ボーナス頼みで返済プランが水の泡…「マイホーム購入とお金」失敗例

このレシピを実行して

DREAM円貯まる!
<材料>

・住宅ローン

・ボーナス返済

<Point>

1住宅ローンは毎月返済がキホン

2ボーナス返済に頼りすぎない

8281.jpg

住宅ローンは、毎月返済がキホンです。でも年に2回、ボーナス返済をセットすることができます。

Eさんは住宅ローンを組むにあたり、毎月の返済を10万円におさえたいと思っています。借入期間を35年にすると、3,260万円ほどを借りられる計算です(年1.50%の場合)。しかしこれでは、希望の額に届きません。

マイホームを手に入れたら、維持コストがかかるようになる。子どもの塾代だってかかるようになる。だから毎月返済を増やすことはしたくない。

そこでEさんは、「少しだけ」ボーナスをあてにしようと考えます。

■ボーナス返済で借入額アップ

Eさんの試算では、一度のボーナスから10万円ずつをローン返済にまわせば、借入額を一気に540万円増やすことに成功します。これで、借入額は3,800万円です(毎月返済分が3,260万円、ボーナス返済分が540万円)。

ボーナス返済を利用すればもっといい物件を狙える。

Eさんは、ボーナス返済の利用を決めました。そうしてボーナス返済を、「もう少しだけ」増やすことにします。ボーナスのたびに15万円ずつ捻出できれば、借入額は更に270万円アップ。4,070万円になります(毎月返済分が3,260万円、ボーナス返済分が810万円)。20万円なら?

Eさんの感覚はマヒしはじめています。これでは、毎月の返済をおさえることに腐心したところで、家計を追い詰めることにならないでしょうか。

■ボーナス返済に頼りすぎて失敗

ボーナス返済を上手にとりいれると、効率的な資金計画を立てることに成功するケースもあります。でもEさんのように、借入額を増やすためにボーナス返済に頼りはじめると心配です。

住宅ローンの返済は長い期間にわたることが多いもの。その間、ボーナスが大きく減るようなことがあると、返済に困ってしまうかもしれません。それはなくても、家電を新しいものに替えたり、家族旅行を楽しんだりといった余裕がなくなってしまう可能性だってあります。Eさんは大丈夫でしょうか。

ところで、ボーナス返済は年に2回ですから、元金が減るのは年に2回。毎月返済にくらべると元金の減りが遅いですから、その分の利息を負担することになります。念のため。

<「マイホーム購入とお金」そのほかの失敗例>
金利だけに目を奪われ…問題勃発!
毎月の返済額が安いカラクリは…?
家賃並みの返済だから買ったのに…
定年時のローン残高920万…借入期間の油断
オトクなのは最初だけ?金利引下げの罠
繰上げ返済は得することだけじゃない?

画像一覧

  • ボーナス頼みで返済プランが水の泡…「マイホーム購入とお金」失敗例

執筆者

久谷真理子 ファイナンシャル・プランナー

大学卒業後、都市銀行において融資業務に従事。FPとして独立後は、ライフプランから見た住宅ローンや相続・不動産に関する相談業務および、実行支援業務を行っている。また、各種セミナー講師をつとめるほか、雑誌やWebサイト等で情報発信している。

久谷真理子

関連記事

関連記事

金利だけに目を奪われ…問題勃発!「マイホーム購入とお金」失敗例

マイホームを購入することになったBさんは、同僚から勧められた『フラット35』を利用するつもりです。

『フラット35』は、最長35年の固定金利のローン。借入れのときに、毎月の返済額が確定する安心感があります。

■Bさんの資金計画

Bさんは、いろいろな金融機関のホームページを見るうち、「フラット35の金利は、商品によって異なる」ことに気付きます。例えばある金融機関では、2つの金利を提示。年0.90%と年1.10%です。

参考までに、『フラット35』の平成28年8月における金利の範囲は、年0.900%~年1.570%です(返済期間21年以上35年以下、融資率9割以下の場合)。

金利は低いほうがいい。Bさんが選んだのは、年0.90%のほうです。

3,000万円を35年ローンで借りるとして、毎月の返済は83,294円(元利均等返済ボーナス併用なし)。その後、マイホーム購入の話はトントン拍子で進みます。でも、問題発生です。
手数料が、462,000円にもなるというのです。

Bさんが利用を予定している商品の手数料は、融資額の1.54%(税込)でした。3,000万円を借りると、462,000円です。これを初期費用として負担しなければなりません。

■Bさんの失敗

Bさんの失敗は、「フラット35の手数料も、商品で差がつく」ことに気付かなかったこと。定額で32,400円(税込)とするものもあれば、定率で2.16%とする商品まで、その程度はさまざまです。

自己資金が心もとないBさんは、初期費用の負担をおさえたい。そこで年1.10%の商品を選ぶことを考えます。そうすると、手数料を32,400円に抑えることに成功します。でも、月々の負担は増えます。3,000円ほど増えて、86,091円です。

参考までに、「総返済額+手数料額」の比較をしてみましょう。金利が低い方(手数料は高い)は、約3,545万円、金利が高い方(手数料は低い)は約3,620万円です。比べると、やっぱり金利が低いほうがオトクと見えます。でも、繰上げ返済をするかもしれないし、途中で売ってしまうかもしれないと考えると、悩ましいですね。

こういったタイプの商品は、『フラット35』だけではありません。住宅ローンを選ぶときは、金利だけでなく手数料もしっかりチェック。初期費用をおさえるのがいいのか、月々をおさえるのがいいのか。自分に向いているのはどちらなのか。しっかり検討するようにしてください。

<「マイホーム購入とお金」そのほかの失敗例>
毎月の返済額が安いカラクリは…?
家賃並みの返済だから買ったのに…
定年時のローン残高920万…借入期間の油断
オトクなのは最初だけ?金利引下げの罠
繰上げ返済は得することだけじゃない?

毎月の返済額が安いカラクリは…?「マイホーム購入とお金」失敗例

Aさんは38歳の会社員。近所の会社を手伝う妻と、幼稚園に通う子どもの3人家族です。今回は、Aさんの資金計画をもとに、「金利タイプ」について考えみます。

■Aさんのローン

Aさんは、マンションを購入するにあたり、3,700万円の住宅ローンを組みます。3,700万円は大金ですが、毎月返済額をみて「これなら返せる」と、購入を決断したといいます。

Aさんの毎月返済額は、98,104円。「こんなに少なくて済むのは、金利が年0.625%と低いからですよ」と言われ、大喜びでした。但しそれも、「住宅ローンの金利には、変動タイプと固定タイプがある」と知るまでの話。

Aさんの金利は、変動タイプです。Aさんはビックリ。毎月返済額は、ずうっと98,104円のままだと思っていたのに…。

■Aさんの失敗

変動タイプは、年2回、金利の見直しを行います。但し、返済額の見直しは5年ごとなのが一般的。金利の変動に合わせて、返済額に占める元金と利息の割合を調整する仕組みです。

そのため、金利の見直しのたびに返済額が変わるわけではありませんが、金利が下がれば、支払利息は軽くなるし、金利が上がるとその負担は増えてしまいます。

固定タイプは、借入期間をとおして金利が決まっています。金利の見直しがないので、安心感はバツグンです。でも借入時の金利は、変動タイプに比べて高め。その分、毎月の返済額も高くなってしまいます。金利が動くにもかかわらず、変動タイプが人気なのはそのためでしょう。

Aさんの失敗のモトは、そもそも金利にタイプがあるなんて知らなかったこと。購入契約をする前に、もう少し情報収集をしておくべきでした。「このまま変動タイプでいくべきか」、Aさんは、悩み始めています。固定タイプにしたい気持ちはあるけれど、家計への影響が心配です。

金利タイプについて知らずに、住宅ローンの借入額を決めるのはキケンです。金利タイプを理解したうえで、自身の借入額を判断するようにしましょう。

<「マイホーム購入とお金」そのほかの失敗例>
金利だけに目を奪われ…問題勃発!
家賃並みの返済だから買ったのに…
定年時のローン残高920万…借入期間の油断
オトクなのは最初だけ?金利引下げの罠
繰上げ返済は得することだけじゃない?

家賃並みの返済だから買ったのに…「マイホーム購入とお金」失敗例

Aさんは38歳の会社員。近所の印刷会社で事務を手伝う妻と、幼稚園に通う子どもの3人家族です。今回は、Aさんのマンション購入時の資金計画をもとに、家賃並みの返済について考えます。

■Aさんの資金計画

かねてより、「子どもが小学生になるまでにはマイホームを買いたい」と思っていたAさんは、近所にマンションができるという情報をキャッチ。家族を連れて見学に行ったところ、妻も子も大はしゃぎです。

でも、希望の部屋には手が届きそうもない。そんなとき、親切な営業マンが「資金計画のお手伝い」をしてくれたといいます。

「毎月返済額9万8,104円」

手渡された資金計画表のうち、Aさんが注目したのは毎月の返済額です。家族のはしゃぐ様子にも心を動かされ、「毎月10万円程度の返済なら何とかなる」と購入を決断したといいます。

「何とかなる」の根拠は、今の家賃が10万2千円だからです。毎月のローン返済は9万8,104円ですから、今までどおり毎月2万円の貯蓄も続けられると思ったそうです。ところが…。

■Aさんの失敗

マンションの場合、管理に人の手を借りることになりますから、「管理費」がかかります。将来の修繕に備えて、「修繕積立金」の負担もあります。「固定資産税・都市計画税」だってそれなりにかかるでしょう。

Aさんの失敗は、これらのコストを軽く見ていたこと。知ってはいたものの、どの程度の負担があるかを、しっかり認識していなかったことです。

結果、続けるつもりだった貯蓄は、管理費・修繕積立金の支払いに消えてしまうことになりそう。このままでは心配です。少しでも貯蓄を続けられるよう、家計の見直しが必須です。

マイホーム取得すると、賃貸のときには不要だったコストがかかるようになります。購入を決める前にしっかり確認するようにしましょう。

<「マイホーム購入とお金」そのほかの失敗例>
金利だけに目を奪われ…問題勃発!
毎月の返済額が安いカラクリは…?
定年時のローン残高920万…借入期間の油断
オトクなのは最初だけ?金利引下げの罠
繰上げ返済は得することだけじゃない?

「お金が貯まらない理由」がわからない…!貯蓄愚者の失敗例3つ

「なぜだかいつもお金が余らないのです。」

ファイナンシャルプランナー(FP)である筆者のところに家計相談に来る方の大半がおっしゃるセリフです。頑張って家計の管理をしていてもお金が余らず、なぜ貯金ができないのかがわからない。そんな貯蓄愚者の実例をご紹介します。

■失敗例1:こだわりすぎ欲張りすぎはNG

ママ向け雑誌を参考に、やりくりをしているというAさん。年収が同じくらいの読者モデルは優雅にランチを楽しんでいるのに、我が家は毎月ギリギリの暮らし。何がどう違うのかがわからないとのご相談です。

食費など費用ごとに確認していくと、肌が弱いので基礎化粧品には妥協できない。子どもの可能性を伸ばすために、取り敢えず習い事をさせている。ペットの健康を守るため、食事に気を使っている。など、ほんの少しのこだわりが積み重なって家計に余裕をなくしていたことが判明しました。

こだわりすべてを叶えようとするのは、欲張りなのかもしれませんね。優先順位を決め、メリハリをつけたお金の使い道を考えていきたいところです。

■失敗例2:他人軸でお金の使い道を決めるのはNG

知人の行動が気になるBさん。友達がおうち起業を始めたので、「私も自宅でなにか始めたい」「雑誌で紹介されていた人気ランキング上位の資格を私も勉強してみたい」など、誰かを基準に行動やお金の使い道を決めています。

私もキラキラしたいという「やる気スイッチ」が押され、将来的にどれだけお金がかかるのか、効果は見込めるのかを考えないまま突き進む。よくあるパターンです。かけた費用や時間を無駄にしないためには、チャレンジ精神を大事にしながら、価値観や本当にしたいことは何かを自分軸で考えてみてはどうでしょうか。

人生の舵は自分で取りましょう。

■失敗例3:収入の多いときを基準に暮らしつづけるのはNG

共働きのCさん夫婦。忙しさを言い訳に、お金の管理をしていませんでした。最近、派遣社員である妻の妊娠がわかり、妻が仕事を辞めることで家計にどんな影響がでるのか心配になっています。

今まではそれぞれが家計の分担を決めて管理し、それ以外の収入は自由に使っていました。働いて得たお金は楽しいことに使い、貯蓄額を気にしないで暮らしている。子どものいないDINKS家計にありがちなことです。

収入の多さに慣れてしまい、将来もずっとこの生活レベルが続くと勘違い。急な出来事や定年後の収入減にあわてても、対応できない家計が多いのです。

でも、もともとは余裕のある家計。先に収入の一部をしっかり貯金し、残ったお金で暮らせるような工夫ができれば、将来の不安は軽減されますよ。

以上、3組の家庭に共通しているのは、「家計の今に注目し、将来に目を向ける余裕や意識がない」ということ。支出にメリハリをつけ、将来を見越した貯蓄をコツコツ始めることで、頑張っても貯まらない家計から卒業する秘訣なのかもしれませんね。

逆にFPがこれはお金の使い方が上手だなと感心した例については自然とお金がたまる!FPも感心“貯蓄賢者の成功例”3つ」でご紹介していますので、ぜひ参考にしてみることをおすすめします。

ランキング