会社が拒否したら法律違反!パート主婦が有給休暇をもらう方法

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「パートやアルバイトには有給休暇はない」と思っている方、それは間違いです。

中には、会社から「パートやアルバイトには有給休暇はない」と言われて納得している人もいるかもしれません。
しかし法的には、パートやアルバイトにも当然有給休暇があります。

■有給休暇とは

有休休暇とは、入社してから6ヶ月間出勤すべき日数の8割以上を出勤した時に、6ヶ月後から1年間、正社員の場合は10日、パートやアルバイトの場合は、正社員に比例して(週何日出勤するか)与えられます。
また、有給休暇は2年間使わなければ時効となり、その権利はなくなります。パートやアルバイトの場合の6ヶ月後の有給休暇日数は下記の通りです。

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執筆者

菅田芳恵 社会保険労務士/ ファイナンシャル・プランナー

愛知大学卒業後、証券会社、銀行、生命保険会社、コンサルティング会社に勤務した後、49歳から2年間でCFPや社労士等7つの資格を取って独立開業。現在は13の資格を活かして、セミナーや研修講師、企業のコンサルティングを行っている。

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【29年度税制大綱】配偶者控除「150万円に拡大」パートの手取額はどうなる?

「2017年税制改正大綱」を自民、公明両党が12月8日、正式決定

「税制改正大綱」ってなに?

と思われたかもしれませんね。
なんだか難しそうな言葉ですが、簡単に言えば私達の生活に関わる税金についてまとめられた「案」です。まだ正式な法律ではないですが、税金が将来どうなっていくかを知ることができる大事な情報なのです。

今回は、この税制改正大綱に焦点を当てて見ていきましょう。

■「103万円の壁」がなくなる?

「103万円の壁」とは?

妻が働くときの壁と言われるもの。
妻の年収が103万円までなら夫の扶養になるので、夫は配偶者控除(一律38万円)を受けることができます。
でも、夫の扶養で収まるには何時間働けばよいのか…と、労働時間を気にしながら働いている方も多いのではないでしょうか。
そこで、この壁を解消しようというのが今回の税制改正大綱。

では、実際にこの配偶者控除がどう変わるのかを見ていきましょう。

■配偶者控除はこう変わる:妻(年収103万円)&夫(年収500万円)のパターン

妻:パート(年収103万円)、夫:会社員(年収500万円)の場合で見ていきます。

<現在の配偶者控除で考えた場合>

まず現在の配偶者控除で考えてみましょう。
配偶者控除は、妻の所得が38万円以下なら、夫の所得から一律38万円を控除することができます。

妻の年収は103万円の場合、妻の所得は38万円(給与収入103万円-給与所得控除65万円=所得38万円)となるので、夫は配偶者控除を受けることができます。

夫の年収は500万円、所得は346万円(給与収入500万円-給与所得控除154万円=所得346万円)となるので、この所得から配偶者控除38万円を控除することができます。
仮に夫の所得税の税率を10%とすると、配偶者控除を受けることで3万8000円税金が安くなります。

<新しい配偶者控除で考えた場合>

改正されれば、年収103万円という基準が150万円(所得で85万円)にアップされます。
つまり、今より働いて収入を得ても配偶者控除は受けられることになります。

仮に妻の年収が103万円から150万円に増えたとすると、年収は今より47万円アップしますが、配偶者控除は変わらず受けることができることになるわけです。

しかし注意したいのが、世帯の手取りが47万円アップとはならないということ。年収130万円を超えると社会保険に加入しなければならないからです。年収150万円まで働いた場合は、社会保険料は約21万円の負担になるので、つまり額面の年収は47万円ですが、実質手取りとして増える年収は47万円-21万円=26万円のアップにとどまるということです。

また、今までは妻の収入だけ考えればよかったのですが、夫の収入が約1120万円(所得なら900万円)を超えると控除額が減ってしまいます。

■これからの妻の働き方

妻の働き方を考えると上述の通り、配偶者控除以外の問題もあります。妻の働く時間が増えれば年収は増えますが、雇用保険や社会保険に加入する必要も出てきます。
家計全体で考えると、妻の働き方によっては逆に世帯の手取りが減ってしまったということもあるかもしれません。

ただし、雇用保険や社会保険に入ることで、失業給付をもらえる、将来の年金が増えるというメリットもあります。

■今後も税制改正大綱の進捗に注目

今回の税制改正大綱

配偶者控除の他にも、
  • 積立NISA
  • エコカー減税
  • ビール類の税率一本化

などの案が盛り込まれています。
このように身近な税金はたくさんあります。
新年度に向けて、動きは一層活発になるでしょう。ますます目が離せませんね。

パートの年収はいくらがベスト?103万〜150万「夫婦の手取り額徹底比較」

「配偶者控除廃止!?」「夫婦控除の導入!?」と、2016年は例年よりも話題となりましたが、配偶者控除の廃止は見送りになりました。ただし、政府は、配偶者控除が適用になる年収要件を、年収103万円から150万円に引き上げることを検討しています。今後の動向には要注目です。

さて、読者の方の中には、いくらまで働けばよいか知りたいという思いで本記事を開いた方が多いことでしょう。

■主婦の年収別、夫婦の手取り額を徹底比較

今回は、東京都在住、夫38歳年収500万円、妻35歳パートの夫婦において、主婦の年収が103万円、106万円、130万円、141万円、150万円、160万円のとき、夫婦の手取り額がいくらになるかシミュレーションして比較しました。

パートが社会保険に入ったら…夫婦手取り額徹底比較、マネーゴーランド
※単位:万円 (c) Money &You Inc

パートが社会保険に入ったら…夫婦手取り額徹底比較、マネーゴーランド

■妻の年収103万円以上:配偶者控除がなくなり妻に所得税支払いが発生

扶養者である夫に配偶者控除が適用される、妻のギリギリの年収が「103万円」です。これが、いわゆる「103万円の壁」です。所得税の配偶者控除は38万円、住民税の配偶者控除は33万円です。

つまり、夫の所得税率が10%の場合、年間で3万8000円の税負担が減り、住民税と合わせると合計7万1000円減ります。大きな額ですよね。また、妻の収入が103万円を超えると所得税の支払いが発生します。

妻の年収が103万円の場合、夫婦の手取り額は、約500万円になります。

■妻の年収106万円以上:社会保険適用となり手取りは減る(一定条件に該当した場合)

2016年10月から以下の5条件すべてに該当すると社会保険に入らないといけないことになり、パート収入から「健康保険料」と「厚生年金保険料」が自動的に引かれることなります。

【5条件】
(1)厚生年金に入っている従業員が501人以上いる会社に勤務
(2)1週間の労働時間が20時間以上
(3)給料が月8.8万円以上(年間106万円以上)
(4)1年以上働くと見込まれている
(5)学生ではない

妻の年収が106万円で社会保険加入の場合、夫婦の手取り額は、約488万円になります。妻の年収が103万円の時と比べると、手取りが12万円も減る結果となります。

■夫婦の手取りを増やすなら:妻の年収150万円以上が目安

妻の年収が150万円の場合、夫婦の手取り額は約514万円になります。妻の年収が103万円の時と比べると、夫婦の手取りは14万円増えます。妻の年収増加分に対する夫婦手取り増加分の割合は30%です。

よって、働いた分が手取りに反映してくると実感できるのは、150万円のラインからでしょう。夫婦の手取りを増やしたいなら、妻の年収は150万円以上が目安となります。また、現時点に近い手取り額を確保したいなら、103万円以内に抑えるという考え方も、手取りの金額という観点ではありでしょう。

■社会保険加入はいざという時に効いてくる

ただし、社会保険に加入することで将来の年金が増えるだけでなく、健康保険加入によって傷病手当金や出産手当金が出るというメリットがあります。また、障害厚生年金や遺族厚生年金の支給対象にもなります。

目先の手取り金額だけに捉われず、長い目で考えることが大切です。仮に40歳から60歳の20年間社会保険に加入すると、毎月もらえる年金の額は、年収103万円と106万円の場合で毎月約1万円、年間で約12万円の差が出ます。

税金の優遇を意識した働き方は、お金を増やすために大切です。しかし、仕事との向き合い方は別の話。自分自身がどのように働きたいのか、家庭にとってどんな働き方がベストなのかよく考えましょう。

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手取り額と配偶者控除、有給休暇…「今パート主婦が考えるべき」問題は?

パートとして働いている主婦が、今さまざまな問題に直面していることをご存知ですか? 扶養控除や社会保険料の支払いの有無など、家計に大きな影響を与えるトピックスがたくさんあります。

2016年ももう残りわずか。「知らなかった」と言って損しないために、ここで改めてパート主婦が今知っておくべき問題を振り返っておきましょう。

■この秋登場した「106万円の壁」問題

パート主婦の多くがこれまで年末になると、その年の収入が130万円までになるようにして、健康保険料や年金の支払い免除となるように、計算しながら労働時間を調整していたことでしょう。

しかし、そうもいかなくなったのが今年から。2016年10月より、103万円のほかに106万円という区切りができ、条件に当てはまった場合は収入が106万円を超えると、社会保険の支払いが発生するようになったのです。

この「106万円の壁」の出現によって、収入が上がっているのに手取り額が減ってしまうという逆転現象が起きる場合もあります。具体的な次のケースで、自分が当てはまらないかチェックすることをおすすめします。手取りが大幅減!年収UPなのに「パート主婦が損する働き方」3つの事例

■配偶者控除が見直される⁉︎

平成29年度の税制改正の目玉として「配偶者控除の見直し」が議論されていました。配偶者控除とは、妻の収入が103万円以下の場合、夫の所得税(住民税)を計算をする際38万円を所得からマイナスでき、支払う税金が抑えられるというもの。

しかしこの配偶者控除が見直されると、主婦が働きに出る場合パートなのか、それともフルタイムで働いたほうがよいのか、さまざまな選択肢が出てくることとなります。

詳しくは年収130万未満なのに…「配偶者控除されない」要注意パート主婦は? や、配偶者控除見直しで主婦がピンチ!「パートVSフルタイム」どっちがお得?を参考にしてください。

■パートだって有給休暇がもらえる!

有給休暇は正社員がもらうもので、パートやアルバイトはもらえない。そう思いこんでいたり、会社がそう主張してきたとしたら、それは間違い。法的には、パートやアルバイトにも当然有給休暇があります。しかもパートの場合は、1日何時間労働といった1日単位の労働時間ではなく、週何日働くかによってもらえる有給日数が決まります。

パートやアルバイトが有給休暇をもらえる方法と日数は 会社が拒否したら法律違反!パート主婦が有給休暇をもらう方法 でご確認ください。

130~170万は扶養外で手取り減!パート主婦の再就職「本当に得する年収は?」

2016年10月から、501人以上の企業で働くパートの方は、社会保険への加入条件が年収106万円以上と変更になりましたね。

社会保険の扶養範囲内になることはメリット?

配偶者控除の対象である「103万円以内で働く」という意味の“扶養内”よりも、こちらの社会保険の扶養範囲内かどうかということの方が、パートで働く女性の手取り額を大きく左右しますので、今回の改正はパート主婦にとっては大きなことと言えるでしょう。

さて、この扶養内で働くかということについては、30~40代になって子育て等が一段落した女性が、再就職する際に気にする点でもありますね。

実際のところ、扶養内で働いた方が良いのかどうか、実例を元にいくつかのポイントをあげながら解説していきたいと思います。

■年収130~170万円では手取り額が減少

Aさんは大学卒業後、ある大手金融会社で正社員として事務の仕事をしており、20代後半で結婚、妊娠を機に退職され、以後専業主婦として育児・家事に専念されていました。Aさんが再就職の際に考えたのは、扶養内にこだわらず、育児中に取った資格を活かせる仕事を選び、キャリアアップを目指すということでした。

その結果、再就職1年目はパートですが年収約150万円の仕事が見つかりました。ここでの注意点は、年収150万円だと社会保険の扶養からはずれてしまうことです。一般的に社会保険料の負担を加味しても、手取り額が増えるのは170万円くらいからになります。
(501人以上の企業で働く場合は135万円くらい)年収150万円だと、社会保険料の自己負担のない130万円を少し切るくらいで働いた方が手取り額は多いという逆転現象が起こってしまいます。

■手取りは減っても将来の賃金&年金アップにつながる

しかし、Aさんはその仕事で成果を出すことができれば、後々より給与の高い仕事につけると考え、1年目に支払う社会保険料は必要経費と割り切ることにしました。

結果的に、2年目からは同じ会社のより高度な職種に配属され、同じ労働時間で年収は250万円まで上がりました。
また、社会保険料を支払うと老後の自分の年金額が増えるので、良い点とも言えますね。

■扶養内にこだわりすぎないこと

Aさんの再就職の成功ポイントは、育児中に有益な資格を取っておいたこと、扶養にこだわらずにキャリアアップできる仕事を選んだことにあると言えそうです。

もちろん、無理をしてキャリアアップを目指す必要はありませんが、ご主人の仕事が永久に安泰と言えないご時世ですので、もしチャンスがあれば扶養内にこだわらずに賃金が上がる可能性のある仕事を探すのも一つの手ではないでしょうか。

年収130万未満なのに…「配偶者控除されない」要注意パート主婦は?

平成28年10月1日よりパートの厚生年金・健康保険の適用が拡大されます。しかし、同じ年収でも該当する方と該当しない方がいます。その違いは、ズバリ会社の規模。パートで働いている方、今一度この制度を確認してください。

■今までのおさらい

パートの場合、年収が130万円未満であれば夫の扶養でいられて健康保険料、国民年金保険料(第3号となる)は、1円も払う必要はありませんでした。ところが、今年10月1日からは、130万円未満でも夫の扶養から外れて保険料を支払わなくてはいけなくなるかもしれないのです。

■厚生年金・健康保険加入の新基準

パートの厚生年金・健康保険の加入基準は、正社員の労働時間と労働日数の4分の3以上であれば、年収の金額に関係なく加入しなければなりません。新しい制度では、この4分の3基準を満たさない場合でも、次の要件をすべて満たす場合には加入することになります。

(1)1週間の所定労働時間が20時間以上であること
(2)同一の事務所に継続して1年以上使用されることが見込まれること
(3)賃金の月額が88,000円以上(年収で106万円以上)であること
(4)学生でないこと
(5)厚生年金保険の被保険者の合計が常時500人を超える事業所に使用されていること(簡単に言えば、勤め先の会社の従業員数が500人以上であること)

■年収106万円の新しい壁

厚生年金・健康保険の加入基準が上記のように変わりますが、ここで重要なのは(3)です。所得税を払いたくないと103万円の壁を守っている人は、何ら問題はありません。問題なのは、夫の扶養から外れてしまう130万円の壁を守っている人。

年末に時間調整をして130万円を超えないように頑張っていても106万円を超えた時点で夫の扶養からはずれてしまいます。今まで1円もかからなかった厚生年金と健康保険の保険料が少なくても約1万円はかかってくるでしょう。

■注意したい会社の規模

実は年収106万円以上に重要なポイントは、(5)の「会社の従業員数が500人以上かどうか」です。日本は中小企業が多いので、実は該当する会社はそれほど多くありませんが、その中には多くのパートを雇用している会社が多いのも事実です。

特にスーパーやファストフード店、チェーン展開している飲食店等は、該当するパートが多いので問題になっています。(企業にとってはそれだけ社会保険料の負担が増えるので利益が減少してしまう)

雇用されている会社の従業員数がわからない人は、会社に確認をしてください。今年は該当しなくても、来年再来年は該当するかもしれません。また「うちの会社は小さいので大丈夫」ではありません。今年は大手の会社だけが該当しますが、これが順次100人以上の会社、そしてすべての会社に拡大していくことは、必須です。

103万円以上働いている場合は、今後の自分の働き方を考えるよい機会だと思います。

手取りが大幅減!年収UPなのに「パート主婦が損する働き方」3つの事例

秋から年末にかけては、収入を103万円までに抑えなきゃと、時間調整しながら働くパート主婦が増える時期ですね。その上、今年10月からは「短時間労働者の社会保険適用拡大」が実施され、収入が106万円を超えると、社会保険料の支払いが発生するようになります。本改正を踏まえて、経済的に損してしまう働き方の例を紹介します。

■短時間労働者の社会保険適用拡大「106万円の壁」の5条件

まず、事例紹介の前に、新たに発生する「106万円の壁」について整理しておきます。

以下の(1)〜(5)の条件を全て満たせば、パート主婦でも社会保険加入が義務付けられることとなりました。
(1)501人以上の企業で勤務している
(2)週20時間以上働いている
(3)月額8.8万円(年額106万円)以上の収入が見込める
(4)勤務期間は1年以上見込める
(5)学生ではない

5条件全てに当てはまる場合、健康保険料と厚生年金保険料が給与天引きされることになります。

では、主婦がパートで働いていた場合、夫婦の手取額が大きく減ってしまうのは、どんなときでしょうか。下記3つのケースを見て考えてみましょう。

■ケース1:週24時間・年収106万円の場合=マイナス15万4000円

550人の企業に勤務していた場合、社会保険の加入対象となり、年間約18万円の社会保険料負担が発生し、住民税も数千円増加します。また、夫の所得税は、配偶者(特別)控除額の差2万円×夫の税率分が増加します。

夫の所得税率が20%と仮定すると、夫婦合計で約18万4000円手取りが減ることとなり、103万円で押さえたときと比べると差し引き15万4000円も減ってしまいます。

一般的に社会保険料は、資格を得た月の翌月の給与から月々天引きされます。2016年10月〜12月については、2ヶ月間社会保険料を納めるとして、3万円の収入増加分がほぼ社会保険料自己負担分となり、パート主婦の住民税と夫の所得税増加分約5000円が、夫婦合計手取りのマイナスとなります。

■ケース2:週28時間・年収125万円の場合=マイナス約26万円

700人の企業に勤務しており、10月から勤務時間を増やして、社会保険に加入した例です。年間の社会保険料負担増は約19万円、所得税・住民税増加分が約1万円で、合計約20万円の負担増となります。

夫の所得税率が20%なら夫の所得税・住民税増加分は約6万円、夫婦ではおよそ26万円負担の増加となります。収入が103万円から22万円増加しているとはいえ、夫婦合計手取りとしては4万円のマイナスとなってしまいます。

2016年10月〜12月に限れば、社会保険料負担は2ヶ月分の3万円、所得税・住民税の増加分約3万円、夫の増加分は変わらず6万円なので、およそ12万円の負担増となりますが、収入が22万円増えているので夫婦としては10万円のプラスとなります。

■ケース3:週25時間・年収110万円の場合=プラス4万4000円

100人の企業で適用拡大対象ではない企業に勤務している場合、社会保険に加入する必要はありません。しかし年末に向けて多忙になる業種のため時間調整できず、このままだと年収が110万円になってしまった場合の試算です。

所得税・住民税が1万円増、夫の税率が20%とすれば夫の所得税・住民税が1万6000円の増加、合計約2万6000円の負担増となります。夫婦としては年間4万4000円手取りが増えるけれど、11、12月の忙しさを思うと損をした気分になりますよね。

※3例とも所得控除は、基礎控除・配偶者(特別)控除・社会保険料控除のみ。社会保険料は翌月払いとして試算していますが、資格を得た当月から天引きする企業もあります。

■社会保険加入は、手取りは減るが、各種手当がもらえ将来の年金は増える

ケース1とケース2は、社会保険の適用拡大されたことで、損する働き方になりました。しかし長い目で見ると、社会保険に入ることのメリットは多くあります。

例えば、このまま20年間厚生年金に加入し続ければ、65歳からの年金が、ケース1では11万円、ケース2なら13万円増える計算になります。その他、健康保険では国民健康保険にはない傷病手当金や出産手当金など所得補償の給付もあります。

10月からの適用拡大は501人以上の企業となっていますが、将来的にはその人数の縛りはなくなる方向にあり、中小企業も対象となっていくと考えられます。また、配偶者控除も2017年1月から廃止が検討されています。

これからは、パート主婦は金額にとらわれない働きかたを求められています。そのためには、仕事を稼ぐ手段として捉えるだけでなく、楽しみながらスキルアップできる仕事に就くということがますます大事になってくるでしょう。

社会保険適用10月より拡大!パート主婦「103万vs130万」見直し

奥様がパートで働く場合、103万円の壁と130万円の壁が大きく立ちはだかっています。さらに今年の10月からは、106万円の壁も出現。これらの壁と働き方について考えてみましょう。

■103万円の壁とは?

収入が103万円(月額では約86,000円)の壁を超えた場合は、所得税がかかってきます。ただし、住民税は100万円を超えるとかかってきますので、税金を1円でも払いたくなければ、100万円以下にしなくてはいけません。さらに103万円を超えるとご主人の年末調整の時に「配偶者控除」が使えなくなりますので、ご主人の税金が高くなります。

しかし、その代わりに「配偶者特別控除」が使えますので、一気に税金が高くなるわけではありません。「配偶者特別控除」の控除額は、配偶者の収入によって、つまり奥様のパートの働き方によって変化し、ご主人の年収が高いほど税負担は重くなります。

ということは、ご主人の年収が少なければ、それほど税金が急に高くなることはありません。だから、あえて103万円の壁に固執しなくても130万円まではご主人と自分自身の税金を足してもそれほど税負担は増えるわけではないのです。

■130万円の壁とは?

130万円の壁は、かなり大きな壁で、多くのパートがこの壁を超えないように死守しています。この壁を越えてしまうと、ご主人の扶養から外れてしまい、社会保険料を自分で払わなければいけなくなるからです。会社員の妻の場合は、健康保険の扶養家族ということで、健康保険料と国民年金保険料が免除されています。特に国民年金保険料は第3号となって、保険料を払わなくても支払っているものとしてカウントされるという大きな優遇が施されています。

これが自営業の妻の場合は同じパート収入でも国民年金第1号として毎月約1.5万円の国民年金保険料を支払わなければなりません。今、この違いが国会で問題になっていて、近いうちに第3号はなくなるかもしれません。

■壁のために働き方を変えることは、自分自身のためにはNG?

103万円と130万円の壁を気にして、働き方を変える人が多いのが現状です。「12月になるとパート社員が、仕事に出てこなくなって困る」と嘆いている社長さんを筆者はたくさん知っています。

103万円の壁は自分で払う税金だけなのでそれほど多くありませんが、130万の壁は税金以外に健康保険料と国民年金保険料の支払いがあります。これを考えたら躊躇するのは当然かもしれません。

しかし、「もっと働けるのに働かない」という選択は、自分自身のためにはどうなのでしょうか? 目先のことだけに惑わされるのではなく、自分の将来を考えて働いてほしいと思います。

覚えておきたい大事なこと、会社が倒産! 私の退職金どうなるの?

前回は退職金についてお伝えをしましたが、仮に会社が倒産し、もらえるはずだった退職金が支払われない場合どうなるのでしょうか?

「泣き寝入りするしかない・・・」と思われる方もいらっしゃるでしょうが、一定の要件を満たす場合は、国の救済制度があります。

■「未払賃金の立替払制度」って?

未払賃金の立替払制度」というもので、労働者とその家族の生活の安定を図るセーフティーネットとして、会社の倒産によって賃金や退職金が支払われないまま退職した労働者に対し、「賃金の支払の確保等に関する法律」に基づいて、その未払賃金や退職金の一部を政府が会社に代わって立替払する制度です。「独立行政法人 労働者健康安全機構」というところが制度を実施しています。

■立替払を受けることができる人は?

会社側の要件は、「同居の親族以外の労働者を使用して、1年以上の期間にわたって事業を行なっていたこと」です。

労働者側の要件は、「法的手続の申立があった日又は労働基準監督署長の認定申請より6カ月前の日以降2年間に退職したこと」です。(図参照)したがって、法的手続申立の6カ月以上前に退職していた場合は、立て替えて貰えません。また、破産手続開始決定日(または「事実上の倒産」の認定日)の翌日から2年以内に立替請求をすることが必要ですので、この点も注意してください。

■立替払の対象となる未払賃金は?

立替払の対象となる未払賃金は、労働者が退職した日の6か月前から立替払請求日の前日までに支払期日が到来している定期賃金と退職金のうち、未払となっているものです。(図参照)ボーナスは立替払の対象とはなりません。また、未払賃金の総額が2万円未満の場合も対象とはなりません。

■「未払賃金の立替払制度」によって支払われる金額は?

ただし「未払賃金の立替払制度」によって支払われる金額は、未払いの定期賃金・退職金の金額の8割が原則です。また、退職日の年齢に応じて、支給金額の上限が定められています。未払い賃金の金額が上限額を超える場合には、上限額の8割が支給されることになります。

たとえば、退職日の年齢が30歳以上45歳未満の場合、未払い賃金の金額上限は220万円、立替払いの金額上限は176万円(45歳以上は296万円、30歳未満は88万円)となります。

とりあえずの相談先は、「労働基準監督署」になりますが、実際に手続きを依頼するとなると弁護士さんにということになります。このような制度があること自体を知っている人は少ないと思いますので、いざという時のために覚えておいてください。

■図版
独立行政法人 労働者健康安全機構のHPより
〔参考〕立替払を受けることができる人
〔参考〕立替払を受けることができる人

〔参考〕立替払の対象となる「未払賃金」の例
〔参考〕立替払の対象となる「未払賃金」の例

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