掛け捨てじゃない!三大疾病に備える貯蓄性保険

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日本人の死亡原因の約5割を占める三大疾病(がん、心疾患、脳血管疾患)ですが、20代・30代の死因順位をみても5位までにその3つが入っています(表1)。

脳血管疾患のうち脳卒中だけ、心疾患のうち急性心筋梗塞だけを指す場合もあります

日本人の死因統計

表1:日本人の死因順位

全年齢 1位 2位 3位 4位 5位
悪性新生物 心疾患 肺炎 脳血管疾患 老衰
死亡総数に占める割合 28.9% 15.5% 9.4% 9.0% 5.9%

表1:年齢(5歳階級)別死因順位

全年齢 1位 2位 3位 4位 5位
20~24 自殺 不慮の事故 悪性新生物 心疾患 脳血管疾患
25~29 自殺 不慮の事故 悪性新生物 心疾患 脳血管疾患
25~29 自殺 悪性新生物 不慮の事故 心疾患 脳血管疾患
35~39 自殺 悪性新生物 心疾患 不慮の事故 脳血管疾患
出典:厚生労働省 平成26年人口動態統計月報年計(概数)の概況より

がん治療の経済的不安が心配だから掛け捨てでも良い?

死因順位1位のがん治療による経済的負担を心配して「がん保険」の加入を検討している人は多いでしょう。しかし、がん保険は基本的に掛け捨てのため、がんにならなければ保険料は1円も戻ってきません。そのことをもったいないと感じ加入を迷っている人も多いのでは。

がんの保障は得たいけれど保険料を掛け捨てにしたくない、がん以外の三大疾病にも一時金を備えたい、そう考える人には、貯蓄型の特定疾病保障終身保険(保険会社によっては三大疾病保障終身保険)の加入が検討に値します。

特定疾病保障終身保険(三大疾病保障終身保険)とは、がん(悪性新生物)、急性心筋梗塞、脳卒中のいずれかになった場合に、「特定疾病保険金(三大疾病保険金)」が受け取れる貯蓄型保険です。

また、三大疾病にならなくても、死亡・高度障害状態になった場合に「死亡保険金」または「高度障害保険金」を受け取ることができます。

加入後の早い段階で解約をすると返り率が低いので注意が必要ですが、保険料の払込が終了した後は、解約せずに据え置くことで、返り率は上がっていきます(グラフ1、表2)。

掛け捨てじゃない!三大疾病に備える貯蓄性保険_グラフ1

表2:解約時の年齢、経過年数における戻り率

解約時の年齢 経過年数 払込保険料総額 解約返戻金 戻り率
35歳 5年後 317,520円 244,822円 77.1%
40歳 10年後 635,040円 533,110円 83.9%
50歳 20年後 1,270,080円 1,099,926円 86.6%
60歳 30年後 1,905,120円 1,725,848円 90.5%
70歳 40年後 1,905,120円 1,827,290円 95.9%
75歳 45年後 1,905,120円 1,870,396円 98.1%
※ 経過年数とは、契約応当日の前日までの期間をさします
※ 戻り率とは、払込保険料総額に対する解約戻返金の割合のことをいいます
※ 解約払戻金と戻り率は、保険払込期間や契約時の年齢などにより異なります

では、特定疾病保障終身保険は、がん保険や終身保険(死亡すると死亡保険金が受け取れる貯蓄型保険)と比較すると、保険料や解約返戻金はお得なのでしょうか。

特定疾病保障終身保険は、他の2つの保険に比べ最も保険料が高く、終身保険よりも解約返戻金が低く設定されているのが一般的です(表3)。その理由は、特定疾病になってもならなくても保険金が受け取れる貯蓄型保険だからです。

表3:がん保険・特定疾病保障終身保険・終身保険の比較

契約例:保険金額:200万円 保険払込期間:60歳払済 被保険者:男性30歳

A保険会社のがん保険 B保険会社の特定疾病保障終身保険 C保険会社の低解約払戻金型終身保険
悪性新生物診断給付金 2,000,000円 200万円
(特定疾病保険金あるいは死亡保険金どちらか)
死亡保険金 2,000,000円
月払い保険料 4,600円 5,292円 3,600円
総支払保険料 1,656,000円 1,905,120円 1,317,600円
60歳時点の解約返戻金 1,725,848円 1,514,470円
60歳時点の戻り金 90.5% 114.9%
悪性新生物診断給付金は支払事由に該当する限り、2年に1度を限度として何度でも受け取れます
悪性新生物と診断されたら、以後の保険料の払込は不要となります
保険料払込期間後に死亡した場合は死亡給付金20万円が受け取れます

また、特定疾病保障終身保険は、三大疾病のいずれかになると特定疾病保険金が支払われると前述しましたが、支払要件が厳しいことに気を付けなければいけません。

特定疾病保険金の支払要件

一般的には以下の通りになります。保険会社によって異なることもあります。
最近では、支払要件を緩和する商品を発売する保険会社も出てきましたが、その分、保険料も高くなっています。

  • がん
    被保険者が責任開始期以後の保険期間中に初めて悪性新生物に罹患し、医師による病理組織学的所見により診断確定されたとき。 ただし、責任開始期の属する日から90日以内に乳房の悪性新生物に罹患し医師により診断確定されたときは対象外(上皮内がん、皮膚がんは対象外。ただし、皮膚の悪性黒色腫は対象)。
  • 急性心筋梗塞
    責任開始期以後の保険期間中に急性心筋梗塞を発病し、その疾病により初めて医師の診療を受けた日からその日を含めて60日以上、労働の制限を必要とする状態が継続したと医師によって診断されたとき。
  • 脳卒中
    責任開始期以後の保険期間中に脳卒中を発病し、その疾病により初めて医師の診療を受けた日からその日を含めて60日以上、言語障害、運動失調、麻痺などの他覚的な神経学的後遺症が継続したと医師によって診断されたとき。

生命保険文化センターのホームページより

三大疾病は日本人の死亡原因の約5割を占める病気です。治療費が掛かり、仕事に支障が出る可能性もあります。そこでまとまった一時金が受取れると安心して治療に専念できます。

がん以外の急性心筋梗塞・脳卒中の保障が受けたい場合や掛け捨てのがん保険ではもったいないと思う場合には、特定疾病保障終身保険の加入を選択肢に加えると良いでしょう。ただし、特定疾病保障終身保険は保険金の支払要件が厳しいので、加入を検討するときは、この保険の特徴をしっかりと確認してください。

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