育児休業と併せて助成金も取得!「女性が働きやすい社会へ」実例

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15万円貯まる!
<材料>

・従業員が育児休業を6か月以上取得すること

<Point>

1港区独自の助成金

2復帰後、1年以上継続勤務が必要

3中小企業対象

先日、港区にある従業員10人ほどの会社の経営者の方から、女性従業員に初めて育児休業を取らせるので何か助成金はないかとご相談を受けました。

女性の育児休業取得率は86.6%(平成26年)まで上昇しているとはいえ、人数の少ない会社で育児休業を取得するのは、人員補充などの関係でなかなか大変なことであるのも事実です。

今回妊娠された方は、会社立ち上げ時から尽力してくれた女性で、社長としても育児休業取得後、ぜひ復帰してほしいと思っているとのこと。

また、これを機に妊娠・出産~子育て中も働きやすい会社へ制度を整え、今まで以上に女性が活躍できる雰囲気を作っていきたいとのことでした。

■女性が活躍できる会社は利益率が高い

平成15年に経済産業省の男女共同参画研究会が、女性雇用と企業業績の関係について、実態調査を行ったことがあります。その分析の結果、女性比率が高い会社は利益率も高いが、女性比率の高さが利益率に結びついているのではなく、真の要因は女性が活躍できる「企業風土」であると指摘しています。

つまり、女性が活躍できる会社は、そもそも多様な人材が活躍できる風土があり、それが結果として企業の業績に良い影響を与えていると考えられるのです。

もちろん、多様な人材が働き続けられる制度が充実していることが必要不可欠であることは言うまでもありません。

■制度改定と助成金の活用

さて、今回ご相談を受けた会社には、充実した制度への第1歩となる就業規則の改定と、港区で行っている助成金をご提案させていただきました。

制度について具体的にいうと、現在、お子様が3歳まで利用できる短時間勤務制度を、小学校に入るまで利用できるよう拡充するというものです。

また、助成金は、港区に本社のある中小企業が従業員に育児休業を6か月以上取得させた場合に15万円を支給するという「港区中小企業子育て支援助成金」というものです。

こちらの助成金の申請にあたっては、就業規則で育児休業制度を定めておく必要があり、また、実際に雇用保険から育児休業給付金の支給を受けていることが条件になります。

申請の時期は、育児休業から復帰して1年が経過した日から1年以内ということになっており、復帰後、継続して働けているかがポイントになってきます。

現在、女性の育児休業そのものに対して国や都で行っている助成金はないのですが、港区のように市区町村単位で行っている場合がありますので、ご自分の会社のある自治体HPをチェックしてみて下さいね。

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執筆者

水口 有希

大学卒業後、大手損害保険会社に勤務。営業事務に9年間携わる中で、成果を出す働き方をするには、職場環境が大切であると実感。働きやすい職場環境を作る支援がしたいと思うようになり、社会保険労務士の資格を取得。現在は、子育てをしながら独立し、主に企業の労務相談、女性の活躍推進支援、助成金の相談等を行っている。

水口 有希

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学資保険は出産前がお得?

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もちろん“産まれてから“でもいいのですが、早めに入ることで3つのお得があるのです。

ひとつ目が保障。
あまり考えたくありませんが、もし出産前にパパが死亡または一定の障害状態になった時。その場合は以後の払込みが免除され、積立をしなくても、先々予定通りに学資金を受け取れるので安心です。

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2つ目は、早く払込みが終わること。
早い時期に契約がスタートするので、その分、前倒しで払込みが終わります。その後は、これまで保険料に充てていたお金を塾代や受験料、受験時の旅費、宿泊費などに回すことができ出費がかさむ時期には助かります。

最後に、保険料。
これは全ての人に当てはまる訳ではありませんが、パパ(契約者)の誕生日が出産予定日付近のとき。歳を重ねると死亡などのリスクが高まるので保険料は少し高くなります。当てはまりそうなパパは、早めに手続きすると割安な保険料で入れます。

以上が3つのお得。

そのほか出産前に加入するときの取り扱いとして知っておきたいのは、特約でお子さんの医療保障を付けたい場合、誕生後に付加できること。また、もし死産となった時は、契約が無効となり保険料が戻るようにもなっています。

特に、初めての出産を控えるママは、子育てのことや今後の働き方、時間のやりくりや家計など、多くのことに不安を感じる時期でもあります。案ずるより産むがやすし。保険に限らず、できることから前倒しで準備して、可愛いわが子に会える日に備えましょう。

出産育児一時金の仕組みを理解して、ひとりあたり42万円!

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40歳を過ぎての出産。不安やリスクも20代のころよりも大きいのは確かですが、こどもを授かった喜びのほうがはるかに大きいのは言うまでもありません。

出産は病気ではないので、基本的に保険が適用されません。つまり保険証が使えないことで、いつもは医療費の3割で済むところを全額負担しなければならないのです。

 現在、出産にかかる費用は45万~50万円と言われていますが、都内では60万~70万円くらいかかることも普通です。

60万~70万のお金の用意をするのは、なかなか大変です。経済的な理由で出産をあきらめている人がいるとしたら、こんな不幸なことはありません。しかし、そこを助けてくれる出産育児一時金という制度があります。妊娠している方は、どなたも健康保険(会社に勤めている人)もしくは、国民健康保険に加入しているかと思います。そのため、申請する先は、ご自身の加入している健康保険の窓口になります。例えば、健康保険だったら健康保険組合か協会けんぽ、国民健康保険でしたら市町村窓口になります。会社に勤めている夫の扶養に入っている場合には、夫経由での申請になります。自分がどの保険に入っているか分からない方は、ご自身の健康保険証を確認してみれば、発行元がお分かりになるかと思います。

ところで、妊娠は28日で1か月と数えます。そのため、28日周期の生理が1週間遅れて妊娠が分かった方は、すでに2か月目に入っています。実は、こちらの出産育児一時金は、妊娠4カ月以上の出産もしくは流産の場合に支払われます。4ヶ月とは85日になりますので、暦の月数とは少し異なりますので注意が必要です。(流産をしてしまい、もらえないと思っている方でももしかしたらもらえるかもしれません。)

金額は、1人当たり42万円です。もし双子でしたら、2倍の84万円ということになります。しかし、こちらの金額は、産科医療補償制度※に加入している病院で出産をした場合で、加入していない病院の場合には、1人当たり40.4万円となります。

ある程度、妊娠の週数が過ぎると、通院をしている病院の方から「直接支払制度を利用しますか?」などと聞かれるかもしれません。それは、病院経由でその一時金をもらうかどうかという意味になります。直接支払制度を利用すれば、退院時に病院に支払う金額が42万円を上回っている場合には、その差額で良いことになりますので大変便利です。ぜひ利用されることをお勧めします。

※産科医療補償制度とは、出産に関連して重度脳性麻痺となった赤ちゃんとご家族の経済 的負担を補償する制度です。補償の対象と認定されたお子さまに対して、看護や介護のために総額3,000万円が補償金として支払われます。

件の知人は、9週目にさしかかったあたり、安定期に入るまでのこの時期が流産の危険などもあり、いちばん気をつけない時期です。10月には元気な赤ちゃんに会えることを願ってやみません。

仕事と育児を両立すると助成金がもらえる!? 両立支援助成金2~育休関連~

前回からご紹介している厚生労働省管轄の「両立支援助成金」。

2回目の今回は1.「男性の育児休業取得に関する助成金」2.「育休中の代替労働者を確保した場合の助成金」の2つをご紹介したいと思います。

まずは1.の男性従業員が育児休業を取得した際の助成金についてお話し致します。皆さんは日本における男性の育児休業取得率がどのくらいなのかご存知でしょうか?

2014年度のデータですが、たったの2.3%です。かなり少ないですよね。身近に取得している男性は少ないと思いますので、納得の数字かもしれませんが… ちなみに政府目標は2020年に13%ということなので、まだまだ隔たりのある数字となっています。

そのような状況を背景に、厚生労働省が今年の4月から「出生時両立支援助成金」を新設しました。こちらは、男性労働者が育児休業を取得しやすい職場風土作りのための取組を行い、実際に子の出生後8週間以内に5日以上(大企業は14日以上)の育児休業を取得させた事業主に60万円(大企業は30万円)を助成するという内容となっています。

産後すぐの女性にとって無理は禁物ですが、赤ちゃんのお世話は一日中必要ですし、家事もあるし…と、とにかく大変です。そんな時、パパが少しでも家にいてくれたら本当にありがたいですよね。それに単純に自分の子どもはとても可愛いと思いますので、パパも少し一緒にいられる時間があると幸せだろうなあと思います。

実際問題、男性が仕事を調整して育休を取ることはとても大変だと思います。それでも少しずつ取れるような世の中になっていったら良いなあと、個人的にも願っています。

次は2.の育休中に代替労働者を確保した時の助成金についてです。こちらは「中小企業両立支援助成金(代替要員確保コース)」という名前で、以前から存在します。しかし、今年の4月から助成額が高くなりました。以前は15万円だったのですが、今年はなんと50万円です。

具体的には、「育児休業取得者の代替要員を確保し、育児休業を3か月以上利用した労働者を原職等に復帰させ、復帰後6か月以上雇用する」ということが要件となっています。そして、一年度につき延べ10人が上限です。代替労働者を雇うのが難しい中小企業にとっては50万円というのはなかなか魅力的な金額ではないでしょうか。

以上2つの助成金をご紹介いたしました。今年度は両立支援関係の助成金は要注目ですね。なお、詳細は厚生労働省HPを確認して下さい。

仕事と介護を両立すると助成金がもらえる!? 両立支援助成金1~介護支援取組助成金~

第三次安倍改造内閣の目玉政策である『一億総活躍社会』。

男性も女性も個性と能力を十分に発揮できる多様性のある社会を目指すものですが、特に『女性の活躍を目指す』という言葉をよく聞きますよね。

実際に女性が社会的な仕事において活躍し続けるには、出産・育児・介護などの家庭的な仕事との両立という問題を乗り越えていく必要があります。既に育児休業や介護休業といった法律は整備されており、特に女性の育児休業の取得率は年々上昇しています。

しかしながら、大企業と中小企業ではまだ取得率にも差がありますし、男性の育児休業にいたっては取得率2.30%(2014年)と非常に低い値となっています。また、介護離職問題はこれからの大きな課題です。仕事と家庭の両立にはまだ様々なハードルがあると言えそうです。

前置きが長くなりましたが、6月は2回に渡って『仕事と家庭の両立』に関連する助成金をご紹介したいと思います。1回目である今回は、今年の4月に厚生労働省が新しく創設した「介護支援取組助成金」についてご紹介したいと思います。

厚生労働省は仕事と家庭の両立を支援するために「両立支援助成金」という事業を行っていますが、平成28年4月からその新しい助成金として「介護支援取組助成金」がスタートしました。どのような助成金かというと、労働者の仕事と介護の両立に関する取組を行なった事業者に「60万円」を支給するというものです。金額の高さから、国が仕事と介護の両立に力を入れていきたいと強く思っていることが伝わってきますね。

それでは具体的な支給要件ですが、以下の3つの取組が必要になります。
(1)従業員の仕事と介護の両立に関する実態把握(社内アンケート)
(2)制度設計・見直し(法律を上回る介護関係の制度)
(3)介護に直面する前の従業員への支援(社内研修の実施、リーフレットの配布)
(4)介護に直面した従業員への支援(相談窓口の設置及び周知)
(5)働き方改革(年休の取得促進・労働時間の削減について、取組後3か月経過後に一定以上の水準実績要)

これらの取組は、厚生労働省で作成している「介護離職を予防するための両立支援対応モデル」に基づき行います。

また、これらの取組に加え育児介護休業法の必要事項を就業規則または労働協約に規定することと、「両立支援のひろば」というサイトに介護休業関係の両立支援の取組を登録することが必要になります。

詳細については厚生労働省のHPをご確認いただきたいのですが、実行もしやすく、大変有益な助成金と言えますね。また、注目もされていますので、予算があるうちに早めに申請をした方が良いかもしれません。

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