ドル円、方向性を決めるタイミング! 【岡安盛男の初心者でもわかる今週の為替市場】

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7月第5週の見通し(2016/07/25)

為替アナリストの岡安盛男です。毎週月曜日にお届けしている『初心者でもわかる今週の為替市場』。今週も宜しくお願いします。

「日米金融政策の発表でドル円分岐点に」

先週も為替市場では思いもよらない色々なことが起こりました。

前週末のトルコクーデターは土日を挟んで未遂に終わったことで、一先ずリスク回避の動きは後退しました。トルコ情勢がこじれていたら更なる円高が進んだ可能性がありました。地政学的なリスクというのは元々長続きしないものですが、一先ず早急に収束したことで市場に安心感が広がりました。

この日はソフトバンクが英国半導体企業ARMホールディングスを3.35兆(240億ポンド相当)で買収することを発表しました。しかし、英国問題を抱えるポンドは上昇には繋がりませんでしたが、円売り要因でもありドル円にも買い安心感が広がりました。

また、日本政府が20兆円超規模の経済対策を打ち出すとの見通しが示されたこともドル円の押し上げ要因となりました。米国株式市場も連日史上最高値を更新するなど、リスクオンの動きが強まるなど、ドル円にとっては追い風となりました。

結果、ドル円は英国のEU離脱を問う国民投票の結果が明らかになる直前の高値106円80銭を上抜き、ドル円は107円ミドルまで上昇。ここから更に上値を試すかと思われました。しかし、英国BBC放送が「日銀の黒田総裁がヘリコプターマネーは必要ないし、可能性もない」と発言したことが伝わるとドル円は105円ミドルまで一気に下落しました。市場は今週の日銀会合でヘリコプターマネーも含めた追加緩和を実施することを織り込み始めていただけに、ドル円の失望売りが出て下落に転じました。その後、この放送がブレグジット前のものであることが判明したものの、ドル円の上値は重くなりました。

今週は日銀政策会合が開かれますが、黒田総裁はヘリコプターマネーに対してはこれまでも消極的な姿勢を示してきました。もし、今回実施しなければ一時的に下落することになるのは明らかです。ただ、既に失望売りが出た後だけに、下値は限定的とみて良いでしょう。反対に、実施した場合は108円を上抜く可能性が高いとみます。

今週はFOMC会合も開かれます。前回はブレグジットリスクや米労働市場への懸念からハト派的な意見が増えていました。今回はブレグジットショックも和らぎ、6月雇用統計の大幅改善で再びタカ派が増える可能性が高いでしょう。そうなればドル円の押し上げ材料ともなります。

日米の金融政策のギャップが拡大するかどうか、今後のドル円の方向性を示す重要な週になりそうです。

【岡安盛男の初心者でもわかる今週の為替市場】、来週も宜しくお願い致します。

▼30秒でわかる!7月第5週、今週の為替市場の見通し

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