借入額は年収の8倍or5倍?「住宅ローンで大損しない」見極めポイントは…

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<材料>

・住宅ローン

<Point>

1銀行はいくらまで貸してくれるか?

2頭金はどのくらい必要なのか?

3固定金利・変動金利どちらが得か?

4銀行の固定金利かとフラット35のどちらが得か?

住宅の購入を考えている人に質問をします。
次の問題でどちらが正しいと思いますか?

■住宅ローンに関する4つの問題

(1)借り入れ金額はどちらが正解か? 
A:年収の8倍 
B:年収の5倍

(2)頭金はどちらが正解か? 
A:頭金を貯めてから買う 
B:頭金を貯める前に買う

(3)どちらの金利を選ぶのが正解? 
A:長期固定金利 
B:変動金利

(4)借りるのはどちらが正解? 
A:銀行の35年固定 
B:フラット35

住宅ローンの専門家でファイナンシャルプランナーの平井美穂さんに答えを聞いてみました。

■(1)正解は、Aの「年収の8倍」

以前は、世帯年収の5倍まで貸出の限度額でした。それが今では、8倍まで金融機関はお金を貸してくれます。たくさん借りることができるということは、金融機関が親切になったのでしょうか?いえ、借りる人のためではなく、金融機関は、マイナス金利の影響で貸出を増やしたいだけです。

しかし、借りる側にとっては、8倍というのは、「無謀」としか言いようがありません。ちょっとしたトラブル(仕事を辞めた、病気をして収入が減った、など)で、返済が苦しくなってしまう可能性があるからです。貸す側は8倍まで大丈夫と言っても、借りる側は大丈夫じゃありません。

■(2)の正解は、Bの「頭金を貯める前に買う」

史上最低の金利が続いているので、これを活かしたほうがいいです。どうせ家を買うのであれば、早めに購入をしてしまって、繰上返済などを利用してできるだけ早めに返済した方が、お得です。

■(3)の正解は、Aの「長期の固定金利」

いまは、変動金利と固定金利の差は、0.5%ぐらいしかありません。変動金利を選んだ場合、金利が上がったらどうしようという不安から解消されたいのでしたら、0.5%位の差なら、安心材料とも言えます。

モデルルームなどでは、「みんな変動金利を選んでいますよ」などと相変わらず試算されているみたいですが、もはや変動を選ぶ理由はありません。

■(4)の正解は、「銀行の35年固定」

「フラット35」は、銀行の35年固定ローンに比べて利率が安いのですが、団体信用保障保険の保険料が別に必要になります。この保険料が結構高いので、総支払額を計算すると、銀行の35年固定ローンの方が安い場合が多いのです。

その他の疑問を解消したい場合は、『住宅ローン 借り方・返し方 得なのはどっち?』平井美穂著(河出書房新社)の本を参照してください。全部で43の疑問に答えてくれます。
『住宅ローン 借り方・返し方 得なのはどっち?』平井美穂著(河出書房新社)、マネーゴーランド

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  • 住宅ローンはいちばん得な方法はどっち?

執筆者

長尾義弘 (ながお よしひろ) 保険の辛口評論家、AFP

NEO企画代表。ファイナンシャル・プランナー、AFP。徳島県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務。1997年にNEO企画を設立。出版プロデューサーとして数々のベストセラーを生み出す。新聞・雑誌・Webなどで「お金」をテーマに幅広く執筆。著書に『お金のツボ』(モバイルメディアリサーチ)『コワ~い保険の話』(宝島社)、『こんな保険には入るな!』(廣済堂出版)『怖い保険と年金の話』(青春出版社)『商品名で明かす今いちばん得する保険選び』『お金に困らなくなる黄金の法則』『保険はこの5つから選びなさい』(河出書房新社)、『保険ぎらいは本当は正しい』(SBクリエイティブ)。監修には別冊宝島の年度版シリーズ『よい保険・悪い保険』など多数。

長尾義弘

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定年時のローン残高920万…借入期間の油断「マイホーム購入とお金」失敗例

Aさんは38歳の会社員。近所の会社を手伝う妻と、幼稚園に通う子どもの3人家族です。今回は、Aさんの資金計画をもとに、「借入期間」について考えます。

■返済期間

このほどマンションの購入を決めたAさん。毎月返済額98,104円をみて「何とかなる」と、購入を決断したといいます。しかし、ランニングコストを甘く見ていたことや、金利タイプを確認しなかったことなど、反省しきりです。この状態が「ずっと」続くなんて心配です。

ところで、「ずっと」っていつまででしょうか。ふと疑問に思ったAさんが、改めて資金計画を見直したところ……。

「借入期間35年」

資金計画表によると、Aさんの借入期間は35年。Aさんは38歳ですから、35年たつころには73歳です。定年は65歳だから、8年もオーバーすることになります。大丈夫でしょうか。

■Aさんの失敗

毎月の返済額は、借入額、金利、期間をもとに算出します。Aさんの「何とかなる」の根拠となった毎月返済額は、借入額3,700万円、金利0.625%の変動タイプ、借入期間35年といった条件のもとに導き出された数字でした。

マンションを探していたときAさんは、「住宅ローンを組むなら、定年までには返してしまいたい」と思っていました。それにもかかわらず、資金計画の提案を受けたとき、借入期間を確認していません。毎月返済額を聞いて、購入を諦めかけていた物件に、「手が届く」と、舞い上がってしまったのだといいます。

参考までに、3,700万円を0.625%、35年ローンで組むと、仮にこのまま金利の変動がなかったとしても、Aさんが65歳のときの残高は920万円です。おまけに、金利が低いままである保証もない。少し心配です。

目の前に、資金計画を出されたときは、毎月の返済額を確認するだけでなく、その根拠となる借入額、金利、期間を確認しましょう。そのうえで、利用の是非を検証してください。

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Aさんは38歳の会社員。近所の印刷会社で事務を手伝う妻と、幼稚園に通う子どもの3人家族です。今回は、Aさんのマンション購入時の資金計画をもとに、家賃並みの返済について考えます。

■Aさんの資金計画

かねてより、「子どもが小学生になるまでにはマイホームを買いたい」と思っていたAさんは、近所にマンションができるという情報をキャッチ。家族を連れて見学に行ったところ、妻も子も大はしゃぎです。

でも、希望の部屋には手が届きそうもない。そんなとき、親切な営業マンが「資金計画のお手伝い」をしてくれたといいます。

「毎月返済額9万8,104円」

手渡された資金計画表のうち、Aさんが注目したのは毎月の返済額です。家族のはしゃぐ様子にも心を動かされ、「毎月10万円程度の返済なら何とかなる」と購入を決断したといいます。

「何とかなる」の根拠は、今の家賃が10万2千円だからです。毎月のローン返済は9万8,104円ですから、今までどおり毎月2万円の貯蓄も続けられると思ったそうです。ところが…。

■Aさんの失敗

マンションの場合、管理に人の手を借りることになりますから、「管理費」がかかります。将来の修繕に備えて、「修繕積立金」の負担もあります。「固定資産税・都市計画税」だってそれなりにかかるでしょう。

Aさんの失敗は、これらのコストを軽く見ていたこと。知ってはいたものの、どの程度の負担があるかを、しっかり認識していなかったことです。

結果、続けるつもりだった貯蓄は、管理費・修繕積立金の支払いに消えてしまうことになりそう。このままでは心配です。少しでも貯蓄を続けられるよう、家計の見直しが必須です。

マイホーム取得すると、賃貸のときには不要だったコストがかかるようになります。購入を決める前にしっかり確認するようにしましょう。

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Dさんは少し前まで、「お金が貯まったら何よりもまず、繰上げ返済をする」と、心に決めていました。繰上げ返済をしたときに、20万円以上も「トク」をして、すごくうれしかったからです。

Dさんが繰上げ返済にあてたのは、約100万円です。100万円はすべて、元金の返済にまわります。元金が減ればその分、利息も減ります。これが20万円にもなったのです。

■繰上げ返済法の選び方

ここで、繰上げ返済について少し触れておきましょう。住宅ローンを借りると、借入れのときに約束した返済のほかに、借入額の一部や全部を、臨時で返済することができます。これを繰上げ返済といいます。

繰上げ返済の方法は、「期間を短くする」「返済額を軽くする」のいずれかです。期間短縮にあたって確認したいのは、毎月の返済にムリがないかどうかです。少し先まで見通して大丈夫そうであれば、期間を短くしてもいいでしょう。返済額を軽くする方法より、利息の軽減効果も期待できます。

毎月の返済負担を軽くすることを優先したいなら、返済額を軽減する方法を選びます。利息の軽減効果は小さくなるけれど、家計がまわらなくなっては元も子もないからです。

■Dさんの不安

繰上げ返済にあたってDさんが選んだのは、期間を短くする方法です。期間が6ヵ月短くなって、20万円トクをします。返済額を軽くする方法だと、毎月の返済が5,000円軽くなるけど、トクは10万円と半減です。

しかしここにきて、Dさんは少し不安を感じています。子どもの教育費がジワジワと家計を圧迫し始めているからです。教育費の負担が増えることはわかっていたのに、20万円と10万円を天秤にかけて、期間を短くする方法を選択してしまったのを悔やむことも。ローン返済が5,000円減っていたら、どんなに楽だったことか!

Dさんは今、「お金が貯まったら何よりもまず、繰上げ返済をする」というのは、やめにしようと思っています。家計簿とにらめっこの日々は体に悪い。教育費も心配です。

住宅ローンを借入れた後のメンテナンス法として、繰上げ返済は有効です。しかし時として、繰上げ返済をしないという選択も必要でしょう。そのときどきの家計にあった方法を選ぶようにしてください。

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教育費無償化へ! 「子供の学資保険」解約するべき人&しちゃだめな人

東京都が、世帯年収760万円未満の都内の私立高校生に対して、授業料を実質無償化する方針であると先日発表しました。住宅・老後生活費と並び三大資金の一つと言われる教育費はライフプランを考えるうえでとても重要です。

では、もし小学校から高校まで教育費無償化が実現した場合、これまで加入していた学資保険をどうするべきなのでしょうか? 3つの選択肢をあげ、今後私たちがどんな選択をすべきか考えてみましょう。

■1:これまで通り学資保険を継続する

おすすめの人:毎月決まった貯蓄ができないタイプの人
子どもの大学入学のタイミングに満期になる貯蓄を続けるつもりで、そのまま学資保険を継続するほうがよいでしょう。「無償化になるから安心」と学資保険を解約してしまうと、これまでかけていた保険料相当額もいつの間にかなくなってしまいかねません。定期的な貯蓄として利用するのもひとつです。

■2:学資保険の内容を見直す(貯蓄型保険に切り替える)

おすすめの人:毎月決まった貯蓄はできるけれど使いたい目的が別にある人
学資保険のメリットは、子どもの学資が必要なタイミングにお祝い金が出て、最終的に大学入学や卒業のタイミングに合わせて教育費を準備できることです。しかし、無償化になった場合そのタイミングに合わせた給付は不要になります。

「自分が55歳の時に車を買い替えたい、旅行に行きたい」など目的に合わせたタイミングに解約金が増えるタイプの貯蓄型保険(低解約終身保険など)に切り替えてもよいでしょう。

■3:学資保険から運用に切り替える

おすすめの人:毎月決まった貯蓄はできているので投資も考えたい人
教育費は必要なタイミングで目減りしていては大変ですので、学資保険のように満期に受け取る金額が決まっている利率固定の商品を選ぶことが多いものです。しかし、すでに毎月決まった貯蓄ができている場合、利率が高いとはいえない学資保険で積み立てを続けるメリットは少ないといえるでしょう。

厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると1976年の大卒初任給は9万4300円でしたが、その40年後である昨年2016年は20万5900円と2.18倍になっています。避けられない物価上昇に備えるためには、投資も必要になります。商品を分散することでリスクを分散し、インフレに負けない資産運用をしていきましょう。

■教育費無償化でも無視できない費用

小学校から高校までの教育費無償化の議論がされているとはいえ、交通費・習い事や塾・制服代、大学費用などかかる教育費はまだまだあります。大学・短大・高等専門学校等を対象に、貸付けではない「給付型」奨学金が2018年度から本格実施となりますが(2017年度は特に経済的に厳しい状況にある学生に一部先行実施)、住民税非課税世帯であることなど収入要件があり、すべての学生が対象になるわけではありません。

どのタイミングで教育費がいくら必要か、教育費無償化により、加入している学資保険をどうしていくべきか、教育費の準備はどのような方法が適しているかはご家庭ごとに異なります。必要な時に困らぬようしっかり準備していきましょう。

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