引越しで必要な税務手続きとは?

読了目安[ 3 分 ]

3月は新年度から就職、進学、転勤など新生活を迎える人が多いので引越しのシーズンとなります。
引越しは荷物の準備や各種手続きで忙殺されますが、その中で見落としがちなものを税金部分に絞ってみていきます。

住宅ローン控除

住宅ローン控除を受けている人が転勤しなければならなくなってしまった場合、『自己が居住』が適用要件であるこの制度は、基本的には使えなくなります。
ただし、転居前に管轄の税務署に
「転任の命令等により居住しないこととなる旨の届出書」
という書類を提出した上で、以下のような状況によっては継続が可能となります。

  1. 単身赴任の場合
    他の家族が残る場合は引き続き控除が可能で、上記届出も不要です。
    ただし1年以上の海外転勤などで非居住者となる場合は、本人がいない間は家族が残っていても適用不可となり、戻って来てからの適用再開※1となります。
  2. 転勤から戻り再居住した場合
    この場合も戻ってきた年分※2から適用再開となります。
    その際の適用可能期間ですが、当初からの10年という期間に延長はないので、住んでいなかった期間はそのままなくなります。※1

※1:例えば、2010年に居住(適用)開始で翌年から5年間(2011~2016)転勤し、2016年中に再居住した場合は、2016年※2から2019年の4年間が適用できる期間になります。
※2:戻った年に賃貸していた期間がある場合は、翌年からの適用

いずれにしましても、自己都合で転居した場合や上記届け出をしていないと、戻っても適用再開とはなりませんのでご注意ください。

住民税

住民税は正確には都道府県分と市区町村分に分かれていて、1月1日に住んでいる(住民票のある)自治体へ納付します。
転居の場合、会社勤めのサラリーマンは会社がやってくれるので、特に手続きは必要ありません。
必要な場合があるのは退職した場合や自営業など会社勤め以外の場合です。
退職の場合は最後の給与から未納付の部分を一括徴してもらい、会社で納付してもらうことが可能です。
それ以外の場合は、個人事業主の場合なども含め、引越し前の自治体から納付書が送られてきますので、一括もしくは分割で納付することとなります。
注意しなければならないのが、役所への転出・転入届です。
きちんとやっておかないとずっと転居前の自治体から納税通知が送られ続けますし、放置しておくと5万円以下の過料というペナルティが科される可能性がありますので注意してください。

その他税務関連手続き

所得税の確定申告書を提出する必要がある人が転居して納税地が変わった場合は
「所得税・消費税の納税地の異動に関する届出書」
を変わる前後のそれぞれを管轄する各税務署に提出します。
また、確定申告書自体は提出時の納税地を管轄している税務署に提出となります。
また、この転居が海外の場合は、もう少し手続きが複雑になります。
国内に住所がなくなって、いわゆる非居住者となった場合は、本人の代わりに確定申告を代行する
「納税管理人」
を指名して税務署に届けます。
この場合の申告書の提出先は、納税管理人の住所地ではなく、事業所所在地や家族が残っているかつての居住地などになります。
さらに、不動産を貸していてその賃料収入がある場合※3は、賃料を払う側で所得税(20.42%)を源泉徴収してもらわなければなりません。

※3:個人に対し、その人自身やその親族の居住用に貸している場合は、源泉徴収しなくてもOK

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