iPhoneが360度カメラに早変わり!?「Insta360 Nano」【オトナのガジェット研究所】

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 今年に入ってiPhone用ガジェットに並ぶ勢いで「VR(仮想現実)」に関連するガジェットの品数が急速に増えている。中国の新鋭ベンチャーShenzhen Arashi Vision社が開発、サンコーレアモノショップが扱う「Insta360 Nano」もその一つだ。iPhone専用で360度カメラという、流行のど真ん中を捉えた注目の製品を検証してみよう。

 Insta360 Nanoは、iPhone 6/6 Plus以上のiPhoneのLightning端子にダイレクトに差し込んで、360度の全天球静止画・動画が撮れる外付けカメラユニットだ。本体にはバッテリーと記憶媒体になるSDカードスロットを内蔵しているので、iPhoneとペアでなくても単体でVRカメラとして機能する。でもiPhoneに組み合わせないとライブビュー撮影ができないし、日時の記録も行えない。iPhoneと一体で真価を発揮するガジェットだ。

 スティック状の本体の先端、前後に210度ずつの画角をカバーするレンズを搭載。イメージセンサーは4MP。レンズはF2.0とまずまずの明るさ。最大3040×1520画素の解像度で撮影ができる。

 iPhoneとWi-Fi接続やBluetoothによる面倒なペアリング設定が一切不要なのがいい。Lightning端子に装着して、専用アプリの「Insta360 nano」をインストールするだけで撮影準備が完了する。ユーザー登録も不要だ。iPhone 6sに装着してみると大きさのバランスはよさそうだ。重さも73gと軽くて負担はない。ただ、iPhoneを天地ひっくり返して構えるのが同機の撮影スタイルなので、専用アプリから他のSNSアプリなどに切り替える時に違和感を感じる。またiPhoneを持って頭の上に高く掲げて360度撮影をするときにうっかり手が滑らないかひやひやする。自撮り棒的なアクセサリーを見つけて併用した方が良さそうだ。

 撮影したファイルは、静止画がiPhone本体のアプリと、カメラに装着したSDカードの両方に記録され、動画はSDカードのみに保存する。撮影時はiPhoneのディスプレイがライブビューになるので、被写体の構図が決めやすい。アプリのシャッターアイコンをシングルタップで静止画撮影。撮影モードを動画に切り替えて、シャッターアイコンを押し続けている間に動画が撮れるほか、長時間録画を行う際にはシャッターアイコンを押してから、上方向にスワイプするとシューティングが固定される。撮影関連の操作はとてもシンプルだ。メニューのインターフェースは言語が英語になるが、読めないと困るほど複雑な設定項目もないし、日本語の取説で操作方法の全容はカバーされている。

 実際に使ってみるとカメラとしての完成度はけっこう高く、使い心地が良いことに気が付いた。ライブビューは前後のレンズで捉えた映像をワイプ表示で1画面に重ねて表示するので、被写体を正確に写真の中に収められる。プレビューの遅延がなく、シャッターのレスポンスも良い。撮ってすぐその場でプレビュー再生がスムーズにできる。メインメニューのインターフェースもシンプルにつくられている。例えば撮影したファイルのリストは、サムネイルの右下に動画か静止画を見分けるアイコンが表示されていたりと、なかなか気が効いている。

 前後のレンズで撮影した映像をつぎはぎする自動スティッチ機能の出来映えはなかなか良い。継ぎ目に大きく目立つノイズが出たり、被写体がつぶれてしまうことはなかった。反面、映像に撮影者の手元がかなり写り込んでしまう。音声シャッター機能のようなものも特に搭載されていないため、撮影時には必ずシャッターアイコンをタップしなければならないから、撮影者の手の写り込みは不可避だ。気になる場合はそこにInsta360 nanoのロゴを表示してごまかすという手段もある。撮影時にシャッター音が出ないので、周りに迷惑をかけないよう心がけて使いたい。

 カメラ側にもバッテリーが内蔵されているので、使い続けるうちにiPhoneのバッテリーが消費されていくことがないのがいい。ただ、最長連続撮影は1時間なので、1日中使うならカメラ本体のUSB端子にポータブルバッテリーなどをつないで、常時電源を確保しながら撮影に望みたい。バッテリーに関してもう一つ気になるのは、iPhoneにつないで間もなくすると、カメラ本体がかなり熱を持つこと。残暑の折に手持ちで撮影するのがちょっとつらいほどだった。バッテリーが減るスピードもそれなりに速いので、1日の間に長く使うならやはりこまめな充電、もしくはポータブルバッテリーが必要だ。

 撮影した静止画・動画はスマホアプリの画面で直接再生。再生時には魚眼レンズ撮影のような「フィッシュアイ」、人の視点で見た情景に近い「パースペクティブ」、半球体のような「プラネット」と、3種類の効果が遊べる。画面を指でグリグリとスワイプしながら視点を変えたり、iPhoneの傾きに合わせて映像を動かせる「ジャイロ」の2種類の操作モードが選べるので、撮った後の楽しみが膨らむ。

 ほかにもWin/Mac用にPCアプリ「Insta360Player」が用意されていて、インストールすると撮影した動画をスマホアプリの画面上で操作するのと同じ感覚で、ポインターで画面をいじりながら全天球撮影された静止画・動画を再生して楽しめた。簡易なものだが出来は良いアプリだ。

 スマホ用アプリで撮影・再生まではできるが、編集機能が付いていないから、基本は撮りっぱなしになる。サイトで公開されているWin/Mac対応のPCアプリ「Insta360Studio」を併用すれば、不要な箇所を削除できる簡易なカット編集ができて、動画ファイルをMP4形式で書き出せた。また静止画はJPEG形式に変換して保存ができる。

 撮影した動画・静止画はVR再生でも楽しめる。商品パッケージの厚紙でできた箱が簡易なVRゴーグルになっているので、アプリからVR再生モードに切り替えて、iPhoneをゴーグルにセットしてみる。カメラを装着したままではゴーグルと合体できないので、カメラのSDメモリーカードからファイルをiPhoneに転送してから、ゴーグルにセットして視聴する。簡易なゴーグルなので画質はまずまずだが、取りあえずカメラとセットでVRの世界へ気軽に一歩足を踏み入れるにはお手頃なガジェットだと思う。なお本製品に直接関係はないが、エイベックスデジタルがアプリ「dTV VR」のプラットフォームで制作・配信するVRコンテンツもこのセットで楽しめるので、ゴーグルが付いてくるお得感が高まった。

 iPhoneに直付けできることを活かして、撮影した360度写真や動画を手軽にFacebookやYouTube、TwitterなどのSNSに公開することもできる。FacebookやYouTubeは360度動画コンテンツの公開にも対応しているので親和性が高い。YouTubeへのアップロードを試してみたが、iPhoneにアプリが入っている状態でログインを済ませておけば、Insta360 nanoのアプリからShareを選ぶとYouTubeのアイコンが出てくる。あとは指示に従って動画をアップするだけ。画質は最高品質の3K/30fps/13Mbps以下、3段階で切り替えて選べる。ファイルサイズを小さくして、スピード感を優先してシェアするといった使い方もできる。なお、Facebookの静止画、およびTwitterとLINEの静止画・動画投稿はいったんInsta360 Nanoの専用サーバーを介して投稿される仕様になっていて、各サービス上にはInsta360 Nanoのサーバーへのリンクのみが上げられる。つまり閲覧はInsta360 Nano専用のページ上でということになる。しかも投稿されたデータは削除ができない仕様になっているようなので、内容を確かめてからシェアするよう心がけたい。

 手元に対応するiPhoneがあれば、取りあえずいま話題のVRを撮影・再生の両方からいっぺんに楽しめるお得なガジェットだ。iPhoneに差してすぐに使える手軽さは大きな特長だが、一方で本体のレンズ部分が特別に保護されていたり、本体が防水仕様になっていることなどがないため、取り扱いは慎重にしたい。素材を投稿する場合は周囲のプライバシーにも十分配慮しよう。VR入門にも最適な製品。ぜひAndroid版の登場にも期待したい。

協力:サンコーレアモノショップ

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画像一覧

  • iPhoneのLightning端子に直結できる360度カメラ「Insta360 Nano」
  • スティック状の本体。軽くてコンパクト
  • 本体の前後にレンズを搭載
  • Lightning端子でiPhoneに直結する
  • microUSB端子に、micorSDカードスロットを搭載する
  • iPhoneに装着。専用アプリ以外は画面が天地逆さになる
  • 装着した時の一体感は悪くない
  • 撮影した動画と静止画が同じ一覧に並ぶ。見やすくて使いやすいUI
  • 再生画面は360度動画の再生パターンなどが選べる
  • VRモードに切り替えると、ゴーグルになる外箱で撮影した360度動画・写真をVR視聴できる
  • 本体パッケージがゴーグルになる
  • iPhoneアプリを起動してスリットに差し込む。iPhone 6s Plusにサイズを合わせているので、iPhone 6sだと少しスペースをもてあそぶ
  • YouTubeアプリを入れておけば数ステップで動画や静止画を公開
  • PCアプリ上でも簡易な再生が楽しめた

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■ストラップの穴

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カフェバーで働く彼女たちにとって、ネックストラップをつけられることは驚くほど重要でした。接客中にも連絡を取り逃すことがなく、また首からぶら下げることによって両手がフリーになるからすごく大切だそうです。ただジャラジャラさせたいだけかと思ってしまってすいませんでした。

■絶対に割れない液晶

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本当に作れるとしたら若者だけではなく世界中の誰もがほしいのはこれだと思います。どれだけ激しく使っても割れない液晶。

■女優が化粧をするときぐらいのライト

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今、若者がケータイを使う理由のベスト3に入ってくると予想できるのが、自撮り。その際に「盛る」ためにはライトが1つでは足りないそうです。

その他にも独自の視点でiPhoneに欲しい機能の話が満載。若者の柔軟な発想を下記動画を見て、取り入れてみてくださいね。

ドコモ版iPhone 6s 64GBなら40,000円で買取!?

 スマートフォンの「実質0円」による販売が禁止になったことで、中古スマホ市場がにわかに活気づいている。そこで、中古携帯電話・スマホ・タブレットの販売・買取を行うゲオの最新ランキングをチェックしてみた。

 本稿で紹介するデータは、北海道から沖縄まで日本全国に展開しているゲオのデータを集約したもの。調査期間は9月5日から9月11日までの1週間である(データ提供:株式会社ゲオ)。

■“販売”数量ランキングは?

 まずは中古スマホの販売数量を紹介していく。ドコモのランキングでは1位がiPhone 5s 16GB(24,800円)、2位がiPhone 5s 32GB(27,800円)だった(価格はいずれも状態の良い中古良品「中古A」の税抜価格。以下同)。iPhone 5s 64GB(29,800円)も5位に入っており、今週も中古のドコモ版iPhone 5sがよく売れている。

 周知の通り、16日にiPhone 7/ 7 Plusが発売になった。新しいモデルが発売されれば、古いモデルの販売は終了する。Apple Storeで手に入らなくなったiPhoneを購入するには中古市場が最適だ。そう考えると、いまゲオでiPhone 5sなどiPhoneの旧機種が売れている理由も納得できる。

 auでは1~7位までをiPhone勢が占めた。上位から順にiPhone 5 16GB(12,800円)、iPhone 5s 16GB(19,800円)、iPhone 5 32GB(14,800円)、iPhone 5s 32GB(22,800円)となっている。ソフトバンクでは1位~10位までiPhone 4/ 4S/ 5/ 5sが独占。その順位は先週と全く同じだった。

<docomo>
【1】iPhone 5s 16GB/20130920/アップル/24,800/19,800
【2】iPhone 5s 32GB/20130920/アップル/27,800/21,800
【3】Xperia A SO-04E/20130517/Sony Mobile/14,800/11,800
【4】GALAXY S III/20120628/日本サムスン/10,800/8,580
【5】iPhone 5s 64GB/20130920/アップル/29,800/23,800

<au>
【1】iPhone 5 16GB/20120921/アップル/12,800/9,980
【2】iPhone 5s 16GB/20130920/アップル/19,800/15,800
【3】iPhone 5 32GB/20120921/アップル/14,800/11,800
【4】iPhone 5s 32GB/20130920/アップル/22,800/17,800
【5】iPhone 4s 32GB/20111014/アップル/6,980/5,580

<SoftBank>
【1】iPhone 5 16GB/20120921/アップル/12,800/9,980
【2】iPhone 5 32GB/20120921/アップル/14,800/11,800
【3】iPhone 5s 16GB/20130920/アップル/19,800/15,800
【4】iPhone 4 32GB/20100624/アップル/4,980/3,980
【5】iPhone 4S 16GB/20111014/アップル/6,480/5,180
※製品/発売日/メーカー/AA中古販売価格(中古A)/AA中古販売価格(中古B)

■“買取”数量ランキングは?

 続いて、中古スマホの買取数量ランキングを紹介する。ドコモでは1位がiPhone 6s 64GB(40,000円)、2位がiPhone 5s 32GB(9,000円)、3位がiPhone 5s 16GB(8,000円)だった。iPhoneは10位以内に6機種ランクインしている。最も買取数量が多かった機種は昨秋発売のiPhone 6sだった。

 今回のiPhone 7 / 7 Plusも、相当な販売台数が見込まれている。購入者の中には、それまで使っていたiPhoneを中古業者に売る動きも出てくるだろう。またFeliCaに対応したことで、おサイフケータイ機能が手放せなかったAndroidスマホの利用者がiPhoneに流れる動きもあり得る。iPhone商戦は中古市場にも好影響を与えている。

 auでは1位タイでiPhone 6 64GB(21,000円)とiPhone 6s 64GB(37,000円)だった。ソフトバンクでは1位がiPhone 6 64GB(21,000円)、2位がiPhone 5 16GB(4,000円)。今週は3キャリアとも、買取数量の1位がiPhone 6(ドコモは6s)の64GBモデルだった。なお本稿で紹介してきたのは、iPhone 7発売の1週間前のデータ。来週以降は“メイン端末の買い換え”のために不要になり、買取市場に流れた旧機種が増えることが予想される。

<docomo>
【1】iPhone 6s 64GB/20150925/アップル/40,000/24,000
【2】iPhone 5s 32GB/20130920/アップル/9,000/5,400
【3】iPhone 5s 16GB/20130920/アップル/8,000/4,800
【4】Xperia A SO-04E/20130517/Sony Mobile/8,000/4,800
【5】iPhone 6 64GB/20140919/アップル/25,000/15,000

<au>
【1】iPhone 6 64GB/20140919/アップル/21,000/12,600
【1】iPhone 6s 64GB/20150925/アップル/37,000/22,200
【3】iPhone 5s 16GB/20130920/アップル/6,000/3,600
【4】iPhone 5 16GB/20120921/アップル/4,000/2,400
【5】iPhone 5s 32GB/20130920/アップル/8,000/4,800

<SoftBank>
【1】iPhone 6 64GB/20140919/アップル/21,000/12,600
【2】iPhone 5 16GB/20120921/アップル/4,000/2,400
【3】iPhone 5s 16GB/20130920/アップル/6,000/3,600
【4】iPhone 6s 64GB/20150925/アップル/37,000/22,200
【5】iPhone 5 32GB/20120921/アップル/5,000/3,000
※製品/発売日/メーカー/AA中古買取価格(中古A)/AA中古買取価格(中古B)

■SIMフリー端末の販売・買取ランキングは?

 中古のSIMフリー端末では、どのモデルに人気が集まっているだろうか。販売数量ランキング上位は、Huawei Ascend G620S(12,800円)、SIMフリー版iPhone 5s 16GB(34,800円)、ZenFone 2 Laser 16GB(16,800円)といった顔ぶれだった。

<販売ベスト5>
【1】Ascend G620S-L02-BK/20141212/Huawei/12,800/9,980
【2】iPhone 5s 16GB/20131122/アップル/34,800/27,800
【3】ZenFone 2 Laser 16GB ZE500KL-RD16/20150808/ASUS/16,800/12,800
【4】Liquid Z200/20150128/Acer/5,980/4,780
【5】ZenFone 2 32GB メモリ4GB ZE551ML-GD32S4/20150530/ASUS/24,800/19,800
【5】ZenFone 2 32GB メモリ2GB ZE551ML-RD32/20150530/ASUS/21,800/16,800
※製品/発売日/メーカー/AA中古販売価格(中古A)/AA中古販売価格(中古B)

 買取数量ランキングの上位にはARROWS M02(7,000円)、HUAWEI P9 lite SIMフリー(18,000円)、freetel Priori3(5,000円)などが入った。ところでHUAWEI P9 liteは2016年6月発売の新機種。7位には7月に発売されたばかりのARROWS M03(18,000円)なども入っており、買い換えサイクルの早さが気になる。理由はいろいろ考えられるが、そのひとつは買取市場が熟成されつつあることが言える。従来なら買ったばかりのスマホに少し気に入らない部分があっても、我慢して使っていた。それが現在は、高価に買い取ってくれる市場ができた。これにより、消費者も手持ちのスマホを売りに出しやすくなったのだろう。

<買取ベスト5>
【1】ARROWS M02/20151030/富士通/7,000/4,200
【2】P9 lite SIMフリー/20160617/HUAWEI/18,000/10,800
【3】freetel Priori3 FTJ152A-Priori3-MT/20151120/プラスワン・マーケティング/5,000/3,000
【3】Nexus5 LG-D821 16GB/20131101/Google/6,000/3,600
【5】ZenFone 2 Laser 16GB ZE500KL-RD16/20150808/ASUS/8,000/4,800
【5】P8 lite/20150619/HUAWEI/10,000/6,000
※製品/発売日/メーカー/AA中古買取価格(中古A)/AA中古買取価格(中古B)

■新品SIMフリー端末の人気は?

 ゲオモバイルでは格安SIMサービスとのセットで新品のSIMフリー端末も販売している。そこで、最後に新品SIMフリー端末のランキングを紹介する。今週も1位、2位はLG G3 Beat(LGエレクトロニクス製)のホワイトカラー、チタンカラーだった。3位以下はFREETEL Prioriシリーズ、富士通 ARROWS M03シリーズなど国内メーカーが頑張っているほか、ASUS ZenFoneシリーズの人気も安定している。

<新品SIMフリーベスト5>
【1】LG G3Beat(ホワイト)
【2】LG G3Beat(チタン)
【3】FUJITSU ARROWS M03 FARM06102(ブラック)
【4】ZenFone 2 Laser 16GB ZE500KL-WH16(ホワイト)
【5】FREETEL Priori3 FTJ152A-Priori3-BK(マットブラック)

iPhone 6sからの変更点はどこ? iPhone7徹底レビュー!

 ついに発売となった「iPhone 7」。本稿では旧機種のiPhone 6sと一部比較も交えながらアップルの最新スマートフォンの実力を検証しよう。

 今回はiPhone 7の特徴について、アップルが9月7日に開催した新製品発表会で上級副社長のフィル・シラー氏が新モデルの進化点として取り上げた部分を重点的にチェックしてみた。なお同日には5.5インチの「iPhone 7 Plus」が発売されていることは多くの方がご存知だと思うが、同機のレビューはまた機会を改めてお届けしたい。

■細かなところをチューンアップしたデザイン。ポイントは「ジェットブラックを選ぶかどうか」

 本体には4.7インチのディスプレイを搭載。質量はiPhone 6sより7の方が5gほど軽くなっているが、手に持ってその差が明らかにわかるほどではない。ケースを付けてしまえば大差は感じないだろう。

 背面を見るとアンテナの感度を確保するために横一文字に入っていた樹脂製のラインがなくなっている。バックパネルがすっきりとした。今回は人気のジェットブラックを借りてチェックしているが、こちらのモデルは背面と側面、アンテナ線の樹脂パーツまでが“真っ黒”なので、それぞれのギャップがさらに判別しづらい。良い意味で一体感のあるデザインだ。ゴールドやシルバーなど明るい色のモデルをチェックすると、背面のエッジに沿って樹脂のパーツが配置し直されているのがわかる。横一線のアンテナとどちらが好みに感じるかは意見が分かれるかもしれない。

 フロントガラスは2.5Dの滑らかな曲線を設けて、側面、バックパネルへとシームレスにつながる。ジェットブラックはディスプレイを消灯すると、正面からの姿がまさしく真っ黒になる。対して、6sのスペースグレイは、ブラックのベゼルのサイドに本体のフレームの色がわずかにチラリと見える。2台を横に並べてみると、皮肉にも一体感のあるデザインに仕上げた7のジェットブラックの方が、目の錯覚によりやや横広になったように見えるみたいで、筆者がiPhone 7を自宅に持ち帰ってiPhone 6sを並べて家人に見せびらかしていたところ、「へえ、iPhone 7は横幅が広がったんだ」と疑惑が持ち上がり、サイズは変わっていないことを説得するのに一苦労した。

 ジェットブラックのiPhone 7は、精密な9段階の酸化被膜処理と研磨加工による、いわゆるピアノブラック仕上げを採用した独特の艶感が魅力だ。反面、予想していたことだが、指紋が付着すると目立つ。短いハンドリング期間のため実験できていないが、使い続けると細かいキズが目立ってくるかもしれない。できればケースを付けて使うのがベターだが、このセクシーなブラックの魅力は存分にアピールしたいだけに悩ましい。

■操作感がかなり変わったホームボタン

 アップルが開催した製品発表会の直後から論争を巻き起こしている「ホームボタン」は、実機に触れると確かにiPhone 6sから大きく変わった。物理ボタンによるクリックではなく、本体に内蔵するモーターによりユーザーの指に振動を返すことで、あたかもボタンをクリックしたかのような触感を伝えるという仕組みが採用されている。最新のMacBookのタッチパッドやApple Watchの背面から伝わってくるフィードバックを体験したことのある方であれば、どんな感じか伝わるだろう。あるいはアップル「Magic Mouse」の、左右ボタンではなく上部のシェルそのものが上下に動いてカチッとクリックするような操作感に似ている。

 iPhoneやiPadのホームボタンは一日の間に何度もクリックする箇所なので、故障も多いのだという。ならばホームボタンの構造や動作そのものを変えてしまうことでこれを克服するというアプローチから、熟考の末に生まれた仕様なのだろうが、これを嫌うユーザーがいてもおかしくはない。筆者の場合、ちょっと慣れれば今までより心地よく感じられるようになるのではと思い始めていたが、テーブルの上に置いてボタンを操作してみたところ、振動の返しが浅くて違和感を感じた。未だ自分の中で結論は出ていない。いっそのこと、この“ホームボタンのようなもの”である丸いサークルを取ってしまい、デザインを大きく変えてくれた方があきらめが付いたのかもしれない。

 画面を押し込んで得られる3D Touchの戻り感と、操作へのレスポンスはiPhone 6sよりもやや向上したように感じる。

■防水対応に!雨の日のジョギングやキッチンにも活躍の場が広がる

 iPhone 7とiPhone 7 Plusは歴代iPhoneで初めて、本体を防水・防塵仕様とした。国際電気標準会議「IEC」や日本工業規格「JIS」が定めている保護等級「IP67」に相当する性能を備えており、特に防水性能は一定の水圧を受けた状態で30分ほど、水の中に浸かっていても、本体に影響のないレベルを達成したという。いきなりの飛躍を遂げた格好だ。

 試しに恐る恐る水道水をiPhoneにかけてみるが、ディスプレイ側はおろか、側面端子部に水が侵入しても本体は問題なく動作する。キッチンで水仕事をしながら、うっかりシンクにiPhoneを落としてしまっても大丈夫。冷えたペットボトルを入れた買い物袋にiPhoneをまとめて放り込むことも躊躇なくできそうだ。

 ただ、iPhoneを不必要に長時間水中に沈めておくことは禁物だし、濡らした後は極力乾かす習慣も身につけたい。また防水性能が発揮できるのは真水が相手の時だけ。海水や温泉のお湯には耐性がないので、気をつけて使うべきだ。

■カメラ機能は大幅向上。ただ、出っ張りが……。

 カメラについては、その性能を比較する前に背面の“出っ張り”についてのコメントを避けて通るわけに行かないだろう。筆者もiPhone 6、iPhone 6sの頃は超然たる立場でこの出っ張りを気にもとめないようにしてきたが、さすがにiPhone 7のこれは甘受しがたい。パッと見でもだいぶ目立つ。レンズの周囲、背面パネルのメタルごとグンと盛り上がってしまった。平たいテーブルの上に置いてみると、カメラの部分をピークにして明らかなギャップが生まれる。iPhoneにはケースを付けないネイキッドスタイル派の方々にとってはストレスを感じてしまうかもしれない。

 iPhone 7に搭載された最新の「A10Fusion」チップの性能により、カメラプリの起動や写真が撮れるまでのプロセスがより小気味良くなったように感じる。メインのiSightカメラはイメージセンサーの画素数は12MPとiPhone 6sから変わらないが、レンズの回口率がF2.2からF1.8に向上してより明るい画像がキャプチャーできるようになった。光学式手ブレ補正も4.7インチのiPhoneに初めて搭載されている。

 試しに野菜を撮影してみたが、見比べてみると、iPhone 7で撮影した画像の方が野菜のフチに当たる光の艶めきが豊かで、発色もより鮮やかに出る。壁面の細かな凹凸のコントラスト感も、iPhone 7の方がディティールを再現できるので立体感とリアリティが際立つ。

■セルフィーがきれいに撮れるFaceTime HDカメラ

 一方、iPhoneのインカメラであるFaceTime HDカメラはスペック自体が大きく向上している。こちらはシンプルにセンサーの解像度が5MPから7MPに伸びているので、ディティールの精彩感が緻密になり、空気感が伝わりやすい。色合いも一段とナチュラルに表現できるようだ。さらにインカメの側にも自動手ブレ補正が搭載されたので、自分撮りの際にiPhoneを持つ手がぷるぷると振えて細かい手ブレが写真を台無しにする経験も減りそうだ。インカメでLive Photosも撮れるようになったので、写真の表現幅も広がる。

 カメラに関わるところでは、おそらくiPhone 7からよりパワフルなステレオスピーカーが内蔵されたためか、シャッター音が大きくなってしまった。公共マナーのことを考えればシャッター音は必要だが、あまりシャッター音が大きすぎると写真を撮ること自体に気後れしてしまう。もう少しボリュームを下げることも検討して欲しい。

■色再現が豊かになったディスプレイ

 新しいiPhone 7には、米国ハリウッドの映画スタジオが規格化するDCI-P3の色再現範囲を満たす広色域ディスプレイが採用された。iPhone 6sまでサポートしていたPC用液晶モニターなどが基準としているフルsRGB規格よりも色範囲が広くなっているので、写真や映像が見た目に近いリアリティで楽しめるというわけだ。さらに画面の明るさも最大約25%ほどアップしている。ディスプレイ設定から、明るさの自動調節をオフにして、輝度値を最大値に設定してから見比べてみても、iPhone 7のディスプレイは発色がよく、メリハリのある映像が楽しめるスマホになった印象だ。

■Lightning直結のポータブルリスニング環境は整えたい

 イヤホンジャックが非搭載になったことはiPhone 6sからの大きな変更点の一つだ。パッケージを開封すると、Lightning端子から通常のアナログイヤホン端子への変換アダプターが同梱されている。この小さなアダプターの中に、音楽信号をデジタルからアナログに変換するDAコンバーターやアンプが搭載されているとは思えない。どのような仕組みで動作しているのか気になるところだが、取りあえず手持ちのイヤホンを装着してみても、テクニカルには普通に音楽再生が楽しめた。ただ、音質はお世辞にも良いとは言えない。試しにiPhone 6sに同じアダプターを付けて、イヤホン端子直結の場合と聴き比べてみると、アダプターを介した音が平板なものに感じられてしまう。

 アダプターの長さが思いのほか短いので、イヤホンケーブルが長くなって煩わしく感じることはないが、もう一つの問題はこのアダプターをうっかりなくしてしまうと音楽再生そのものができなくなること。やはり同梱されているLightning仕様のEarPodsなど、Lightning直結タイプのイヤホンはお気に入りのものを一つ導入した方が良さそうだ。

 同梱されているイヤホン「EarPods with Lightning Connector」は、これまでのアナログ接続のEarPodsとチューニングのコンセプトは変わっていない。ただ、ステレオイメージも明快になって、中高域の精彩感は少し上がったように聞こえる。デジタル接続になった利点と言える。

 今回の時点ではまだアップル純正の新しいワイヤレスイヤホン「AirPods」が借りられなかったので、通常のBluetoothヘッドホンを試したところ、いままで通り設定画面から機器を選択してペアリングする作業が必要だ。NFCによるワンタッチペアリングはやはり搭載されていなかった。NFC対応のイヤホンやヘッドホン、スピーカーも増えているので、アップルには今後の対応をぜひ検討して欲しい。

 ステレオスピーカーは音圧がかなり上がっているので、NetflixなどVOD動画を自宅で再生してみると、効果音やセリフがよりハッキリときこえて気持ちがいい。音のつながりもスムーズになっている。旅先などでカジュアルにオーディオ・ビジュアルのコンテンツを楽しむぶんには十分にその役割を果たしてくれるだろう。

■Apple Payのローンチに期待

 電子決済機能「Apple Pay」がFeliCaに対応して、いよいよiPhone 7/7 Plusから日本国内でも使えるようになることは大きなトピックスの一つだが、残念ながらスタートまでまだ1ヶ月ほどある。ガラケーの時代からおサイフケータイを活用していたが、iPhoneで使えなかったため、仕方なくAndroidスマホを選んでいたという方にとっては、いよいよiPhoneに乗り換える時がやってきたかもしれない。Apple Payにクレジットカードやプリペイドカードを登録しておけば、支払いにドコモのiDやQUICPayの電子マネーが使えるショップでスムーズな買い物を楽しめる。

 なおホームボタンのギミックが変わっても、指紋認証は今まで通りか、あるいはそれ以上に素速く正確に反応するので、ECサイトでのショッピングもスムーズだ。また交通系カードもSuicaが登録できるようになる予定なので、iPhoneがますますユーザーの生活に密着することになりそうだ。

 ホームボタンの変更やイヤホンジャックの消失など、これまで長くiPhoneを使い続けてきたユーザーにとっては、残念に感じられるアップデートも沢山ある端末だが、いずれもこれがiPhoneの旧来ユーザーが離れていく引き金になることはなさそうだ。慣れれば乗り越えられそうな気がする。

 新しいiPhone 7は、新色のジェットブラック以外は外観の大きな変化は乏しく、周囲に新しいiPhoneを手に入れたことをアピールしづらい部分はある。でも同時に防水や電子決済対応などユーザーの生活に快適さをもたらす、中味の変更点が多くある。カメラ機能についてもiPhone 6sの完成度がかなり高いので、比較軸で並べてしまうと差分は小さく見えるかもしれないが、誰でも手軽に、質の高い写真が撮れるスマホになったという意味では、“はじめてのスマホ”として選ぶのにも向いていると言えなくもない。iPhoneの普及がきっかけになって、電子マネーを使いこなせるユーザーが増えれば、日本国内のITインフラにまた革新をもたらすスマホになるのかもしれない。

協力:アップル・ジャパン

【iPhone 7/7 Plus】を充電しながらイヤホンも使える!2股アダプタが発売

 新たに登場したiPhone 7/7 Plusでは、3.5mmイヤホンジャックがなくなった。今後は、Lightning端子から音楽を聴くことになるわけだが、それでは充電しながらイヤホンを挿すことができない。そんな問題を察してか、Appleおよびモバイル周辺用品で知られるBelkinは、2股のアダプタを早速発表している。

 いずれも、アダプタが2股に分かれている点は共通だが、 iPhone 7/7 PlusのLightning端子に挿すと、Appleが発売している「iPhone Lightning Dock」は、片側がイヤホンジャック、もう一方がLightning端子という商品であるのに対し、Belkinの「Lightning Audio + Charge RockStar」 は、双方ともLightning端子となっている。

 価格は「iPhone Lightning Dock」が5,616円、「Lightning Audio + Charge RockStar」は39.99ドル(約4,100円)となっている。

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