生活困窮者自立支援法とは?借金など生活に困ったときの無料相談窓口

読了目安[ 5 分 ]

債務整理のCMを頻繁に目にするため、「借金があったら弁護士や司法書士に相談しないとな……。」と思っている人は多いでしょう。ただし、弁護士や司法書士への相談は、人によってはハードルが高い行為です。

ところが実は、よりわたしたちの生活の身近な所に、無料で相談できる窓口があります。それは、地方自治体の相談窓口です。

平成25年に厚生労働省が管轄する「生活困窮者自立支援法」という法律が成立し、平成27年4月から「生活全般の困りごと」の相談窓口が全国に設置されています。

この相談窓口は、債務整理の相談だけでなく、離職などにより住居を失った場合、就労が困難な場合、ひきこもり、DV(ドメスティック・バイオレンス)などの家庭の相談も受け付けています。

そこで今回は、生活困窮者自立支援法の内容と窓口でどのような相談が行えるかについてお話します。

生活困窮者自立支援法とは

生活困窮者自立支援法とは、近年の高齢者、障害者、傷病者、ひとり親世帯などの生活弱者の支援を目的とするだけでなく、働く能力がありながら生活保護受けるなど生活弱者に陥る人の自立支援を目的とした法律のことです。

相談窓口は全国47都道府県で1000以上あり、各支援事業専門の支援員が相談者の状況に合わせた支援を行なってくれます。

参考|平成29年度自立相談支援機関窓口情報(7月19日現在)

1.自立相談支援事業

自立相談支援事業とは、生活に困窮している生活弱者に対して、生活保護受給に至る前に関係機関への同行訪問や関係機関とのネットワークづくりなど、自立に向けた就労支援などを行なうことです。

2.住居確保給付金の支給

住居確保給付金の支給とは、離職などの経済的に困窮によって住居を失ったり、家賃の支払いが困難になった生活困窮者に対して、収入などの条件を満たしていれば、一定期間家賃相当額を支給するというものです。

3.就労準備支援事業

就労準備支援事業とは、直ちに一般就労が困難な生活困窮者に対して、最長で1年の間、就労に必要な基礎能力の指導及び訓練、事業所での就労体験、実就職活動を支援することです。

4.認定就労訓練事業

認定就労訓練事業とは、就労準備支援事業を利用しても一般就労への移行が困難な方に対して、個々人の就労支援プログラムに基づき、社会福祉法人、NPO 法人、民間企業等の自主事業として、清掃、リサイクル、農作業等の作業機会を実施するものです。

5.家計相談支援事業

家計相談支援事業とは、家計に問題を抱える生活困窮者の相談を受け、家計再生の計画や個別のプラン作成、関係機関へのつなぎなどを行うことです。

家計の相談とは、主に、家計管理方法などの支援、債務等の滞納の解消や各種給付制度等の利用に向けた支援、債務整理に関する支援、貸付けのあっせんを受けることを言います。

6.生活困窮世帯の子どもの学習支援

生活困窮世帯の子どもの学習支援とは、生活困窮家庭の子どもの養育相談や学習相談、進学に関する支援、高校進学者の中退防止に関する支援、または学び直しの機会の提供など、学業機会の喪失による「貧困の連鎖」を防止する取り組みを行ないます。

7.一時生活支援事業

一時生活支援事業とは、一定の住居を持たない生活困窮者や不安定な住居形態にある方に対して、収入などの条件を満たしていれば、原則3か月内に限り宿泊場所の供与や衣食の供与を実施するというものです。

一時生活支援事業は緊急的な支援のため、一般就労に結びつくように自立相談支援事業と連携して行われます。

過払い金や借金の相談は家計相談支援事業

過払い金があるかどうか分からない人や、借金時期がグレーゾーン金利撤廃後の2007年以降で「どうせお金は戻ってこない」と、相談自体をあきらめてしまっている人もいるかもしれません。

しかし、お金に関する悩み事は早めに整理して、家計の改善を図った方が良いのは言うまでもありません。

「借金があったら弁護士や司法書士に相談しないとな……。」と思いつつ、弁護士や司法書士への相談をためらっている人はまず地方自治体に行き、生活相談窓口(名称は自治体によって異なる)で、債務整理や家計相談について話をしてください。

これは生活困窮者自立支援法で言うところの、「家計相談支援事業」に当たります。

生活相談窓口で相談した際に、実際に過払い金が発生している可能性や債務整理の必要がありそうなら、弁護士や司法書士などの専門家にへ引き継ぐ相談も可能です。もちろん、専門家に依頼した場合は、相談料、着手金、成功報酬などの費用は発生してしまいます。

経済的に困窮している方には、「法テラス(日本司法支援センター)」を利用すれば、弁護士や司法書士費用の「立替制度」を利用するという方法もあります。

ただし、立替制度を利用するためには、収入要件など以下の利用条件があるため、まずはサイトを確認するか、法テラス・サポートダイヤル(0570 ー 078374)に電話で問い合わせましょう。

① 収入等が一定額以下であること
以下の資力基準をご覧ください。

② 勝訴の見込みがないとは言えないこと
和解、調停、示談等により紛争解決の見込みがあるもの、自己破産の免責見込みのあるものは、②に含みます。

③ 民事法律扶助の趣旨に適すること
報復的感情を満たすだけや宣伝のためといった場合、または権利濫用的な訴訟の場合などは援助できません。 

引用|利用に際してよくあるご質問  法テラス|法律を知る  相談窓口を知る  道しるべ

生活相談窓口では解決までをサポート

過払い金の整理や債務整理で借金を法的に解決したとしても、借金の原因はケースバイケースで、根本的な原因を取り除かなければ、同じことを繰り返す可能性がありますし、個人の力だけでは解決が難しいこともあります。

生活相談窓口では、生活困窮者自立支援法に則って、自立相談支援事業、住居確保給付金の支給、就労準備支援事業、認定就労訓練事、家計相談支援事業、生活困窮世帯の子どもの学習支援、一時生活支援事業を一連の流れの中でサポートしてくれます。

そのため、あまり難しいことは考えず、生活や家計の悩み事を気軽に相談できるところと考えて、まずは窓口を尋ねてみることをおすすめします。

人の一生は、いつどのように転がっていくかわかりません。人生は良いときもあれば、悪いときもあるため、いざというときに備えるリスク管理方法の1つとして、生活相談窓口の存在をしっかりと知っておきましょう。

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