金利だけに目を奪われ…問題勃発!「マイホーム購入とお金」失敗例

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<材料>

・ 金利

・ 手数料

<Point>

1『フラット35』は、金利が低いと手数料が高い傾向がある

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マイホームを購入することになったBさんは、同僚から勧められた『フラット35』を利用するつもりです。

『フラット35』は、最長35年の固定金利のローン。借入れのときに、毎月の返済額が確定する安心感があります。

■Bさんの資金計画

Bさんは、いろいろな金融機関のホームページを見るうち、「フラット35の金利は、商品によって異なる」ことに気付きます。例えばある金融機関では、2つの金利を提示。年0.90%と年1.10%です。

参考までに、『フラット35』の平成28年8月における金利の範囲は、年0.900%~年1.570%です(返済期間21年以上35年以下、融資率9割以下の場合)。

金利は低いほうがいい。Bさんが選んだのは、年0.90%のほうです。

3,000万円を35年ローンで借りるとして、毎月の返済は83,294円(元利均等返済ボーナス併用なし)。その後、マイホーム購入の話はトントン拍子で進みます。でも、問題発生です。
手数料が、462,000円にもなるというのです。

Bさんが利用を予定している商品の手数料は、融資額の1.54%(税込)でした。3,000万円を借りると、462,000円です。これを初期費用として負担しなければなりません。

■Bさんの失敗

Bさんの失敗は、「フラット35の手数料も、商品で差がつく」ことに気付かなかったこと。定額で32,400円(税込)とするものもあれば、定率で2.16%とする商品まで、その程度はさまざまです。

自己資金が心もとないBさんは、初期費用の負担をおさえたい。そこで年1.10%の商品を選ぶことを考えます。そうすると、手数料を32,400円に抑えることに成功します。でも、月々の負担は増えます。3,000円ほど増えて、86,091円です。

参考までに、「総返済額+手数料額」の比較をしてみましょう。金利が低い方(手数料は高い)は、約3,545万円、金利が高い方(手数料は低い)は約3,620万円です。比べると、やっぱり金利が低いほうがオトクと見えます。でも、繰上げ返済をするかもしれないし、途中で売ってしまうかもしれないと考えると、悩ましいですね。

こういったタイプの商品は、『フラット35』だけではありません。住宅ローンを選ぶときは、金利だけでなく手数料もしっかりチェック。初期費用をおさえるのがいいのか、月々をおさえるのがいいのか。自分に向いているのはどちらなのか。しっかり検討するようにしてください。

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執筆者

久谷真理子 ファイナンシャル・プランナー

大学卒業後、都市銀行において融資業務に従事。FPとして独立後は、ライフプランから見た住宅ローンや相続・不動産に関する相談業務および、実行支援業務を行っている。また、各種セミナー講師をつとめるほか、雑誌やWebサイト等で情報発信している。

久谷真理子

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家賃並みの返済だから買ったのに…「マイホーム購入とお金」失敗例

Aさんは38歳の会社員。近所の印刷会社で事務を手伝う妻と、幼稚園に通う子どもの3人家族です。今回は、Aさんのマンション購入時の資金計画をもとに、家賃並みの返済について考えます。

■Aさんの資金計画

かねてより、「子どもが小学生になるまでにはマイホームを買いたい」と思っていたAさんは、近所にマンションができるという情報をキャッチ。家族を連れて見学に行ったところ、妻も子も大はしゃぎです。

でも、希望の部屋には手が届きそうもない。そんなとき、親切な営業マンが「資金計画のお手伝い」をしてくれたといいます。

「毎月返済額9万8,104円」

手渡された資金計画表のうち、Aさんが注目したのは毎月の返済額です。家族のはしゃぐ様子にも心を動かされ、「毎月10万円程度の返済なら何とかなる」と購入を決断したといいます。

「何とかなる」の根拠は、今の家賃が10万2千円だからです。毎月のローン返済は9万8,104円ですから、今までどおり毎月2万円の貯蓄も続けられると思ったそうです。ところが…。

■Aさんの失敗

マンションの場合、管理に人の手を借りることになりますから、「管理費」がかかります。将来の修繕に備えて、「修繕積立金」の負担もあります。「固定資産税・都市計画税」だってそれなりにかかるでしょう。

Aさんの失敗は、これらのコストを軽く見ていたこと。知ってはいたものの、どの程度の負担があるかを、しっかり認識していなかったことです。

結果、続けるつもりだった貯蓄は、管理費・修繕積立金の支払いに消えてしまうことになりそう。このままでは心配です。少しでも貯蓄を続けられるよう、家計の見直しが必須です。

マイホーム取得すると、賃貸のときには不要だったコストがかかるようになります。購入を決める前にしっかり確認するようにしましょう。

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ローン返済と教育費

住宅ローンの返済は、20年~35年と長期にわたるものです。だから、勢いで乗り切るなんて、そんなことはできません。

安心な返済計画を立てるためには、家計の「ローン返済能力」がどのように変化するかに着目します。そのために欠かせないのは、住宅以外の資金使途についても、考慮に入れることです。

今回は、教育費をとりあげます。なぜかというと、ローン返済がスタートして5年から10年経つころに、「教育費の負担が増えて、毎月の返済が苦しくなった」と訴える家計が少なくないと聞くからです。

まずは、表をご覧ください。これは、学齢ごとのおおよその教育費を載せたものです。

表の数字を見ると、教育費の負担は、幼稚園から小学校、中学校、高等学校、大学と、多少のデコボコはあるものの、あまり減ることはありません。また、高等学校までは、自らがすすんで行う、例えばパソコンや参考書購入といった補助学習費をはじめ、お稽古ごとなどの学校外活動費なども含んだ数字であるのに対して、大学に関してはそういったものは含まない数字。どうやら、子どもの成長とともに、家計の「ローン返済能力」は低下するとも言えそうです。

教育費は、その進路が公立か私立かによっても、大きく変わることがわかります。公立に通っている子が、中学や高校から、あるいは大学から、私立に進むケースも少なくないでしょう。
参考までに、幼稚園から大学まですべて公立であれば、その負担はおよそ800万円。19年間の合計額とはいえ、大変な金額です。しかし、これがすべて私立(大学は文系とする)になると、その負担は2,000万円を超えるまでに跳ね上がります。この差を考慮せずに、ローンのプランニングを行うことができるでしょうか。

家計の「ローン返済能力」は、刻々と変化します。お金の使いみちは、住宅だけではありません。「その他にどういった資金を必要とするか」「長期にわたって返済を継続することができるかどうか」といったことを、ひとつひとつ確認しながら、プランニングを行うようにしましょう。

ローン返済と老後資金

マイホームを取得する年齢は人それぞれですが、一次取得なら40歳前後がボリューム層でしょうか。このタイミングで多くの人が、住宅ローンを組みます。

一般的な住宅ローンの借入期間は、最長で35年です。例えば、3,000万円を2%で借りたとします(元利均等返済ボーナス併用なし)。これをリタイアまでの25年間で借りた場合、毎月返済額は127,156円です。でも、10年延ばして35年とすると99,378円です。ずいぶん違います。そのため、「とりあえず35年を選択して、毎月の返済負担を軽くしておこう」と考える人は少なくありません。

■リタイア後もローン返済?!

例えば、40歳でローンを組んだとします。そうすると、返し終わるころには75歳です。「75歳まで返済を続けられるかな」と、少し不安になりますが、こう考えることにします。「きっと退職金でなんとかなる」。でも、なんとかなるでしょうか。

ここで、老後の生活費のデータを見てみましょう。グラフは、総務省の家計調査報告による「高齢夫婦無職世帯の家計収支(平成27年)」です。高齢夫婦無職世帯とは、夫65歳以上、妻60 歳以上の夫婦のみの無職世帯をいいます。

◇高齢夫婦無職世帯の家計収支
高齢夫婦無職世帯の家計収支

内容を確認すると、高齢夫婦無職世帯の家計は、毎月の収入が約21万円なのに対して、支出は27万円にのぼることがわかります。その差額6万円については、貯蓄などからの取り崩して賄っていると考えられます。

これを1年分にすると72万円です。30年分にすると2,000万円を超します。どうやらリタイアのときには、ある程度まとまったお金をもっておいたほうが良さそうだと思い至ります。退職金をローン返済にまわしてしまって大丈夫でしょうか。

■「長く借りたら短く返す」を忘れない

住宅ローンは、「長く組んで短く返す」のが理想だといわれます。そのため、「長く組む」人は多くいます。その一方で、返済が始まると、「短く返す」ことを忘れてしまったりします。

リタイアになってから、「短く返す」はずだったことを思い出したのでは手遅れになりかねません。少なくとも、ローンを組む前に、リタイアのときのローン残高を確認。そのうえで、繰上げ返済を考えたり、退職金をどの程度頼っていいものかを検討したり。具体的な計画を立てておくようにしたいものです。

「お金が貯まらない理由」がわからない…!貯蓄愚者の失敗例3つ

「なぜだかいつもお金が余らないのです。」

ファイナンシャルプランナー(FP)である筆者のところに家計相談に来る方の大半がおっしゃるセリフです。頑張って家計の管理をしていてもお金が余らず、なぜ貯金ができないのかがわからない。そんな貯蓄愚者の実例をご紹介します。

■失敗例1:こだわりすぎ欲張りすぎはNG

ママ向け雑誌を参考に、やりくりをしているというAさん。年収が同じくらいの読者モデルは優雅にランチを楽しんでいるのに、我が家は毎月ギリギリの暮らし。何がどう違うのかがわからないとのご相談です。

食費など費用ごとに確認していくと、肌が弱いので基礎化粧品には妥協できない。子どもの可能性を伸ばすために、取り敢えず習い事をさせている。ペットの健康を守るため、食事に気を使っている。など、ほんの少しのこだわりが積み重なって家計に余裕をなくしていたことが判明しました。

こだわりすべてを叶えようとするのは、欲張りなのかもしれませんね。優先順位を決め、メリハリをつけたお金の使い道を考えていきたいところです。

■失敗例2:他人軸でお金の使い道を決めるのはNG

知人の行動が気になるBさん。友達がおうち起業を始めたので、「私も自宅でなにか始めたい」「雑誌で紹介されていた人気ランキング上位の資格を私も勉強してみたい」など、誰かを基準に行動やお金の使い道を決めています。

私もキラキラしたいという「やる気スイッチ」が押され、将来的にどれだけお金がかかるのか、効果は見込めるのかを考えないまま突き進む。よくあるパターンです。かけた費用や時間を無駄にしないためには、チャレンジ精神を大事にしながら、価値観や本当にしたいことは何かを自分軸で考えてみてはどうでしょうか。

人生の舵は自分で取りましょう。

■失敗例3:収入の多いときを基準に暮らしつづけるのはNG

共働きのCさん夫婦。忙しさを言い訳に、お金の管理をしていませんでした。最近、派遣社員である妻の妊娠がわかり、妻が仕事を辞めることで家計にどんな影響がでるのか心配になっています。

今まではそれぞれが家計の分担を決めて管理し、それ以外の収入は自由に使っていました。働いて得たお金は楽しいことに使い、貯蓄額を気にしないで暮らしている。子どものいないDINKS家計にありがちなことです。

収入の多さに慣れてしまい、将来もずっとこの生活レベルが続くと勘違い。急な出来事や定年後の収入減にあわてても、対応できない家計が多いのです。

でも、もともとは余裕のある家計。先に収入の一部をしっかり貯金し、残ったお金で暮らせるような工夫ができれば、将来の不安は軽減されますよ。

以上、3組の家庭に共通しているのは、「家計の今に注目し、将来に目を向ける余裕や意識がない」ということ。支出にメリハリをつけ、将来を見越した貯蓄をコツコツ始めることで、頑張っても貯まらない家計から卒業する秘訣なのかもしれませんね。

逆にFPがこれはお金の使い方が上手だなと感心した例については自然とお金がたまる!FPも感心“貯蓄賢者の成功例”3つ」でご紹介していますので、ぜひ参考にしてみることをおすすめします。

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