マイナス金利での余波は、安全志向の投資家にも?MMFが存続の危機に

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2016年1月、日銀がマイナス金利導入を発表しました。その影響で株式市場や為替相場は大荒れ。「投資の世界の話でしょ」と思うことなかれ。余波は、安全志向の投資家にも広がっています。

MMF(マネー・マネージメント・ファンド)が、存続の危機です。

マイナス金利の発表後、金利の市場は急降下し、全ての投資信託会社が新たな資金によるMMFの購入を停止しました(2016年2月5日現在)。

遂に長期金利もマイナスになった2月9日。その前日、日興アセットマネジメントがMMFの運用を終了すると発表。この記事がアップされる頃には、他の投資信託会社も追随しているでしょう。

「MMFの運用を終了する」とは「繰上償還」という措置で、投資信託の運用資産を投資家に返金して運用が終わることです。

MMFの場合、通常は運用期限を約款で「無期限」と定めています。そもそも「償還」がなく、投資家が自由に購入・解約ができます。

しかし、今回のように、運用が著しく困難になりそうと判断される場合や、投資家の保有口数(つまり残高)が極端に減って運用が難しくなると判断される場合に繰上償還されます。繰上償還の条件等は、あらかじめ信託約款に定められています。

MMFは、国や特殊法人、金融機関などの間で短期的に貸し借りされる資金で運用されています。平均3ヵ月程度で返済されます。ここから得た金利が、MMFの主な運用益です。

日銀のマイナス金利政策により、この短期の運用資金から金利を稼ぐことが難しくなると判断し、新たな資金でのMMFの購入停止や、繰上償還になったというワケです。

高金利時代に人気だった中期国債ファンドや公社債投信は、ほとんどが繰上償還されて姿を消しました。その後、預金のように利用できる便利さから、MMFは多くの投資家に親しまれ、ピーク時には約21兆円もの残高がありました。

2001年には元本割れになったMMFもありましたが、その後は安全性の面で基準が厳しくなり、今では「とりあえず置いておこう」という時に重宝していました。2015年12月末時点で、国内のMMFは13本、残高は1兆6千億円強です(投資信託協会)。

投資のための待機資金や預金感覚で利用できる運用資金には、証券総合口座の決済に使われるMRF(マネー・リザーブ・ファンド)があります。今後はMRFに資金が集中するでしょうが、MRFの運用環境とて同じこと。安全性を保ちながら運用するのは厳しいと思われます。

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