五輪開催中!ブラジル通貨レアルは今買い?【上村和弘のFX基本講座】

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この連載を読んでいけば、FXの経験が無い方もFXビギナーの方も一定のFXトレーダーになれる! 知っておくと便利な事やFX知識として重要な事、そしてお得な情報までを解説するシリーズ【上村和弘のFX基本講座】。

ブラジル・リオデジャネイロで開催中のオリンピック。ブラジルの政権交代・反対運動・ドーピング問題と開催が危ぶまれていましたが、何とか始まりましたね。

これから、数回にわたり、五輪で盛り上がるブラジル関係の情報をお届けさせていただきます。最初は、ブラジル通貨のレアルの紹介と現状をご紹介します。

■新興国の星:ブラジルレアル

これから伸びていく可能性を秘めた国・ブラジルの通貨はブラジルレアル。FXでブラジルレアルを取引している会社はIG証券くらい。流動性が低く、相場が荒れやすいので取引には注意を要する通貨です。

ブラジルは、W杯・リオ五輪とスポーツの注目イベントを連続開催したように、これから成長する可能性を持つ新興国の一つ。BRICs(ブリックス)と呼びます。

そして、ブラジル経済を語る上で重要なのが原油・鉄鉱石・アルミニウムと豊富な資源を持つこと。人口も2億人超と多く、これから、若年層が成人していけば、経済成長しやすい人口ボーナス期(*)に2025年から入ります。

■ブラジル経済の現状はスリル満点

原油価格の低迷・中国経済の成長ダウンによって、資源輸出で稼いでいた国は、収入が激減しました。ブラジルもそうした国の一つで、好景気でカバーされていた悪しき部分がオモテに出てきてしまい、次から次へと問題登場。

・ルセフ前大統領の不正問題
・高いインフレ率
・低下する経済成長率
・資源価格の低迷
・世界経済の景気悪化
これらの問題でブラジル経済は悪化し、五輪開催すら危ぶまれた程。

■ブラジルレアルの動き

近年のブラジルレアルは、対日本円で40円~50円の間で動いていました。しかし、2015年に米国が金融緩和から利上げ方向へと舵を切り始め、中国経済をはじめとした新興国危機が起きました。

ブラジルは、経済悪化に加えて、当時のルセフ大統領を含めた政治家たちに、国営石油会社のペトロブラスが不正献金をしたとの汚職疑惑が持ち上がり、経済成長の落ち込みと政治的な混乱というダブルパンチに見舞われてしまいます。

これでは、ブラジルに投資していた人達もお金を引き上げたくなります。リオ五輪・今後の高成長を見越して投資していたのに、賄賂などの不正が横行・原油価格の下落で、国外へと資金が逃げ出すことに…その結果、ブラジルレアルは安くなり、2016年2月には28円台の安値を付けました。

ブラジルレアルの月足チャート
ブラジルレアルの月足チャート、上村和弘のFX基本講座、マネーゴーランド

こう見ると悪いところばかり見えるブラジル。しかし、捨てる神あれば拾う神あり。通貨のブラジルレアルが安くなったこと・景気悪化で国内の需要が減ったことで、2015年の貿易収支は197億ドルの黒字。さらに、ルセフ大統領が停職、テメル暫定大統領に代わったことで、政治も一段落。リオ五輪がはじまったことで、国民のムードも変化してきました。

もちろん、治安問題・汚職問題・世界経済の落ち込みといった問題はまだ抱えています。
しかし、豊富な資源・2025年前後からの人口ボーナス・人口の多さといった点から、ブラジルの長期的な成長は見込めます。投資のセオリー「安値で買う・悪い時に買う」という点からは、中長期的にブラジルレアルは買い時ではないかと思います。

オリンピック一色、少し投資の観点で見るのも良いですね。

次回も【上村和弘のFX基本講座】、宜しくお願い致します。

<*ワンポイントレッスン>
本日のワード:人口ボーナス
若年層が、次々と働く世代(生産年齢人口)に加わることで、経済成長が伸びていく状態のこと。潜在能力の高い人口構成。子供が多く高齢者が少ない、ピラミッド型の人口構成にある国は、いずれ、この人口ボーナスの状態を迎えて、労働者が増える事となり経済が高成長する可能性を持ちます。

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●第41回 話題のヘリコプターマネーとその影響は?

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  • 五輪開催中!ブラジル通貨レアルは今買い?【上村和弘のFX基本講座】

執筆者

上村 和弘 (かみむらかずひろ)

アセットクラス&WEBコンサルティングLLC 代表CEO・ファウンダー 日本ファイナンシャルプランナーズ協会CFP会員、1級FP技能士 1990年 現三菱UFJモルガン・スタンレー証券入社を皮切りに、証券リテール業務や企画調査、ファンド事業等に従事。1999年より、FX事業の新規立ち上げ後、複数社での金融ネット事業の立ち上げ、事業再構築・運営等の統括マネージメントを経て2011年独立。現在、金融情報サービス事業をコアに、投資教育系、システムツールのサポート業務を行う他、シンクタンク系企業、金融システムベンダー等の顧問等を兼務する。1968年生、宮崎県出身。

上村 和弘

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■インフレ目標達成に黄色信号の日銀

7月28、29日の日銀金融政策決定会合で、日銀は、追加緩和に踏み切りました。内容は、ETFの買入れ額を年間3.3兆円から6兆円に拡大するなどを発表するも市場は期待外れ感でいっぱい。

■日銀が実施している量的・質的金融緩和の内容

ETFの買入れ額増額:年間約3兆円⇒7月29日に6兆円に拡大
・不動産投資信託の買入れ額増加:年間約9000億円
・マイナス金利の拡大:日本銀行当座預金の一部に-0.1%のマイナス金利
・マネタリーベース増加ペースの引上げ:年間約80兆円
・長期国債の買い入れ増加:年間80億円
ヘリコプターマネーをはじめ、かなりの追加緩和をしてくるのではと予想されていましたから、失望感が出るのもしょうがないところ。(参考「話題のヘリコプターマネーとその影響は?」

黒田総裁の金融緩和は、「インフレ目標2%」という大胆なもの。インフレを消費者に期待させて、デフレ退治&景気を良くする目的=リフレ派(*)の主張だったのですが、そもそものインフレ目標2%すら危うい状況。

すでに、当初目標として掲げた2015年4月から2017年度中に伸びています。今回の追加緩和が小規模だったこともあり、これ以上の緩和は難しいのでは、と足許を見られ始めています。

■日銀の目標=インフレ率達成のために、株価上昇&円安誘導!

「インフレに必要な項目」
・為替相場の円安
・原油価格の上昇
・不動産・株価の上昇
・賃金の上昇
・需要の増大

為替相場の円安や株価の上昇は、インフレになりやすい要因。実際、アベノミクス直後は、株高・円安で、インフレに向けて動いていたのです。2%目標には足りないものの「もう少し頑張りましょう」を押してもらえるレベル。

日銀の量的・質的緩和にはカラータイマー点灯中! 【上村和弘のFX基本講座】、マネーゴーランド

赤:米ドル/円、オレンジ:日経平均、青:WTI原油
※引用:GMOクリック証券

ところが、株高・円安が進んでも、人々のインフレ期待は大きく盛り上がらず、企業は株高・円安で出た利益を賃金上昇や設備投資に回さず、会社に溜めこむだけ。そうこうしているうちに、世界的な原油安が到来し、日本のインフレ率も頭打ち。
下記の日銀公表のインフレ率を見ても2016年は下落傾向

日銀の量的・質的緩和にはカラータイマー点灯中! 【上村和弘のFX基本講座】、マネーゴーランド

日銀が公表しているインフレ率(消費者物価上昇率:CPI) 除く生鮮食品・エネルギー
2016年7月6日

今、米国は利上げをしたがっているものの米ドル高は嫌と矛盾を消化しなければいけない状況。ならば、日本が円高を引き受けておけば、米国が利上げをしても、利上げ分の米ドル高を相殺できるという状態。米国もそろそろ利上げしておかないと次に景気後退があれば、対応策が無くて苦しい状況。

日銀黒田総裁をはじめとしたリフレ派の質的・量的緩和という壮大な実験は、今、正念場を迎えています。もともと、量的・質的金融緩和は長く続けるものではなく、短期間で目標達成したかった政策。地球上で三分間しか戦えないウルトラマンのように、そろそろスぺシウム光線で怪獣退治しないと大変なことになってしまいます。

次回も【上村和弘のFX基本講座】、宜しくお願い致します。

<*ワンポイントレッスン>
本日のワード:リフレ
緩やかなインフレを起こすことで、デフレや不況から脱して景気回復を図ろうとすること。年率2%程度のインフレ目標を設定して、金融緩和を行う政策のこと。実際に景気回復・需要増加に繋がるかを世界的に実施中。

【上村和弘のFX基本講座】
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話題のヘリコプターマネーとその影響は?【上村和弘のFX基本講座】

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最近、流行の言葉「ヘリコプターマネー」。これ、長い目で見ると、FXにはもちろん、一般の方にもとても重要なことです。お金をヘリコプターから、ばらまくと、拾った人達がお金を使って景気が良くなり物価が上がるというのがヘリコプターマネーの基本。今回は、少しフォーカスして見たいと思います。

最近話題のヘリコプターマネーとは、上村和弘のFX基本講座、マネーゴーランド

■ヘリコプターマネーの目的は、景気を良くしてデフレを退治すること。

ばらまく方法は、地域振興券、給付金と何でもよくて、国民に現金をただで配ることが目的です。広い意味では、政府が増税などで回収せずに人々にお金を配る政策全般。

国民は、そのお金で、物を買ったりサービスを受けたりするでしょうから、消費が活発になり、経済が良くなります。収入が増えたために、物を買いたい・お金を使いたいという欲求が高まり、物不足になって物価も上昇します。

ヘリコプターマネー、私達にとって良いことばかりだと思ってしまいます。この政策を実施すれば、日銀と政府が目標にしている「インフレ率2%の目標やGDP増加計画」が達成されそうです。

孫正義さんや林修先生の言葉を借りれば、「やりましょう」「今でしょ」的な政策です。でも、ちょっとお待ちください。ヘリコプターマネーに問題はないのでしょうか。

■ヘリコプターマネーの問題点

いかに、政府といえども、一般の家計と同じで、収入がなければお金を使うことはできません。政府の収入は国民の納める税金です。しかし、税金だけでは、お金が足りないので、借金をしています。それが国債です。

今の日本は、国債金利が非常に低く、満期が10年物以下の国債はマイナス金利。つまり、政府は国債を発行すると金利を支払うのではなく受け取ることができるということです。

さらに、日銀が国債のほとんどを買い取る質的・量的緩和を行っているため、販売した国債が売れ残る心配もありません。ということは、ヘリコプターマネーを実施する形が整いつつあるということ。

では、ヘリコプターマネーを実施すれば、万々歳かというとそんなことはありません。FXを取引していれば、この話のヤバさが分かってきます。

■リスクシナリオ:国債が暴落してハイパーインフレに?

政府が国債をどんどん発行して、日銀がそれを引き受ければ歯止めが効かなくなります。そして、世界にあるお金は日本円だけではありませんから、たくさん刷られた日本円と国債は、いつかその価値を失い始めます。

そして、日銀が国債を買うのを止めた時に、買い手のいなくなった国債は暴落し、金利は急上昇するシナリオが考えられます。こうなると、政府債務の支払い額もどんどん増え、日本円の価値が薄れるハイパーインフレの到来です。米ドルやユーロに対して、300円といったレベルまで円安が進行する可能性があります。

ヘリコプターマネーを実施して、デフレを退治し景気を良くしながら、副作用として生じやすいハイパーインフレや過度な円安にすることなく、為替相場を安定させるのを日銀に求めても・・・難しい。

政府は、国民の人気を集めるために、景気を良くしたいと考え、お金を発行したがる性質を持っています。そのリスクを避けるために、中央銀行が政府から独立(*)して、自国通貨を守るという形にしました。ただ、日銀も人の子、政府の圧力には耐えきれず、アベノミクスによる日銀の国債買い入れは、実質上、日銀の独立性を失った状態と言えるでしょう。

もし、ヘリコプターマネーを実施するとなれば、期間を短くしたり、配るお金を少額にしたりと「何かの制限を利かせて実行」することになります。もし、そこで効果が出れば、何も問題ありません。しかし、劇的な効果がないまま、いつのまにかズルズルとヘリコプターマネーを続ければいつか破たんは訪れてしまいます。これがヘリコプターマネーのリスクシナリオ。様々な角度から検証する必要も有りそうです。

次回も【上村和弘のFX基本講座】、宜しくお願い致します。

<*ワンポイントレッスン>
本日のワード:中央銀行の独立性
政府は、景気を良くして国民の支持を得たいことから、お金の供給を増やす政策を取る傾向を持ちます。その副作用として、インフレになりやすく、一時的な好景気のために、将来の経済安定が犠牲になりがち。これを防ぐために、お金の需給・金利をコントロールするのは、政府から独立した中央銀行が行います。中立的に実施される方針が、歴史的な知恵として取られています。

【上村和弘のFX基本講座】
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●第4回 FX会社はどうやって儲けるのか?
●第15回 FXは上下の動きにチャンスあり!
●第18回 米ドル/円相場の割安度は?これから円高・円安?
●第19回 直前、6月FOMC利上げの内容と対策!
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●第29回 英国EU離脱は変動チャンス⁉︎ ショートの活用テク
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FX注文の基本2「複合注文」で安定運用を! 【上村和弘のFX基本講座】

この連載を読んでいけば、FXの経験が無い方もFXビギナーの方も一定のFXトレーダーになれる! 知っておくと便利な事やFX知識として重要な事、そしてお得な情報までを解説するシリーズ【上村和弘のFX基本講座】。

今回は、FXの注文方法第二回として、複合注文をご紹介します。前回、「FX注文の基本“成行・指値・逆指値”とは?」にて、成行・指値・逆指値の基本をご紹介しましたね。それの応用編です。ここまで一気に勉強して注文方法をマスターしておきましょう。FXで勝てる要素の一つであり、他の投資商品にも生かせますので学習しておきましょう。

■複合注文を知る!

応用編といっても難しくありません。実際にデモトレードで試して見ればすぐに覚えられますので、身体になじむまで発注を繰り返してみてください。
1. OCO注文
2. IFDONE注文
3. IFDONE+OCO注文=IFO注文

この3つについて説明します。

1.OCO注文:指値注文と逆指値注文を同時に出して、一方が成立すると、もう一方がキャンセルされる注文方法です。

FX注文の基本「複合注文編」、安定運用の一つ! 【上村和弘のFX基本講座】、マネーゴーランド

決済注文の時によく使われる方法です。新規の買いポジションを保有している時に、利益が出る指値注文と損失を限定する逆指値注文を同時に出しておく方法、就寝中や仕事中、多忙な時に画面を見ていられない、対応出来ない時などに有効ですね。

2.IFDONE注文:新規注文が成立した後に、決済注文を有効にする注文。新規注文を出す時に、あらかじめ決済したいレートを指定しておくことができます。自動的に対応してくれる方法なので、大変便利です。

3.IFDONE+OCO注文(=IFO注文):この注文は、上記IFDONEとOCOを組み合わせた注文で、新規注文が成立した時に、有効となる決済注文を二つ指定できます。この注文、スタート時に加え、利益確定(=利食い)の指値注文と損切りの逆指値注文を同時に出せるので、いつ決済するかに悩む必要がありません。

新規注文を出す時に、損切り注文を出しておけば、損失リスクを抑えた取引になりますし、利食い注文を出しておけば、為替相場が目標値に達すると、自動的に注文が成立して利益が確定します。

FX注文の基本「複合注文編」、安定運用の一つ! 【上村和弘のFX基本講座】、マネーゴーランド

決済の指値と逆指値をどちらか一方だけにした場合は、IFDONE注文になります。新規指値注文を出す時には、このIFDONE+OCO注文を使えるとトレードの幅が広がります。

「シナリオを立てる事」

実際にポジションを持つ時は、利食いと損切りポイントを決めておくこと! 新規でポジションを持とうとする時には、3つの事を考えて取引する必要があります。その3つとは、

・新規エントリーの価格:いくらで買うのか(スタートするのか)
・利食いの価格:いくらの利益を狙うのかorどこまで上がりそうか(ゴールの設定)
・損切りの価格:どれくらいの損失に耐えられるのかorどこまで下がりそうか(リタイアの判断)

これらのシナリオを立てて売買すると安定的な成果に繋がります。取引スタート時に決済ポイント、ゴールを決めておくのが大事です。これを決めておかないと利小損大(*)になりがち。また、慌ててマイナスが膨らむ、といった事を回避出来ます。
リスクとリターンのバランスを考えて対応される事が望まれます。なお、リスクが大きくてリターンが少ないような場面ではポジションを持たない方が良いでしょう。

参考になりましたか?

次回も【上村和弘のFX基本講座】、宜しくお願い致します。

<*ワンポイントレッスン>
本日のワード: 利小損大
利食いが早く、損切りが遅い取引を繰り返すこと。コツコツ・ドカーンと言われています。勝った取引の利益額は少なく、負けた取引の損失額が大きくなり、トータルで計算すると損失が大きい状態のこと。たとえ勝率が高くても、損失が大きいとトータルでの損益がマイナスになりやすい為、注意が必要です。

【上村和弘のFX基本講座】
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●第1回 FXの基本
●第6回 FXを極める第一歩:相場予測はまずチャートから!
●第7回 FXを極める第一歩:相場予測はまずチャートから!スマホ編
●第16回 円高リスクを防ぐ。FXでヘッジしましょう!
●第17回 レバレッジの上限規制、利益率向上ならハイレバレッジ!
●第22回 投資リスクの低減!分散投資ならFXがいい理由
●第23回 投資リスクの低減No.2 時間の分散!
●第39回 FX注文の基本「成行・指値・逆指値」とは?

米国と世界の板挟み…イエレン議長の舵取りは?【上村和弘のFX基本講座】

この連載を読んでいけば、FXの経験が無い方もFXビギナーの方も一定のFXトレーダーになれる! 知っておくと便利な事やFX知識として重要な事、そしてお得な情報までを解説するシリーズ【上村和弘のFX基本講座】。

今月末は、各国で金融政策決定会合が開かれます。その中でも最も責任が重く悩める人物がジャネット・イエレンFRB議長。彼女の肩にかかる重荷は、米国大統領よりも重くなり舵取りが難しくなっています。
今や、米国だけではなく、世界の命運をその掌中に握っている女性といっても過言ではありません。間近に迫った金融政策決定会合、注目しておきましょう。

■米国が利上げをすると新興国がブルブル震える

米国が利上げをすると、新興国からお金が引き上げられてしまい、新興国の株価と通貨が下がります。かつては、米国の経済力が強い利上げ時代には、景気が良い時なので、多少の資本流出を米国への輸出増加でカバーすることができました。しかし、米国の経済力は相対的に低下しても米ドルの影響は落ちていないため、歪みが生じやすくなっています。

米国と世界の板挟みで悩むイエレン議長とFRB! 【上村和弘のFX基本講座】、マネーゴーランド

経済誌エコノミストによると、米ドルを中心に動いている国は、世界の人口とGDPの約6割に達するとのこと。ちなみに、中国は自国通貨の人民元を米ドルと連動させています。 これをペッグ制度(*)と言います。世界経済の中心である米国の動向は極めて大きなものとなります。

自国の通貨が米ドルとペッグしている国は、米国が金利を上げれば、自国通貨の金利を上げなければいけなくなります。そうしないと、金利面で魅力的な米国に資金が出ていき、為替レートを維持できなくなります。そのため、新興国は、米国の利上げが遠のけば安定し、利上げの話が出てくれば不安定になる状態です。過去、アジア通貨危機やリーマンショック等は米国との因果関係が見られています。

■不安定な世界と内向きの米国

英国のEU離脱・相次ぐテロ・欧州と日本のデフレ・トルコの軍事クーデターと世界の政治・経済が不安定な状態で、米国が利上げを行えば、火に油を注ぐようなもので、世界の不安定度が強まる状況です。

一方、米国は、ますます内向き傾向が強まっています。米国の株価は史上最高値に達し、不動産価格や消費者物価指数は徐々に高くなっています。尤も景気が良いのはITや金融の一部だけで、国民の中でも資産を持つ者と持たない者の格差が拡大中。このまま利上げをしなければ、資産価格が上昇を続けて、ますます格差が広がる恐れも指摘されています。

ドナルド・トランプ氏が大統領候補として人気を集めているのも、米国内での格差拡大が大きな要因。稼げる仕事は一部で、それに適した人材は高給を貰えますが、一般的な製造業やサービス業は、移民やロボットに置き換えられています。

■全てのバランスを取ることを期待されるFRB

世界からは利上げを待ってくれと要望されており、米国内からは「そろそろ利上げしなければいけないのでは」との声が上がりつつあって、板挟みのイエレン氏。しかも米国内からは利上げしても米ドル高・株安・不動産安は避けてくれと、虫の良い要求も出ています。

全部の要求をかなえることなんて神様でも出来ませんね。さて、7月の政策金利発表=FOMCは、27日です。今回、米国の利上げはなさそうですが、八方美人を求められるFRBとイエレンさんは、今の状況をどう分析するのでしょうか。興味深いですね…自分だったらどうするかFRBと一緒に悩んでみませんか。

次回も【上村和弘のFX基本講座】、宜しくお願い致します。

<*ワンポイントレッスン>
本日のワード:ドルペッグ
為替レートの値動きを米ドルとリンクさせること。自国通貨の変動幅を安定させる効果を持ち、経済基盤の弱い新興国で採用されています。米ドルの金利より少し高い金利を提供することで、自国に資本を誘導する政策を採用することが多い。

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