初心者に向いている分析方法は?【上村和弘のFX基本講座】

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この連載を読んでいけば、FXの経験が無い方もFXビギナーの方も一定のFXトレーダーになれる!知っておくと便利な事やFX知識として重要な事、そしてお得な情報までを解説するシリーズ【上村和弘のFX基本講座】。

■初心者に向いている分析方法は?

今回は分析方法について取り上げて見たいと思います。FXや株式投資、商品投資家の間で激しい議論が行われているテーマ、題してテクニカル分析VSファンダメンタルズ分析。その中でも初心者向きなのはどちらか?ということにフォーカスいたします。

大きく分けると為替相場の先行きを予想する方法は、テクニカル分析とファンダメンタルズ分析の二つ。どちらも大事な予想法なのですが、初めてFXをスタートする方は、どちらから勉強すれば良いのでしょうか?テクニカルとファンダメンタルズのどちらが優れているかの比較だと結論は出ませんが、初心者がどちらから学べば良いかをFXの個人投資家に質問すれば、答えは偏ります。私の答えも同様に、テクニカル分析から始めよう!です。

なぜなら、銀行や証券会社に入って、はじめから相場の勉強を始めるなら、相場の勉強をする時間や情熱がたっぷりありますから、ファンダメンタルズ・テクニカル双方を勉強出来るでしょう。私が証券会社に入った時には、最初にファンダメンタルズ・テクニカルに掛かる内容を研修センターで約1ヶ月間、缶詰状態で朝から夜遅くまで学ぶ事となりました。

しかし、個人投資家にとって、何よりも貴重なのは時間です。仕事や子育て、趣味や習い事、、、時間には限りが有りますね。ファンダメンタルズ分析は、理解するのに時間がかかります。しかも初心者トレーダーにとって幾つかの欠点を持っているために、ファンダメンタルズ分析から始めると、失敗してFXや資産運用自体が嫌になって諦めるケースが多いと思います。

ファンダメンタルズ分析が初心者向きでない理由

それではなぜファンダメンタルズ分析が初心者向きではないのか理由を挙げてみます。

1.為替相場の変動要因が多い上、情報の鮮度の問題が出る!
⇒勉強・分析しなければいけない事が多岐にわたります。加えて、世界中で起こりえる事象に対しての情報収集に地理的な限界が生じ得ます。実際、「海外情報が入ってくるのが多少遅れる」、「なぜ動いているのか分からない」、「情報を把握する前にチャートが動いている」、という事は頻繁に起こります。
2.セオリー通りに為替相場が動かない!
⇒株価が上昇すれば通貨高というセオリーがあっても必ず、その通りに動くとは限らず、セオリーが間違っているのか他に原因があるのか分からなくなり混乱します。同じ情報でも解釈が変わってくる事がありますので、そのポイントを理解するのに時間を要します。
3.経済指標等の統計数字は多くの項目がある!
⇒前月比や前年比・季節調整など項目が多くて初心者は戸惑う事が多くなります。また、把握するのに時間が掛かります。その点、テクニカル分析はスッキリ、しかも株や225先物等にも利用出来ますので、知識を幅広に生かせます。
4.短期トレードに使い難く、リスク管理や経験が積めない!
⇒ファンダメンタルズ分析が役立つのは中長期トレードが基本。つまり、売買する回数が少なくなるため、初心者にとって大事なトレード経験が積み難くなります。またリスク管理に掛かる対応はテクニカル分析がメインとなります。
5.利益も大きいが損失も大きくなりがち!
⇒ファンダメンタルズ分析は中・長期トレード向きですから、狙う利益幅が大きくなりますので、逆に動いた時の損失も大きく発生し易くなります。天気予報と同じ、期間の長い予測は精度が落ち込みますので、リスクが相応に高まります。
6.毎日変化する市況の確認、状況判断が大変!
⇒ファンダメンタルズ分析の勉強が中途半端な状態だと、毎日のように変化する値動きと市況に対して動いた理由が分からなくなります。また現状が、どのような位置関係にあるかの判断が付きません。テクニカル分析は統計的、時系列的に、また心理学的に現状、将来を予測分析するため大変効果的です。

以上、6つの理由を上げましたが、ファンダメンタルズ分析も必要ですし、もちろんテクニカル分析にも欠点があります。初心者が短時間で学べる事&簡単に学べる、パフォーマンス向上(効果が出易い)という点でテクニカル分析に軍配を上げています。参考になりましたか?

本連載では、テクニカル分析・ファンダメンタルズ分析についてバランス良く紹介していきますので、楽しみにしていてください。

次回も【上村和弘のFX基本講座】、宜しくお願い致します。

【上村和弘のFX基本講座】バックナンバーもご覧ください!
●第1回 FXの基本
●第2回 FXって何?
●第3回 FX投資家の実状
●第4回 FX会社はどうやって儲けるのか?
●第5回 FXはぶっつけ本番で始めると損しやすい
●第6回 FXを極める第一歩:相場予測はまずチャートから!
●第7回 FXを極める第一歩:相場予測はまずチャートから!スマホ編
●第8回 平均足チャートで、これからの為替の動きを予想しよう!
●第9回 FXのスワップポイントで一石二鳥を狙う:長期投資に効果大
●第10回 数十%の利回りも可能!外貨預金より有利なFXのスワップポイント!
●第11回 ボーナス時期目前!お得なFX新規口座開設キャンペーンをチェック!
●第12回 情報の氾濫・無料セミナーでFXを学ぶ!
●第13回 キャンペーン商品で生活?!
●第14回 米国の雇用統計はFXのフィーバーデー! 月に一度のビッグイベント!
●第15回 FXは上下の動きにチャンスあり!
●第16回 円高リスクを防ぐ。FXでヘッジしましょう!
●第17回 レバレッジの上限規制、利益率向上ならハイレバレッジ!
●第18回 米ドル/円相場の割安度は?これから円高・円安?
●第19回 直前、6月FOMC利上げの内容と対策!

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執筆者

上村 和弘 (かみむらかずひろ)

アセットクラス&WEBコンサルティングLLC 代表CEO・ファウンダー 日本ファイナンシャルプランナーズ協会CFP会員、1級FP技能士 1990年 現三菱UFJモルガン・スタンレー証券入社を皮切りに、証券リテール業務や企画調査、ファンド事業等に従事。1999年より、FX事業の新規立ち上げ後、複数社での金融ネット事業の立ち上げ、事業再構築・運営等の統括マネージメントを経て2011年独立。現在、金融情報サービス事業をコアに、投資教育系、システムツールのサポート業務を行う他、シンクタンク系企業、金融システムベンダー等の顧問等を兼務する。1968年生、宮崎県出身。

上村 和弘

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直前、6月FOMC利上げの内容と対策!【上村和弘のFX基本講座】

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■6月FOMC利上げの内容と対策!

6月度のFOMCが間近に迫って参りました。米国が金利を引き上げるか否か、注目のマーケットとなっています。今回は短期的な為替動向に影響を与える重要な時期という事で、この辺りに触れてみたいと思います。

6月3日の夜に発表された5月雇用統計前までは、米国の6月~7月の利上げ確率が高く、米ドル/円相場は円安傾向でした。

●米ドル/円の8時間足チャート:DMMFX
米ドル/円の8時間足チャートの画像
※引用:DMMFX

現在の0.5%の米国政策金利が、0.75%or1.00%に引き上げることが実施されると、米ドルの預金に預けた場合に貰える利息が増えます。外貨預金での金利上昇に加え、ドル高・円安の期待も高まります。FXのスワップポイントで貰える金額も同じように増えます。ということは、投資すればたくさんお金が貰える米ドルへの投資が増えて通貨高へと動く可能性が高まるのです。

ちなみに、利上げは、米国の中央銀行であるFRBが金融政策会議を開いて決めます。その会議の名前が連邦公開市場委員会、FOMC(日本の金融政策決定会合に該当)です。次回会合は6月14・15日、次々回が7月26・27日。直近までは6月または7月に利上げ実施との予想で、米ドル/円は円安に動き111.44円まで上昇していました(5月安値から5.9円上昇)。ところが、6月3日の米雇用統計の数字が悪かったために、為替相場は一気に106.49円まで下落、6月利上げ説が、かなり後退となっています。

■FRBの役割と利上げの効果

米FRBの役割は、経済成長&雇用確保とインフレ安定が目的。そのために、金利を上げ下げして経済をコントロールします。経済的な利上げ・利下げ効果は以下のイメージ。

●利上げ=景気加熱やインフレ・資産バブルを抑える。
●利下げ=景気を刺激し、企業の投資意欲を向上させる。

米国経済が好調なのは良いことですが、ブレーキをかけないと、インフレや株・不動産のバブルが起きてしまい経済成長が長続きしない懸念も生じ得ます。金利を上げるのは、経済に対するブレーキ、これによって安定した経済成長を目指します。金融政策の舵取り役ですね。

さて、利上げ自体、幾つかのシナリオが考えられますね。

1.雇用統計は悪いが早期利上げ、6月か7月に実行⇒円安に動きやすい!
2.他の経済指標を見ながら利上げを秋ごろまで延期(9月以降に延期)⇒一旦、円高に動きやすい!
3.米景気は悪化しており年内利上げ不可能=2017年以降に延期⇒円高に動きやすい!

どのシナリオを取るかで、中期的にも円高・円安の予想が変わってきますね。

いずれ利上げされると考えるならば、貰えるスワップポイントも増えますし、円高に動いたところで、米ドルを買うのは良いチャンスかも知れません。長期投資の鉄則、突っ込んだところは一つのポイントになりますね(第9回)。今年後半、少しずつ買って行く事も検討されるかも知れません。

もっとも、逆に利上げ不可能と予想した場合には、しばらく円高に動くと考えられますから、短期的にドル売り主体に為替差益を狙う方法を検討してみるのも一法です(第15回第16回)。柔軟なトレード対応が望まれる局面ですね。間近に迫ったFOMC、注目して見ると良いでしょう。

次回も【上村和弘のFX基本講座】、宜しくお願い致します。

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●第1回 FXの基本
●第2回 FXって何?
●第3回 FX投資家の実状
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●第6回 FXを極める第一歩:相場予測はまずチャートから!
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●第15回 FXは上下の動きにチャンスあり!
●第16回 円高リスクを防ぐ。FXでヘッジしましょう!
●第17回 レバレッジの上限規制、利益率向上ならハイレバレッジ!
●第18回 米ドル/円相場の割安度は?これから円高・円安?

米ドル/円相場の割安度は?これから円高・円安?【上村和弘のFX基本講座】

この連載を読んでいけば、FXの経験が無い方もFXビギナーの方も一定のFXトレーダーになれる!知っておくと便利な事やFX知識として重要な事、そしてお得な情報までを解説するシリーズ【上村和弘のFX基本講座】。

米ドル/円相場の割安度は?これから円高・円安?

米国の利上げ時期が近付いている事もあり、今回は米ドル/円相場の大きな流れについて触れておきたいと思います。

現在の米ドル/円相場が割安なのか割高なのかを判断するには経済の基礎的条件(ファンダメンタルズ)を分析する事が必要ですが、分かり易い判断材料としては、長期間に掛かるチャートを見ると参考になります。

以下、2003年8月からの月足のチャート(平均足)を表示してあります。

2003年8月からの月足のチャートの画像
※引用:DMMFXの月足チャート

米ドル/円は、2011年の10月31日に75.57円の安値を付けた後に上昇を開始して、2015年6月5日に125円85銭まで円安が進みました。この間、約50円も円安に動きました。FX投資家が資産を大幅に増やした時期ですね。この頃はキャピタルゲインとインカムゲイン、ダブルで成果が出た時期です(第9回参照)。

現在、米ドル/円相場は大体111円前後。2011年末からはじまった自民党安倍政権のアベノミクスによる円安トレンドは一段落して、揺り返しの円高トレンドの様相です。そこから少し切り返しているのが現状、せめぎ合いのタイミングです。ここから切り返しが確認、平均足の反転などが見られると、大チャンス到来です。 逆に反転出来ないまま夏場に突入すると、円高のトレンドが長引く恐れがありますね。もっとも、月足の平均足では変化の兆候は出ていませんので、円高地合いが怖いところですが…。

■現在の米ドル/円相場を取り巻く情勢

為替相場の変動要因は金利・景気・株価など。その中でも、大切なポイントを簡単に押さえておきましょう。

<日米の金利差>
金利の高い通貨は利息をたくさん貰えるために高くなりやすく、日本の金利が低いままで、米国の金利が上がれば、基本米ドル高要因となります。米国の政策金利は0.5%と日本・欧州より高い。

●政策金利推移グラフ
政策金利推移グラフの画像
※引用:外為どっとコム

米国は日本より経済が好調。サブプライムローンやリーマンショックの原因を作りながら、日本や欧州よりも早く経済回復しています。そのため、先進国の中でいち早く、2015年12月に利上げを行いました。そして、今夏に2回目の利上げタイミングを計っています。

2016年6月~9月のどこかで利上げする可能性が高く、世界中の投資家が米国FRBの動向に注目しています。

■日銀の追加金融緩和

一方、日本は一向に景気が上向かないまま、いまだにデフレに苦しんでいます。期待を背負って登場した日銀黒田総裁もインフレ目標の2%をいまだに達成できません。ついにマイナス金利を実施しましたが効果は弱く、更なる追加緩和を求められています。

<世界的な経済混乱>
世界同時株安・原油価格下落・難民問題など世界は大きな問題を抱えており、経済的にも不安定さが露呈していますね。ブラジル・中国・インドなど新興国は先進国以上に株価下落や通貨安・資金流出に苦しんでいる状況。

<通貨安競争>
米国経済は好調、しかし、世界のほとんどの国は、不景気やデフレで苦しんでいますね。その不景気やデフレ解決策の一つが自国通貨を安くすること。日本のアベノミクスも金融政策で通貨安=円安を起こして経済を良くすることが一つの柱でした。しかし、全ての国を通貨安にすることは不可能!

なぜなら、通貨を安くするということは他国の通貨が高くなること。日本円が安くなるということは米ドルやユーロ・韓国ウォンなどが日本円に対して高くなるということですね。円安の場合、米ドル高に動いていることがほとんど。つまり円安にしたければ、米ドル高が必要となるので、日本だけの都合で為替相場は決められませんね。以上、簡単に記載しておきました。

相場見通しや変動要因の分析については専門家に委ねるとして、重要なタイミングに差し掛かっているだけに、夏場にかけてのドル円相場を少し見ていくと良いかと思います。

次回も【上村和弘のFX基本講座】、宜しくお願い致します。

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●第16回 円高リスクを防ぐ。FXでヘッジしましょう!
●第17回 レバレッジの上限規制、利益率向上ならハイレバレッジ!

FXの基本【上村和弘のFX基本講座】

はじめまして、アセットクラス&WEBコンサルティングの上村です。

この連載では、FXに掛かる全体的な事柄について、FXとは何?から、これからFXを始める方、経験のある方まで含めて知っておくと大変便利な事、知識として大切な事、お得な事まで述べて行きます。FXのテクニックやFXツールの生かし方等にも触れて行きますので、楽しみに購読ください。宜しくお願い致します。

私は長くFX業務に携わっていたこともあり、一定の造詣を持ち合わせています。ユーザーからの視点と運営側から見た視点の両面から、FX業界の疑問や裏側を含めてレポートしていきたいと思います。FXの経験の無い方も、FXビギナーの方も本連載を読んでいけば、一定のFXトレーダー?になれる筈です。これからの「FX基本を学ぶ」にご期待ください。

FXは、1998年4月の外為法改正をきっかけにして始まった金融商品。改正前は、外国為替を扱えるのは一部の銀行に限られていました。そのため、普通の個人が外貨に投資する場合、外貨預金など限られた商品しか選べませんでした。

しかし、日本の金融市場を自由化し競争力を高めるための一つとして、改正された外為法が外貨投資の世界に【FX】という大きな革新を起こしました。いわゆる規制緩和=金融ビッグバンで登場した新しいビジネスです。私がFX事業を立ち上げた時は1999年、日本国内で4社目でした。

アベノミクスの三本の矢の一つ、成長戦略で規制緩和による経済成長があげられているのは、規制緩和で新たな産業が生まれる可能性があるから。FXのように成功するビジネスが生まれるかどうかにアベノミクスの将来はかかっていますね。

さて、FXの話に戻ると、1998年にスタートしたFXは、他の外貨投資に比べてメリットが大きく、投資家の支持を受けながら成長していきます。

●FXの口座数や預り証拠金は毎年のように増加
■2004年~2015年のFX口座数(データ:矢野経済研究所)
2004年~2015年のFX口座数のグラフ
FXの市場規模を調査している矢野経済研究所のデータによると、2015年3月末の口座数は約531万。預り証拠金額は1兆3,176億円。

■2004年~2015年のFX預り証拠金額(データ:矢野経済研究所)
2004年~2015年のFX預り証拠金額のグラフ
リーマンショックの影響を受けた2009年3月期のみ、預り証拠金は前年度から減少。それ以降は、毎年増加しています。

ちなみに、野村証券の調査によると、2015年3月末で個人が保有している外貨資産(外貨預金、外貨建債券・信託)の総合計は43.7兆円。外貨資産を個人金融資産全体から見ると2.6%とまだ少ない金額で、これからの成長も期待できます。

FXの預り資産は、外貨建て資産全体から見るとわずか3%。なのに、外貨預金をはるかに超えるスピードで口座数や預り証拠金が増えているのは、何といってもその優れた商品設計に秘密があります。

今まで、外貨預金や外貨MMFで、米ドルやユーロに投資していたユーザーが、FXを始めた場合、その便利さや取引手数料の安さにびっくり。時には、何かの間違いじゃないか?別に手数料を取られるのじゃないか?としばしば疑いの眼で質問されることもある位、その商品設計・サービスに目が引きます。次回以降で、商品設計・サービスをじっくりとご紹介していきます。

FXって何?【上村和弘のFX基本講座】

アセットクラス&WEBコンサルティングの上村です。

この連載では、FXに関わる知っておくと便利な事、知識として大切な事、お得な事まで解説していきます。FXの経験の無い方も、FXビギナーの方もこの連載を読んでいけば、一定のFXトレーダーになれる筈です。そしてFXのテクニックやFXツールの生かし方等にも触れていきますので、すでにFXをされている方にとっても役に立つはずです。では、今回の「FX基本を学ぶ」をはじめます。

●FXって何?
FXは、米ドルやユーロなどの外貨を売買する取引、いわゆる外国為替取引の一つ。他に、私達にとって身近な外国為替取引は、海外旅行時に行う外貨の両替・外貨預金などがありますね。外国為替取引の中でもFXは、売買差益を狙う目的や米ドル・ユーロ・豪ドルなど外貨で資産を保有したい方などが利用できる金融商品。個人向けの外国為替取引の中で、FXは利便性の高さが魅力です。

●ここが魅力!FX5つの特徴
■レバレッジ効果:少額の資金で大きな取引
少ない資金で大きな取引をすることを【レバレッジ】と呼びます。預けた証拠金を担保に、FXは最大25倍までのレバレッジを効かせることができ、ビギナー・若くて投資資金が少ない方も投資の醍醐味を味わえます。
※少額の資金で大きなリターンを狙える反面、大きな損失となる可能性があります。

■リアルタイム:24時間取引できる
外国為替相場は、土日を除き、24時間動いているためリアルタイム感を味わえます。普通の会社員や自営業の方ですと、株式市場が開いている時間帯は、仕事中で参加できない方がほとんどでしょう。その点、FXは朝・昼・夜と自分の都合の良い時間に参加出来る他、値動きと損益が変化していく感覚を存分に体験できます。

■金利差を貰える:スワップポイント
通貨間の金利差を貰えるスワップポイントは、ポジション(持っている状況)を保有していれば毎日差し引きされます。外貨預金の金利に相当し、貰える金額は外貨預金よりFXのスワップポイントの方が上。例えば、豪ドル/円の買いポジションを持つと、豪ドルの金利から日本円の金利を差し引いた金額を受け取れます。

■円高・円安どちらでも利益を狙える:外貨売り(ショート)からの取引
外貨預金は、米ドルやユーロなど外貨を買うことしかできません。円安局面だと外貨預金でもいいのですが、何年も円高トレンド(流れ)が続くと外貨預金は損失が出るばかり。FXは、米ドルやユーロを売る(ショート)からの取引もできるため、円安だけでなく円高の場面でも利益を狙うことができる他、保険つなぎ的にも活用できます。

■低い取引コスト:外貨預金の数十分の一から数百分の一
FXの取引コストは、往復で1銭程度(米ドル/円)。つまり、為替相場が1銭以上動けば、利益が生じるっていうことです。大手銀行の外貨預金だと往復2円(200銭)コストが発生する為、最低でも2円は動かないと利益が出ません。1対200も取引コストに差があれば、外貨預金からFXへとコスト意識に敏感な投資家達が流れるのも当たり前ですね。。。
※銀行・FX会社により取引コストは異なります。

次回は、FX投資の実状について紹介していきます。

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●第1回 FXの基本

レバレッジの上限規制、利益率向上ならハイレバレッジ! 【上村和弘のFX基本講座】

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今回は、FXブームの火付け役「レバレッジ」について、更に詳しく見ていこうと思います。

レバレッジの事は第10回で取り上げましたね。レバレッジを利用すれば、用意できるお金が少なくてもFXに挑戦できます。数万円から始めて今では大きく稼いでいる方もいらっしゃいます。このレバレッジ、きちんと法律で規制されていることをご存知でしょうか。個人投資家の口座で取引する時のレバレッジは最大25倍までに制限されており、法人口座も2017年に規制される予定です。

■レバレッジ規制はリスクを考慮

あまりに高いレバレッジで取引すると、少しの値動きで大きな利益が得られる分、損失も大きくなります。そのため投機的取引の低減を目指す為に、金融庁はレバレッジを最大で25倍までに制限しました。このレバレッジ規制により様々な意見が飛び交う事となりましたが、投資家保護という点では一定の評価をされています。

ちなみに、レバレッジ規制は25倍までなら1倍や5倍など低いレバレッジ取引に制限はなく自由。FX=ハイレバレッジ取引が義務との思い込みがある方もいらっしゃいますが、そんなことはありません。リスクを抑えた取引も出来ますので、各人のリスク許容度との兼ね合いで決めて行くと良いですね。

レバレッジによる資金効率の良さを表にして見ました。1ドル110円の時に必要な証拠金と利益率の比較です。

証拠金と利益率の画像

1万米ドルで1円の差損益を得た時の証拠金に対する利益率です。レバレッジ1倍だと1万米ドルを買う時に必要な金額は110万円。1円動いての差損益は1万円で利益率は0.9%。

これは外貨預金と同等の取引となります。そして、最大レバレッジ25倍だと必要証拠金は4.4万円。この場合、1円の変動で1万円の利益ですから、レバレッジ25倍で取引した時の証拠金に対する利益率は22.7%となります。
※現実的にはレバレッジ25倍を超えて取引を行う事が出来ない為、各FX会社はシステム上、制限を加えるように設定してあります。

下記の15分足チャートを見てください。朝の7:30頃に買いスタート、16:00頃に売れば約1円の値幅を得ることができましたね。理想的なパターンだと、約4.5万円の証拠金で1万円の利益を取れたという計算になります。

15分足チャートの画像
※引用:DMMFX(2016年5月30日の米ドル/円相場 15分足)

上記平均足の見方は第8回を確認頂ければと思いますが、少額資金から期待値の高い取引だと言えます。ところで、以前は極めて高いレバレッジが可能でした。レバレッジを生かし、高い資金効率の良い取引ができた為、最大レバレッジを200~400倍に設定することが流行りました。レバレッジ400倍だと資金効率の良さは半端なレベルではありませんね。

1万米ドルの取引に必要な金額はわずかに2750円、同じように1円の利益を得ると利益率は約364%。儲かれば、どんどん証拠金を増やしていくことができますね。ただ、あまりにも気軽にトレードできるために、無理な取引額のトレードで大きな損失を出す事例も出てきました。その辺りを背景に、レバレッジの上限を規制する法律が施行されたのが2011年8月1日、以降レバレッジは上限25倍に決まったのです。

もっとも、この法規制は、あくまでも個人投資家に限定されていました。法人投資家は投資やFXに対する知識を持ちリスクも分かっているだろうという事で、制限は行われずという状態が続きました。その為、個人投資家がハイレバレッジを行うため、会社を設立し、法人としてレバレッジ規制から逃れる例が急増しました。

しかし、法人顧客は、個人よりも取引額が大きく、万一の損失リスクが高いことから、投資家保護&FX業者のリスク管理の観点からレバレッジ規制を行う方向が進んできました。来年(2017年中)に実施される予定ですが、取引通貨ごとに倍率が決まりそうな報道となっています。最終的に、どのように固まるか分かりませんが、個人投資家による法人成りといった動きが少なくなる半面、海外FX業者への資金流出が増えてくる事でしょう。さらなるリスク管理態勢の強化に期待されます。

次回も【上村和弘のFX基本講座】、宜しくお願い致します。

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●第7回 FXを極める第一歩:相場予測はまずチャートから!スマホ編
●第8回 平均足チャートで、これからの為替の動きを予想しよう!
●第9回 FXのスワップポイントで一石二鳥を狙う:長期投資に効果大
●第10回 数十%の利回りも可能!外貨預金より有利なFXのスワップポイント!
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●第12回 情報の氾濫・無料セミナーでFXを学ぶ!
●第13回 キャンペーン商品で生活?!
●第14回 米国の雇用統計はFXのフィーバーデー! 月に一度のビッグイベント!
●第15回 FXは上下の動きにチャンスあり!
●第16回 円高リスクを防ぐ。FXでヘッジしましょう!

円高リスクを防ぐ。FXでヘッジしましょう!【上村和弘のFX基本講座】

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外貨預金を持っていると、円安でホクホク、円高でドキドキ。為替相場が円高に進むと、保有している外貨が目減りしていきます。こんな時、何か対策はないのかと思いませんか?

ただただ我慢する…、いいえ、違います。そこで今回ご紹介するのがリスクヘッジ(損失回避、以降、ヘッジ)の手法です。「外貨預金の円高対策」それがFXによる外貨預金ヘッジ。前回の第15回ご紹介しました円高で売り(ショート)を活用すれば、円高で大事なお金が減っていくのを、ただ見ているだけという事を防ぐことが出来ます。

■外貨預金をFXでヘッジする方法

外貨預金は、米ドルやユーロ・豪ドルを保有するため、外貨高・円安で利益が出る一方、外貨安・円高で損失が出る金融商品。日本より金利の高い外貨を保有して、金利収益と外貨高による為替差益を狙うのが基本です。ただ、外貨預金の問題は2つ。

1.取引時の手数料が高い為、少しの変動で売買するとコスト負けしてしまうこと!
2.円高時に差損が生じても対応しにくいこと!

円高が止まらなければ外貨を売り、日本円に戻すことが検討されます。しかし、一時的な円高トレンドの判断の中で処分するのはもったいないという事で、ただ放置する投資家の方も多くなります(=「塩漬け」と言います)。余裕資金の有る方では、長期投資を基本戦略に我慢していく方法も一つですが、何かしらの対応を考える(考えたい)方も多いですね。このような他力に任せる考え方の半面で、自力でアクションを起こしていくのが、FXを活用した外貨預金の目減りカバー「ヘッジ手法」です。

やり方はカンタン、円高での損失を防ぐ為に、その通貨をFXで売るだけ。すると、外貨預金とFXで損益を相殺することができます。例えば、銀行で米ドルの外貨預金を1万ドル(約110万円)持っていて満期は1年後としましょう。為替相場は円高トレンドなので、損失を防ぐために一時的にヘッジをしたい。この場合、外貨預金の保有額にあわせて、FX会社でFXの売りポジションを持つと良いのです。

1万米ドル保有している場合は、米ドル/円の売りポジションを1万ドル分持ちます。すると、保有している外貨預金は、円高により損失が出ますが、FXの売りポジションは利益が出ますので、差し引き合計するとゼロとなります。イメージ図は以下の通り。

為替相場の円高状況の画像

予想に反して、円安に進んだとしても元の外貨預金がプラスですので、為替相場の変動による損益自体が無くなります。
為替相場の円安状況の画像

このように積極的に攻め続ける局面から、状況に応じて守りの局面へと修正を行う事がFXでは可能となります。しかも、投資金となる取引証拠金は4~5万円で行えるため、リスク回避行動として生かせる施策だと言えます。

■スワップポイント分はマイナス!

ヘッジを行うに際しての注意点はスワップポイントが発生するという事。外貨預金で得られる金利よりも、FXの売りポジションで差し引かれるスワップポイントの方が概ね高い為、ヘッジを続けているとスワップポイントから受け取れる金利を差し引いた分だけマイナスになります。これは外貨預金をFXでヘッジするときのコストと考えると良いでしょう。そのため、一時的な円高に対するリスクヘッジが終われば、FXの売りポジションを決済してヘッジを外して行かなければなりません。為替相場がせっかく円安に動いても利益を得られずではもったないですから。以上、今回はヘッジに付いて触れてみました。

次回は話題のレバレッジ規制について書きたいと思います。次回も【上村和弘のFX基本講座】、宜しくお願い致します。

【上村和弘のFX基本講座】バックナンバーもご覧ください!
●第1回 FXの基本
●第2回 FXって何?
●第3回 FX投資家の実状
●第4回 FX会社はどうやって儲けるのか?
●第5回 FXはぶっつけ本番で始めると損しやすい
●第6回 FXを極める第一歩:相場予測はまずチャートから!
●第7回 FXを極める第一歩:相場予測はまずチャートから!スマホ編
●第8回 平均足チャートで、これからの為替の動きを予想しよう!
●第9回 FXのスワップポイントで一石二鳥を狙う:長期投資に効果大
●第10回 数十%の利回りも可能!外貨預金より有利なFXのスワップポイント!
●第11回 ボーナス時期目前!お得なFX新規口座開設キャンペーンをチェック!
●第12回 情報の氾濫・無料セミナーでFXを学ぶ!
●第13回 キャンペーン商品で生活?!
●第14回 米国の雇用統計はFXのフィーバーデー! 月に一度のビッグイベント!
●第15回 FXは上下の動きにチャンスあり!

FX投資家の実状【上村和弘のFX基本講座】

アセットクラス&WEBコンサルティングの上村です。

この連載では、FXに関わる知っておくと便利な事、知識として大切な事、お得な事まで解説していきます。FXの経験の無い方も、FXビギナーの方もこの連載を読んでいけば、一定のFXトレーダーになれる筈です。そしてFXのテクニックやFXツールの生かし方等にも触れていきますので、すでにFXをされている方にとっても役に立つはずです。では、今回の「FX投資家の実状」をはじめます。

●FXって、どんな人たちが取引しているの?
FX投資家ってどんな人達が取引しているのか、気になりますよね。まったく怖がる必要はありません。FXはごく普通の人たちが取引しているんです。読者の方も、電車やスターバックスで隣に座った人が、為替相場の値動きを示したチャート(値動きのグラフ)を睨んでいる姿を見たことあるのではないでしょうか。

昔からFX会社の顧客層で多かったのが20代・30代・40代の勤め人。男女比は8対2というものでした。この辺りのデータは今もあまり変わっていないようですが、近年女性の比率が上昇中だという事を聞いています。

大手FX会社マネーパートナーズのデータによるとイメージはこんな感じ
●男女比は80:20で男性が多い
●取引時間帯は21時~24時
●取引通貨は米ドル/円が約50%
●取引スタイルは短期~中長期
●情報源:FX会社のHP
●FX経験年数は3年未満が約55%
(引用:株式会社マネーパートナーズ http://www.moneypartners.co.jp/stepupnavi/data.html)

前回の第2回『 FXって何?』の記事で、FXの特徴に24時間トレードを上げていますが、これは会社員の方で夜間に取引したいニーズが大きいからです。幾らオンライントレードやスマートフォンが普及したといえども、勤務中にFXや株を取引していたら…まずいですよね。職務専念義務違反ってやつですね。でも、実際はどうでしょう??

大事な会議の最中、実務作業中に、為替相場が気になってスマフォを開いて仕事に集中できないでは、上司の怒りを浴びてしまいます。FX投資家の多くを占める会社員の方は、家に帰り自宅でトレードしていることが上記データからも分かりました。

今からFXを始めようとしているあなたも怖がる必要はありません。FXの基本とノウハウ等をこの連載でしっかりと学べば、ベテラントレーダーに負けない取引スタイルを確立できるに違いありません。

●FXって、儲かるの??
さて、それでは、FXって儲かるのでしょうか。とっても気になる利益と損失のデータについても見ておきましょう。FXで本当に儲かるの? 気になるところですね。

本当に気になるのはFXって儲かるのというこちらのデータではないでしょうか。
ネットでも雑誌でも儲からない、いや儲かる…・と議論が繰り広げられていますね。大手FX会社の『外為どっとコム社』による2014年12月に取ったデータによると、外為どっとコムのお客様でアンケートに回答した方の55%が儲かったと答えています。半数以上の方が利益ですから、なかなか良い数字ではないでしょうか。

ただし、私の経験から言うと、米ドル/円が円安トレンド(流れ)を描くと多くの投資家が儲かり、円高トレンド(流れ)だと損しやすいというのが、FX儲かる儲からない論に直結しますね。マネーパートナーズのデータでも取引通貨の半分はドル/円でした。

FXで数万円を1億円に増やすなんて夢物語は語りません。しかし、頭から投資を否定しなくてもいいのでは、と思うデータですね。私の知人に、FXで資金を140倍にした方がいますが、コツコツ勉強しながらリスクと向き合い取引しています。重要なのは、やり方ですね。

資源の無い日本は、昔から努力と工夫で世界の国々と肩を並べてきました。世界最初の先物取引所を作ったのも日本人、農耕民族の日本は狩猟民族の欧米に勝てないと自虐的になる必要はありません。海外では、日本のFXトレーダーをキモノトレーダーとして恐れているんですよ。※キモノトレーダー:外国為替市場に影響を与える主婦トレーダー。

次回もお楽しみに!

【上村和弘のFX基本講座】バックナンバーもご覧ください!
●第1回 FXの基本

●第2回 FXって何?

FX会社はどうやって儲けるのか?【上村和弘のFX基本講座】

アセットクラス&WEBコンサルティングの上村です。

この連載では、FXに関わる知っておくと便利な事、知識として大切な事、お得な事まで解説していきます。FXの経験の無い方も、FXビギナーの方もこの連載を読んでいけば、一定のFXトレーダーになれる筈です。そしてFXのテクニックやFXツールの生かし方等にも触れていきますので、すでにFXをされている方にとっても役に立つはずです。では、今回の「FX会社はどうやって儲けるのか?」をはじめます。

●FX会社はどうやって儲けるのか?そのビジネスモデルの謎を解明。
FX会社はどうやって儲けているのでしょうか。特に手数料無料の会社がほとんどですから気になりますね!FXのビジネスモデルは、お客様が売買するたびに売上が上がるしくみ。そのため、FX会社は、できるだけ売買手数料を安くすることでお客様と取引高を増やしてきました。

特にオンライントレードが伸びてからは、手数料引き下げ競争こそがFX会社最大のセールスポイント。お客様を集めることに成功すれば売上があがり、また手数料を引き下げられます。そうすると、あらら、いつのまにかFXの取引手数料はゼロ=無料があたりまえ。
えっ、それでFX会社は儲かるの?と思いますよね。でも、大丈夫、FX会社の売上には取引手数料以外にスプレッドという取引コストがあるのです。

●スプレッド=売値と買値の差
このスプレッドを利用することでFX会社は売上や利益を出しています。中古のCDショップや本屋さんは、同じ本でも売値と買値が違いますね。それと同じだと思ってください。

スプレッドの説明イラスト
●スプレッドで利益を上げる方法
FX会社がどうやって利益を出しているかをできるだけカンタンにご紹介しておきます。

まず、先程お伝えした通り中古ショップでモノを売買するのとコンセプトは同じ。中古ショップは顧客から安く買い取った品物をより高い値段で売り、差額は利益になりますね。
しかし、損することもあります。買い取った品物が何らかの事情で値崩れして買値より安くなってしまえば儲けられずに損を抱えてしまいます。

●FX会社のカバー取引
FX会社も同じく、お客様と取引をした後は外貨を保有することでリスクが生じてしまいます。お客様から100万ドルの米ドル買い注文がくれば、FX会社は100万ドルの売りポジションを抱えてしまい、為替相場の変動で儲かったり損したりとポジションリスクがある状態になります。

このままだと、そのポジションが儲かるか損するか不明なまま。そこで、FX会社はリスクヘッジのために、カバー先と呼ぶ大手金融機関に注文を出します。

このことをカバー取引と呼び、FX会社のリスクを減らすことが目的。カバー取引をしなければ、お客様が米ドル/円の買いポジションをたくさん持っていて、ドル高・円安に動くとFX会社が大損して経営が危うくなるリスクがあるのです。
このカバー先金融機関を、FX会社は公開する義務があり、外資系の大手金融機関(バークレイズ銀行、ドイツ銀行、UBS銀行など)と言ったメンバーが勢ぞろい。

FX業者の取引説明イラスト
1.カバー先金融機関とのスプレッド差やディーリング※で稼ぐ!
お客様への価格とカバー先金融機関の価格に差額があり、その差が損益。
※金融機関が自己の勘定で行う取引のこと。
2.お客様の売りと買いをマリー(相殺)させる!
FX会社に集まるお客様の注文(売買)には、売り注文と買い注文がありますから、FX会社はこれを利用して儲けることができます。

つまり、米ドル/円を売りたい人と買いたい人がいれば、話はカンタン。買いたい人と売りたい人を合わせれば(相殺すれば)いいのです。すると売値と買値の差額がそのままFX会社の利益になります。このようなオペレーションを行う事で、収益を上げるようにしているのです。例えば、売りたい人、買いたい人が1人づついて、その時の金額が100円と101円で有れば、相殺させる事で1円の利益が出ますね。イメージが付きましたか…。

次回は、デモトレードの事について触れて行きたいと思います。

【上村和弘のFX基本講座】バックナンバーもご覧ください!
●第1回 FXの基本

●第2回 FXって何?

●第3回 FX投資家の実状

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