男性社員の休暇取得をサポート!「配偶者出産休暇制度」って何?

読了目安[ 7 分 ]

今回は、配偶者出産休暇を導入した会社が受給できる奨励金についてお話しさせていただきます。
これは、千代田区にある従業員30人ほどの会社に実際にご紹介させていただいた実例です。

配偶者出産休暇制度って何?

配偶者出産休暇制度とは、どのような休暇かご存知でしょうか。

文字通り、配偶者が出産する時に従業員が休めるように作られた会社の制度のことです。出産に伴い必要と認められる入院の付き添いや、入院中のお世話などを行うにあたって1時間単位で24時間分を分割して有給取得できる制度になります。

◆人事院規則15-14
(特別休暇)
第二十二条
九 職員が妻(届出をしないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。次号
において同じ。)の出産に伴い勤務しないことが相当であると認められる場合 人
事院が定める期間内(※職員の妻の出産に係る入院等の日から当該出産の日後2
週間を経過する日)における二日の範囲内の期間

平成17年には、産前産後期間中から小学校就学までの間、5日の範囲内において1時間単位で有給取得ができる制度も加わりました。

◆人事院規則15-14
(特別休暇)
第二十二条
十 職員の妻が出産する場合であってその出産予定日の六週間(多胎妊娠の場合に
あっては、十四週間)前の日から当該出産の日後八週間を経過する日までの期間
にある場合において、当該出産に係る子又は小学校就学の始期に達するまでの子
(妻の子を含む。)を養育する職員が、これらの子の養育のため勤務しないことが
相当であると認められるとき 当該期間内における五日の範囲内の期間

こちらの休暇は法律で義務付けられたものではないので、全ての会社で導入必須というものではありません。

法律では育児休業制度を義務付けており、配偶者が出産する従業員もこちらの育児休業を取得することができます。また、労働基準法で定められている年次有給休暇を取得することだってできます。

しかし、育児休業は基本的に無給(雇用保険より賃金の50~67%支給される育児休業給付金あり)ですし、年次有給休暇だと何となく休みにくいという雰囲気があります。

そこで、こちらの配偶者出産休暇を導入する会社が増えているのです。

参考:育児休業と併せて助成金も取得!「女性が働きやすい社会へ」実例

男性の育休取得が進まないときに配偶者出産休暇こそ出番!

特に中小企業ですと、男性が育休(年休)を取るのはまだまだ難しいのが実情です。そんな中、配偶者出産休暇を設け、会社側から取得を推進すると、非常に休みやすくなります。そしてこの制度は有給で導入することが重要です。

男性の育休取得が進まない一因として、無給であることもあげられるでしょう。育児休業給付金が出るとはいえ、給与の100%が出るわけではありません。子育て世代の男性の収入が減るというのは、現実的に厳しいものがあります。

そこで有給の配偶者出産休暇の出番というわけです。

配偶者出産休暇制度を導入している事業所の実情は?

平成20年度の調査結果によると、配偶者出産休暇制度がある事業所の割合は36.0%%(平成17年度33.0%)で、3.0%上昇していて、平成14年から徐々に増えてきています。

配偶者出産休暇制度あり事業所割合の推移

配偶者出産休暇制度あり事業所割合の推移
厚生労働省 「平成20年度雇用均等基本調査」結果概要 育児休業制度などに関する事項

事業所規模別配偶者出産休暇制度あり事業所割合-平成20年度、平成17年度-

事業所規模別配偶者出産休暇制度あり事業所割合
厚生労働省 「平成20年度雇用均等基本調査」結果概要 育児休業制度などに関する事項

配偶者出産休暇制度によって有給になっている?

配偶者出産休暇制度を導入している事業所の対象者の91.7%が1日~5日の休暇を取得できていて、21日以上取得している方も見受けられます。
平成17年度に比べると16日以上の長期に渡って配偶者出産休暇制度を利用している方が増えていることがわかります。

さらに有給で配偶者出産休暇を得ている方は82.8%、一部有給の方も4.2%となっていますが、調査結果の締めくくりとしては、平成19年4月1日~平成20年3月31日までの間に配偶者が出産した男性労働者のうち、休暇利用者は55.6%と、平成17年度の調査時点と変わらなかったとなっていることから、まだまだ配偶者出産休暇制度の積極利用には至っていないようです。

配偶者出産休暇制度の有無及び取得可能日数別事業所割合(%)
制度あり 取得可能日数
1~5日 6~10日 11~15日 16~20日 21日以上 その他 不明
平成17年度 100.0 94.6 3.0 0.5 0.0 0.6 0.7 0.5
平成20年度 100.0 91.7 2.7 0.3 0.1 1.3 4.0 0.0
配偶者出産休暇を取得した場合の賃金の取り扱い別事業所割合(%)
配偶者出産休暇制度あり事業所計 有給 一部有給 無休 不明
平成17年度 100.0 84.7 3.0 12.3 0.0
平成20年度 100.0 82,8 4.2 12.4 0.7

厚生労働省 「平成20年度雇用均等基本調査」結果概要 育児休業制度などに関する事項

各自治体における配偶者出産休暇奨励金制度

人事院の育児休暇ハンドブックによると、公務員の男性職員の配偶者の出産前後には、以下のような休暇制度が紹介されています。

配偶者の出産前後に男性職員はどのような休暇が利用できますか。
配偶者出産休暇 育児参加のための休暇
対象 配偶者が出差女帝または出産した職員 配偶者が6週間以内に出差女帝または出産後8週間以内である職員
内容 配偶者の出産に伴う入院などの日から出産日後2週間を経過する日までの間に、配偶者の入退院の付き添いなどのため、2日の範囲内で勤務しないことができる 配偶者の産前産後期間中に、出産にかかる子や小学校就学の始期に達するまでの子を養育するため、5日の範囲内で勤務しないことができる
請求 休暇簿(特別休暇用)により請求 休暇簿(特別休暇用)により請求
単位 1日または1時間(残日数をすべて使用する場合は分単位の使用も可) 1日または1時間(残日数を全て使用する場合は分単位の使用も可)
その他 出産時の付き添いや入院中の配偶者の世話出生届出のためにも利用することができる 他に養育するもの(祖父母など)がいる場合でも利用することができる
給与 有給(特別休暇) 有給(特別休暇)

人事院 育児・介護のための両立支援ハンドブック 平成29年1月改定

上記は公務員向けの制度説明ですが、千代田区や品川区など、自治体が中小企業事業主向けに奨励金として交付しているケースがあります。

千代田区の配偶者出産休暇奨励金とは

現在、千代田区では「配偶者出産休暇制度奨励金」として、1人につき5万円を支給する事業を行っています。(2017年4月13日更新版)

千代田区内に事業所のある中小企業が対象で、「有給により連続2日以上取得できる特別休暇を就業規則に規定し、利用者が発生したこと」が必要となります。なお、休暇は配偶者が出産のために入院する日から、産後2週間までの期間に取得が必要です。

申請期間に関しては、配偶者出産休暇を2日取得し終えた日の翌日から起算して半年以内となっているので、慌てて申請する必要はありませんが、千代田区内に該当する条件の事業所で働いている方は、忘れないよう申請をしましょう。

参照:千代田区 配偶者出産休暇奨励金

今回ご相談を受けた会社では、連続5日取得可能な配偶者出産休暇の規定をご提案させていただきました。

奨励金は2日以上から要件を満たしますが、出産する女性側から考えると、1週間ほど旦那さんが家にいてくれると助かりますよね。特に、第2子以降では上の子の面倒も見なくてはいけませんので、退院できるまで休めると使い勝手が良いかなと思います。

千代田区以外の事業所向けにも自治体が提供している配偶者出産休暇制度があります

千代田区の他にも、東京23区では港区や品川区で同様の制度があります。配偶者出産休暇の導入をお考えの事業主の方は、事業所のある自治体HPをチェックしてみて下さいね。

参照:品川区 配偶者出産休暇制度奨励金交付企業の募集

参照:港区 港区中小企業配偶者出産休暇制度奨励金

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