登山を始めてみよう – テント泊編

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夏真っ盛り!今年も登山のベストシーズンがやってきました!

でもハイシーズンの山小屋泊には厳しい一面もあります。
他の登山客と相部屋になるのはもちろんのこと、男女入り混じって雑魚寝をし、場合によっては見知らぬ他人と背中合わせで一枚の毛布を分け合う、なんてことも。

さらに誰かのイビキや歯ぎしりが気になって、結局一睡もできなかった…そんな状況も珍しくありません。

「だったらテントを背負ってテント泊すればいいじゃない!」そう考える人も多いことでしょう。

今回はそんなプライベート空間を重視する登山愛好家のため、テント泊用のギアをざーっとご紹介していきたいと思います。

●日本の気候には「ダブルウォールテント」が最適
登山用テントは主に「シングルウォールテント」と「ダブルウォールテント」の二種類があります。

シングルウォールテントは、その名の通りシート一枚のみで構成される軽量なテントです。

防水透湿性があり、初心者も比較的簡単に設営しやすいのがポイントです。
一方のダブルウォールテントは、外側のフライシートには防水性が、内側のインナーシートには通気性があり、シングルウォールよりも通気性に富むため、室内が高温になりにくく結露しにくい、という特徴があります。

また雨が降っているときの出入りは、雨が室内に入りにくいダブルウォールの方が便利です。

高温多湿で雨が多い日本の山岳地では、より利便性の高いダブルウォールの方に軍配が上がります。

最近ではダブルウォールテントも軽量化が進んでおり、二人用1.5キロというものもあるので、ぜひ導入を検討してみてください。

またテント場の石や砂利などから底面を保護してくれる「グラウンドシート(フットプリントとも)」の使用も一緒におすすめします。

お気に入りのテントと末永くお付き合いするためにも、グラウンドシートは必須です!

●寝袋・マットもいろいろ
寝袋(シュラフ、スリーピングバッグとも)の形も主に二種類あります。
人の形に沿った丸っこい「マミー型」と、四角い「封筒型」の二つ。
登山用には、軽量化され、かつクールスポットができにくい「マミー型」の方をおすすめします。

中綿は化繊とダウンのうち、圧縮性が高く保温性に優れたダウンの方が好まれる傾向にありますが、濡れに弱いという側面も。

結露が気になる場合はシュラフカバーを併用したり、撥水加工が施されたダウン製品などを利用するのも手です。

ただし撥水加工ダウンはかなりお値段がするので、気軽に導入できないのが悩ましいところです…

テント内で快適にすごすには、マット(シュラフ・マット)の存在も欠かせません。

キャンプ用テントマットのような大きなものではなく、自分の身長ぐらいの長さと幅50センチぐらいのもので十分です。

私自身は130センチの折りたたみ式合成樹脂フォームマットを使用し、ザックを枕がわりにして荷物の軽量圧縮化をはかっています。

以前はエアマットを使用していましたが、空気の出し入れが意外に面倒だったのと、万が一のパンクが怖かったので、カサはあっても軽量な合成樹脂フォームに切り替えました。

安価に済ませたい場合は「銀マット」などが最適ですが、厚みがないので快適性という点ではかなり劣ります。

エアマット、折りたたみ式合成樹脂フォーム、銀マット、どれを選ぶかは個人の判断にお任せします。

●ストーブとクッカー・カトラリー
自炊がメインとなるテント泊には調理用の「ストーブ」と「クッカー」が欠かせません。

私はバーナーとガスカートリッジが専用クッカーの中にすっぽり収まる「ジェットボイル」を愛用しています。

収納が簡単な点と、あっという間にお湯が湧く沸騰スピードの早さが気に入っています。

焼いたり煮込んだり凝った調理をしたい人は、ジェットボイルのような一体型やバーナー直結型よりも、重心が低くなる分離型のストーブをおすすめします。

クッカーの素材は、熱伝導率が高く焦げ付きにくく安価、しかし少々重たい「アルミ製」と、熱伝導率が低く焦げ付きやすく高価、でもとにかく軽量な「チタン製」の二種類がメインとなっています。

最近では底面がアルミで側面がチタン、という両方の素材の特性を活かした素晴らしいクッカーも開発されているとか。

クッカーは調理するものによっていろいろ使い分けるのがベターです。
私はアルミ製のジェットボイルを使い、カトラリーだけ軽量なチタン製にして、なるべく出費を少額におさえています。

●テント泊には60リットル以上のザック

以上のことから、テント泊は山小屋泊よりも荷物が相当増えるということはおわかりいただけたかと思います。
これらの荷物をパッキングするのに、日帰り用、山小屋泊用の30~40リットルザックではおそらく事足りませんので、テント泊用に新調しないといけません。
だいたい60リットル程度を目安にしておくと無難です。
それ以上の重量になると山行にも影響が出ますので、パッキング時に荷物の断捨離をおこないましょう。

こちらで掲載している写真は40リットルのザックにマットを取り付けたテント泊用の装備です。

登山ではなくフジロック・フェスへの参加だったので、マットレスがあればシュラフシーツだけで十分では?と判断し、寝袋を持たずにフェスにのぞみました。
結果、夜は少し寒かったので防寒用に持参したダウンジャケットを足に巻いて寒さをしのぎました。

荷物の見極めにはそれなりの経験値が重要だということを痛感しました(笑)。
山岳テントでの寒さは命にかかわりますので、断捨離しすぎは要注意です!!
まずはどれぐらいの着替えが必要かを見極め、テント泊でも小屋の食事が取れる山荘ならばストーブ類を省くなどして軽量化をはかりましょう。

●初心者向けのテント場
大きな荷物を背負っての山行になりますので、アプローチが短いテント場がおすすめです。

尾瀬の「山の鼻テント場」ならば、登山口の鳩待峠からはゆるい下りで、一時間程度で到着します。

美しく広大な尾瀬ヶ原まですぐの距離なので、初心者も大満足のテント場といえるでしょう。

また高尾山の「日影沢キャンプ場」は完全予約制ではありますが、なんと利用料無料!

電話やFAXでの申し込みは受け付けておらず、往復はがきでの申し込みが必須となるそうです。

首都圏からもアクセスしやすい高尾山なら、初めてのテント泊にもうってつけですね。

●山小屋泊登山に必要な初期費用
・テント+α…2,000〜70,000円
・寝袋・マット…2,000〜70,000円
・ストーブ・燃料、コッヘル・カトラリー…5,000〜20,000円
・60リットル以上のザック、ザックカバー…10,000〜60,000円
・テント場使用料…0〜1,000円

合計19,000〜221,000円(交通費、ガソリン燃料費等をのぞく)

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