円高はどこまで進むのか~【岡安盛男の初心者でもわかる今週の為替市場】

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毎週月曜に為替市場の動向や今後の見通しなどをお送りする【岡安盛男の初心者でもわかる今週の為替市場】の第2回。

5月第1週の見通し(2016/05/02)

「円高はどこまで進むのか」

先週は市場で最も注目されるイベントであるFOMC(米国中央銀行の政策会合)と日銀政策会合が開かれ、結果的にドル円は一気に下落に転じました。

FOMC会合では次回の利上げに関するヒントは与えてくれず、これまでとほぼ同様のハト派的な内容となりました。この意味するところは「ドル金利が当面上がらない⇒ドルは当面上がらない」ということです。

しかし、その後に控えた日銀会合では追加緩和による円安が進むのではといった期待がありました。何故なら、日銀は今回の会合でマイナス金利を更に拡大し、金融機関へのマイナス金利適用の可能性もあるとの一部報道が前週に流れた為です。その報道に対し日銀は否定も肯定もコメントを出しませんでした。

また、今回の熊本地震もあり何らかの追加緩和を実施すると思われ、それを見込んで既にドル円は112円近くまで上昇していました。しかし、日銀は現状の金融政策維持を決定しました。この結果は予想外であり、市場はネガティブサプライズ(悪い方のびっくり)となり、ドル円は3円近く下落。ちょうど次の日が日本のゴールデンウイークが始まったことで更に円高が進みました(先週ここに記述した通りです)。

ドル円は111円80銭付近から下落が始まり、ほとんど戻りのないまま先週のNY市場では106円30銭近くまで下落。何と、二日間で5円50銭下落したことになります。

ここまでドル円が下落したのは、円高を止める手段が殆どなくなってしまったためです。

ドル円を押し上げるには

  1. FRBが利上げを決定しドル高を促す
  2. 日銀が追加緩和を実施する
  3. 日本の財務省がドル買い円売り介入を実施する

の三つが大きな手段になります。その1と2の期待は今回消え去りました。
残るのは3のドル買い介入しか、今のところドル円の下落を抑えることが出来ないという事になります。

しかし、このドル買い介入もそう簡単には出来る状況ではありません。前回開かれたG20後に米国から日本の円安誘導をけん制する発言が出た為です。介入を実施するには他のG7各国などに許可を取る必要があり、それが難しいという事です。

ただし、急激に相場がどちらかに降らされた時には介入を独自で実施することが出来ます(スムージングオペ)が、今回のドル円の下落速度はそれ程無秩序な動とは言えません。特に、ゴールデンウイークは前回にも述べましたが、介入が入りにくい状況となり、海外勢が特にドル円の売りを仕掛けやすくなります。

ドル円の次の下値目途は2014年10月の黒田バズーカ2が実施された105円付近になります。このレベルを下抜けると心理的な壁となる100円が視野に入ります。

みなさん、為替がここまで大きな動きになるのは年に何度もありません。いい経験になりますので、注目してくださいね。

来週も「岡安盛男の初心者でもわかる今週の為替市場」・・・よろしくお願いします。

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