えっ600万円もの差!相続した空き家の売却時「税金を抑える秘策」

読了目安[ 3 分 ]

空き家問題が深刻化するなか、平成28年4月より、新たな制度が始まっています。
一定条件の空き家を売却する際、税が軽減される制度です。どのような制度なのか、内容を詳しくみていきましょう。

相続した空き家を売却するなら3年以内に

この特例は、相続した空き家を3年以内に売却した場合、その譲渡所得に対し3,000万円を特別に控除するという制度です。
3,000万円までを控除するということは、3,000万円までは利益が出たとしても税金はかからない、ということになります。

原則、不動産を売却した場合の譲渡所得は以下のように計算されます。
不動産を売却した場合の譲渡所得、マネーゴーランド

相続した空き家を3年以内に売却した場合は、この特別控除の額が3,000万円になるということです。3年を超えてしまうとこの特例は使えなくなります。

取得費不明の相続財産を売却すると、高額な税金がかかることも

相続で不動産を受け継いだ場合、注意したいのが取得費です。取得費は相続した時の時価ではなく、被相続人がその不動産を購入したときの取得時の価格のことです。
代々受け継がれてきた不動産などは取得費がわからない、ということがよくあります。取得費が分からない場合は譲渡価額の5%として計算されてしまうため、譲渡所得が高額になる可能性があります。
以下の例でみてみましょう。

例)父から相続した土地:譲渡価額5,000万円、祖父から受け継いでいるため取得費不明、譲渡費用150万円

相続時から3年以内に売却した場合

譲渡所得=5,000万円-(5,000万円×5%+150万円)-3,000万円=1,600万円
支払う税金=1,600万円×20.315%※1=325万400円
※1:売却が取得時※2から5年以上たっている場合、所得税15.315%、住民税5%
※2:相続の場合、取得時とは相続時ではなく、前代の取得の時期を引き継ぎます

相続時から3年を超えて売却した場合

譲渡所得=5,000万円-(5,000万円×5%+150万円)=4,600万円
支払う税金=4,600万円×20.315%=934万4900円

上記の例でみてみると、相続時から3年以内に売却した場合は325万400円ですが、3年を超えてしまうと、なんと934万4900円の税金を支払うことになります。
その差額は609万4500円です。

このように、相続財産を売却する場合には、思わぬ高額な税金が課せられる場合があります。
よって、以下にあげた適用要件に当てはまる場合で、将来的に売却を考えている相続財産がある場合は、3年以内の売却をお勧めいたします。

空き家に係る譲渡所得の特別控除の特例の適用要件

「空き家に係る譲渡所得の特別控除の特例」の適用要件は以下のとおりです。

  • 譲渡時期は相続日から起算して3年を経過する日の属する年の12月31日まで
  • 特例の適用期間:平成28年4月1日~平成31年12月31日
  • 対象家屋が相続開始直前において被相続人の居住の用に供されていたもの
  • 対象家屋が相続開始直前において被相続人以外に居住をしていた者がいなかったもの
  • 昭和56年5月31日以前に建築された家屋(区分所有建築物を除く)であること
  • 相続時から譲渡時までに、事業の用、貸付けの用、または居住の用に供されていたことがないこと
  • 譲渡価額が1億円以下
  • 家屋を譲渡する場合は、現行の耐震基準に適合するものであること

「強制解体&固定資産税4倍に⁉︎ 実家を空き家のままにしたらどうなる?」
でもご紹介しているとおり、相続した実家を空き家にしたままだとデメリットばかりが増えていくようですね。

同じカテゴリの記事

コメントを残す

  • コメント欄には個人情報を入力しないようにしてください。

  • 入力いただいたメールアドレスは公開されませんがサーバーに保存されます。
  • 入力いただいた情報の他に、IPアドレスを取得させていただきます。取得した IPアドレス はスパム・荒らしコメント対処ために利用され、公開することはありません。