セクハラを受けたら…「最も効果的な対処法は?」女性社労士のアドバイス

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会社の上司や先輩から両肩に手をあてられて「頑張ってね」等、言われたことはありませんか? 何とも思わなければいいのですが、中には身体に触れられて不快になる人もいるでしょう。不快になれば、それは「セクハラ」行為と言えます。

■セクシュアル・ハラスメントとは

セクハラとは、一番簡単に定義すれば「職場での相手の意に反する性的な言動」となります。男女雇用機会均等法にもセクハラが規定されています。ここで重要なことは、職場の範囲です。

「職場」とは、自社内だけでなく、顧客先、出張先、車での移動中、さらには半ば強制的である場合は、カラオケ屋や飲み会も「職場」に含まれます。

■セクハラに該当するかどうか

セクハラに該当するかどうかは、「相手の意に反する」ものであったか、「就業環境を悪化させる」ものであったかが重要な判断要素となります。「相手の意に反する言動」とは、受けた方が不快に感じた場合です。

つまり受け手側の判断が大切となります。本人は親しさを表すつもりであっても、相手が不快に感じたらその言動は「セクハラ」になります。

■セクハラのボーダーラインはわかりづらい

セクハラは、明らかに刑法に触れるような場合は別として、どこまでがセーフかアウトか、違法か適法かを簡単に判定することはできません。下記のケースはよくあることですが、受け手側が不快と感じればセクハラです。

・宴会などでお酌をさせられる
・カラオケでデュエットを要求され、肩や腰に手を回される
・宴会でチークダンスを求められる
・疲れているだろうと肩を揉まれる
・宴会などで手相を見てあげるといって手を触られる

■セクハラは、やっている本人は気が付かない

下の名前で「⚪️⚪️ちゃん」と呼ばれたり、「今日の服はセクシーだね」と服をさわられたりして不快になればセクハラです。受け手側にとっては、とても嫌なことだと思います。

その場合は、はっきりと拒絶して「きちんと名字で呼んでください」「触らないでください」等、言ってください。相手はあなたが不快になっていることに気づかないのです。指摘されて初めて「そう感じるんだ。悪かった」というケースがほとんどです。

もし、自分では言えないようであれば友人や先輩に頼んでください。不快な感情を持ち続けていると身体を壊し病気になってしまいます。つまり、行為者の顔を見ただけで、気分が悪くなる、夜眠れない等の症状がでてくるのです。

■もしもセクハラを受けたら…

セクハラは、受け手側が不快と感じたらセクハラになりますので、まずは嫌だと思ったらその言動に対して「いやだ」とはっきり言ってやめてもらいます。

何度も言いますが、相手は自分の行為がセクハラだと思っていないのです。また、それでも続いたり、明らかな嫌がらせ等を受けた場合は、相談をしてください。相談の相手は、同性がいいと思います。まずは会社の先輩や同僚、さらには友人等です。

いきなり労働基準監督署へ行くことはお勧めできません。同性からいいアドバイスを受けて我慢をしないようにしましょう。

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執筆者

菅田芳恵 社会保険労務士/ ファイナンシャル・プランナー

愛知大学卒業後、証券会社、銀行、生命保険会社、コンサルティング会社に勤務した後、49歳から2年間でCFPや社労士等7つの資格を取って独立開業。現在は13の資格を活かして、セミナーや研修講師、企業のコンサルティングを行っている。

菅田芳恵

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会社が拒否したら法律違反!パート主婦が有給休暇をもらう方法

「パートやアルバイトには有給休暇はない」と思っている方、それは間違いです。

中には、会社から「パートやアルバイトには有給休暇はない」と言われて納得している人もいるかもしれません。しかし法的には、パートやアルバイトにも当然有給休暇があります。

■有給休暇とは

有休休暇とは、入社してから6ヶ月間出勤すべき日数の8割以上を出勤した時に、6ヶ月後から1年間、正社員の場合は10日、パートやアルバイトの場合は、正社員に比例して(週何日出勤するか)与えられます。また、有給休暇は2年間使わなければ時効となり、その権利はなくなります。パートやアルバイトの場合の6ヶ月後の有給休暇日数は下記の通りです。

週5日勤務 10日
週4日勤務 7日
週3日勤務 5日
週2日勤務 3日
週1日勤務 1日

上記のようにパートの場合は、1日何時間というような働く時間ではなく、週何日働くかによって有給休暇の日数が決まります。だから正社員と同じように週5日働けば、たとえ1時間の勤務時間でも、半年たてば10日もらえることになるのです。また、週1日の場合でも、半年後から1日もらえます。

パートやアルバイトの場合、週何日という契約で働いているケースが多いので、有給休暇は真面目に出勤をしている限り会社は与えなければなりません。

■「パートに有給休暇はない」と言われたら?

パートやアルバイトに対して「有給休暇はない」と言う会社があります。しかし、有給を与えないということは法律(労働基準法)違反です。多くの会社は、ただでさえ少ない人数で仕事を回しているのに、さらに有給で休まれては困るという単純な理由で、与えないのです。

本来は法律を見せて、「ここに記載されています」と言えればいいのですが、現実は「そんな要求をする人はいらない。辞めろ!」と言われる可能性は非常に高いと思います。といっても契約期間満了までは、会社は解雇することはできませんので、辞める必要はありません。

よく聞く話ですが、「有給休暇がないのはおかしい」と言ってきた人にだけ、「他の人には内緒にして」と会社は休暇を与えているようです。これもおかしな話ですね。

■有給休暇を確実にもらう一番の方法は?

そこで一番の方法は、会社に有給の有無を確認することです。その返事次第で会社のパートに対する誠意がわかります。「うちはない」と言われたら密かに転職の準備です。

そして、求人の内容でパートにも有給ありと書かれている会社を探し、さらに面接のときに、確認をします。また、ほとんどの会社で採用されている試用期間は、有給の権利を満たす6ヶ月の期間に入りますので、注意をしてください。

一部の会社では、試用期間が終わってからカウントするケースもありますのでその場合は、きちんと話し合う必要があります。

配偶者控除見直しで主婦がピンチ!「パートVSフルタイム」どっちがお得?

いよいよ社会保険の適用拡大が実施されました。また、平成29年度の税制改正の目玉として「配偶者控除の見直し」が議論されています。さらに国民年金第3号被保険者の見直し案も。そこで将来を見すえてどのように働くべきか考えてみましょう。

■配偶者控除の見直しとは?

配偶者控除とは、妻の収入が103万円以下の場合、夫の所得税(住民税)の計算をするときに38万円を所得から引くことができるというものです。当然、所得が38万円少なくなりますので、税金もそれだけ少なくなります。

このために今までパートの収入を年間103万円に抑えて、配偶者控除を受け、そして自分自身は所得税を支払わなくて済むというメリットを享受していました。その配偶者控除の103万円以下の年収条件を拡大することが今検討されているのです。

パートで働く人が税金を気にせずに、今より長く働けるように、年収103万円以下という条件を150万円程度に拡大するというのが政府の考えている内容です。その代りに控除の適用が受けられる夫の年収に、一定の上限を設けるようです。一時言われていた「配偶者控除」の廃止、「夫婦控除」の創設は見送られました。今後、具体的になっていきますので、ぜひ注意をしてください。

■パートをめぐる制度は今後も激動の予感

パートをめぐる制度は、今後もめまぐるしく変わっていくことが予想されます。つまり、今までのようなパートに対する優遇は、廃止されるか見直しをされて、パートで働くメリットがなくなっていくということです。

それでは正社員かというと、企業はなかなか正社員として雇用することを嫌がります。なぜなら、正社員として採用してしまうと本人自らが辞めると言わない限り、定年まで雇用しなければいけないからです。企業が解雇することは非常に難しいという現実があります。そのため、例えパートではなくフルタイムで働いたとしても契約社員という有期契約の社員として雇用されます。

■これから女性が考えるべき働き方は?

そこで今後は、103万円の壁や130万円の壁を気にせずに「自分のために」働いてほしいと思います。正社員が無理であれば、まずパートやフルタイムの有期契約社員として働き、その間に仕事のスキルを身に付け、自己啓発で知識を増やし、仕事に頑張り、社内で認められて正社員として採用してもらうというものです。

現在、国はパートや有期契約社員を正社員にした場合、企業に対して助成金を支給する制度を設けています。今後は中途採用の場合、初めから正社員ではなく、能力や人柄等を見定めて途中で正社員にするという流れが主流となってくるでしょう。

だから、仕事を探す時は、「正社員への登用あり」という企業に絞り、面接のときにしっかりと確認をすることをお勧めします。

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えっ正社員なのに…!「厚生年金・健康保険に加入できない」人とは

正社員なら誰でも厚生年金保険や健康保険に加入できると思っていませんか? 実は、加入できない正社員もいるのです。

なぜなら入社したところが、厚生年金保険や健康保険の“適用事業所”ではないからです。

■厚生年金保険や健康保険の“適用事業所”とは

法的に厚生年金保険や健康保険の適用事業所となるのは、「国や地方公共団体または法人の事業所であって常時1人以上の従業員を使用するもの、及び適用業種である個人事業であって、常時5人以上の従業員を使用するもの」です。

つまり、一般の会社でいえば、株式会社、有限会社、NPO法人、社会福祉法人、社団法人等の法人は全て適用事業所です。だからここに就職をした場合は、従業員がたった1人の小さな会社でも厚生年金保険や健康保険に加入することができます。

反対に、個人経営で従業員が5人未満であれば、業種を問わず適用事業所になることができず保険に加入することはできません。したがって、個人経営の小さな会社に就職をした場合は、いくら正社員だからといって厚生年金保険や健康保険には加入できないのです。

さらに、床屋さんや美容院、飲食店、エステティックサロン、会計事務所等の個人経営の場合は、非適用業種といって従業員が5人以上でも適用事業所にはなりません。

ただし、労災保険と雇用保険は、適用事業所という縛りはありませんので、正社員であればすべての人が加入できます。

■注意をしてほしい飲食店への就職

飲食店で働く場合、そこが株式会社や有限会社であれば厚生年金保険や健康保険に加入できます。しかし、反対に飲食店に多い個人経営のお店であれば、非適用業種なのでいくら正社員でも、さらにいくら従業員が多くても加入することはできません。

そこで注意をしてほしいのは、労働契約を結ぶ前に、個人経営か法人かをチェックすることです。保険に加入できなければ、自分で国民年金に加入し、健康保険も国民健康保険に入ることになります。当然に厚生年金には加入できません。

同じ正社員でも、入社する会社が法人か個人か、さらに個人の場合、適用業種か非適用業種か、適用業種であっても従業員が5人未満かどうかによって異なってきます。

ただし、個人経営の従業員5人未満や非適用業種でも、会社が任意に厚生年金保険や健康保険に加入することは可能です。しかし、現実には社会保険料の会社負担分を回避するために任意に加入する個人は少ないと言えます。

従って、就職するときは、同じ業種であれば株式会社か有限会社に就職することをお勧めします。

コンビニ立ち寄りはOK?「通勤途中のケガ」労災で認定されるためには?

仕事が終わったら、そのまま自宅に帰らずにどこかに立ち寄ることがあるはずです。しかし、その立ち寄り先によっては、労災保険の対象となる場合があるのです。

■ささいな行為として労災が認められる

本来は、通勤の経路をはずれるとその後は通勤とならずに途中でもし事故があったとしても労災にならないのが原則です。

しかし、会社の通勤経路の近くにある公衆トイレを使用したり、近くの公園で短時間の休憩をしたり、近くのコンビニでコーヒーを買ったりといった場合、その行為が短時間であれば本来の会社に行く道をそれたとしても、事故等でケガをした場合には、労災の通勤災害と認定されます。

しかし、その場所が通勤経路から大幅にずれていたり、その行為が長時間も続くようであれば認められません。

■日常生活上必要な行為

日常生活上必要な行為であってやむを得ない理由で最小限度の範囲で行う場合には、通勤の経路をはずれた間を除き、いつもの経路に戻った後は、再び通勤となります。

日常生活上必要な行為ですので、映画をみたり、食事をしたり、お酒を飲んだりといった行為は、当てはまらないことは言うまでもありません。

日常生活上必要な行為をして認められるものは、下記のようになります。

・日用品の購入その他これに準ずる行為
 (惣菜等を購入する、独身者が食事をするために食堂に入る、クリーニング店に立ち寄る等)
・選挙権の行使その他これに準ずる行為
・職業訓練等の教育訓練で職業能力の開発向上を目的としたものを受ける行為
・病院、診療所で診療、治療を受けることその他これに準ずる行為
・要介護状態にある家族の介護(継続的にまたは反復して行われているもの)

一般的によくあるのが、夕食のおかずを会社の帰りにデパート等で購入するケースです。ただし、同じデパートでもおかずではなくて、洋服や靴等をみていた場合は労災の対象となりません。

■日常必要な行為をした場合の注意点

例えば会社の帰りに歯医者に行った場合に、自宅に戻るときは一般的にいって一番近い経路で帰るかと思います。しかしこの場合は、帰り道で事故等にあっても労災の対象とはなりません。必ず、いつもの会社と自宅を結ぶ通勤経路に戻らなければ認められないのです。ここが重要なポイントですので注意をしてください。

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