新興国は戦々恐々!米国利上げで変わるマネーの潮流

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世界中の投資家にとって、最大の関心事は“米国の利上げ”。米国は長く続いた金融緩和にピリオドを打とうとしていますが、これにより世界的な規模でマネーの流れが変わります(もうすでに、部分的な変化は出ています)。

特に影響を受けやすいのは、ブラジル、インド、インドネシアなどの新興国経済!大量のマネーが自国から流出するため、経済活動に悪影響が及ぶとして戦々恐々としています。今回は、こうした新興国の事情を解説しましょう。

まず、米国が超金融緩和状態にあった従来のマネーの流れを見ていきます。

2008年のリーマン・ショック後、米国の中央銀行であるFRBは、金融危機から脱出するためにかつてない規模の金融緩和を実施しました。これにより、世界的な規模で“余剰マネー”(「過剰流動性」とも呼ばれます)が生じ、このマネーが成長の期待される新興国に大量に流れ込みました。超低金利の米国や日本などから、高金利の新興国に向かって、投資マネーが向かうトレンドがはっきりしていました。

マネーの流入した新興国では、経済活動が活発となり、株価や地価が勢いよく上昇。通貨(ブラジルレアル、インドネシアルピア、トルコリラなど)も大量のマネー流入により通貨高となりました。日本の投資家にとっては、絶好の投資機会の到来です。新興国を投資対象とするファンド(投資信託)への関心が高まり、大量の投資マネーが新興国に向かいました。

ところが、今後実施される米国の利上げは、状況を一変させる可能性があります。米国の金利が高くなることで、新興国に投資をすることの意味(メリット)がどんどん薄れ、マネーの逆流(新興国から米国などへ)が本格化する可能性があります。

新興国経済や金融マーケットも大きな打撃を受けるでしょう。新興国の株式市場はもうすでに冷え込み、停滞感が漂っています。マネー流出もすでに進み、新興国通貨は軒並み通貨安の様相です。このように新興国の投資環境はすでに厳しい状況にあります。今後さらに株安、通貨安の進むことも予想され、景気の悪化も懸念されます。最悪の場合、金融危機に至る可能性も指摘されています。暫くの間、新興国投資は慎重に構えたほうがよさそうです。

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