日本の財政問題(第3回) 日本国債が格下げで“シングルA”!大丈夫なの?

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日本国債の信用格付けが低下しています。

米国格付会社のスタンダード・アンド・プアーズ(以下、S&P)は、9月16日に日本国債をAA-(ダブル・エー・マイナス)からA+(エー・プラス)に1段階引き下げたことを発表しました。昨年12月にムーディーズ・インベスターズ・サービスがA格に引き下げ、今年4月にフィッチ・レーティングスがA格に引き下げましたので、主要3社が揃って“シングルA”となりました。今回は、信用格付けの意味や見方を解説しましょう。

国債の信用格付けとは、政府の借金返済能力をアルファベットで表した投資情報です。投資家は信用格付けによって、国債を購入したい時に信用リスクの度合いを知ることができます。信用リスクが高いということは、国債の購入を通じて政府に貸したお金を将来返してもらえない可能性が高いことを意味します。

格付け符号は、AAA格が最も借金返済能力が高く、AAA以下、AA、A、BBB……と順に借金返済能力は低くなり、D格が最も低いといった体系です。借金返済能力の程度をより細かく示すため、+-などの記号も用いられます。S&Pの場合、A格の中でA+(エー・プラス)が最も借金返済能力が高く、次いでA(・エー・フラット)、A-(エー・マイナス)の順に低くなります。

信用格付けの“危険ゾーン”は知っておきましょう。格付会社共通に、BBB格とBB格の間で借金返済能力が大きく変わります。BBB格以上が投資適格、BB格以下は投資不適格(投資対象として勧めないとの意味)となります。信用格付けがシングルAまで低下したことはショッキングなことです。でも、投資不適格まではかなりの開きがあることも、しっかりと見ていくことが必要です。やみくもに日本国債の保有に拒否反応を持つ必要もありません。

日本国債の“シングルA”は、日本の財政運営に注意が促されていると考えられます。財政赤字を減らす努力を続ければ、元のダブルA以上の格付けに戻るものと思われます。日本政府は、財政健全化に向けた取り組みが急務であることを、格付けを専門としている会社から付きつけられたと考えるべきでしょう。私たちも、政府の財政健全化に向けた取組みを注意深く見守りましょう。

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