アメリカの利上げは12月⁉︎ ドル円の動きはどうなる?

読了目安[ 5 分 ]

夏場以降、100円前後~104円超えの米ドル安・円高地合いに展開している為替相場ですが、いよいよ変化の様相。その原因は、米国の12月利上げが確実視されてきたこと。

米国の10月雇用統計は、無事に過ごすことができ、何とか利上げに耐えることのできる状況になったとFRB(米国の中央銀行)は判断した様子。2016年9月の雇用統計は失業率が5.0%、非農業部門雇用者数が15.6万人と可もなく不可もなき数字。

最近、連銀総裁達が、うるさいくらいに「利上げすべき」発言を繰り返すことで、市場の反応を見ていましたが、少々の利上げに耐える力を持っている様相、米国の株式市場も大きな下落を見せずに高値を維持。

利上げしたくてたまらないFRB

あちこちに不穏さは芽を出していますが、ここで利上げしなければ、利上げのタイミングを逃すことになります。2016年当初は、年2~3回の利上げが予想されていたましたから、イエレン議長のFRBは、かなり利上げを遅らせました。

米国と世界経済が不安定ゆえに利上げが遅れたわけですが、2017年もその傾向が続くのではないかと見られています。先進国で唯一、経済が好調な米国も景気後退がいつ来るかと怖がっている状態で、今、利上げしておかなければ、次の景気後退期に打つ手がなくなってしまいます。

「米中古住宅販売件数(*)の推移」
景気の動向を示す指標の一つ。中古住宅の売れ行きは好調が続いています。

米中古住宅販売件数と12月米利上げ観測、マネーゴーランド

前回のFOMCは僅差で利上げ見送り!

FOMC(日本の金融政策決定会合に該当)は、参加メンバーの議論内容を議事録に残します。そして、9月20~21日開催分が10月12日に公開されました。ここでの内容は次の通り。

・複数の参加者が利上げを主張しており、金利の据え置き決定は、わずかの差だった。
・インフレ圧力の兆しはあまりない。
・海外のリスクは根強い。
・完全雇用に関する利点とデメリットを協議。

現在、米国の雇用はかなり好調。失業率は5%と低いレベルが続き、雇用者数も毎月15~20万人のレベルで増えている状態。

職をあきらめた人達・格差問題・希望の職につけているかなどの問題は、FRBが考え方を大きく方向転換しない限りは、論点として挙げにくい。そのため、これから12月のFOMCまでに、利上げを延期させるような経済指標やイベントが起きない限りは、利上げが行われる可能性が高いと予想されます。

FRBは利上げについて、常にデータ次第と話しており、会合直前まで、利上げするかどうかは決まっていません。しかし、急な利上げ及び利上げ中止は、それを織り込んでいる市場に混乱を引き起こします。そのため、何カ月もかけて、自分達がどう動くかを市場に伝えており、できるだけシナリオ通りに動こうとするのがFRB。

利上げに対する不安要因なんて、上げていけばきりがありませんからね。

●利上げを予感させる要因
・好調な米経済指標
・利上げを予感して下落中のゴールド
・高値維持している米国株価
・米大統領選挙でのクリントン候補優勢等など

●利上げを遠ざけるリスク要因
・米経済指標の急激な悪化
・英国のEU離脱がハードなものになるリスク
・世界に圧力を掛けつつあるロシアの軍事的脅威
・崩壊が近い北朝鮮情勢
・不動産・軍人・在庫の山・ゾンビ企業と課題ばかりの中国
・株価下落・訴訟山盛りのドイツ銀行問題
・急激な米ドル高が進行する懸念等など

ここにきて、中国経済の景気が悪くなるとの話がまたまた浮上してきました。FXおよび外貨を取引している皆さま。リスク要因は山ほどありますが、12月利上げの確率はかなり高いと見ておきましょう。もし、利上げ見送りの方向に動くと、またもや円高に逆戻りするかもしれませんので、その点はご注意ください。

次回も【上村和弘のFX基本講座】、宜しくお願い致します。

<*ワンポイントレッスン>
本日のワード:米中古住宅販売件数
景気に対する先行指標として重要な指標。米国は日本に比べて、中古住宅市場が発達している為、新築よりも中古住宅を手に入れて改良しながら住み続ける国民性の違いが影響しています。毎月25日に公表。

【FX知識とお得な情報を解説!上村和弘のFX基本講座】
全バックナンバーはこちらから
●第14回 米国の雇用統計はFXのフィーバーデー! 月に一度のビッグイベント!
●第19回 直前、6月FOMC利上げの内容と対策!
●第29回 英国EU離脱は変動チャンス⁉︎ ショートの活用テク
●第38回 米国と世界の板挟み…イエレン議長の舵取りは?
●第43回 五輪開催中!ブラジル通貨レアルは今買い?
●第49回 為替変動の要因&ビギナーが見るべき項目は
●第57回 成功者の法則「コツコツ負ける作戦」とは

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