住宅購入時最大の悩み…FPが教える 「駅近VS郊外」見極め4箇条

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<材料>

・駅近or郊外? 住宅購入のチェックポイント

<Point>

1「利便性」を取るか、「広さ」と「自然」を取るか

2老後はどこで暮らしたいか

3資産価値も考慮する

4あなたと家族の価値観を大切に

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都市再生特別措置法等の一部改正案が閣議決定され、住宅団地の再生を図るための改正法が2016年9月1日施行されました。

これは、大型マンションや団地の建て替えに必要な所有者の合意の数を、現行の「5分の4以上」から「3分の2以上」に引き下げ、老朽化した都市部のマンションや団地などの建て替えを促進するための方策です。

そんな流れをふまえて、住宅を買うにあたって駅近か郊外かで悩んでいる読者に、住宅を選ぶときのチェックポイント4つを解説します。

■1:「利便性」を取るか、「広さ」と「自然」を取るか

駅から近い物件は、通勤通学に便利で商業施設や塾、病院等も近くにあり、時間を有効活用できる点が大きなメリットです。通勤通学はもちろん、塾が近いことは子どもの教育にも影響を与えます。しかし、同じ価格帯なら郊外に比べると面積は狭くなってしまいます。

駅から遠い物件は、通勤通学や買い物など、バスや自転車、自動車などを使う必要があり、毎日残業続きの仕事をしているなら体力的にきつくなります。けれども、土地の面積は広くなり自然環境も良いので、のびのびと子育てしたい家庭には向いています。

■2:老後はどこで暮らしたい?

老後なんてまだまだ先の話と思っていませんか? 住宅ローンを払い終わるのは何歳ですか?
ローンの払い終わりはイメージできても、老後はイメージできない方が多いですが、35歳で30年ローンを組めば、払い終わりは65歳です。退職後はどこでどんな暮らしをしていたいかを考えることも重要です。

老後も同じところに住み続けるのが効率的です。しかし、通勤時間を考えて駅近のマンションを購入したが、退職したら郊外の一戸建てで趣味を楽しみながらのんびり暮らしたくなることもあります。また、子育てを考えて広い一軒家で自然に囲まれてくらしたいと思って購入したが、老後には子どもは独立し、将来車の運転ができなくなることも考え、駅近の便利なところに住みたくなるということもあるかもしれません。

■3:資産価値も考慮する

取り巻く環境は日々変わるということも考えておかなければなりません。
突然言い渡される転勤、考えもしなかった勤務先の倒産、田舎の両親の介護など、これからの人生において予想もつかない出来事がある可能性はあります。また先ほどの例のように、老後自分の気持ちが変化することも十分考えられます。選ぶ際には、何かあった際に「人に貸しやすいか」、「売却しやすいか」という観点で選ぶことも一つの手です。

駅から近いほうが賃貸や売却は比較的容易だといえますが、ペットが飼える郊外の一戸建ての需要も少なくはありません。どちらを選ぶにしても、資産価値も十分検討してください。

■4:あなたと家族の価値観を大切に

利便性をとるか、広さと自然環境をとるか。家族の意見も交えて十分に話し合うことが大切です。候補としている物件に、曜日を変え時間帯を変えて何度も、時には家族も一緒に、実際に住んでみたらどうかの視点で訪れてみます。

そして最後は、「住めば都」です。駅近なら交通の便を活かして休日は家族で電車の旅、郊外なら近隣の方とのコミュニケーションなど、選んだ暮らしが楽しくなる工夫をしながら、日々を満喫しましょう!

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  • 住宅購入時最大の悩み…FPが教える 「駅近VS郊外」見極め4箇条

執筆者

小野みゆき (おのみゆき) 中高年女性のお金のホームドクター

社会保険労務士・CFP・1級DCプランナー 企業で労務、健康・厚生年金保険手続き業務を経験した後、司法書士事務所で不動産・法人・相続登記業務を経験。生命保険・損害保険の代理店と保険会社を経て2014年にレディゴ社会保険労務士・FP事務所を開業。セミナー講師、執筆などを中心に活躍中。FP Cafe登録FP。

小野みゆき

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ローン返済と老後資金

マイホームを取得する年齢は人それぞれですが、一次取得なら40歳前後がボリューム層でしょうか。このタイミングで多くの人が、住宅ローンを組みます。

一般的な住宅ローンの借入期間は、最長で35年です。例えば、3,000万円を2%で借りたとします(元利均等返済ボーナス併用なし)。これをリタイアまでの25年間で借りた場合、毎月返済額は127,156円です。でも、10年延ばして35年とすると99,378円です。ずいぶん違います。そのため、「とりあえず35年を選択して、毎月の返済負担を軽くしておこう」と考える人は少なくありません。

■リタイア後もローン返済?!

例えば、40歳でローンを組んだとします。そうすると、返し終わるころには75歳です。「75歳まで返済を続けられるかな」と、少し不安になりますが、こう考えることにします。「きっと退職金でなんとかなる」。でも、なんとかなるでしょうか。

ここで、老後の生活費のデータを見てみましょう。グラフは、総務省の家計調査報告による「高齢夫婦無職世帯の家計収支(平成27年)」です。高齢夫婦無職世帯とは、夫65歳以上、妻60 歳以上の夫婦のみの無職世帯をいいます。

◇高齢夫婦無職世帯の家計収支
高齢夫婦無職世帯の家計収支

内容を確認すると、高齢夫婦無職世帯の家計は、毎月の収入が約21万円なのに対して、支出は27万円にのぼることがわかります。その差額6万円については、貯蓄などからの取り崩して賄っていると考えられます。

これを1年分にすると72万円です。30年分にすると2,000万円を超します。どうやらリタイアのときには、ある程度まとまったお金をもっておいたほうが良さそうだと思い至ります。退職金をローン返済にまわしてしまって大丈夫でしょうか。

■「長く借りたら短く返す」を忘れない

住宅ローンは、「長く組んで短く返す」のが理想だといわれます。そのため、「長く組む」人は多くいます。その一方で、返済が始まると、「短く返す」ことを忘れてしまったりします。

リタイアになってから、「短く返す」はずだったことを思い出したのでは手遅れになりかねません。少なくとも、ローンを組む前に、リタイアのときのローン残高を確認。そのうえで、繰上げ返済を考えたり、退職金をどの程度頼っていいものかを検討したり。具体的な計画を立てておくようにしたいものです。

消費税10%前に買うべき?住宅購入のベストタイミング「増税前or後」

2017年4月に予定されていた8%から10%への消費税の増税が延期されたのは、記憶に新しいところですよね。今のところ、消費税の増税は2019年10月に実施される予定です。

消費税増税といえば、“駆け込み需要”が話題になります。「消費税が上がる前に買っておいたほうが得なのではないか?」との思惑から、増税前に買い急ぐ行為です。ちょっとした食料品や生活用品であれば、買い急ぎはそれほど問題にはなりませんが、これが不動産となると別問題です。価格が大きいだけに、本当に駆け込み需要がお得なのかをよく検証する必要があるでしょう。

■消費税の確認

まず、消費税についておさらいしましょう。消費税とは、「国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡、貸付け及び役務の提供と外国貨物の輸入」に対してかかる税金をいいます。ただし、不動産取引では、以下のものについては原則、消費税はかかりません。

・土地代(土地の譲渡や貸付)
・売主が個人である場合の住宅の購入

すなわち、不動産取引において消費税がかかるのは、新築住宅を不動産会社から購入する場合や不動産会社が売主の中古物件を購入する場合の、建物分となります。また、家を新築・リフォームする場合の建築費や不動産会社に支払う仲介手数料も、消費税の対象となります。

■消費税が10%になった場合のシミュレーション

では、消費税が8%から10%に増税された場合には、どのくらい影響があるのでしょうか?例をあげて試算してみましょう。

例1)新築物件を5,000万円(内、建物代2,000万円)を購入する場合
・建物代に対して消費税がかかる
消費税8%の場合 :2,000万円×8%=160万円
消費税10%の場合 :2,000万円×10%=200万円
差額は40万円

例2)個人が売主の中古物件を5,000万円(内、建物代2,000万円)で購入する場合
・仲介手数料に対して消費税がかかる
仲介手数料は売買価格×3%+6万円となりますので、それにかかる消費税は下記となります。
消費税8%の場合 :仲介手数料=(5,000万円×3%+6万円)×8%=12.48万円
消費税10%の場合 :仲介手数料=(5,000万円×3%+6万円)×10%=15.6万円
差額は3万1200円

例1)の場合は40万円なので、かなり大きな影響がありますが、例2)の場合は3万円程度です。不動産という大きな買い物からみると、影響は小さいといえるのではないでしょうか?

■『すまい給付金』や『住宅ローン控除の拡大』も考慮しよう

通常増税時には、景気が冷え込まないよう、政府はなんらかの対策を打ち出してきます。前回、消費税が5%から8%に増税されたときには、『すまい給付金』や『住宅ローン控除の拡大』などを実施しています。

すまい給付金とは、消費税がかかる住宅を購入した人に対して、消費税の負担を軽減するために、一定の所得制限はあるものの、最大30万円を給付するというものです。この制度は消費税を5%から8%に増税したときに新設されました。

また、住宅ローン控除とは、住宅購入時から10年間、借入金の年末残高の1%相当額を所得税等から控除するというものです。住宅ローン控除分だけ支払う税金が減ることになるので、節税効果がとても大きな政策です。前回の増税時には、1年間に控除できる上限額を20万円から40万円に引き上げました。

■『住宅ローン控除』で増税後の方がお得になる場合も

住宅ローン控除の節税効果を簡単にシミュレーションしてみましょう。例えば、借入金が4,000万円、借入利息2%、借入期間30年の条件で住宅ローンを借りた場合、住宅ローン控除の上限額が40万円の場合の10年間の節税効果は約393万円(※住宅ローン控除額を全額、所得税等から控除できた場合を想定)。一方、上限額が20万円のままの場合は200万円となります。つまり、増税後の方が10年間で約193万円も多く税金が戻ってくることになります。

住宅市場の動向は、経済に大きな影響を及ぼします。消費税増税により住宅市場が冷え込まないように、はたまた日本経済が冷え込まないように、政府はきちんと損益が相殺されるような対策を打ち出してきます。

住宅は一生のうちで最も大きな買い物の一つです。周りに影響されて購入するものではありません。消費税が増税されるからといって、頭金の積立もままならないうちに購入に走ってしまうなどは、もってのほかです。ご自身のライフプランにあわせて、計画的に住宅購入プランを考えていきましょう。

ローン返済と教育費

住宅ローンの返済は、20年~35年と長期にわたるものです。だから、勢いで乗り切るなんて、そんなことはできません。

安心な返済計画を立てるためには、家計の「ローン返済能力」がどのように変化するかに着目します。そのために欠かせないのは、住宅以外の資金使途についても、考慮に入れることです。

今回は、教育費をとりあげます。なぜかというと、ローン返済がスタートして5年から10年経つころに、「教育費の負担が増えて、毎月の返済が苦しくなった」と訴える家計が少なくないと聞くからです。

まずは、表をご覧ください。これは、学齢ごとのおおよその教育費を載せたものです。

表の数字を見ると、教育費の負担は、幼稚園から小学校、中学校、高等学校、大学と、多少のデコボコはあるものの、あまり減ることはありません。また、高等学校までは、自らがすすんで行う、例えばパソコンや参考書購入といった補助学習費をはじめ、お稽古ごとなどの学校外活動費なども含んだ数字であるのに対して、大学に関してはそういったものは含まない数字。どうやら、子どもの成長とともに、家計の「ローン返済能力」は低下するとも言えそうです。

教育費は、その進路が公立か私立かによっても、大きく変わることがわかります。公立に通っている子が、中学や高校から、あるいは大学から、私立に進むケースも少なくないでしょう。
参考までに、幼稚園から大学まですべて公立であれば、その負担はおよそ800万円。19年間の合計額とはいえ、大変な金額です。しかし、これがすべて私立(大学は文系とする)になると、その負担は2,000万円を超えるまでに跳ね上がります。この差を考慮せずに、ローンのプランニングを行うことができるでしょうか。

家計の「ローン返済能力」は、刻々と変化します。お金の使いみちは、住宅だけではありません。「その他にどういった資金を必要とするか」「長期にわたって返済を継続することができるかどうか」といったことを、ひとつひとつ確認しながら、プランニングを行うようにしましょう。

住宅ローン金利8月も過去最低!ローン見直し時の必須チェック項目は?

10年固定金利選択型の金利が0.350%(2016年8月時点)という銀行も出てきているなど、7月に引き続き住宅ローンの金利が過去最低水準を更新したというニュースが流れる中、住宅ローンの見直しを考えている方は多いのではないでしょうか?

でも見直しは金利の高低だけを考えればよいわけではありません。では、どのようなポイントで見直しをしたらよいのでしょうか?

■金利以外に確認したいポイント3つ

住宅ローンの見直しというと、何%の金利になり、いくらの見直し効果があるのか?という金利差による金額的な効果に意識が行きがちです。もちろん見直しによって毎月の支払額や総支払額が減ることは、家計にとって重要です。

しかし、住宅ローンの見直しにあたっては、金利が何%か?だけではなく、
(1)金利タイプ
(2)返済期間
(3)団体信用保険
という3つのポイントは見直しを検討したいところです。

■マイナス金利で超低金利の今は金利タイプの見直しを検討するタイミング

住宅ローンには「全期間固定金利型」「変動金利型」「固定金利期間選択型」と大きく3つのタイプがありますが、現在の金利タイプはどのような考えで選択をしていますか? 住宅購入時は、何かとバタつくため金融機関等の勧める金利タイプを選択している方も多いのではないでしょうか。35年の全期間固定金利型が1%以下の金利になっている金融機関もある中、今は金利タイプの見直しを検討するにもよい機会です。

特に今後、教育資金の負担が重くなるご家庭は、ライフプランを確認した上で、ご家庭にあった金利タイプへの変更を検討したいところ。例えば、ご家庭によっては10年固定金利選択型の固定金利期間が終了して金利が変動するタイミングとお子さんの教育資金のピークが重なっているケースがあります。先々の金利動向は誰にも分かりませんので、今のうちに金利の変動がないタイプへ変更するのもひとつの選択。

現在の金利水準では全期間固定金利型に借り換えをしたとしても、金額的なメリットも出る可能性があります。

■返済期間も見直すことでより有利な金利で借り換え

住宅ローンの完済予定が、もし75歳完済など定年退職後もローンの支払が残っているような場合は、月の支払額を下げられる借り換えのタイミングで返済期間を短くするということも検討してみてはいかがでしょうか。

例えば、下記の表のように返済期間を32年から30年のような区切りで短くすることで、より低い有利な金利で借り換えが可能になる場合もあります。

また住宅ローン過去最低を更新! ローンの見直しチェック項目、マネーゴーランド
※残高3000万円・金利は2016年8月の全期間固定金利型にて計算。※諸経費は別途必要。

■団体信用保険の保障は適切かどうか

昨今は、3大疾病、8大疾病、介護など特約による保障のバリエーションが広がってきているため、団体信用保険も住宅ローンの見直しに併せて確認したいポイントです。病気に備える特約は、加入できる年齢の制限がありますので、生活習慣病等のリスクが高まる40代の方は特に検討したいところです。

いかがでしょうか? 過去最低の金利水準になっている現在は、住宅ローンの見直しをする好機といえます。ぜひご自身の住宅ローンを確認してみてくださいね。

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