企業年金の主役だった厚生年金基金、これからどうなる?・・パート2

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前回のパート1では、厚生年金基金(以降、基金という)がどのようなものかということをお伝えしました。

基金から支給される年金は「国の厚生年金の一部(代行部分)」と「基金独自の上乗せ・加算部分」を合わせたものとなります(図参照)。

つまり、「基金独自の上乗せ・加算部分」がある分、基金のない会社に勤めていた場合よりも、老後の年金が充実することになります。

ところが、積立金の運用がうまくいかないなどの理由から「解散」あるいは「代行返上」をする基金が急増!基金がなくなると、どうなるのでしょうか。よくある誤解が「もう老後の年金がもらえないのでは?」あるいは、「基金のない会社に勤めていた人よりも損をするのでは?」というものですが、これは大きな間違いです。

基金が「解散」や「代行返上」をした場合、基金は「国の厚生年金の一部(代行部分)」(図の1)を支給するために積み立てていた資産を国に返す必要があります。そして、将来基金から支給される予定だった「国の厚生年金の一部(代行部分)」は、国から支給されることになります。ですから、この部分については不利益になることはありません。つまり、基金が「解散」や「代行返上」をしたことで、基金のない会社に勤めていた人よりも年金が減ったり、損をするということはありません。

一方、「基金独自の上乗せ・加算部分」(図の2)は、影響を受けます。「基金独自の上乗せ・加算部分」の積立金は、他の企業年金に移されたり、一時金で支給されることになります。つまり企業年金の見直しが行われるということですが、支給額が減額されるケースが多いのです。「基金独自の上乗せ・加算部分」がどうなるかは基金ごとに異なりますが、場合によっては、将来もらえるはずの「基金独自の上乗せ・加算部分」が全くもらえなくなることもあります。そういう意味では、「損をする」と言えます。

皆さんの加入している(加入していた)基金が「解散」や「代行返上」となった場合、まずはその後どのような制度になるのか(なったのか)に注目することが重要です。ところが残念なことに、「年金や退職金は、ずっと先のこと。自分には関係がない。」と無関心の若い方が多いのが実情です。お勤め先の企業年金に関心を持ち、わからなければ人事部や総務部に確認するくらいの積極性が必要です。

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