教育資金はどっちが得?学資保険と低解約返戻型終身保険の比較

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子どもが生まれると、「この子のためにお金を貯めなくては!」と貯蓄への関心、将来の教育費のが高まる人は多いはずです。

保険で教育資金を準備する場合、「学資保険(こども保険)」が一般的ですが、最近は保険ショップなどで学資保険の代替商品として「低解約返戻型の終身保険」を提案されるケースもあるようです。

終身保険は死亡保険ではあるものの、貯蓄性が高いため、教育費が必要なタイミングで解約し学資保険代わりに使われています。

「学資保険」と「低解約返戻型の終身保険」の特性はそれぞれですが、将来のことを考えるとどちらを活用した方が良いのでしょうか?

学資保険と終身保険の比較1.大まかな概要

学資保険は17-22歳の満期時や、中学や高校進学など途中で学資金がもらえる貯蓄タイプの保険です。

中にはケガや病気をカバーする商品もありますが、学資金が少なくなるため、教育資金を準備する目的には向きません。そのため、払う保険料よりももらえるお金が多くなる商品を選びましょう。

表面的な戻り率(支払う保険料に対して受取る学資金の割合)を高くして魅力的に見える商品もありますが、学資金の受け取り時期が大学入学後に分散されていて、大学入学に間に合わなかったり、学資金を前倒しで受取ると金額が減るなどのデメリットもあるため、必要な時期に必要な金額をもらえる商品を選びましょう。

一方、終身保険は本来、死亡時の保障を目的として加入する保険ですが、途中で解約すると支払った金額よりも多い解約返戻金を受取れるタイミングがあり、教育資金に充てることができます。終身保険の中でも、保険料を払い終えるまでの期間の解約返戻金を低く抑える代わりに、払い終えた後は返戻金が急に増えるタイプ(低解約返戻金型終身保険。以下、低解約終身)を選びましょう。そして、保険料はまとまったお金が必要な時期よりも前に払い終えること。たとえば18歳に欲しいなら、15歳-18歳までに払い終えるように設計します。

学資保険と終身保険の比較2.戻り率が高いのは

では、戻り率が高いのは、学資保険と終身保険どちらでしょうか。戻り率が比較的高い商品で比べてみました。

結果は、学資保険の方が全般的に低解約終身よりも戻り率が高く、“貯める”ことを目的にすると学資保険に軍配が上がります。

低解約終身が有利なのは、親など保険をかけている人が亡くなった場合です。死亡後は保険料の負担がなくなるのは同じですが、終身保険なら亡くなった時点で死亡保険金額の300万円を受取れます。

もう少し詳しく見ていきます。

学資保険と終身保険の比較3.契約者死亡時の保険料

もし万一パパ(契約者)が死亡した時の受取額や税金の取り扱いは違います。

学資保険の場合は、以降の保険料払いが免除になります。つまり保険料を負担せずに、将来、契約通りの満期金等を受け取ることができます。一方、終身保険は死亡保険金が支払われて契約は終了します。

それでは、保険に加入して1年後に万一があったケースで比較してみましょう。

学資保険のシミュレーション

以下のような契約の場合、「学資保険」で負担した1年間の保険料総額は153,360円で、満期時に300万円受け取ります。満期金は一時的な収入(所得)として所得税や住民税の課税対象となるため、このケースでは175,900円程の税負担が発生。払込保険料と税金を引いた実質的な受取額は2,670,740円となります。

低解約返戻型の終身保険のシミュレーション

「低解約返戻型の終身保険」の方は、1年間の保険料総額が201,480円で、死亡保険金の受取額は450万円。死亡リスクに着目すると、こちらの方が断然有利。税金の取り扱いは、相続税の対象になりますが、死亡保険金は「500万×法定相続人数」の額までは非課税の適用が受けられるので、保険金1000万円(500万×2人(ママと長女))までは相続税が掛かりません。

また、もしこれを超えたとしても、預貯金や不動産などを含めた財産の総額が、「3,000万円+600万×法定相続人数」の基礎控除以下なら税負担はゼロ。

このケースでは、4200万円(3,000万円+600万円×2人)までの財産なら税金を気にする必要はありません。結果、払込保険料を引いた実質受取額は、4,298,520円にもなります。

学資保険と終身保険のまとめ

もしも大学進学の時期に、貯蓄などでお金が準備できていれば、終身保険を解約しない選択肢もあります。リタイア後に解約して老後資金として活用したり、最後まで持ち続けてお葬式代に充てたりなど活用法が多い保険と言えるでしょう。

子供が小さい若いファミリーは、まだ資産が形成されていないのが一般的なため、上記のように終身保険を使った方法は有用です。

教育費を保険で準備する時、どうしても目先の受取額(返戻率)が少しでも多いことを意識してしまいますが、もし万一があった時にも目を向けると、より満足度の高い教育資金対策ができます。

自分が健在であることを前提に、純粋に貯蓄率を高めたいなら学資保険、万が一を想定したり、将来の選択肢を増やしたいなら低解約終身保険を選択するといいでしょう。

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