マイナス・低金利に強いREIT|不動産投資信託のメリット・デメリット

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日本銀行のマイナス金利政策・低金利政策が続く中、「REIT(リート)」という金融商品が注目を集めています。

REITはまさに今が買い時で、今後の金利政策によっては「もったいないことをした……。」と感じる可能性があるものです。

では、なぜ日本銀行のマイナス金利政策・低金利政策の中でREITが注目を集めているのでしょうか。

今回は、REITを売買するメリット・デメリット、また低金利時に見るREITのポイントについてお話していきます。

REIT(リート)とは

REIT(Real Estate Investment Trust)とは不動産投資信託のことで、ファンドが投資家から集めた資金で不動産を購入し、賃料などの収益をあげて投資家で分け合う仕組みを持つ金融商品の1つです。

REITの仕組み自体は投資信託ですが、投資家は上場している投資法人に投資をするため、株式投資同様にリアルタイムで売買をすること可能です。

ちなみに、海外のREITに対して、東京証券取引所に上場するREITは「JAPAN」の頭文字をつけて「J-REIT」といいます。

現在、J-REITは40銘柄以上あり、それぞれ保有している不動産に特色があります。投資家は「運営会社の方針」「保有している不動産の種類」「配当利回りがどれぐらいか」などを参考に投資をしています。

アベノミクス政策によって企業の業績は回復しましたが、まだこれからの伸びが期待されています。

これまでのオフィス用物件の空室率の改善や賃料上昇も見込まれているため、不動産投資は効率が良いと見ている投資家がREITに集まっているようです。

REITのメリット

1.実不動産に比べ少額投資ができる

通常、田舎の小規模な不動産物件を購入しようとしても、数百万円はかかります。それに比べてREITであれば、1株あたり10万円前後から投資が行なえます(2016年6月現在)。

2.複数不動産に分散投資ができる

単体不動産物件の投資や運用はアタリハズレがあり、素人ではなかなか難しいものです。対してREITであれば、複数の不動産にリスク分散して投資できるメリットがあります。

3.実不動産に比べて売買しやすい

不動産物件を売買目的で購入しても、転売にはかなりの時間がかかる場合があります。そのため、不動産物件を購入する場合は、先に買い手を見つけることが定石ですが、素人には難しいでしょう。一方、REITであれば市場でいつでも売買が可能です。

4.物件の管理やメンテナンスは不要

不動産物件を購入すると、売買にしても賃貸経営にしても管理・メンテナンスが必要になります。もちろん、REITはその必要がありません。

5.上場株式に比べて配当利回りが高い

REITは、保有する不動産賃料などの収益から必要経費を引いた残額が利益になりますが、利益の90%超を投資家に分配すれば、法人税が免除されます。そのため、配当利回りが高い傾向があります。

6.インフレ局面に強い

そもそも、不動産はインフレの指標です。物価上昇でお金の価値自体が下落しても、不動産価格は上昇することが「不動産はインフレ局面に強い」と呼ばれる理由です。もちろん、REITも同様です。

7.優待制度があるREITもある

REITは上場しているため、配当利回り以外に優待制度が存在する銘柄もあります。

株主に対する優待制度が「株主優待」と言われるのに対し、REIT投資家への優待は「投資主優待」と呼ばれ、権利確定日に所定口数以上を保有する投資家に優待券などが送られます。

REITのデメリット

1.預貯金と違い投資元本が保証されない

REITは投資のため、運用によって投資元本が割れてしまうことは仕方がありません。また、景気や運用会社の状況によっては、分配金が減る場合もあります。

また、自然災害などで対象不動産の価値が下がることもあり、その場合もREITの価格・分配金が下落します。

2.金利の上昇に弱い

REITの運用資金は、投資家の購入資金以外に金融機関からも融資を受けています。そのため、収益から借入金の利息支払いが発生するため、借入金利が上がれば必要経費も増え、投資利回りが低下する傾向があります。

3.売買が少ない銘柄は売却時に不利になる

株式売買と同じで、そもそも買い手がいなければ売りたいときに売ることはできません。もちろん、実不動産物件よりは圧倒的に売りやすいのは間違いありませんが。

優待制度を持つREITの銘柄

2016年8月下旬現在、優待制度を実施している上場REITは6銘柄です。ホテルなどの宿泊施設を保有するREITと、介護施設などのヘルスケア施設を保有するREITが優待を行っています。

優待の詳細はREITごとに異なります。詳しくは各REITのサイトで確認してください。

大和ハウスリート投資法人(銘柄コード:8984)

権利確定日:2月末日、8月末日
優待内容:子会社ダイワロイヤルホテルズの宿泊料金優待
参考|投資主ご優待制度|大和ハウスリート投資法人

ジャパン・ホテル・リート投資法人(銘柄コード:8985)

権利確定日:6月末日
優待内容:対象ホテルでの宿泊割引、レストラン割引
参考|投資主優待制度|ジャパン・ホテル・リート投資法人

星野リゾート・リート投資法人(銘柄コード:3287)

権利確定日:4月末日、10月末日
優待内容:対象宿泊施設での宿泊割引
参考|投資主優待制度について|IR情報|星野リゾート・リート投資法人

日本ヘルスケア投資法人(銘柄コード:3308)

権利確定日:4月末日、10月末日
優待内容:保有する介護施設等の入居一時金や月額利用料等の割引、施設見学無料など
参考|投資主優待一覧|IR情報|日本ヘルスケア投資法人

ヘルスケア&メディカル投資法人(銘柄コード:3455)

権利確定日:1月末日、7月末日
優待内容:保有する介護施設等の体験入居や無料昼食付見学、介護相談等の無料など
参考|投資主優待一覧|IR情報|ヘルスケア&メディカル投資法人

ジャパン・シニアリビング投資法人(銘柄コード3460)

権利確定日:2月末日、8月末日
優待内容:保有する介護施設等の入居一時金や月額利用料等の割引、施設見学無料など
参考|投資主優待について|IR情報|ジャパン・シニアリビング投資法人

低金利時に見るREITのポイント

資産運用を行う場合、金利がある程度高ければリスクをとらなくても良いため、預貯金や債券にお金を回す人は多くなります。

ところが、マイナス金利・低金利環境では、預貯金や債券に資金運用の魅力はありません。そこで前述したメリットの通り、分配金利回りの高いREITに関心が集まります。

REITは株式市場で価格が変動するため投資元本が割れることもありますが、持ち続けていれば定期的な分配金は受け取れます。

もちろん、市場的に分配金利回りに魅力があると感じると株価も上昇します。そのため、早い時期に安い値段でREITを買った人は、分配金だけでなく値上がり益も期待できるのです。

そのため、マイナス金利・低金利環境で、金融商品として相対的に魅力が高まる側面、運用上の経費削減という2つの側面から、REITは現在の金利政策と相性が良いと言われるのです。

もしあなたがREITを購入する場合は、運用する不動産の物件数、テナント等の入居率、物件の所在地などは必ずチェックしましょう。

なお、投資家から資金を集めてREITの証券を発行する機関を「不動産投資法人」といいます。もちろん、不動産投資法人の財務内容などもREITを選ぶ重要なチェックポイントです。

また、REITとは別物のREITファンドという金融商品もあるため、合わせて押さえておきましょう。

参考|不動産投資信託のREITと投資信託のREITファンドの違いは?

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