税金未納や申告漏れの罰則は?加算税・延滞税・利子税が怖い理由

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あなたの周りに脱税をしたという人はあまりいないと思いますが、「税金の追徴が来た。」という話は聞いたことがあるかもしれません。

税金の支払いに期限があることは周知の事実ですが、支払いに遅れると重い罰則があることは知っているでしょうか。

例えば自動車税や固定資産税であれば、納付通知書(払込用紙)が送られてくるため、あまり払い漏れは起きないのですが、所得税などは自分で申告して納税しなければいけない場合があります。

しかも、税金の支払は原則現金一括払いです(分納含む)。どうしても現金が用意できず、期限までに納付できないこともあるかもしれません。

その場合、課税の公平性を保つため、きちんと申告・納税した人とは区別して一定のペナルティが課されます

今回は、税金未納や無申告によって、行政的制裁を受けたときの加算税、延滞税、利子税についてお話します。

追徴課税とは

本来、期限内に支払うべき税金を「本税」、本税以外のペナルティを「附帯税」といいます。ちなみに、国税に課されるのは「附帯税」、地方税に課されるのは「附帯金」です。

附帯税(附帯金)はペナルティのため、追徴課税とも言いますね。追徴課税は行政的制裁の意味合いがあり、4つの加算税と延滞税、利子税に種類が分けられています。

追徴課税は重大な脱税だけでなく、ちょっとした出来心で税金を過少申告してしまったり、うっかりの申告漏れでも必ず課される重い行政処分です。「申告が必要とは知らなかった。」ではすみません。

では、追徴課税である過少申告加算税、無申告加算税、不納付加算税、重加算税と延滞税、利子税は、いったいどのような税金未納の原因によって課され、どのくらい重い罰則があるものなのでしょうか。

加算税とは

加算税は税金を納付しなかった場合に課されるもので、下記の4種類あります。

1.過少申告加算税

過少申告加算税とは、期限内に申告したものの申告税額が本来納めるべき税額よりも少なかった場合に課される加算税の事を言います。

過少申告加算税で追徴される金額は、追加納税額の10%です。ただし、「当初の申告額」もしくは「50万円」と比較して多い金額を超える部分には、さらに15%が追加で課税されます。

2.無申告加算税

無申告加算税とは、期限内に申告も納税もしていない場合に課される加算税の事を言います。

無申告加算税で追徴される金額は、「50万円」までは15%、「50万円超」は20%追加で課税されます。ただし、税務署から指摘される前に自分で気付いて、申告と納税をした場合は5%に軽減されます。

3.不納付加算税

不納付加算税とは、法人や個人事業主が期限内に源泉徴収した所得税が納税されない場合に課される加算税の事を言います。

不納付加算税で追徴される金額は、本税の10%です。ただし、無申告加算税と同様、税務署から指摘される前に自主完納した場合は5%に軽減されます。

4.重加算税

重加算税とは、過少申告加算税、無申告加算税、不納付加算税のいずれかの加算税が課された状態で、追徴課税の原因が脱税など事実の隠蔽や仮装により意図的に申告した場合、申告しなかった場合に課される加算税の事を言います。

重加算税で追徴される金額は、過少申告加算税に代えて追加本税の35%、無申告加算税に代えて納付すべき税額の40%、不納付加算税の代わりに納付すべき税額の35%がそれぞれ加算されます。

延滞税・利子税とは

延滞税・利子税は、共に本税に対する利息的な性質があるため加算税と混同されがちですが、明確に違うため区別してください。

1.延滞税

延滞税とは、期限内に申告をしたものの、納税期限までに納税できなかった場合や納税額に不足があった場合など、必要な税金が完納できていない場合に課されるもので、納期限の翌日から納付する日までの日数に応じて税率が決められています。

2.利子税

利子税とは、延滞税のような納税の遅れではなく、申告や納税期限の延長・延納の手続きをしてその許可があった場合、延納額に対して課されるものです。

附帯税の種類と税率のまとめ

過少申告加算税、無申告加算税、不納付加算税、重加算税と延滞税、利子税の税率と条件を一覧でまとめます。

ペナルティの種類 内容 加算率
過少申告加算税 税務当局の指摘前に自主的に修正 なし
(未納税額のみ)
税務当局の指摘後に修正 未納税額×10%
15%
(未納税額=当初納税額or50万円 いずれか高い方
重加算税の場合 未納税額×35%
無申告加算税 税務当局の指摘前に自主的に修正 5%
税務当局の指摘後に修正 10%
(未納税額が50万円以下の部分)
重加算税の場合 20%
(未納税額が50万円超の部分)
重加算税の場合 40%
不納付加算税 納期限から1か月以内かつ過去1年間で期限内に納付している場合 なし
(本税のみ)
税務当局の指摘前に自主的に修正 5%
税務当局の指摘後に修正 10%
重加算税の場合 35%
延滞税 納期限から2ヶ月間 7.3%※1or(特定基準割合※2+1%)
いずれか高い方
納期限から2ヶ月を超える期間 14.6%※1or(特定基準割合※2+1%)
いずれか高い方
利子税 延納期間中 延納対象の税金の内容や、機関により異なりますが※3、通常延滞税より低くなります。

※1:年率
※2:特定基準割合とは前年の短期貸出特定平均金利に1%を加算した割合。H27、H28年とも2か月以内の分は2.8%、2カ月超えの部分は9.1%となります。
※3:適用には要件があり、加算率も10種類以上あります。詳細は国税庁のHPなどで確認してください。

納税の義務からは逃げられない

税金の滞納によって課される罰則は、非常に怖いものです。しかも、過少申告や申告漏れが3年後、5年後に発覚することもあります。

そのときは、どれだけ「勘違いで漏れていました。すいませんでした。」と真摯に誤っても後の祭りで、過少申告加算税の15%(10%)や無申告加算税の10%(5%)に加えて、延滞税の7.3%と14.6%が無慈悲に追徴されます。

特に、後になって発覚するほど、年率14.6%の延滞税は重くのしかかります。5年も延滞すれば追加本税は倍にはなるでしょうね。

さらに、少し抵抗をしたら事実の隠蔽を疑われて、重加算税がかかるだけでなく、申告した税金の洗い直しをされてしまうかもしれません……(極端な話ですが)。

以上のように期限までにきちんと納税しないと、お財布的にも精神的にも非常に高く付いてしまう可能性があります。

もちろん、ペナルティの通知や督促を受けても無視し続けていると財産の差し押さえになります。税務署はとても手際が良いので、ささっと裁判をして時効の中断に持ち込むので、逃げ切れるとは思わないよう。

参考|未納・無申告で逃げ切れる?所得税・相続税・贈与税など税金の時効

ちなみに、自己破産しても税金は免責されませんのでご注意を!

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