パワハラで精神に障害を発症した場合は、労災が適用されることも

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最近よく話題にあがる職場のパワーハラスメント。

パワハラとは、簡単に言ってしまうと「職場におけるいじめ」。それが原因でメンタルヘルス不調になる人が増えているのが現実です。このパワハラですが、働きにくい職場環境が原因ということで、労災の対象になるケースがあるのです。

職場において、上司に叱られることはよくあることかと思います。しかし、問題はその叱り方。自分だけいつも叱られている、人格を否定するような言い方(例えば:給料泥棒、能力なし、バカ等)をする、有給を取らせない(仕事ができないやつが休んでいる場合か)等、どう考えてもそのようなことを言われたら傷つくだろうと思われるものです。そのようなパワハラを毎日受け続けると、眠れなくなり、食欲も減退し、体調も悪くなります。

そして体調を崩してしばらく休まざるを得なくなったときに、労災を申請すれば休業補償給付が支給されるケースがあります。しかし、実際にこのようなケースでは、会社が健康保険の傷病手当金の申請を勧めるために、なかなか労災にはならないのが現状です。確かに、休職期間中はどちらもお金がもらえますが、傷病手当金(休んだ4日目からお給料の日額の3分の2)より労災の休業補償給付(初日からお給料の日額の8割)方が支給金額が多いのです。しかし、労災の申請がすべて認定される限らないことと申請をしたくない会社の思惑とで難しいようです。

このパワハラですが、労災を申請するとどのような出来事があったかを評価表から評価して認定します。評価表には、「ひどい嫌がらせ、いじめまたは暴行を受けた」場合には強度の、「違法行為を強要された」「達成困難なノルマが課された」「取引先からクレームを受けた」等の場合は中度の、心に負荷がかかると評価しています。

ただし、この労災の申請ですが、精神障害の発症前6ヶ月間にどのようなパワハラを受けたか、そしてどのように体調が悪くなったのかを証明しなければなりません。実は結構ハードルが高いのです。それが労災ではなく傷病手当金を申請する要因の1つでもあります。

「上司のパワハラからメンタルヘルス不調になったので会社を辞める」とすぐに考えるのはやめた方がいいと思います。被害を受けた自分が自ら会社を辞める必要はありません。会社には、パワハラが行われている職場を放置しておいたという責任があります(これを使用者責任と言います)。まずは親しい人に相談をして、しばらく休職し、体調を整えて、別の職場に異動して、新しくやり直すことをお勧めします。

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