米大統領討論会でまたドル円下落?【岡安盛男の初心者でもわかる今週の為替市場】

1

読了目安[ 4 分 ]

10月第2週の見通し(2016/10/10)

為替アナリストの岡安盛男です。毎週月曜日にお届けしている『初心者でもわかる今週の為替市場』。今週も宜しくお願いします。

「米大統領候補によるTV討論会と米利上げ期待」

先週のドル円はひと月ぶりに104円台に上昇するなど底堅い動きになりましたが、雇用統計の結果を受け押し戻されました。先週は米国の好調な経済指標に支えられドル買いが先行。また、ポンドやユーロにも新たな動きが見られました。

先週発表された米国ISM製造業や非製造業景況指数共に予想を大きく上回る好結果となり米国早期利上げ期待の高まりから米国長期債利回りが上昇しドルは全面的に買いが強まりました。また、利上げに対してはネガティブに反応していたNY株式市場も強い経済指標に対し素直に買いで反応する場面も見られました。

結果的にドル高とリスク選好の円安が重なりドル円は101円前半から104円前半まで3円余り上昇。テクニカル的にみると一目均衡表の雲の上限を今年初めて上抜いたことで、これまでの下降トレンドが終了したのではといった見方が広がりました。

しかし、週末発表された米9月雇用統計で非農業部門雇用者数が15.6万人と予想された17.2万人を下回り、失業率も5.0%と前月の4.9%から悪化。これを受けドル円は102円後半まで下落しました。

しかし、9月の雇用統計の結果は決して堅調な米国労働市場の流れが変わったことを示すものではありません。その内容を見ると平均時給は前年同月よりも2.6%上昇し、労働参加率も前月から改善されるなど依然として米国労働市場は完全雇用に近づいていると言えます。結果的にドルは売られましたが、これまで急速に買われた調整の売りとみることが出来ます。

今週月曜日は2回目の米大統領候補によるTV討論会が開かれます。9月に行われた1回目の討論会でドル円は100円08銭まで下落する場面もありましたが、その後の反発のきっかけにもなりました。

今回は日本が休日の東京時間に行われるという事もあり一時的な円高リスクが懸念されます。しかし、11月8日の大統領選挙本番まではどちらに軍配が上がるか全くわからない状況が続き、どちらにもポジションを偏らせにくくなります。寧ろ、大統領選挙に向けて円高は既に大分織り込んできているだけに、クリントン候補が優勢となれば円安に向かう可能性が高いと思われます。

今週は米国消費者物価指数やイエレン議長の講演が週末に控えます。ISMに引き続き好調な経済指標の結果が示されるようなら再びドル買いの流れが強まると思われます。また、経済指標の結果を踏まえて利上げの判断を行うとするイエレン議長の発言にも注目が集まります。
今週のドル円は102円から104円付近の狭いレンジでの動きが予想されます。

【岡安盛男の初心者でもわかる今週の為替市場】、来週も宜しくお願い致します。

同じカテゴリの記事 この著者の記事を表示

コメントを残す

  • コメント欄には個人情報を入力しないようにしてください。

  • 入力いただいたメールアドレスは公開されませんがサーバーに保存されます。
  • 入力いただいた情報の他に、IPアドレスを取得させていただきます。取得した IPアドレス はスパム・荒らしコメント対処ために利用され、公開することはありません。