扶養控除
16歳以上19歳未満 38万 33万
19歳以上23歳未満
特定扶養控除
63万 45万
23歳以上 38万 33万
70歳以上:同居以外
老人扶養親族
48万 38万
70歳以上:同居
老人扶養親族
58万 45万

就職するタイミング次第で1年分控除を受けられない

年齢要件から見ると、12月31日時点で15歳である1月2日以降の早生まれの子どもは、1年間扶養控除を受けられる年が遅れます。就職をして扶養から外れる年が同じだとすると、税金面では1年分損をしてしまうということです。

子どもの扶養控除は、教育費の負担が重い19歳~22歳までは「特定扶養控除」として金額が大きくなっているため、それが1年分減ってしまうのは残念なところ。

仮に所得税率が10%として計算してみると

  • 所得税65万円(特定扶養控除)×所得税率(10%)
  • 住民税45万円(特定扶養控除)×10%

6万5,000円 + 4万5,000円 = 11万 も差が出ます。特に高収入(所得税率が高い)のご家庭ほどその影響は大きくなります。

つまり、「扶養控除」から考えると、4月2日~1月1日生まれのお子さんが有利ということです。

医療費控除から考えるお得な出産月

税金面でもう一つ生まれた月が影響するのは、「医療費控除」です。

医療費控除とは、1月1日~12月31日までの1年間に10万円を超えた場合、一定額の税金が戻ってくる制度です。病気だけではなく、出産にかかった費用、妊婦健診の自己負担分や通院のための交通費、入院中の食事代などの費用を他の医療費と合わせて申告できるため、産後に確定申告を行うご家庭も多いのではないでしょうか。

ただし、昨今は、妊婦健診も原則14回分は補助券が出ますし、出産育児一時金も増額されているため、出産に伴いかかる費用は少なくなってきています。そのため、できれば妊娠が分かってから出産までの費用をまとめて申告したいところ。

その点で考えると、11月~12月生まれのお子さんは、妊娠が分かってから出産に伴う費用を1年間分まとめて申告ができるため有利と言えます。

児童手当から考えるお得な出産月

最後に児童手当から考えてみましょう。

児童手当制度の支給対象

支給対象は0歳から中学校卒業までの児童を養育している方になります。(16歳からは支給はありませんが、前述の通り扶養控除の対象になるため、年間38万円の所得控除が受けられます。)

平成29年度における児童手当制度について
児童手当対象 支給額(月)
0歳から3歳未満(一律) ¥15,000
3歳から小学校修了前の第1子・第2子 ¥10,000
3歳から小学校修了前の第3子以降 ¥15,000
中学生(一律) ¥10,000
所得制限以上(一律)※特例 ¥5,000
出典:児童手当制度の概要 – 内閣府
参考:No.1180 扶養控除|所得税|国税庁
※ その他支給条件については自治体の窓口やホームページで確認してください。

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児童手当は中学校卒業まで

児童手当をもらえるのは0歳から中学校修了(15歳到達年度の最初の年度末)までと決まっています。そのため生まれた月によってもらえる合計額が異なるということをご存じでしたか?

3歳から中学卒業までの支給回数を比べると、4月生まれ(4月2日以降生まれ)の子どもと、3月生まれ(4月1日生まれ含む)の子どもでは、3月生まれの子どものほうが、支給回数が11ヶ月分、つまり11万円少なくなります。

児童手当から考えると4月生まれが一番有利ということになります。

税金や手当から考えると「4月~12月生まれ」がお得

いかがでしたか?ざっと計算しただけでも、22万円も差があることがわかりましたでしょうか。

税金や手当から考えると「4月~12月生まれ」がお得なようです。

しかし、赤ちゃんは授かりもの。出産タイミングをご自身で決めることはなかなか難しいものです。情報として知っておきつつ、どの月に生まれても家計が対応できるように準備を進めたいですね。

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