死亡&医療保障は不要?おひとりさまの老後資金計画「保険の選び方」

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<材料>

・ おひとりさまの死亡保険・医療保険・介護保険

<Point>

1おひとりさまの死亡保障はいくらが妥当?

2おひとりさまの医療保障はいくら必要?

3おひとりさまの介護保障はいくら必要?

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おひとりさまの心配ごとのひとつとして、老後の生活で病気・介護が長期化したときのお金のことが挙げられます。

これらの不安を解消するのに生命保険で備えることもできますが、漠然とした不安だけで加入するとムダな保障に入ってしまうことも。

おひとりさまに必要な保険はどのようなものでしょうか。

■おひとりさまの死亡保障

死亡保険金は、遺族が困らないために残すものなので、両親を養っているなどなければ特に必要ありません。もし、お葬式代や整理資金は保険で残したいなら200~300万円を目安にしましょう。

■おひとりさまの医療保障

医療保険は、万一、大きな病気やケガをした時の資金的なリスクを回避するもの。
ただ、知っておきたいのは、医療機関や薬局での支払いには、月ごとに負担上限があり、超えた分は申請すると還付が受けられます。特に70歳以上の人は、現役世代に比べ上限額が低くなっているので助かります。

⚫️高額療養費<70歳以上の方の場合>
おひとりさまの老後プランと高額療養費、マネーゴーランド
※同一の医療機関等における自己負担(院外処方代を含みます)では上限額を超えない時でも、同じ月の複数の医療機関等における自己負担を合算することができます。この合算額が負担の上限額を越えれば、高額療養費の支給対象となります。

たとえば、73歳の人が病気で入院し医療費が100万円かかったとき、一般的な所得水準なら病院への支払額は20万円(2割負担)。この場合、負担上限が44,400円なので、請求すると超過分が払い戻されるわけです。

つまり、長く入院が続いたとしても、ひと月の負担上限額を自分で払えるなら、基本的に保険は必要ないのです。健康保険適用外の先進医療や差額ベッド代などは全て自己負担なので、それも含め検討してください。

■おひとりさまの介護保障

公的な介護保険制度は、介護の程度に応じて一定金額までは1割負担で介護サービスが受けられます(一定以上の所得なら2割負担)。

⚫️介護保険の支給限度額 1か月あたりの利用限度額(標準的な地域の例)
おひとりさまの老後プランと高額療養費、マネーゴーランド
※自己負担額は、一定以上の所得がある場合は2割負担

たとえば、最も重い“要介護5”なら約36万円の介護サービスが約36,000円で受けられるのです。更に、ひと月の負担が一定額を超えたときは、前述の医療費の場合と同じく還付を受けられます(高額介護サービス費といいます)。介護は、一般的な所得のケースで37,200円が負担上限と覚えておきましょう。

⚫️高額介護サービス費
おひとりさまの老後プランと高額療養費、マネーゴーランド
※世帯・・介護サービスを利用した方全員の負担の合計の上限額
※個人・・介護サービスを利用した本人の負担上限額

■医療費と介護費が両方かかるとき・・

このように医療も介護もそれぞれ負担上限がありますが、場合によっては両方の費用が同時にかかることも考えられます。でも、そんな時も安心。日本の社会保険制度は優れており、1年間の医療と介護の合計額が一定以上になるときは、更に還付が受けられるようになっているのです(高額医療・高額介護合算療養費といいます)。

こちらも所得によって負担上限額が違いますが、一般的なケースでは1年間で56万円を超えたら還付されるようになっています。これを目安に民間の介護保険を検討するのもひとつです。

■さいごに

おひとりさまの保険は、遺族に保険金を残すのではなく、生きている間のリスクをいかに回避するかが目的です。社会保障制度である程度守られているため、それを知ったうえで民間の保険を活用します。ただ、少子高齢化の今、社会保険制度は徐々に厳しくなる傾向にもあります。時々、大きな変更がないかチェックしておきましょう。

<おひとりさまの老後資金計画シリーズ>
老後貧乏を回避!「おひとりさまの老後資金計画」基本4ステップ
おひとりさまの老後資金計画「個人年金は終身にするべき?」

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  • 死亡&医療保障は不要?おひとりさまの老後資金計画「保険の選び方」

執筆者

白浜 仁子

元銀行員。退職後、出産・育児をしながらFP資格を取得し、2008年より独立系FPとして始動。 ライフプランや資産運用、保険の見直し、住宅ローン、相続等に関する相談やセミナー講師、執筆など。 2016年4月、FPオフィス フェアリンク設立。

白浜 仁子

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老後貧乏を回避!「おひとりさまの老後資金計画」基本4ステップ

「おひとりさま」という言葉が流行って久しいですが、改めて意味を確認すると「自分のキャリアを確立しながら、充実したプライベートを楽しんだり、住居や老後の準備を行なったり自立したライフプランを送る姿勢の人」のことをいうようです。

つまり「おひとりさま」になるには、自立したマネープランが不可欠。実際に筆者の事務所にも、そんな女性から将来のプランについて相談を受けることがあり、中でも、老後についての依頼は少なくありません。

そこで、おひとりさまの老後資金を準備するために何をすべきか、基本的な手順をみていきましょう。

■1:おひとりさまの老後の生活費を知る

総務省の調査によると、今、60歳以降のシングル女性の生活費は、平均で月額約15万円かかっているとか。これをもとに、90歳までの30年間の生活費を試算すると、5,400万円必要ということになります。この金額は旅行・趣味・交際費が含まれていますが、あくまで全体の平均なので、もし食事や趣味などにしっかりお金を掛けたい人は、その分上乗せして試算する必要があります。

■2:老後に向けての貯蓄目標を決める

老後資金は、まずは国からもらう年金を当てにしたいところですが、受取額は、働き方などの状況によって人それぞれ。たとえば、大学を卒業して60歳まで勤めたケースの場合では、これまでの平均年収が400万円の人なら、年金受給額の目安は月額13万円です。

自分がいくらもらえるかは、『日本年金機構ねんきんネット』(http://www.nenkin.go.jp/n_net/index.html)でシミュレーションできるので参考にするといいでしょう。

上記の例で、年金を65歳~90歳までの25年間受け取ったとしたら、総額は3,900万円。つまり、自分で準備する金額は、生活費5,400万円から年金を差し引いた、残り1,500万円が目標額になります。

■3:運用利回りは何%を目指すかを決める

60歳までに1,500万円貯めるなら、30歳の人は年50万円(月4.2万円程)、40歳なら年75万円(月6.3万円程)、50歳なら年150万円(月12.5万円)ずつ貯める必要があります。

これは利息が付かなかった場合の試算ですが、今は低金利なので、定期預金などで積立てた場合も、ほぼこれと変わらない積立額になります。実際は、老後資金以外の貯蓄も必要なので、そう考えると少しリスクを取って高い利回りが期待できる運用、すなわち資産運用を取り入れる考えが出てきます。

おひとりさまの老後プラン「はじめの一歩」、マネーゴーランド

■4:自分の考えにあった金融商品を選ぶ

定番は、“定期預金”や“財形貯蓄”で確実に積み立てる方法です。
ただ、前述のようにお金が増えない時代なので、資産運用を取り入れる考えも必要です。その場合、初心者でも始めやすい“投資信託”は一手。NISA(ニーサ)という利益や分配金などが非課税になる制度が活用できます。

また、来年1月から対象者が拡大される“確定拠出年金”も選択肢に。60歳までの払出し制限がありますが、NISAより更に税メリットが期待できます。

他には、個人年金保険なども選択肢ですね。(※個人年金保険は、マイナス金利の影響で取扱いを中止する保険会社が増えているので注意。)

今、おひとりさまでも、先々は結婚を選択するかもしれません。人生、先のことが分からないからこそ楽しいのかもしれません。が、いずれにしても必ず訪れる老後。充実した生活が送れるよう早めに準備をはじめましょう。

43歳貯金ゼロ…老後貧乏を回避「人生を挽回する最強お金プラン」

サラリーマン生活の折り返し地点40歳を越えてくるとそろそろ老後資金が心配になります。でも、全国貯金額調査で丸わかり!「貧乏&裕福」都道府県ランキングを見ても、貯金がゼロという方もいるのが現実です。

ここで、あるサラリーマン男性の相談とそれに対するアドバイスをご紹介します。

■相談者プロフィール:43歳で貯金ゼロに…

相談者:Aさん43歳男性、大手自動車メーカーの開発部門にお勤め
持家あり(70歳までローン有)、年収700万円
家族:妻(専業主婦43歳)、長男(大学1年生)、長女(高校1年生)

Aさんの不安のモト:40歳で住宅購入をした際に頭金を払ってしまったのと長男の理系私立大学進学で貯蓄がゼロになってしまったので焦っている。今後娘の大学進学もあり先々の資産形成が心配。特にどのように老後の資産形成をしていったら良いか相談したい。

■アドバイス1:まずは収支を把握しましょう

「先が心配」と言っても漠然としていて、収入や支出を把握をしていないことが実際には多く見受けられます。そこでまずは以下の項目の把握をしていく必要があります。

・現在の収入
・生活費等の支出
・残債務
・加入保険
・無駄
・これからもらえる収入
・将来必要な資金
・将来もらえる年金
・将来もらえる退職金
・足りない老後資金 など

なかには正確には把握できないものもありますが、おおよその予想はできます。把握をすると、これからいつどのくらいの資金が必要か見えてきます。

■アドバイス2:老後資金用の目標貯蓄額を考えましょう

足りない老後資金の把握が出来たら、その準備をするには、毎月いくら収入からよけたらいいか計算します。計算式は(必要な老後資金÷退職までの期間÷12か月)です。

Aさんの場合不足分の老後資金は以下の条件で約1500万円でした。
・70歳まで住宅ローン返済がある
・65歳で退職
・夫婦で90歳まで生きると仮定
・ゆとりある生活費は35万円
・年金は夫婦で25万円ぐらいはもらえる
・退職金は1500万円ぐらいを想定

つまり1500万円÷22年÷12か月で、約57,000円になります。Aさんは月57000円貯められれば老後資金は何とかなる計算になります。

■アドバイス3:自分に合った手段をみつけましょう

目標にする金額が見えてきたら、あとは手段を考えるだけです。目標達成には、まずは確実な手段から考える必要があります。いくつか例を挙げてみましょう。

(1)生活費を見直して無駄を減らし貯蓄に回す
(2)住宅ローンを見直して浮いた分を貯蓄に回す
(3)保険に貯蓄部分があるとしたらそれを貯蓄と考える
(4)奥様が働くなどで収入を増やす など

単純に貯蓄ではなく利回りの良い保険を使うのもひとつです。それでも老後資金が足りなければ、子供の教育費の一部を、子供に説明したうえで奨学金を使ってもらったり、多少リスクのある運用商品での準備を考えたりという手を使いましょう。

運用商品も老後資金であれば税制的に有利な分、リスクを抑えられる確定拠出年金やNISAなどを最初に考えてみると良いです。

■アドバイス4:焦らずコツコツが重要

「貯蓄がゼロ」といって焦って、早くお金を増やそうとして大きなリスクを伴う投資商品に手を出してしまう人も見かけます。ところがかえって財産を失ってしまうなんてことになりかねないのです。

人生巻き返すための一番の近道は現状把握です。そこからスタートしてみてはいかがでしょうか?

おひとりさまの老後資金計画「個人年金は終身にするべき?」

将来シングルで過ごそう(過ごすかもしれない)と考えている方からの相談で多いのは、老後のこと。既婚者より早いうちから介護や老後資金の準備を始める人が多いようです。

一方で「貯蓄が底をつくのは困るけど、全部使って最期をむかえたい。」という意見も。資産形成を考える時、FPである筆者としては、早いうちからコツコツと投資を取り入れることを提案したいのですが、投資への考え方は人それぞれ。

また、ある程度資産ができたとしても、いくつまで生きるか分からないのに貯金がだんだん減っていくのは心細くもなります。そんな時は、個人年金保険の受取を終身で契約するのもひとつの方法です。

■シングルの生活費はいくらかかる?

では、シングルの生活費がいくら掛かるのか考えてみましょう。

総務省家計調査(平成27年度)によると60才以上のシングルの生活費は、月額15万6000円程。一方、65歳からもらう公的年金は、定年までの平均年収が約400万円の会社員なら月13万円くらいが目安で、この場合、生活費は毎月2万4000円(年間約31万円)足りないことになります。

そこで、不足分を終身で受け取れる個人年金保険で補てんすれば、とりあえず生活は成り立ち、現役時代に築いた貯蓄は、元気なうちは趣味やレジャーに、その後は病院代や介護費用に充てることもできます。

■毎月保険料をいくら払うべき?

保険料は、たとえば65才以降に年間30万円をもらいたいとき、35歳男性なら月16,734円、女性は20,562円程(A社の例)。

ただ、終身年金の場合、一定年齢まで受け取らないと元が取れず損をします。下表によると、男女とも65才時の平均余命くらいまで生きればトントンということです。

A社の10年保障期間付終身年金※
年金額30万円、払込期間65才、受取開始65才の場合
A社の10年保障期間付終身年金
※途中で死亡しても10年分は必ず給付されるタイプの終身年金のこと

できれば払った以上の年金を受け取りたいところですが、”資産を残さなくていい人が、長生きをしてもお金の心配をせずに暮らすため”という観点からは、損得はあまり気にしなくていいでしょう。

今は、予定利率が低いので長期で契約するのは悩ましいですが、何も準備をしないこともまたリスク。色んな考え方を取り入れながら、自分にあった老後対策をしましょう。

旦那さんが急死…家族が受取れる遺族年金はいくら?40歳男性の試算例

もし、一家の大黒柱のご主人にもしものことがあったら?

考えたくはないことですが、万が一のことがあった時、残された家族の生活はどうなってしまうのでしょうか。実は残された家族の生活を守るための制度として、遺族年金があります。いざという時慌てないために、自分の家庭の場合はどうなのかしっかりと確認してみましょう。

■遺族年金は2種類ある

一言で遺族年金と言っても、働き方によってもらえる年金の種類も金額も違います。会社員の方の家族に残されるのは「遺族厚生年金」と「遺族基礎年金」。自営業の方の家族に残されるのは「遺族基礎年金」です。また子供がいるかいないかや家族構成によっても、もらえる金額は違います。

■自営業の場合の遺族年金

40歳男性の場合で比較してみましょう。東京都在住40歳のAさんは、大学卒業後社会人となって今年で18年になります。家族は専業主婦の奥さん35歳と、小学6年生と小学2年生の2人のお子さんがいます。もしAさんに万が一のことがあった時、残された家族はいくら遺族年金が受けとれるのでしょうか。

まずAさんが個人事業主の場合の遺族基礎年金からみてみましょう。遺族基礎年金は18歳未満の子供を持つ配偶者とその子供に支給されます。

Aさんの場合、配偶者に対して平成28年度は780,100円と、18歳未満の子供それぞれの加算として224,500円が支給されます。子供の加算は18歳に到達すると支給が終わりますので、Aさん家族は6年間122万9100円、その後4年間は100万4600円受け取ることになります。末のお子さんが18歳に到達した年度末で遺族基礎年金の支給は終了となります。その後配偶者が老齢基礎年金を受け取るまでの間支給はありません。

■会社員の場合の遺族年金

会社員の遺族年金は、「遺族厚生年金」と「遺族基礎年金」の合計になります。遺族基礎年金については、個人事業主の場合と同じですので、割愛しますが、遺族厚生年金でもらえる金額は生前の「平均標準報酬月額」によって決まります。決して手取り金額ではありませんので、ご注意ください。

平均標準報酬月額が45万円だとすると、遺族厚生年金は58万8242円となり、上のお子さんが18歳になるまで6年間は遺族基礎年金と合わせて181万7342円、その後、末のお子さんが18歳に達するまで159万2842円が支給されます。遺族厚生年金は子供が18歳に達した後も、配偶者が64歳になるまでの間「中高齢寡婦加算」58万5100円が加算され117万3342円支給されます。中高齢寡婦加算は遺族厚生年金だけの制度です。

大好きな家族に万が一のことがあった場合の保障として、収入保障などの保険を最初に思い浮かべる方が多いと思いますが、まずは国からもらえるお金がいくらあるのか、そして会社からの死亡退職金、弔意金などの制度があるのかしっかりと確認しましょう。民間保険への加入はその次です。

※本文で紹介した年金額はすべて1年あたりの金額です。

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