分配金がダウン…!分配型投資信託で今起こっている異変とは?

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「毎月決算型」と呼ばれる、投資家に毎月比較的高めの収益分配金(以下、分配金)を支払う投資信託に、異変が起こっています。

「比較的高めの」と表現した分配金額の引き下げが相次いでいるのです。理由は、最近の金融・経済環境で、思うように運用できなくなってきたため。投資環境が良かった頃と同じ水準の分配金額を支払うことが難しくなりました。

分配金の基本は「運用の結果次第」

「毎月決算型」「毎月分配型」の分配金が高い間は、特にご年配の投資家から、「運用中に定期収入が得られる」と大人気。

それは投資対象の経済に成長期待が高まっていた時期です。新興国の株価は上がり、金利は高く、投資家の資金が新興国に集まるがゆえに為替も上昇していました。先進国の国債も、現在ほど低くはありませんでした。

しかし、世界情勢の変化で投資環境が悪くなり、一定の運用成果が得られなくなりました。

分配金は、「期中収益分配金」ともいいます。その決算期間中に得られた収益を投資家に分配するものです。毎月決算を行うということは、1ヵ月ごとに運用の結果を出すということ。決算で損失となった場合は、本来は、投資家に支払える分配金などないはずです。

しかし実際は、「毎月分配型」の1ヵ月の運用があまりよくなかった月でも、良かった月と同じ分配金を支払ってきました。1ヵ月間でマイナスになった月ですら、多くの投資信託が分配金を支払い続けてきました。

なぜ、運用がうまくいかない場合も分配金を払えるのか?

投資信託は、運用の良しあしの波はある程度想定しています。結果の良かった月に収益の全部を投資家に分配してしまわず、運用財産の中にある程度資金をプールしておくのです。これを「分配余力」といいます。分配余力は、決算で公表されています。

毎月の決算が芳しくなくても、一定の分配余力があれば、それを取り崩して投資家に分配できます。しかし、相場が悪くなり分配余力が細ってきたため、毎月の分配金の額を見直し、減額する投資信託が増えてきたのです。

投資信託の品質維持には必要な措置

毎月あてにしていた分配金収入が減って、がっかりしている投資家も少なくないでしょう。しかし分配余力が少なくなれば、その投資信託の運用の品質を保てなくなります。相場に応じた適切な分配金の減額は、投資信託の運用状態を良好に保ち、長く維持できるための措置と考えたら、むしろ喜ばしいことなのです。

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