9500万円の賠償金実例も…義務化が進む「自転車保険」FP推奨の加入法

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先日近くの歩道で、歩行者と自転車との、出会い頭による事故を見かけました。大きな事故ではなかったのですが、歩行者がハッと立ち止まり、自転車走行者も慌てて自転車からおりる…といった光景は、珍しいものではないかもしれません。

■賠償金9500万円の判決実例も!自転車保険の必要性

警視庁が発表したデータによれば、2015年中の自転車事故件数は全国で101,219件に上ります。

また2013年に起きた、少年と60代女性との自転車事故では、女性は後遺障害を負い、神戸地方裁判所が約9,500万円という高額の賠償金支払いを命じる判決を言い渡しています。被害者はもとより、加害者やその家族にとっても痛ましい事故となったのは、言うまでもありません。

バイクや原動付自転車とは違い、ライセンスの必要ない一般の自転車は、誰もが気軽に乗れる分、乗っている人の走行モラルや規則の順守に大きな差を生みやすいのが実態です。

そんな中、全国に先駆けて兵庫県にて、自転車保険の義務化を定める条例が2015年10月より施行されました。続いて大阪府でも義務化の条例が施行され、そのような動きは全国に広まりつつあります。

罰則規定はないものの、被害者救済と加害者になりかねない事を考慮して、加入はしておきたいですね。

■自転車保険の月額保険料・補償は?

では自転車保険とは、どのような内容なのでしょうか。

まず保険料についてですが、各損保会社の年間保険料は3,000円~1万円程度と、プランによって差があります。つまり、月250円〜830円程度で加入できます。

基本的な補償は、何より被害者への賠償金。額は上限1億円が主流で、中には3億円まで補償してくれる会社もあります。次に示談サービス。相手方との交渉を素人がするのは難しい事ですから、つけておきたいサービスです。

他には搭乗者のケガや死亡に対する補償です。入院や通院、手術についての補償になります。

■個人賠償責任特約と傷害保険には自転車保険の補償がある…⁉︎

実は一般の人には知られていない事なのですが、上記の補償は自転車保険に加入していなくてもすでに補償されているケースが多いのです。つまり“加入しているとは知らずに、加入している”状態です。そのからくりは、「個人賠償責任保険」と「傷害保険」にあります。

⚫個人賠償責任保険
個人賠償責任(賠責)は自動車保険や自宅の火災保険に特約として付加されていることが多いです。これは自転車保険でも同じことですが、被保険者ひとりの補償ではなく、同居している家族も補償対象になります。

⚫️傷害保険
傷害保険は事故や災害、感染症での入院、通院、手術や死亡に対して補償されるもので、損害保険会社が取り扱う保険のなかで、唯一「ヒト」を補償対象にしている保険になります。生命保険とは違い、年齢や性別で保険料が決まるのではなく、危険なスポーツをしているか、職業は何か、もしくは75歳以上の高齢者か否かで、保険料が決まります。

実はこの2つに加入していれば、すでに自転車保険に入っているのと同じこと。2つ以上の保険に加入しているからといって、補償額がその分増えるということはありませんので、ムダな2重掛けは避けたいものです。ただし、契約の補償額は十分に確認をしてください。賠責額は、1億円以上が好ましいでしょう。

楽しいサイクリングや、安心な日常での使用をするために、保険の確認と、なによりルールを守った走行をお忘れなく。

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執筆者

佐々木 愛子 (ささきあいこ) ファイナンシャルプランナー

ファイナンシャルプランナー(AFP)、証券外務員Ⅱ種、相続診断士  国内外の保険会社で8年以上営業を経験。リーマンショック後の超低金利時代、リテール営業を中心に500世帯以上と契約を結ぶ。FPとして独立し、販売から相談業務へ移行。10代のうちから金融、経済について学ぶ大切さを訴え活動中。FP Cafe登録FP 

佐々木 愛子

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学資保険だけじゃない!「出産前に夫婦で考えるべき」3つのお金のこと

こどもを授かると「将来の教育費はどうしよう?」「家計のやりくりは大丈夫かしら?」と様々な不安がでてくるものです。ファイナンシャルプランナーである筆者のところにも、出産を機に相談に来られる方が沢山いらっしゃいます。

では、具体的に出産前にどのようなことをやっておくべきかお金の面から考えてみましょう。

■教育費のプラン

雑誌やテレビなどで「教育費は一人につき1,000万円かかる」とよく見かけますが実際はどれくらいかかるのでしょうか?

『平成24年度子供の学習費調査の結果について(文部科学省)』によると、給食費や教材などの学校内教育費と習い事や塾などの学校外教育費を幼稚園から高校卒業までトータルすると約500万円かかるそうです。幼稚園入園が3歳で高校卒業が18歳とすると15年間ですから、単純計算すると500万÷15年間÷12ヶ月=約2.8万円となり、月々の家計費からこどもにかかる教育費の見込みとして1ヶ月約2.8万円と計画しておくとよいでしょう。

最も大きくかかるのが大学費用です。『平成26年度教育費負担の実態調査結果』(日本政策金融公庫)によると大学4年間の入学・在学平均費用は669万円となり高校までの15年でかかってきた費用500万円を超える金額が、大学の4年間という短い年月に必要になってくるのです。

ですから、大学入学のタイミングにあわせて300万円位貯まるような準備が必要です。しかし、こどもが生まれてから3歳までは1万5000円、その後中学校卒業までは1万円もらえる児童手当をそのまま貯めておくとおよそ198万円になります。なんとなく使ってしまうのではなく学資保険に預けるなど工夫をして将来への備えにしていきたいものです。

ちなみに学資保険については、出産予定日の140日前(妊娠6か月目)から加入可能で、出産前の加入がおすすめです。詳しくは「学資保険は出産前がお得?」を参考にしてください。

■長期的にみたライフプランを考える

こどもを授かると、こどもにかかるお金のことで頭がいっぱいになり、こどものこと以外に将来どんなお金がかかるか考えにくいものです。自動車や住宅の購入、年金だけで足りない老後資金、家族旅行など大きな出費は沢山あります。

晩婚化がすすんでいるので「学資が終わったら老後準備をしよう」と思っても「すでに手遅れ」になりかねません。いつ、いくら必要か具体的なライフプランをたてて、学資だけに偏らないマネープランをたてていきましょう。

■夫婦だけの時間はプライスレス!

このように出産前にやっておくべきお金の課題が沢山あります。そして、もうひとつ大事にしたいことは「夫婦二人だけの時間」を大切にすることです。

妊娠期間中は、早く赤ちゃんに会いたいなと誕生を待ち望む気持ちが大きいですが、いざ生まれてくると母親は大変。眠たい時に眠れず、必死で子育てしなくてはいけません。だからこそ、今しかない夫婦の時間はとても大切なのです。

夫婦だけの時間はお金では買えません。プライスレスな夫婦の素敵な時間を楽しみましょう。

189,000円も差が出る!FPが指摘「終身保険の正しい選び方」

死亡保障が一生涯続く終身保険。ずっと保険料が変わらず貯蓄性があることが特徴です。人が亡くなる時期は誰にもわからないため、葬儀費用の準備に適した保険です。

生命保険文化センターが行った『生命保険に関する全国実態調査(平成27年度)』によると、平成22~27年に加入した契約は「終身保険」が35.4%と最も多く、次いで「医療保険」 24.4%、「定期保険」となっています。生命保険の中で最も新規加入率が高い終身保険はどのように選べばよいのでしょうか?

■保険会社で保険料に差があるのはなぜ?

契約者が保険会社に支払う終身保険の保険料は、将来の死亡保険金や解約返戻金などの支払いに備えて保険会社が積み立てる「純保険料」と保険会社が保険事業を営む上で必要な費用に使われる「付加保険料」によって構成されています。

純保険料は、過去の統計をもとに、性別・年齢別の死亡者数を予測し、将来の保険金などの支払いにあてる必要額を計算して決まります。また、保険会社は集めた保険料を運用しているので、保険金の支払いが発生するまでにどのくらいの運用利益率を見込めるかなども考慮し計算されています(予想される運用利率の分だけ保険料は割り引かれます)。

付加保険料は、生命保険会社の人件費、契約に関する諸費用、事務所の運営費など保険会社を運営するうえで必要となる様々な経費をもとに計算されています。

各保険会社が予測する死亡者数や運用利率には大きな差はありません。よって、保険料の差は主に付加保険料部分から生じているということができます。

■終身保険の保険料を比較してみよう

各保険会社の終身保険で、保険料にどのくらいの差があるのか確認してみましょう(表1)。保険金額は、日本消費者協会『第10回葬儀についてのアンケート調査』の葬儀費用の総額が全国平均で約189万円であることから、200万円とします。
終身保険の保険料比較、マネーゴーランド

表1は、保険金額が200万円で設定できる保険会社に限りがあるなどの理由から記載していない会社もありますが、ここからわかることは、保険料のうちの純保険料に差がないと考えると、毎月払う保険料の差は約500円、30年間ではおよそ189,000円になるということです。

終身保険は契約者が亡くなった時に死亡保険金として契約時に設定した保険額が支払われる、とてもシンプルな商品です。解約することがないならば、節約面で考えると保険料が安い方がお得ということになります。

■加入前に保険会社の財務健全性を確認しよう

保険料が安い商品に加入はしたいけれど聞き慣れない保険会社は倒産リスクが心配、という人もいるでしょう。そんなときは、生命保険会社の経営状態を判断する指標の1つとして“ソルベンシーマージン比率”を確認しましょう。

ソルベンシーマージン比率とは、大災害など通常の予測を超えて発生するリスクに対応する支払余力がどれだけあるかを判断するための行政監督上の指標のひとつです。

ソルベンシーマージン比率は、数字が大きいほど支払余力も大きいと判断され、200%を下回ると、金融庁が業務などの改善命令を発動します。表1の各保険会社のソルベンシーマージン比率はいずれも200%を上回っています(表2)。

ソルベンシーマージン比率、マネーゴーランド

保険会社の経営の健全性は格付け・企業規模・成長性等、ほかの財務指標とあわせて総合的に判断する必要がありますが、ひとまずは安心できるでしょう。終身保険は長期にわたり契約を継続する商品です。行政のソルベンシーマージン比率の指導ラインは200%ですが、500%以上の保険会社を選ぶとよいでしょう。

携帯電話会社の保険がいい⁉︎ 夏休みに要チェック「面白レジャー保険」

もうすぐ夏休み。今年はどこに行こうかと、計画中の方も多いと思います。楽しいレジャーは事前の準備が肝心。もしもの時に慌てないよう、保険の準備もお忘れなく。

■1泊2日のレジャーにお勧め、携帯電話会社の保険

傷害保険や国内旅行保険が各保険会社から出ていますが、保険期間は1年が一般的。花火大会や夏祭りなら、1泊2日でお出かけになることも多いのではないでしょうか。そんな時にお勧めなのが、携帯電話会社の保険です。

1泊2日なら、262円から加入できますし、申し込みも携帯からできるので、大変手軽です。保険料がお手ごろなコースの補償内容をまとめました。

夏休みのレジャー向け、携帯電話会社の保険、マネーゴーランド

すでに生命保険や医療保険に入っているのであれば、万が一の場合はそちらから保険金が受け取れますので、死亡・高度障害時、入院についての補償金額はそれほど重要視しなくてもよいでしょう。

それよりも、レジャー保険だからこそ準備しておきたいのは、他人にケガをさせたり、物を壊したりした場合に補償される個人賠償責任補償と、遭難などにより捜索や救援活動を行った場合の救援者費用等補償の金額ではないでしょうか。

ちなみに『ドコモ』と『ソフトバンク』はユーザーでないと加入できませんが、『au損保』はauユーザーでなくても加入できます。

■高額なレジャー用品なら、携行品損害補償が付いているか要チェック

夏休みには出かけるが1泊2日よりも長い、あるいは夏休みだけではなく1年を通してするレジャー、といった場合には、国内旅行傷害保険や普通傷害保険がお勧めです。

夏休みのレジャー向け、国内旅行傷害保険や普通傷害保険、マネーゴーランド

レジャー保険に付けたい補償として、携行品損害補償があります。これは、自分のカメラを落として壊してしまったり、スーツケースを盗まれたりした場合に補償されます。

ただし、釣りの保険に関しては、携行品損害補償の対象外とする保険が多いようです。以前は補償対象でも、今は対象外になっているケースもあるので、入りっぱなしの保険があったら、お出かけ前に保険のチェックもしておきましょう。

『グッド保険サービス』のスポーツ・レジャーの保険は、釣具の破損も補償になる点がお勧めです。

■ゴルフ、鉄道・航空ファン、お遍路まで保険で補償

実はどの保険も傷害保険という基本の保険に、様々な特約を付けたパッケージ商品です。傷害保険は、事故による死亡・後遺障害・入院・手術の保障です。そこに追加したい補償は、ゴルファーであれば、ホールインワン特約はぜひとも必要ですよね。また、ゴルフクラブは高額なので、携行品補償も欲しいです。

鉄道・航空ファンなら、撮影や録音機材などが高額になりがちなので、携行品補償を付けたいですね。熱中症の補償もあると安心です。

お遍路さんも、歩いて巡るなら熱中症の補償は必要です。最近はバスを使う場合も多いので、その場合は交通障害のタイプにしてもいいでしょう。

いろいろなレジャーがありますが、備えておきたいリスクはそれぞれ違います。また、保険期間で保険料がかなり違いますので、夏休みの間だけの補償でいいのかどうかで選びましょう。

また、レジャーの保険は事故に備える保険ですから、加入には医療保険のように健康状態の条件はありません。レジャーに出かける方はみなさん、保険に入ってから出発しましょう。そして、楽しい夏休みをお過ごしください。

今更だけどおさらい。自賠責保険

自動車・バイクを購入したら必ず自賠責に入るのはご存知だと思いますが、強制的に入らされる保険であるがゆえに、入らなかったらどうなるのか、補償内容はどうなっているのかきちんと確認していない方もいるのではないでしょうか。

いざという時のために、ここできちんとおさらいしておきましょう。

1.自賠責に入らなかったどうなる

自賠責は法律で加入が義務付けられているため、加入しないと50万円以下の罰金または1年以下の懲役、さらに免許停止処分になります。新規で購入の時は忘れなくても、更新時に忘れがちです。更新されていないと同じ処分になります。

自賠責に入っていないと車検も通すことができなくなりますので、注意が必要です。自分が何年契約にしているのか、チェックしておきましょう。

2.補償内容

自賠責は他人をケガさせたり、死亡させたりという人身事故のみ補償し、補償内容は大きく3つに分かれます。
・傷害:最高120万円まで補償(治療関係費・文書料・休業損害・慰謝料)
・後遺障害:最高4,000万円まで補償(逸失利益・慰謝料)
・死亡:最高3,000万円まで補償(葬儀費・逸失利益・慰謝料)

保険金額は、例えば、慰謝料は1日当たり4,200円と決められているので、それに実日数をかける形で計算します。

3.保険料

保険料は車種と保険期間によって決まります。保険期間は12か月~37か月まであります。車検は最初は3年後、以後2年ごとですが、これに併せれば36か月、24か月でよさそうですが、車検は満了日の夜24時まで有効、自賠責は満了日の正午12時まで有効というルールのため、12時間の空白ができないように36か月+1か月、24か月+1か月というようになっています。

4.手続きが必要なとき

保険期間が満了になった時、住所・名前が変更になった時、車両の持ち主が変わった・廃車になった時、車両を替えた・車両ナンバーを替えた時、手続きが必要です。手続きの内容によって、電話受付で可能なものもありますので、各保険会社に問い合わせてください。

廃車などで解約した場合、返戻金があります。保険期間の残り月数に併せて計算されますので、早めにお手続きをしないと損をしてしまいます。

以上、自賠責保険の基本的な内容をお伝えしましたが、万が一の時慌てないように、ご自身の保険内容をチェックしておいてください。

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