金より希少なプラチナに資産価値はある?用途や特徴、価格変動要因は?

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みなさんは、白金(プラチナ)と聞いて何を思い浮かべるでしょうか。

一般的には、指輪やネックレスやピアスなどに使われ、宝飾品として所有されるイメージがありますね。もちろん、プラチナは高価な金属であるため、金(ゴールド)のように資産としても保有されることがあります。

現在、金(ゴールド)の価格はグラムで約5000円前後、対してプラチナの価格はグラムで3600-3700円前後です。ところが、実は長期的なチャートで見てみると、金(ゴールド)の価格がプラチナの価格を上回っている状況は非常に珍しいことです。

出典|海外金プラチナ価格の長期チャート | 金プラチナ相場情報 Let’s GOLD

このような状況を認識すると、最近話題の金(ゴールド)相場しか知らない人にとっては、俄然プラチナに興味が湧いたのではないかと思います。

今回は、プラチナにはどれくらいの資産価値があるのか、また、特徴や価格変動要因についてお話します。

プラチナの用途

プラチナは、金(ゴールド)と同様に装飾品として多くのメリットを持つ金属ですが、以前は硬すぎる・熱に強すぎることが大きな欠点だったため、近代になるまで利用されませんでした。

普通の鉄やステンレス製工具では、プラチナを切る・曲げるなどの加工はできません。また、金(ゴールド)の融解温度が約1000℃に対して、プラチナの融解温度は1800℃近くもあるため、溶かして加工することもできませんでした。

現代は以前とは違い、プラチナの加工技術も確立して、様々な用途に使われています。

わたしたちが知るプラチナの用途は、指輪や宝飾品として保有する使い方をイメージしますが、プラチナが最も多く利用されている分野は、装飾品関係ではありません。

現在、最も利用されている分野は、自動車の排気ガスをきれいにする触媒です。

排気ガスに含まれる有害な物質を二酸化炭素や窒素など害の少ない物質に変える装置にプラチナが使われています。プラチナ需要全体の約40%がこの自動車用触媒、続いて宝飾用が約30%です。

金以上に面白いプラチナ、マネーゴーランド

プラチナ需給と価格変動要因

価格変動要因1.自動車の販売台数

自動車用触媒という需給面から、プラチナの値段は自動車の販売台数に左右されます。

世界的に景気が良くて、自動車の販売台数が伸びている時期は、プラチナの需要も増えて価格が上がります。逆に景気が悪くなり、自動車の売れ行きが落ちるとプラチナの価格も下がります。

金地金やコインのように資産として持つ需要が少ないため、金利よりも景気の影響に敏感なのがプラチナの特徴です。

価格変動要因2.プラチナの生産国

プラチナの価格変動にかかわるもう一つ大きな要因は、プラチナが算出される国です。金銀鉱石は世界中に散らばっており、日本・中国・米国・豪州・ロシアなど様々な国で採掘されています。

ところが、プラチナは極端に偏っており、南アフリカとロシアのたった二つの国が供給の約8割を占めています。特に、南アフリカのプラチナ生産量は、世界の約7割を占めています。

南アフリカ・ロシアの政治的・経済的情勢を知っているほど、両国ともに安定したプラチナの供給を約束できる国とは言い難いですね。

たとえば、ロシアは天然ガスの供給制限によって、敵対国や西側諸国に政治的プレッシャーをかけることがありますが、かつてはプラチナでも同じようにプレッシャーをかけて、価格が急上昇したこともあります。

そして、南アフリカでは、鉱山労働者たちが賃上げを求めてしばしばストライキを起こします。ストライキが長引くとプラチナの生産ができなくなるため、プラチナ価格は上昇します。

プラチナは資産になる?

世界に存在する金(ゴールド)の総量は23万トンと非常に貴重なため、その価値が広く認められ、有事に強い資産と言われていますが、実はプラチナも非常に貴重な資源です。

人類がこれまで採掘したプラチナの総量はたった5000トン、しかも埋蔵量も含めて総量が1万6000トンしかありません。さらに、工業用触媒としてプラチナの代替物にパラジウムがありますが、実はパラジウムもほぼ南アフリカ・ロシアでしか産出できません。

そのため、金(ゴールド)よりも遥かに価値が上がっても良いのですが、前述した通り南アフリカ・ロシアというリスクを抱えているため、プラチナの価格変動は思惑含みといったところでしょう。

そのため、相対的にプラチナよりも金(ゴールド)の価格が高い今をプラチナの買いと見るか、今後の経済動向を考えて静観とするか……なかなか難しいところです。

プラチナの事を知ると、金(ゴールド)とはまた違った性質・特徴を持つことが分かりますね。現時点では、財産・通貨としての金(ゴールド)に対して、工業製品としてのプラチナと捉えておきましょう。

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